騎士でファンタジーなおすすめアニメランキング 92

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの騎士でファンタジーな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月04日の時点で一番の騎士でファンタジーなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

58.3 1 騎士でファンタジーなアニメランキング1位
ひとりぼっちの異世界攻略(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★☆☆ 2.7 (92)
248人が棚に入れました
高校生活を“ぼっち”で過ごしていた遥は、授業中に突然クラスメイトと共に異世界召喚に巻き込まれてしまう。 チートスキルが並ぶリストから好きなスキルを選んで神様から与えられる――はずが、チートスキルは早い者勝ちで既にめぼしいものはクラスメイトに取り尽くされていた!? 神様の逆ギレで残ったバッドスキルを全て押し付けられた遥は、スキル『ぼっち』のせいで、異世界でも孤独に冒険することに……。 チートに頼らず、チートを超えてやる―― 最強”ぼっち”の異世界HARDモード攻略譚、開幕!

大重 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

ぼっち嗜好に共感できるかと見ましたが… 無理でした。普通に質が低い。

1話感想 3.1 うーん、まあ微妙ではありますが… 個人的には容認可能。ぼっち嗜好に共感も

原作はノクターンノベルズで連載中ですね。
18禁作品のアニメ化か、と思ったのですが元はなろうでやっていて、18禁シーンで怒られて途中から移籍、という感じのようです。

18禁シーンあるのか…?

さて、客観的な評価はどう考えても微妙ですね。
普通に糞アニメ扱いで良いと思います。

ただ、個人的には容認できる部分も多かったです。

筋金入りのぼっちの主人公。
クラスメートと合流できるのにあえてしない選択。
好き好んでボッチで居るタイプですね。
癖のある行動ですが、ここは、個人的には共感できなくもなかったです。

他人といっしょに居ると苦痛で、1人で居る方が楽ってタイプも居るんですよ。
まあ異世界に行って不安な状態でそれを貫く自身は私には無いですが、でもスキルとかがあればできるかもしれない。

作画はやや微妙ですね。そんなに綺麗でもないし絵柄が古い。
まあ古い絵柄って、オールドオタクな私は結構好きなので、私にはあまりマイナスではないです。

まあ神様転生でスキルがうんたら、とかが嫌な人も居るわけで、私もそういう質の低い作品を見すぎてちょっと、と思うところはあります。
でも、質が低くなければ別に良いんですよ。
ハズレスキルの使い道を色々考え工夫している様子は、結構悪くは無いと思いました。

いきなりゴブリンを殺せたりするのもちょっとと思いましたが、ゲーム脳で、またLVがある世界では敵を殺せばLVが上がって生存率が上がることはわかっている。だったらとりあえず殺すかな。

というわけで、山程荒があるのですが個人的には許せるポイントが多かったです。
まあ神様に対する態度が悪すぎたところはマイナスですが、他をこれだけ許していれば、まぁ…と。

まあ、本当にボッチだとこの主人公がずっと1人語りで進める様子を見せられるのか、と思うと微妙に思う気持ちもあるにはあるのですが。

なろう系は何が人気なのか調べるためにも、嫌じゃなければ見たいと思っているので、見られるなら見ようかと思いました。
18禁からアニメ化というところは応援したいですし。

でもクオリティが低いのは確かなので、本数次第ですが。

全話感想
いやまあ… 文句なしに糞アニメでしたね。
なんで最後まで見たんだか。
最初は自分なら耐えられるかと思ったのですがだんだん耐えられなくなってきました。
ひとりぼっちってのは嘘で基本仲間と同行していますし。
なろうはタイトルであらすじを説明しているのが長所なんだから、タイトルで嘘はつかないでほしいなぁ…。
1話で期待した内容でもなかった。

なんというか、全体的にノリがきついんですよね。レトロなノリというか。
いやもう基本つまらないのでどこがどうつまらないか語るのも面倒くさいので止めておこう。
『耐えられるかと思ったけど耐えられなかった』という見込みの甘さが原因です。そこは反省。

でも最後に出てきたアンジェリカさんはちょっと可愛いと思えたので、最後まで見たことで少し報われました。
ヒロインがツンデレで態度がきついのもストレスだったことに気付きました。

どうでもいいですが、原作ちらっと見たんですが… 作者、大丈夫なんですかね?
最新話の方、何かおかしくないんですかね。
いやいきなり最新話を見て意味がわかるわけは無いんですが、それにしても…。
タイトルから変ですし内容も変で… でも感想を見ると常連さん的には問題ないのですかね。
ちょっと怖くなったのであまりくどくど語るのは止めておきます。十分語りましたが。

追記 ちょっと内容をもう少し見てみましたが…。
ちらっと見た時に『作者の精神は大丈夫なのか?』と心配になった文章が、どうやら標準っぽいです。
いやぁ…。これは流石に、なろうの中でも随一にひどくないですかね?
この文章力でもアニメ化か… コミカライズのおかげか知りませんが、すごいですね。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 2
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

主人公が良い子なのはもういいです。初期設定の期待を活かせませんでした。

 4話まで見ました。初期設定では上手くいけば…という期待がありました。クラスの階層別にキャラ付けしたり、はずれのスキルを上手く組み合わせるという感じ、そしてタイトルのひとりぼっち。

 ただ、その期待を全部裏切ってきましたね。ぜんぜん主人公がぼっちの性格造形じゃないですね。心の底から一人になりたい感じがないです。クラスでぼっちだったからクラスメイトに対してネガティブな印象や恨みがあるとか、一人になりたいけどサバイバルのために女子とかかわる、取引する…みたいな感じが全然ありません。そして残りのスキルというのが苦労の上でスキルを組み合わせて…という工夫じゃなくて、俺TUEEEにするための設定でした。

 クラスメイトの女子たちはもう委員長+モブの構造になってしまいました。そして、せっかくのクラスの深堀りをする前に異世界の人を助ける展開。いいところを全部自分でつぶしてきた感じですね。男たちにかろうじて期待が残りますけどね。

 そして、何より最近鼻についている主人公が「良い子」であるということ。これが本当にどうしちゃったんだろうというくらい多いですね。そうなると話に深みが出ようがありません。人間から離れて記号になってしまいます。それも出来の悪い記号です。ハーレムならちょっと主人公がエロいところの描写ぐらい入れればいいのに、それすらないです。性欲があると主人公になれないんでしょうか?これも「良い子」現象ですよね。

 ここで中断かなと思います。作画も悪くないし、委員長はデザインだけは可愛いし、発想やキャラの初期設定は良かったと思います。それが活かせませんでしたね。





1話 EDの女子たちが1枚絵でキャラ付けを感じ、期待感がでた。

{netabare} ずっと独り言でしたね。題名から言って仕方ないですけどね。異世界転生ものがファンタジーゲームの派生ジャンルだとすると仲間が出来るまではこんな感じでしょう。

 もちろんテンプレすぎて1度は半分で即切りしたんですけど、考えてみるとアニメーションが結構丁寧なんですよね。なかなか綺麗です。それで最後まで見てみました。EDですね。ここの女子たちが1枚絵なのに結構キャラ付けを感じました。これは結構珍しい気がします。

 うーん…まあ、どうせ毎期異世界に何本も挑戦しては玉砕しているので、頭を空っぽにして挑戦してみましょうか…と思い視聴してみます。{/netabare}


2話 マンネリは脱せず。あと5年早ければ…グループに人格を付与したのが面白い。

「ありふれた職業で…」と同系統で、ギャグよりでしょうか。ひとりぼっちライフだけど、クラスメイトが絡んでくる感じですね。
「どうぶつの森」みたいな家づくりはありましたが、あまり詳細な説明がないので、スローライフとか家づくり、街づくりの要素があるのかわかりません。

 サブ、モブキャラは、ギャルとかオタクとか不良とかグループ化して、個人というよりカーストのグループの位置づけに疑似的に人格を付与している感じで、メインヒロインと思われる委員長も職名がそのまま名前になっているのが作品作りとして面白い発想かもしれません。「クラス」というイメージに合っている気がします。

 作画は非常に丁寧で、OPの凝り方からそれほど安っぽい扱いの作品ではなさそうです。最近の超メジャー以外の異世界ものの中では相当いい方だと思います。

 ただ、やっぱりテンプレ感はぬぐえません。たとえば「転スラ」直後の2019年あたりで本作が出ていたら「面白い!」という評価になった可能性はあります。いいんですけど、5年分のマンネリを埋めるものはない気がします。

 もう数話みて、不良(+田中)VS委員長?オタク?と、ギャルを使役してどうなるかは見てみたいですね。






 

投稿 : 2025/01/04
♥ : 5

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

意志と表象としての異世界

なろうR18部門らしい。
小説14巻漫画20巻共に連載中、累計280万部の人気作。さすがジャパン‼️

無駄に作画はいいが、構成や演出などはやはり微妙

OP・面白い声。映像もなかなかで好感触
ED・オスの歌い手にしては珍しくキモくない声

01
導入なので終始ソロなのは仕方ない

延々独り言の初回だがまだのんびり農家よりはマシか。もちろんいつものように設定はガバガバ。なので視聴中リアルタイムに秒単位で湧いてくるさまざまな矛盾に対し、浮かんだ問いを一旦仮説を立てて見直してはさまざまな角度から最定義、脱構築しながら再受容し飲み込んでいくというアクションを瞬時にそして継続して行う、いわゆるスルー力を鍛えるトレーニング教材動画として優秀ないつものなろうクオリティ。ちょっとした矛盾にはいちいち動じなくなる寛容さが自然と身に付く動画教材がいつでも無料で視聴できるなんてとても良い時代になりました。

ぜんぜんバッドスキルじゃないじゃーん。ええそうです。そりゃそうでしょう。ED見るに、おれはずっとぼっちがいいんだけどなーみんながほっといてくれないんだよなーたははーまいったなー系か。まあそりゃそうか。ずっとぼっちなら売れるわけがない。

02
スクールカーストをそのまま勢力図にした派閥抗争、じつにわかりやすい

不良ギャル体育会系真面目文化系オタクその他もろもろの属性をそのまま陣営化。wiki見たら個人名すらないという潔さ。海外行っても結局同国同族で固まるのも事実あるあるでなんら不自然ではないというか、不良系の蛮行もまあそりゃあそうなるかもねという納得感もありつつ個々のキャラ付けも一切説明不要。わかりやすさに全振りしてたフリーレンでさえトールキン時空のお約束が前提なので通じない人もいたわけだが、スクールカーストなら知らない人はいないというか皆が皆体験しているリアルなのでテンプレの強度は別格。ダイスはTRPGからかもだがサイコロ知ってれば問題ない。

脳が疲れた時に読む作品として脳死で済む認知負荷ゼロのわかりやすさかつハイコスパな作劇。なろうだからこそ許される極端に洗練された圧縮省略技法。脳が劣化したバカが読むやつとバカにするのは簡単だが、これはこれで見習うべきものや得られるものはあると思う。客をバカにして自滅しそうな界隈は多少はここから盗めるものがあるのでは。どんなにバカでもわかるように、徹底的に「わかりやすさ」という議題に真正面から向き合いその道を極めんとするある種の真摯さは、ある意味コミニュケーションの極意。わからないやつが悪いのではない、わからせられないほうに責任があるという自責思考。これはこれで独自の文化というものを感じさせる。やはり売れてるものには何かしらの理由があるということか。ふう。これくらいでいいかな。

いきなり王国同士の抗争や世界の存亡の危機に巻き込まれるみたいなのに飽き飽きした界隈向けの味変か。即死チートも全員召喚だったが、これは今んとこ生徒しかいないのでよりわかりやすい。原作はR18なので多少ナーフされてもエログロシーンはあるかも。人間の…本質…ッみたいなのも騎士や剣士でやるよりヤンキーの方が胸糞レベルは上がるので、人間は愚か系厨二風味もありそう。

漫画数話読んだら流れはまんまだが、スキルや設定の説明を意図的にカットして意図的にツッコミどころにする改悪もいつものやつには欠かせない所作。このあとは結局ギャルたちの師匠ポジになっていつものわちゃわちゃが始まったのでもういいかな。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 2

71.0 2 騎士でファンタジーなアニメランキング2位
シャングリラ・フロンティア(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (233)
740人が棚に入れました
「クソゲー以外をプレイするなんて、いつ以来だろうな」 ディスプレイを使用するゲームが、レトロゲームに分類されるようになった、少しだけ未来の世界。 この世界では、最新のVR技術に内容が追いついていない、いわゆる“クソゲー”と呼ばれる作品が大量にリリースされていた。 そんな数多のクソゲーをクリアすることに情熱を捧げてきた1人の“クソゲーハンター”陽務楽郎。 彼が次に挑んだのはクソゲーの対極、総プレイヤー数3000万人の“神ゲー”『シャングリラ・フロンティア』だった。 集う仲間、広がる世界。そして“宿敵”との出会いが、彼の、全てのプレイヤーの運命を変えていく!! 最強クソゲーマーによる最高のゲーム冒険譚、ここに開幕!!
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

致命(ヴォーパル)魂を見せてみろ!

VRクソゲーマニアである男子高校生主人公・サンラクこと陽務 楽郎(ひづとめ らくろう)が、
神ゲーとして名高いVR-MMO「シャングリラ・フロンティア」に挑む、
同名web小説のコミカライズ版(共に未読)の2クール連続アニメ化作品(全25話)


【物語 3.5点】
前置き。バレは無いですが長い思い出話なのでタグに隔離w
{netabare}
視聴していて、その昔、80年代……ファミリーコンピュータでゲーム機・第三世代の覇者となった任天堂について、
世間のニュースや大人たちが“ファミコンブーム”と評した一件を思い出しました。

つまりファミコンなどと言うものは、大人がプログラムを習得するまでの一過性のお遊びであり、熱狂は長続きしない。
要は将来、必要性のない、一時のブームに過ぎないファミコンばっかやってないで勉強しなさいということなのでありますw
(余談ですが『ドラクエ』発売日の行列周辺で起こる軽犯罪等を殺人事件でも起きたかのように大騒ぎする“マスゴミ”。ホント嫌いでした。)

また数年前、株式市場のちょっとしたトレンドとなった“VR(仮想現実)バブル”
そこでもまたゲームは、これまで不必要であまり注目していませんでしたが、
今後はVR構築の一助として、社会の役に立てる。日本ワンチャン。
などとアナリストに言及されたりしました。そう吹かしていた彼らは一体今どこへw{/netabare}


何が言いたいのかというと、ゲームを必要性とか合理性とかで語っている内は、
人々が何故ゲームに熱中し続けるのかを表現するのは難しいということ。

これを踏まえると、サンラクたちのゲームプレイ動画を垂れ流しているだけの、
テーマも中身もない内容スカスカに見える本作も、
ゲームの魅力とは何かを好表現した快作に思えてきます。

さらにどんなクソゲーでも楽しみ方を見出してしまう主人公設定がミソ。
ゲームクリエイターとは、初心者やライトユーザーにも下駄を履かせてクリアして頂くよう配慮する大衆化路線と、
クリエイター自らが、理解あるプレイヤーにだけ魂を伝えるマニア化路線。
その狭間で常に葛藤している存在なのだと思います。

ゲームクリエイターのインタビューなどを拝見すると、
あなたの作品大人気ですねとか、今後のVR社会の礎となりますねとか褒められるよりも、
自分の作ったゲームの本質を理解してくれたマニアがいたとか、
自分でも思ってみなかった遊び方をしてくれたとか、
プレイヤーとのキャッチボールが成立した件について語る時が一番目を輝かせている印象があります。

その観点からクソゲーハンター・サンラクとは、
クリエイターの意図を汲める“コミュ力”最強の主人公であり、
大衆に称賛された“神ゲー”の裏に仕込まれた、
ユニークモンスターをフラグにしたワールドストーリー。
真に「シャングリラ・フロンティア」を理解し、攻略してくれる待望のプレイヤーの出現。
この歓喜こそが本作のテーマと言えばテーマなのだと思います。


構成は毎話ゲームプレイ風景を描いて、程々な所でキリが付いたら切り上げて、
あとはED後のショートストーリー「<シャンフロ劇場>ミニ」(時に2本立てw)で変態方向にキャラを掘り下げる。
これも尺を稼いでいるだけ?と思われても致し方ない構成ですがw

私はそこもゲームへの熱狂一辺倒でガス欠してしまうのを防止する有効な構成だと好意的に捉えました。
アニメ、ゲーム双方で制作キャリアを積んできた窪岡 俊之氏が監督を務めたこと。
何より、やはり私は筆安 一幸氏の、例えばゲームを描くのならばゲームプレイをひたすら描くなどと、
割り切った構成・脚本のリズムが肌に合うのだと思います。

ただ灰汁の強いキャラ沼である<シャンフロ劇場> を観劇した園児たちの将来は、かなり心配ではありますw


【作画 4.0点】
アニメーション制作・C2C

{netabare} ユニークモンスター・夜襲のリュカオーンの呪いと、
ユニークシナリオ開拓者という有名税回避{/netabare} のため、
半裸&鶏頭という異様な出で立ちとなった主人公サンラクのキャラクターデザイン。

主人公ビジュアルの初見時、私は『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(Swich/WiiU)』のRTA(リアルタイムアタック)動画にて、
半裸のリンクで最速クリアを目指す異様な光景を思い出し、これが視聴動機に。

『ブレワイ』は目に見える壁は全て登れる、料理も奥が深い。
スローライフも満喫できる圧倒的自由度で神ゲーの名をほしいままにした傑作オープンワールド。
それを30分足らずで、クリティカル技、バグ技を駆使して、
忙しなく半裸でバグってカクつきながらwかすっただけでも失敗する最速チャレンジに挑むプレイヤーたちの酔狂。

本作のサンラク。
パロメーターをクリティカル判定に影響する幸運値と素早さに振る極端なビルドと“紙装備”で、
常に綱渡りプレイを愉しむ彼のスタイルに通じる部分があると感じました。


作画はゲームプレイのクライマックスではカロリーを上げてくる安定感。
{netabare} 墓守のウェザエモン戦{/netabare} などは2クール目終盤かつ長期戦でしたが、
ロボット?からアンデット形態にまで多彩に変化する局面にも、
しっかりと対応して魅せて来る辺り、
このスタジオはスタミナがあるなと好感しました。
(ま、総集編で息継ぎはしてましたがw)

かと思えば、クソゲー“フェアクソ”で{netabare} 理不尽クエスト量産ヒロインに仕返しする悲願達成の?殴打シーン{/netabare} や、
クソゲー“便秘”の、伸び~る腕などのバグ技応酬を“前提”とした格闘バトルシーンなど、
笑いも取ってくる楽しいアニメーションでした。


【キャラ 4.0点】
一応のメインヒロイン・斎賀 玲。
サンラクこと陽務(ひづとめ)君ラブだが、直に告白する勇気はないため、
「シャンフロ」を通じてお近づきになりたいと攻略に励む内、
{netabare} サイガ-0(ゼロ){/netabare} として一流の域に達してしまった。
ゲーマーはそんなにもてないだろうwとツッコむ以前に、
このヒロイン、毛筆の恋文も甲冑装備も重たすぎるw
というクセ強な味付けでマニア世界を演出。

サンラク君に一番お近づきになったのが致命兎(ヴォーパルバニー)のエムル。
このヴォーパル一族の元ネタはダンジョンRPGの古典『Wizardry(ウィザードリィ)』のボーパルバニーから。
あのモンスター、“殺人兎”の由来を知らずにいると一見、可愛らしい出歯ウサギと油断させられる。
で、舐めてかかると、首チョンパの即死攻撃を喰らうw

RPGの世界観は高度なファンタジー世界の再現ではない。
時に外面から来る先入観で、裏をかく、クリエイターからプレイヤーへの挑戦状。
或いは常に一撃クリティカルを狙うサンラクみたいな縛りプレイの勇者の待望。
致命(ヴォーパル)魂こそが本作の真髄を体現しているのだと思います。


個人的にグッと来たのがサンラクのご家族。
超絶虫マニアの母に、超絶釣りマニアの父。
趣味に没頭することを全肯定してくる素敵な一家に、
アニメ沼に入り浸る私も勇気づけられましたw


【声優 4.0点】
主人公サンラク役の内田 雄馬さん。
相棒のヴォーパルバニー・エムル役の日高 里菜さん。
遅ればせながら、ご結婚おめでとうございます♪
リアルでも夫婦やる程のコンビなだけあって、掛け合いのリズムも
{netabare} エムルがサンラクに子守唄を歌うシーン{/netabare} もバッチリ決まっていました。

これは斎賀 玲役の和氣 あず未さんも、中々報われないメインヒロインポジから
お二人の間に割って入るのは骨が折れそうですわ(エムルの口癖が伝染w)
ここは兼務したナレーション役から外堀を埋めていくということで。


【音楽 4.0点】
劇伴はMONACAの面々が担当。
勇壮なストリングスから電子音まで広範なジャンルをカバーして、
上々の“ゲームBGM”を提供。


OP主題歌はFZMZ。
前期「BROKEN GAMES」、後期「Danger Danger」共に、
“まだ足らない”と刺激を渇望し続けるゲームマニアのマッドネスな世界を、
ラップ歌詞も交えて千切ってはぶつけてくる快作。

ED主題歌は前期がCHiCO「エース」、後期ReoNa「ガジュマル 〜Heaven in the Rain〜」
激しい戦闘シーンが続く中、女性ボーカルによる爽やかアップテンポナンバーと、しっとりラブバラードで、
ホッと一息付いた所で、Cパートで本番の?<シャンフロ劇場>ですわw


異彩を放ったのが{netabare} ヴォーパルバニーの国「ラビッツ」の長・ヴァイスアッシュ(CV.大塚 明夫さん)の挿入歌「鉄打ち唄」
「神匠」の渋みの効いたボーカルと共に打ち込んだ武器は最強です。{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 21
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

作り込みは素晴らしい。もっとテンポ良く進めば良作だったかも。

 総括すると前半は素直に面白かったです。設定が目新しいのとほどほどのギャグがあったのが良かったです。ただ、後半になるとちょっと間延び感が出てきましたね。それでも19話までは一つの話の区切りですから集中力が持ちましたが、25話までがちょっと辛かった。

 結末が気になる話ではあります。現実世界の何かとつながっているような、シャングリラフロンティア内で2重構造になっているような、期待させる仕込みはありそうです。ただ、細かいエピソードが多いのとバトルがいちいち長いのが辛いです。

 プロットというか要約というか、シャングリラフロンティア以外のゲームをカットして、半分の長さのダイジェスト版ならものすごい面白い気がします。もっとテンポが良ければ良作認定できたかもしれません。世界観の作り込みは分厚くて、兎の設定とか大したものだと素直に思いまます。

 結論からいうと作画もいいし前半も楽しめたので、悪くない作品だと思います。ですが、もういいかな。結論が出たらあらすじで読ませて、という感じの作品でした。

 と言うことでストーリーは3.5。キャラは4、作画は4.5です。声優、音楽は調整で4と3.5でどうでしょうか。






11話 遅ればせながら現在11話まで視聴。1日でほぼここまで一気見しました。ライト版SAO。面白いが1回楽しめばいいかなという感じです。

{netabare} SAO型のなろう小説原作のフルダイブVRMMO型の話としてはかなり面白いと思います。話もSAOの原作版のプログレッシブから命のやり取りを抜いたライト版という感じです。

 現実世界に戻れる設定ですが、微妙な緊張感があるのが上手いところです。NPCに感情移入できるような作りになっているところや、ユニークモンスターを使って主人公に特別感を出したのが良かったのでしょう。ギャグ要素もあるので、重くなりすぎませんし。ラブコメ?要素もあって、そこも楽しめなくはないです。

 雑誌連載コミックのアニメ化で力が入っているのかアニメの出来もいいです。ただ、前回と同じ場面の使いまわしが多くて、OPと合わせて初めの3、4分尺を使っている感じでそこは何とかすべきでしょう。11話までで1話分くらい削れたのでは?

 で、今のところの評価ですが、面白いことは面白いです…が、どうでしょう?1回でいいや、という面白さです。

 深みがないとかテーマ性がないとかもあるんですけど、例えばSAOの「スターバーストストリーム」とかダンまちのミノタウルス戦とかそういう厨二病的グッとくるものが全くありません。あの場面までの流れをもう1度といって再視聴したくなる何かがありません。「アクセルワールド」みたいな現実のキャラの抱える問題と関連してくるわけでもないですし。

 感情移入できる相手先も不在です。ゲーム好きな変態なだけで彼のモチベーションや感情に乗れません。ゲームが進むことその点でのみ彼とは目的を共有しているだけです。

 ゲーム攻略動画の様だともいえるのかもしれませんが、別に主人公が研究して努力して情報を集めてゲーム攻略するわけでもありません。運の要素とクソゲースキルで…という話ですが、これもSAOのザ・シードのように共通のフォーマットによってMMOが作られているという設定があるわけでもありません。
 そう…設定そのものですが、レベル設定があるので、主人公が無双することに説得力がありません。クソゲースキルが役に立つのは多少でしょう。本作の設定で主人公の活躍はちょっと無理があるでしょう。レベル無しで行けばよかった気もします。

 ということで、結構ご都合主義満載でそれほど深みがある話でも手に汗握る話でもないです。人気はあるかもしれませんが記憶に残る話になるかどうかはこれからでしょう。

 連載漫画として週刊誌で読む。アニメで1回楽しむという分には面白い作品かとは思います。ですが、評価となると…そこまでは…という作品でした。まあ、最後まで見るとは思いますが…一応暫定評価はつけますが、面白い割に点はつけられないかなあ。{/netabare}


14話 話が進まないのがストレス。今のエピドードのイベントは面白いですが。

{netabare} 話が進まない。2クールですよね?ちょっと面白いイベントだなあと思っていたら…

 やっぱりわからないのが、何で他のゲームをやるのが練習なのか?ですよね。これってフルダイブはまだ世の中にはないでしょうけど、MMOだと普通なんでしょうか?

 それとパラメータよりもスキルが優先されるのっていうのも、よくある話なんでしょうか?よく見れば確かにHPとか各種のパラメータはかなり数字が低いので、武器補正とかいろんな工夫でレベル差は縮まるんでしょうけど。

 まあ、ここまで見れば最後まで見ますが、話のスピードなんとかしてほしいなあ。

 ただし、あのセツナですよね。服装と話からいって、2重構造の世界観の気もします。そして、SF的な場所もあるので実は…という話の気もしますが、どうなのでしょう?いずれにせよ長い話になりそうです。{/netabare}



19話 やっとですか。えっと2クールなんですよね?

{netabare} まあ、26話というのは今時ないでしょうから24話とするとあと5話かあ…細かいエピソードと伏線でお終いなんでしょうね。
 とにかく長い。冗長です。バトルが約2話分ですから…今後の展開の仕込みがあるので期待感が無くはないんですけどね。

 2クールでここまで見たし、アニメそのもののクオリティは悪くないので、もちろん最後まで見ます。が、どうでしょう?奥行も展開もかなり初期というか中途半端な感じですねえ。Drストーンみたいに3クール、4クールまでやる感じなんでしょうか?このペースだと心が折れそうだなあ。{/netabare}



 

投稿 : 2025/01/04
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜

この作品の原作は未読です。
完走後にレビューを書こうとwikiをチラ見してビックリ…
原作は未書籍化ながら、2023年7月現在で881話まで執筆されているそうです。

普段小説を読まないので詳しいことは分かりませんが、1巻10話で換算すると、80巻分くらい発刊されていることになります。
相当なストックを有している作品、と認識して良いのでしょうか!?


数多の作品を生み出してきた小説投稿サイト「小説家になろう」にて、
2017年より連載中の硬梨菜による大人気WEB小説。

小説の書籍化を待たずしてコミカライズ化された本作は、
第47回講談社漫画賞の少年部門を受賞し、
「週刊少年マガジン」の読者アンケートでは史上初の四冠達成!

誰もが持ちうるゲーム体験を通じ、新感覚の冒険を描く本作は、
かつての思い出に浸る大人たちと、テクノロジーの最先端で生きる若者たちに、
新たな冒険の興奮を呼び覚ましている。

1人のクソゲーハンターが、神ゲーに挑む、至高のゲーム×ファンタジー冒険譚、開幕!!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

「葬送のフリーレン」や「薬屋のひとりごと」の様な圧倒的強さを誇る連続2クールの作品が放送される中、個人的には本作品も相当頑張った作品だと思っています。

神ゲーム、クソゲームに関わらず、ゲームで遊ぶのは、それなりの金銭の出費を伴うことになります。
本作品の主人公であるサンラクは、これまで数多くのクソゲーをプレイしてきたとのこと…

そのクソゲーにいくら突っ込んだのかは分かりませんが、相当のお金持ちじゃなければそんな潤沢なプレイは出来ないと思います。
これは自分にも思い当たる節が…

最近ハマっているソシャゲのイベントで、ガチャを回すために気が付いたら結構な金額を課金していたんですよね。
カードの明細見て明らかに遊びの域を超えていたのにビックリ( ノД`)シクシク…
相当自分を戒める必要があると思っていたというのに…

まぁ、金銭の出費という下世話な現実は置いといて、サンラクはクソゲーをやり込んでプレイヤースキルを高めてきました。
この作品における「クソゲー」の定義は、どうやらバグがあることの様です。
バグがあるということは、未完成品なのでは…とツッコミたくなりますけれど…
個人的なクソゲーの定義って面白さが基準だったんですけど、ゲームの世界ではどうやら違っているようです。

ですが、サンラクのゲームスタイルは格好良いの一言…
ぺらっぺらの防御でスピードや力に全振りしているのですから。
このゲームの世界では防御は自身の能力で唯一補うことのできるステータスですから、自身を鍛えるのは理にかなっているんですよね。

また、サンラクはなまじゲームをやり込んでいるので、他のプレイヤーと同じルートを辿らないのも彼の魅力の一つだと思います。
まぁ、傍からみたら滅茶苦茶なんでしょうけれど、視聴する側のワクワク感は間違いなく跳ね上がりましたから。

加えて、日笠さん演じるアーサー・ペンシルゴンと、小市さん演じるオイカッツォと3人でユニークモンスターに挑んでいく構成も鳥肌が立つくらい格好良かったと思います。
サンラクは、とてもじゃないけど人間技とは思えない様な動きをしていましたが、人間の反射の限界を超えている様にしか見えませんでした^^;

後は、サイガゼロの想いが届くことを願ってやみませんが、そちらは未だ相当時間かかりそうですね。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、FZMZさんによる「BROKEN GAMES」と、FZMZ feat. icyさんによる「Danger Danger」
エンディングテーマは、CHiCOさんによる「エース」と、ReoNaさんによる「ガジュマル 〜Heaven in the Rain〜」
ReoNaさんの楽曲が大好きで通勤中に聴いていました。

2クール全25話の物語でした。
本作品は既に続編の放送が決定しており、2024年10月から2nd seasonが放送されるそうです。
今度も2クールだったら全4クールもの大作になります。
きっとこれまで以上に見どころが満載なんでしょうね。
2nd seasonの放送が楽しみで仕方ありません。
しっかり堪能させて頂きました!

投稿 : 2025/01/04
♥ : 12

88.6 3 騎士でファンタジーなアニメランキング3位
葬送のフリーレン(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (626)
2029人が棚に入れました
勇者ヒンメルたちと共に、10年に及ぶ冒険の末に魔王を打ち倒し、世界に平和をもたらした魔法使いフリーレン。 千年以上生きるエルフである彼女は、ヒンメルたちと再会の約束をし、独り旅に出る。それから50年後、フリーレンはヒンメルのもとを訪ねるが、50年前と変わらぬ彼女に対し、ヒンメルは老い、人生は残りわずかだった。 その後、死を迎えたヒンメルを目の当たりにし、これまで“人を知る”ことをしてこなかった自分を痛感し、それを悔いるフリーレンは、“人を知るため”の旅に出る。 その旅路には、さまざまな人との出会い、さまざまな出来事が待っていた―。
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

旅と魔法

「鏡蓮華」のエピソードを読み解く、などと前に予告しておいたものの、
その後は作業が停滞したまま、恥ずかしながらいまだに果たせずにいる。
もし万が一にも待って下さっている方がいるとしたら(いないと思うが)
お待たせしてしまっていることをお詫び申したい。

現状打開のための苦肉の策として、今回は過去投稿分を取り敢えず整理してみた。
「私記」などという気取ったタイトルを付けたのは、要するに本稿が
ひたすら作品理解のためだけに書かれた、純然たる自己満足に過ぎないことを
自嘲を込めて言い表したかったからである。


 「フリーレン私記」

{netabare}Ⅰ 蒼月草と青い魔法

{netabare}今季覇権の最有力候補とされるだけあって、さすがに充実している。
独特の坦々としたリズムで運ばれていく、ヒューマンな感情が濃厚に織り込まれた物語を
虚心に味わうことのできる、抜群の安定感と完成度である。
原作の世界を過不足なく再現することが基本コンセプトのようだが、
自分がたまたま気づいた、アニメ独自の創意が認められる部分について書こうと思う。

アニメの第2話Bパート。原作では第3話「蒼月草」。
とりわけ色彩の効果には、並々ならぬ力の入れ具合が感じられた。
紅葉した深秋の森と、蒼月草のコバルトブルーの鮮やかな対比が実に印象的だ、
勿論、原作には色はついていないわけで、アニメの強みを生かした
視覚的なインパクトを狙ったというような、単純な理由だけでもなさそうだ。

アニメでは原作にはない魔法が一つ追加されているのである。
足跡を魔法で浮き上がらせるというもので、こちらもサファイアのような青色になる。
そしてこのとき、杖の魔法石(?)がいつもの赤色から青色に変わっている。

ここに気づいたとき、いつもの如く我流の深読みを触発されてしまった。
と言うのも、初回四話をまとめて観た直後に勢いあまって原作の既刊分を一気に通読し、
抽出してみたシェーマに、この演出がぴたりと嵌まっているように感じられたからである。
以下には要旨だけをメモ風に記しておく。


「葬送のフリーレン」。

このタイトルに二重の意味があることを、原作既読の方はすでにご存知だろう。

作品全体を俯瞰したとき、そこに認められる二つのフェーズ、すなわち、「闘争」と「平和」。
これら二つのベクトルの二面性を、このタイトルが表しているものとまずは仮定したい。

今話のエピソードには、このシェーマが分有されていると考えられる。
一方の「平和」は表層に、他方の「闘争」は深層部から、予見的に読み取ることができる。

エピソードの中心となるのはフリーレンの「花畑を出す魔法」である。
その場面。勇者パーティーが佇んでいる場所は、戦いで無残に破壊された聖堂。
フリーレンの魔法によって、荒廃した堂内も周囲も一面に花で覆いつくされ、
歓喜した一同は子供のように無邪気に花々と戯れる。

実はここには、アニメオリジナルの演出がある。
原作では魔法で花畑に変わるのは、何もない荒地のような場所だった。
したがって、ここに一つの創意が加えられていること、
その意図が明らかに「平和」への願望を表現するものであること、
つまり、この演出には一つの解釈が含まれているということ、などが解る。
解釈とはフリーレンの魔法について、さらに具体的には「花畑を出す魔法」についてである。

そもそも今話で語られている蒼月草のエピソードには、
単にヒンメルにまつわる思い出話にとどまらずに、
フリーレンの魔法の本質を示唆する、極めて重要な内容が含まれているのである。

フェルンとの対話を順を追って引用する。

  フリーレン様は本当に魔法がお好きなのですね。
  ほどほどだよ。フェルンと同じで。
  少し違うような気がします。
  同じだよ。

 (蒼月草の花を咲かせる魔法は)ヒンメル様のためですか?
  いや、きっと自分のためだ。

  フリーレンさまは何故、魔法を集めているのですか?
  (・・・・・)
  私の集めた魔法を褒めてくれた馬鹿がいた。それだけだよ。
  くだらない理由ですね。
  そうだね。

この「そうだね」の時に見せたフリーレンの含みのある表情を、アニメではさらに強調していて、
「くだらない」にこめられたアイロニカルなニュアンスを示そうとしている。これも解釈の一環である。
(あまり使われない言葉だが、「韜晦」というのがしっくりくる気がする。)

ここで暗示的にほのめかされた事実がはっきりと明示されるのは、先取りになるが、
原作3巻の21、22話。そしてこの21、22話こそは、物語の核心となる最重要部分である。
そして、フリーレンの魔法が孕む「闘争」の契機を見出せるのはまさしくそこなのだ。

フリーレンの魔法に関わる隠された真実が明らかになる。(原作未読の方は要注意。)

一千年の間、一瞬の休みもなく、彼女は
魔族を欺き殺すのための魔法の修練を行い、「復讐のための魔法」を鍛えつづけている。

それこそが「闘争」の魔法に他ならない。

その常軌を逸した、異常なまでの執念に触れたとき、
われわれははじめて、彼女が生きてきた千年という時間の生々しい手応えを感じとる。
同時に、このキャラクターの実存の深淵を垣間見た思いがするのだ。

"くだらない"魔法への彼女の執着は、この秘密を踏まえてはじめて理解される。
すなわち、"くだらない"魔法とは、「闘争の魔法」の対極にある、「平和の魔法」のことなのだ。

フェルンに語ったように、彼女が魔法を収集する最大の動機が
"くだらない"魔法を褒めてくれた「馬鹿」たちとの思い出だったとしても、同時に、
この極限的な緊張から生じる反動が、それを求めさせているのだろうと考えずにはいられない。
「きっと自分のためだ」という言葉は、そのことを言っているのではないだろうか。

魔法は「ほどほど」に好き、という抑えた表現にも、この外部からは見えない背景に絡んだ、
魔法に対するアンビバレンツな、複雑な心情が滲んでいると見ることができる。

だから、「花畑を出す魔法」とはまさに、求められた「平和の魔法」の精髄なのである。
そして、この解釈を踏まえて演出家は、「平和」のシンボルカラーとしての青色を
このエピソードの全体に散りばめたのだろうと思う。

今話に限ってなら、「平和の魔法」は「青い魔法」とも言い換えられるだろう。
それはフリーレンにとってもフェルンにとっても、純粋に、心から愛すべき魔法のことでもある。
フリーレンの言葉をきっかけにフェルンが思い出す、ハイターとともに見た幻の蝶の飛翔も
やはり透明で幻想的な青色をしていた。

因みに「花畑を出す魔法」は、22話に再び登場する。と言うより、そこでその原点が語られる。
それは本作の「葬送」のモチーフの一変奏であり、その最も美しい結晶でもある。


要するに、第2話Bパートの演出は、色彩を用いたシンボリズムによって
作品の本質を表象しようとしたのではないか、ということを言いたかったのである。

序盤で示された時間、および死をめぐるテーマ性が縦糸であるとすれば、
ここで導入される闘争―平和のシェーマは、ストーリーを織り成していく横糸と言えるかも知れない。
この解釈の当否はさておき、遠からずアニメでもタイトルのもう一つの意味が明らかになり、
そこを転換点として物語は第二の「闘争」のフェーズに突入することになる。{/netabare}


Ⅱ 花畑を出す魔法

{netabare}クール終盤あたりから徐々に興味が減退し、第二クールに入ると視聴も滞りがちになった。
巷では大いに喝采を博したバトルなども、ただただ辟易するばかりだったのだが、
何とか最終話まで完走し、テーマの最終的な帰着点を確認できたのは幸いだった。
前章で抽出した「闘争―平和」のテーマが"回収"される過程として、以下に辿ってみたい。


今回、鍵となるのは最終二話のゼーリエである。
ここでも演出に着目しながら、第27話終盤の場面から繙いてみる。

最終試験の試験官として、フリーレンと対峙するゼーリエ。
この二人の対面シーンは明らかに「対決」の様相を呈したものになっている。
ゼーリエの挑発をフリーレンは淡々と受け流しつづける。
まずはこの対話中に挿入される花のカットを注視していきたい。

六枚の花弁のある白い花。それは明らかにフランメの墓を包む花畑に咲いていた花である。
したがってほぼ確実に、フランメを暗示するメタファーと捉えることができるだろう。
このメタファーがさらに象徴的に深化する過程を、少々細かくなるが跡づけていく。

フェルンがゼーリエの面接を受けている場面を見てみよう。
彼女の魔力の揺らぎを見破ったフェルンにゼーリエは弟子入りを促す。
その場面でほんの一瞬だけ、水に散った白い花びらのカットが挿入される。
勿論、例のフランメの花なのだが、ラストでまた意味ありげに映されている。
同じ演出が回をまたいで、デンケンとの面接にまで引き継がれていることを考え併せると、
おそらくこのイメージは、老い、衰え、散ってゆくいのちの儚さ、
つまりは人間の生の短さを花に託して暗示するもののようである。

人間のいのちの儚さを薄命な花に重ね合わせること。これはまさしく
神話の時代から何千年もの間、使い古されてきた超絶ベタなメタファーであって、
だからこれを指摘しただけでは何も言ったことにはならない。
重要なのはこのイメージがある「心象」を表現していることである。
「心象」とは文字通り、「心」の「象(かたど)り」。具体物に託して表象される心の在り様。

では、それは誰の「心」なのか?・・・言うまでもなく、ゼーリエの心である。

さらに注意を研ぎ澄ませて、ふたたびフェルンとの場面を凝視してみる。
すると、花びらが映る直前、フェルンに向けられたゼーリエの眼差しが一瞬捉えられている。
この流れを自分なりに解釈すると、おそらく彼女が弟子をもつ度に経験してきた死別の哀しみが、
フェルンを見て一瞬、予感のように心をよぎった・・・そんな風に自分には思われた。

つまり、ここでの花びらもゼーリエの内面に抱かれた「心象」であり、
人間の「儚さ」のメタファーであると見て間違いはないと考えられる。さらに言えば、
最終話で彼女は、水面に浮かぶ花びらを足ですくったり、指につまんで吹き飛ばしたりしているが、
この仕草には、常に弟子たちに先立たれる者の虚しさ、やり切れなさが表れているようで、
ややくどいくらいに、演出面でこの心理を強調しようとしている節がある。

ここまでのイメージの読み解きから明示される事実を整理しておく。

あらためて出発点に立ち戻ってみると、本作の基本となるキャラクター設定、すなわち
「千年生きてきたエルフ」という設定は、必然的に物語に二つの視点を導き入れるものだ。
一つは、エルフ視点で見たときの人間の「儚さ」。
そして反対に、人間視点で見たときのエルフの「孤独」。

勿論、物語の冒頭から主人公たるフリーレンがそれを体現しているわけだが、
最終盤でさらに尖鋭に、この両者を同時に我々に示して見せたのが
彼女と対峙したゼーリエの方だったという事実。これは自分にはかなり衝撃的なものだった。
ゼーリエとフリーレンとが実はパラレルな関係にあること、
いわば「葬送のゼーリエ」としてのその像が鮮烈に印象に刻み込まれた結果、
作品全体の基調音となる「葬送」のモチーフが実感的に把握できるようになったのである。


ただ、自分の感覚ではこれはテーマというより、テーマ風のモチーフであって、
作品のパッケージとなる設定、ないしはコンセプトとでも呼ぶ方が適当な気がする。
自分の関心はさらにもう一歩踏み込んだところにテーマを見出すことにある。
このシーンが重要なのは、そのいわば「テーマ回収」が実行されているためであって、
その核心となるのがゼーリエ、そして「花畑を出す魔法」なのである。

最終話でフリーレンがレルネンに語ったところによると、
二人の対話の最終局面にはこんなやり取りがあったらしい。
退出する間際、フリーレンはゼーリエにこう問いかける、

  この花畑、魔法で作られたものだ。・・・
  先生が好きだった魔法だ。くだらない魔法だって言っていなかったっけ?

この皮肉に対して、意外にもゼーリエは自分の想いを率直に語り始めるのだ。

  ・・・フリーレン、なぜかわたしは弟子をとって後悔したことは一度もないんだ。

二人がいる広壮な屋内庭園。そこはフランメが好きだった魔法で作られた花畑だった。
その一隅には彼女の思い出に結びつく例の白い花も咲き混じっている。そしてその場所が、
花々を眺めながら、亡き弟子たち一人一人の在りし日の姿を思い返し、
彼らの短かった生に思いを馳せる、そんな追憶の場所であることが彼女の言葉からは窺える。

これがゼーリエの「葬送」のかたちであったとするなら、
この、本人いわく"くだらない"魔法に対するゼーリエの態度の中に、
「闘争ー平和」のテーマの最終的な決着が示されていると見てよいのではないか。
すなわち「葬送」を媒介にした「闘争ー平和」という対立の構図の止揚である。

Ⅰ章で自分はこんな解釈を提示してみた、

  "くだらない"魔法とは、「闘争の魔法」の対極にある、「平和の魔法」のことなのだ。
 「花畑を出す魔法」とはまさに、求められた「平和の魔法」の精髄なのである。

つまり、「闘争」の権化のようなゼーリエの内部に、平和への希求が潜んでいるという事実。
ここに魔法パートを底流する包括的なテーマが読み取れるのではないだろうか。

この理解によって、魔法パートの物語を"内在的に"俯瞰する視点が確保される。
そしてそれは取りも直さず、本作におけるテーマの内在性を示すものでもある。
シンボルとしての「花畑を出す魔法」を中軸に描き出されるのは、
ゼーリエ、フランメ、フリーレン、フェルンの四代にわたる「師弟の物語」である。

いま、フリーレンの弟子フェルンによって「人間の時代」の扉が開かれようとしている。
それはフランメの願いがフリーレンを介してフェルンに託されたことを意味している。
ひそやかに紡がれる「平和の魔法」の系譜、それこそが魔法パートの物語の核心であり、
平和の希求のテーマは。最終話のゼーリエに至ってその円環を完結させるのである。

単なるストーリーの伏線回収よりもさらに高度で、さらにスケールの大きな
いわば「テーマ回収」のプロセスを経て、この物語ははじめてその全容を現すもののようだ。
すなわち、四人の大魔法使いの群像による、千年に及ぶ壮大な人類魔法史である。


これもやはり対話の中で明らかになるのだが、
「花畑を出す魔法」にはもう一つ、作中における重要な機能がある。
フリーレンがゼーリエに語った、ヒンメルとの出会いにまつわるエピソード。その内容は
ヒンメルがまだ少年だった頃にすでに一度、偶然フリーレンと出会ったことがあり、
そのとき見たこの魔法が、のちにフリーレンを仲間に選んだ理由だった、というもの。

  きっとこれはただの偶然に過ぎないことだけれども、
  ヒンメルたちと出会わせてくれたのは
  先生が教えてくれたくだらない魔法だよ。

・・・ヒンメルとの出会いは彼女にとって運命の分岐点となるものだった。
そしてその直接の契機となったのがこの魔法だったのだ。
さらにそれはまた、魔法パートから旅パートへの分岐点を意味している。


例えばこのエピソードを、第2話の伏線の回収と見なしてみる。
Ⅰ章で指摘したように、第2話の花畑のシーンはテーマ寄りに解釈できるものだが、
この魔法がヒンメルにとって特別なものであった理由が遡って明らかにされることで、
このシーンの彼の心情、特にフリーレンに示した態度に奥行きが加わるのである。
同じようにフリーレンについても、この旅立ちの"前史"を踏まえることによって、
より深くその内面を理解することができるようになるのではないだろうか。

前にも引用したフェルンとの会話、

  フリーレンさまは何故、魔法を集めているのですか?
  私の集めた魔法を褒めてくれた馬鹿がいた。それだけだよ。
  くだらない理由ですね。
  そうだね。

Ⅰ章では「過去」に遡りつつ、彼女にとっての魔法の意味を導き出したのだが、
ここでは視点を「魔法を褒めてくれた馬鹿」、すなわちヒンメルや仲間たちの存在に移すことで、
彼女の「いま」がより鮮明に実感できるようになる。
それは同時に、フリーレンにとっての旅の本質を理解することにつながる。
仲間との旅は彼女を人間へ向かわせるベクトルを内包していた。
人間の時間に踏み入ることで、永遠のような孤独な時間から彼女は解放されたのである。
おそらくそれは、魔王を倒したこと以上に価値のあることだったのではないか。

仲間との出会いによってもたらされたフリーレンの「現在」。
この「いま」を読み解くこと、それが旅パートを理解することなのではないか。

最後に一つ指摘しておきたいのだが、実に興味深いことに、
旅パートを構成する時間の内部に、魔法パートの時間軸を構成する契機が存在している。
・・・そう、フェルンである。フランメの後継者として、やがて人間の時代を到来させるだろう彼女は、
まさしく魔法史の「未来」を具現する存在なのである。
その意味で、はるか後のフェルンとの出会いにつながる、出発の契機としての花畑の魔法は、
作品全体のいわば「原点」であり、旅と魔法を"架橋"する結節点なのである。


以上から、この作品の本質的な構造性が確認できたと思う。

 序盤で示された時間、および死をめぐるテーマ性が縦糸であるとすれば、
 ここで導入される闘争ー平和のシェーマは、
 ストーリーを織り成していく横糸と言えるかも知れない。

序盤の段階で提示したこの仮説はもちろん不完全なものだったが、
着眼点と推論の方向性に関しては、概ね妥当だったと言ってよさそうである。

魔法パートが内包するフリーレンの過去、および魔法の系譜を横の時間軸とすると、
旅パートはこの軸に縦に交差する固有の時間性を有したフェーズであり、
その交差する一点が、ストーリー線上の「現在」なのである。

この「現在」の背後には、数千年にわたる魔法をめぐる闘争史が潜んでいるわけで、
本作をトータルに見るためには、この構造面を複眼的に捉えるアプローチが必要になる。
(あるいは私たち視聴者は暗黙裡にこの複眼的な観方を強いられていて、その結果、
この作品に漠然と「深さ」を感じ取っているのかも知れない…。)

そして、これはそのままこのヒロインの理解についても言えることなのだ。
魔法パートのフリーレンと旅パートのフリーレン。双方の時間が複層的に重なり合う中に、
彼女の生きた軌跡が紡がれ、内面が投影される。
前に試みたような尋常一様の心理的アプローチでは到達し得ない局面である。{/netabare}


Ⅲ 鏡像

{netabare}魔法パートに引き続いて、旅パートの読解を試みようと思う。が、
まずはかなり突飛な着想に即した解釈になっていることを最初にお断りしておく。
尋常のアプローチが行き詰って考えあぐねていたとき、ふと気づいたのが、
「対照(コントラスト)」と「対称(シンメトリー)」というシェーマだった。

Ⅱ章で述べたように、ゼーリエが「葬送のゼーリエ」となることによって、
フリーレンとの対比関係がこれまでの「対照性」から「対称性」に移行する。
表層の「対照」の奥に、より本質的な「対称」が潜む構造が認められるのである。

旅パートはまさしく、この構造に基いている。
過去と現在、フリーレンの二つの旅がパラレルに並行するストーリー。
しかも、同じルートを辿り直すという相似的な対称性をも示している。

この着眼から出発して、対称性を生み出すメカニズムについての推論を試みた。
まずは抽象的なシェーマを具象的なイメージに変換し、
イマジネーションの磁場を形成しつつ物語を主導する「力学」を読み解いてみる。


アニメ第2クールの一級魔法使い試験編。
一次試験を通過した受験者は、二次試験の舞台となった「零落の王墓」で、
自分たちの完璧な複製体に遭遇し、バトルを繰り広げる。
迷宮の最奥に潜み、複製体を創り出して侵入者を排除するこの魔物の名は
「水鏡の悪魔(シュピーゲル)」という。

・・・そう、「鏡」なのである。
鏡とはまさしく、光学的なメカニズムを用いて「対称性」を現出させる装置に他ならない。
「水鏡の悪魔」という魔物の名前から類推すれば、複製体の正体は「鏡像」である。
あたかも迷宮に潜む魔物のように、物語の深層に原型的な「鏡」のイメージが潜在し、
その作用によって「鏡像」が生み出される。それが本作の対称性の本質なのではないか?
自分にはそんな風に思えたのである。

とは言え、"物証"となるような「鏡」の実物は作中には見出されない。
だがむしろ、そのことが逆に事の本質を示唆していると自分は考える。
重要なのは本作の「鏡」が、象徴性をはらんだ"名辞"としてのみ現れることである。
言語学で言うところの「シニフィエ」ではなく「シニフィアン」としての機能であり、
テクスト論の概念を用いれば、要するにそれは「記号」なのだ。

深層のイメージとしての「鏡」は、対称性を生み出す記号的な機能を担いつつ、
物語空間の内部に固有のイメージの連鎖を形成してゆく。具体例としては、
第5話に登場する、親しい死者の生前の姿を模倣して幻惑する「幻影鬼」という魔物。
あるいはリーニエが用いた、過去に記憶した相手の魔力を真似るという「模倣する魔法」。
そして、これらに反復される「模倣・転写」のイメージは、より包括的な「本体―複製」、
すなわち「オリジナル―コピー」という関係式に還元できることに注意したい。

自分が試みたいのは、この着想を旅パートの解釈に応用してみるというものだ。
思い切って次のような仮説を提起してみよう。すなわち、
フリーレンの現在の旅は、かつての旅の「鏡像」であり、「複製体」である。
つまり「オリジナル」に対する「コピー」である、というもの。

二つの旅の目的地は同一であり、ほぼ同じルートを辿り直す旅である。
このシンプルな再現性に加えて、同行する旅仲間にもコピー的な要素がある。
かつてのパーティーの代替要員として、ハイターにはフェルン、
アイゼンにはシュタルクが、オリジナルの空席を埋めるかたちで充当されている。
(この点に関しては、すでにnyaroさんがレビューで指摘されている。)

ここで際立つのがヒンメルの「不在」である。
ヒンメルの「代替」だけが欠落しているという事実が意味するもの、それは、
ヒンメルという存在が代替不可能な、"絶対的な"オリジナルであるということだ。
その意味で、現在の旅は"不完全な"複製体と見なせるのである。

フリーレンの旅の意味とは、ヒンメルという"オリジナル"が失われたあと、
かつての仲間の"コピー"(フェルンとシュタルク)を通じて"オリジナル"へ遡ることである。
クール序盤のフェルンとの旅の情景はそのことをはっきりと示している。
二人の日常にかつての旅の回想が交錯し、そこに新たな気づきが生まれることで、
二人の距離が徐々に縮まり、心を通わせていくといったエピソード群には確かに、
「人間(=ヒンメル)を知る」というプロセスが表現されていたと思う。

「魂の眠る地」に赴いてヒンメルと再会するという旅の目的もまた、
この欠落を補完しようとする、物語の深層の力学に導かれていると言えるだろう。


上記の推論は、次の三点に要約できる。
1 この物語の深層には「鏡」のイメージが潜んでいる。
2 フリーレンの現在の旅は、ヒンメルという"オリジナル"を求める旅である。
3 したがってそれは、かつての旅の"不完全な"複製体である。

以上が旅パートの組成についての我流の理解になる。
ここを踏まえたとき、本作の回想シーンの機能はこんな風に説明できるだろう。
すなわちそれは、オリジナルに関する記憶の管理者であるフリーレンが、
コピーされた旅の中でその記憶を再現し、更新してゆくプロセスである、と。
そこにオリジナルへの渇望と、再会の願いを読み取ることができるのではないだろうか。{/netabare}


Ⅳ 死者との約束

{netabare}以前に何回か書いた事なのだが、自分がアニメ初回でいきなり躓いた話をまた蒸し返す。
物語の出発点となるヒンメルの葬送の場面でのフリーレンの反応が腑に落ちず、
ずっと拘ってきた"不審点"について、ここであらためて考えてみたい。

 「私、この人の事を何も知らない。」
 「なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…。」

このときの彼女の心情に同化することを妨げているのは、おそらく
「知る」ことにこだわる背景が欠落しているために今一つ実感が湧かず、
そこから「私はもっと人間を知ろうと思う」への脈絡にも飛躍が感じられるせいだ。
自分にはどうしても、この内面の描出には不備があるように思われてならなかった。

そもそも「人間を知る」という旅の「目的」がどうも皮相な気がして、
その奥に内面的な「動機」を考えてみたりもしたが、結局うまくいかなかった。
だから今回、その「目的」の背後にある本来の「目的」に気がついたことは、
個人的には "Eureka!"と叫びたくなるような発見だったのである。


第16話の「長寿友達」。フリーレンが旧友のフォル爺を訪ねる。
最初に彼と出会ったのはヒンメルたちとの旅の途中で、その折の情景が回想される。
その中で彼はこんな告白をしている。

 「わしは妻の愛した村を守っているだけだ。」
 「わしは遠い昔に交わした約束を果たしているに過ぎん。」
 「滑稽な話だろう。わしはずっと、死者との約束を守っている。」

フォル爺は数百年間村を守り続け、今ではその理由を知る村人はいない。
たまたま村に立ち寄ったヒンメル一行を相手に、心に保ち続ける想いを打ち明ける。
そんな彼に向けたヒンメルの言葉、

 「でもきっとその人は、
  あなたが約束を守ってくれていることをうれしく思っているはずだ。」

こうしたセリフは、勿論、そのままでも響くものなのだが、
キャラクターの内面にまで踏み込むには幾らかの操作が必要になってくる。
ここでは例のシェーマを応用して掘り下げてみたい。

このエピソードの主要人物の布置を整理すると、
人間と長命種との「対照」を具現する二組のペアが「対称」を示している構図である。
片やフォル爺夫婦、片やフリーレン・ヒンメルペア。 
つまりヒンメルはフォル爺の妻の心を代弁できるポジションにいるわけで、
実際、彼女の気持ちを言葉にしながら、同時にその言葉に重ねるかたちで
自らの心情を表明していると見ることができるのではないか。

次の展開から彼の心情を推測することができる。
ヒンメルの態度に感銘を受けたフォル爺は、勇者ヒンメルの記憶を自分が未来に連れていこう、
そう申し出る。それに対してヒンメルが応える、

 「僕たちの記憶は、彼女が未来に連れていってくれる。そうだろう?」

フリーレンの返事は、

 「別にいいけど…。」

このさりげないやり取りは軽く見過ごされそうだが、実は重要な意味を秘めている。
このとき、二人の間で「約束」が交わされているのである。

フォル爺夫婦のパターンが相似的に反復されていると捉えてみよう。
先立って逝く者が託した願いを、残された者が守り続けていく。
たとえ言葉で交わしたものでなかったとしても、
この両者の間には無言の「約束」が成立していると考えていいのではないか。
だからこの場面で、ヒンメルから託された未来をフリーレンが受諾したことによって、
彼女もまた、フォル爺と同じポジションに立ったのであり、
「死者との約束を守る者」という役割を担ったと考えられるのである。

フォル爺と言葉を交わすあいだ、ヒンメルの心の中にはおそらく、
自分が生を終えたあとの未来が思い描かれていて、
その中には自分という「死者」との約束を守るフリーレンの姿があったのだと思う。


旅の本来の「目的」に気づいたと言ったのは、この「約束」のことなのだ。
初回のシーンでのフリーレンの内面を、仮にこのように想像してみたい。

いま、生涯を終えて眠りについたヒンメルを前にして、彼女がもしも、
かつてヒンメルと交わしたこの「約束」のことを思い出したとしたら、どうだろうか。

ヒンメルが逝き、彼らの「記憶を未来に連れていく」べき時になって、
自分の中に残された記憶があまりにも乏しいことにまずは驚き
(「私、この人の事を何も知らない」)、
もはや知ることが叶わなくなったことへの悔恨がこみ上げる
(「なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…」)。
この心理プロセスから、彼女が流した涙の意味が迫真的に立ちあがってくる。

「私はもっと人間を知ろうと思う」。
この言葉もまた、同じ心理プロセスの延長上に置いて理解するべきだと考える。
今となっては最早、ヒンメルのことを直接知ることは叶わない。が、
それでもなお「死者との約束を守る者」であるためには、たとえ間接的にでも、
「人間」というもの全般への理解をとおして、今からでも彼のことを知りたいと願う、
切実な心の衝迫がこめられているのだと思う。
ヒンメルの死をきっかけに人間への関心が目覚めた、といった理解でも問題はないが、
個人的には月並過ぎて面白くないのである。

彼女の旅の本当の「目的」は、ヒンメルと交わした「約束」を果たすこと、
すなわちヒンメルたちの記憶を未来に連れていくことだったと自分は考えたい。
それは、前章で提示した「ヒンメルという"オリジナル"を求める旅」という文脈に即して
物語を読み替えることであり、そこにもう一つのフェーズが浮かび上がってくる。
フリーレンとヒンメル、この二人を主人公とした、いわば「約束の物語」とでも呼べるものが。

あるいはこんな穿った見方も可能だろう。
本作の旅パート、いや、この作品そのものがメタレベルの「約束の物語」である、と。
回想シーンはヒンメルたちの記憶を「今・ここ」に甦らせ、伝えてゆく回路になっている。
そこに、記憶を未来に連れていくというヒンメルとの約束が実現しているわけである。 
そして、そこには私たち視聴者も立ち会っているのだ。


以上の推論は、コアモチーフである「死者との約束」を介して、
テーマがストーリーに「肉化(incarnation)」される局面を捉える試みだったのだが、
さらに、本作における「記憶」が内包している固有の意味を直接、問題にしてみたい。
そこには「記憶」と「実在」をめぐる独自の思想が含まれているように思えるのだ。

この"思想"は一つのエピソードに端的に集約されている。
第2話、フェルンとハイターとの出会いの場面である。

戦禍によって両親を失った幼いフェルンが、後を追おうと崖の突端に立ちつくしている。
ハイターは無理に制止するでもなく、ただ淡々と亡き友ヒンメルへの想いを語る。
彼から学んだ勇気や意志や友情も、大切な思い出も、すべてが自分の死によって
この世から消え去ってしまう。それが惜しい。・・・などと彼女に説いて聞かせる。

 「あなたの中にも大切な思い出があるとすれば、
  死ぬのはもったいないと思います。」

ハイターの言葉を意訳してみるとこんな感じになるだろうか。
・・・もしも自分が生き続ければ、大切な死者の記憶を未来に連れていくことができる。
そうすることで死者は、親しい生者の内部で第二の生を生きられるのではないか。・・・
つまりそれは「記憶」が「実在」となるという意味ではないだろうか。

 「お伽話じゃない。僕たちはたしかに実在したんだ。」

第7話のヒンメルの言葉はこの思想をはっきりと表明するものだ。
ここに揺るぎない確信として宣言されているのは、
記憶が歳月による風化に抗い、忘却に打ち克って生き続けるものだということ。
そしておそらくは、フリーレンと交わしたあの「約束」のこと。

思うに、死者を「忘れない」ということは、
そのことがすでに彼らとの「約束」を果していることになるのではないだろうか。
「記憶」とは一人の人間が実在した証しであるとともに、
彼らと残された者たちとをつなぐ、決して失われることのない回路なのではないか?

本作の「葬送」の意味は一義的には捉えられない複雑さを帯びているものの、
「死者との約束」に収斂させる理解は少なくとも、核心に近いものだと思える。
先立って逝く者と、あとに残る者とが相互に抱く、絶えることのない愛情と信頼。
そうした人間的な感情の精髄を含意した、一つの「思想」がそこに認めらるのではないか。{/netabare}


(今後、Ⅴ章とⅥ章を順次追加する予定。){/netabare}


さて、本作は「旅」と「魔法」、二つのパートから成り立っていると自分は考える。
本稿が前提としているこの分割が妥当か否かは、各位に判断していただく他ないが、
この機会に頭の中を整理して揉みほぐすという意味も兼ねて、
これまでの推論を概観しつつ、少しばかり補足説明を付け加えていきたい。


{netabare}初回の投稿から、すでに自分の関心はテーマの所在に向かっていた(Ⅰ章参照)。
その中で試みたイメージの読み解きから、テーマ(らしきもの)が浮かび上がり、
最終的には物語のクライマックスにおいて回収されていることが確認できた(Ⅱ章参照)。
こうして確定したテーマをめぐる一連のストーリーの流れを一つの総体と見なし、
それを魔法パートと称しているわけである。

旅パートに関しては、本作が旅アニメだという事実だけでも充分だろう。
ただし、本作独特のテイストを言語化するには、かなり複雑な操作が必要になってくる。
自分の試みは、魔法パートの読解で抽出したシェーマをイメージに変換し(Ⅲ章参照)、
それを用いて旅パートの深層部分を読み解こうというものだが、上記のとおり、
本格的な作業を始める地点で立ち止まってしまっている現状である。


・・・とは言え、こんな説明よりもっと端的でわかりやすい証明方法が実はある。
二つのパートが交代する、明らかなフェーズの転換点が具体的に指摘できるのだ。
言うまでもなく、第7話Bパートのことである。

グラナト伯爵領の街に到着したフリーレンは不意に魔族の一団と遭遇する。
咄嗟に杖を構え、彼らを攻撃しようとするが、捕えられ投獄されてしまう。
牢屋を訪れたフェルンたちにフリーレンは、かつての旅で経験した事件を物語る。
魔族の少女が引き起こした惨劇を描くそのエピソードをとおして、
はじめて開示される魔族という存在の本性は極めておぞましく、戦慄すべきものだ。

この回想がアウラ編の導入となり、魔法パートが開始される。
坦々と続いていく旅の中で、心に沁みるエピソードの数々が紡がれてきた、
これまでの穏やかなトーンが唐突に一変し、不穏な空気が漂いはじめる。
この極端な落差には自分のみならず、大多数の視聴者が衝撃を受けたはずだ。
まさしくここが、旅パートから魔法パートへの転換点なのである。

注目したいのは、この転換の起点に回想シーンが置かれていることである。
魔族というもののおぞましさを強烈に印象づけるこのエピソードが呼び水となり、
フリーレンが魔族に抱く憎悪の根源、そしてフランメとの出会いと死別にいたる、
このヒロインのいわば「前史」が語られていくのである。
こうした、物語における回想の機能に着目することによって、
魔法パートと旅パートの相異が明確になり、それぞれの本質が説明しやすくなるのである。


ここで、Ⅲ章の元レビューの中でちょっとだけ言及した
「通時性/共時性」という一対の用語をあらためて持ち出してみたい。
元々はソシュール言語学の基礎概念だが、今では一般にも用いられている。
詳しい説明は煩雑になるので、できれば検索をお願いしたい。

この対概念を、試しに双方に当てはめてみよう。

魔法パートは、歴史的なオーダーに沿って継起する出来事を"物語る"。
つまり「通時的」なのであり、回想シーンは物語の原点および背景を提示するもの、
いわばストーリーの「現在」を説明するために時間を"巻き戻す"ものだ。
そのようにしてフリーレンも含めた人間と魔族との闘争の歴史、
さらには魔法の進化や人間との関係なども絡めた歴史的な「物語」が展開される。

一方の旅パートは、構造そのものがすでに「共時的」と言っていいだろう。
フリーレンの過去の旅と現在の旅が重なり合い、さまざまなドラマを織り成してゆく。
そこでは現在と過去は、一本の時間軸の上で前後する因果関係としてではなく、
それぞれが固有の実質をもった時間として独立し、同時的に並存している。
また、どちらも日常系の、あの反復される無時間的な「現在」を基調としていることで、
旅の時間の流れに伴う変化や進展を、一層ゆるやかに感じさせる相乗効果を生む。
他作品にはない本作の不思議なリアリティーは、ここに起因しているようにも思われる。

そして旅パートの回想シーンは、それら二つの時間を交錯させる「装置」となっている。
そこに成立する「共時的な現在」こそがフリーレンの「今」であり、
このヒロインの内面のリアリティーもまた、ここに求められるのではないだろうか。
・・・・・・・・・・{/netabare}


以上、何やら面倒くさい話になってしまったが、
窮地に陥ったアニメが切羽詰まってぶち込んでくる「振り返り特番」よろしく、
丸一年経っても完結しないレビュー(?)の方向性をあらためて再確認してみた次第。

次は予告通り第14話を取り上げて、かなりガチな分析を試みる予定である。
その際、主人公二人のロマンスに過剰に力点を置くことになりそうなのだが、
それは多分、当方の"恋愛脳"(笑)のなせる業である、と、あらかじめ弁解しておこう。
もし万が一にも待って下さっている方がいるとしたら(いないと思うが 笑)
出来るだけ気長に、お待ちいただければ幸いです。

2024. 12. 25

投稿 : 2025/01/04
♥ : 23
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

(最終)ひとつのアイデア →もう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華

【レビューNo.114】((最終レビュー)初回登録:2024/3/23)
コミック原作で2023年作品。全28話。
元々娘がコミックを買っていたので原作既読です。コミックは「マンガ大賞
2021」を受賞するなど前評判も高く、後はいつアニメ化されるかって話でした
がついにきましたね。

(ストーリー)
勇者ヒンメル、僧侶ハイター、戦士アイゼン、魔法使いフリーレンら勇者パー
ティー4人は、10年間もの旅路の果てに魔王を倒して王都に凱旋する。
ヒンメルら人間にとっては10年は感慨深いものがあったが、1000年は軽く生き
る長命種のエルフであるフリーレンにとっては、ほんのひとときであった。
あれから50年、流星群を観るために4人は再会を果たすが、見た目は全く変わら
ないフリーレンに対し、ヒンメルら人間は随分と年を取っていた。
(ドワーフのアイゼンはそれほどでもなかったが)
そして間もなくヒンメルが天寿を全うする。
彼の葬儀でフリーレンは自分がヒンメルについて何も知らず、知ろうともしな
かったことに気付いて涙する。その悲しみに困惑したフリーレンは、人間を知
るためと魔法収集のために旅に出る。
それから更に20年後、フリーレンは老い先短いハイターを訪ねる。ハイターは
戦災孤児のフェルンを引き取って育てていた。ハイターはフェルンのことを弟
子にするようフリーレンに依頼するのだが・・・
これは人間を知るために、人間と交わり旅をする彼女と新たな仲間達の物語。

(評 価)
・第1-4話:フリーレンの世界観がしっかり再現された製作陣の仕事ぶりに◎
 {netabare}・マッドハウスの本気度を感じさせる精力的な動き
  ・金曜ロードショーで2時間(4話分)を一挙放送
   昔から第1話1時間拡大ってのはありましたが、「推しの子」の90分を凌
   ぐ2時間拡大スペシャルで勝負にきました。しかもまだ他作品が出そろっ
   ていない9月中にぶっ込んでくるなど、かなり精力的な動きが見られます。
  ・連続2クールまで明言
   コロナ以降分割2クールの作品が格段に増えましたが、一気に連続2クー
   ルで放送することも明言!
   初回の作画もかなり力が入っていましたが、これを最後まで維持できる
   力があるのか、視聴者としては嬉しい限りですが、逆にちょっと心配な
   部分もあります。
   とはいえ、賽は投げられました。後はマッドハウス頑張れと。
  ・OPに「YOASOBI」
   OPは「勇者/YOASOBI」と、いやーこの辺も抜かりないですなw

 ・フリーレンの世界観がしっかり再現された製作陣の仕事ぶりに◎
  正直本作は「面白可笑しくテンポよく」という作品ではないので、その辺
  りどうなのかと心配でしたが、本当に原作のもつ「緩やかな空気」や「間」
  といったものをしっかり意識して作っているなという、作品の理解度の高
  さに驚きました。4話分の放送で(コミック1巻+2巻1話の)全8話分を完
  全再現したんじゃないですかね。
  それゆえに初見の方には「テンポが悪い」と映る方もおられそう。
  でもそういう作品じゃないんだよなあ。

 ・何気ないセリフや会話が心に響く
  勇者パーティーにいた頃のフリーレンは(どうせ彼女にとってはひととき
  の出来事に過ぎないとして)他人には無関心でしたが、今振り返るとあの
  時の何気ない言葉たちにいろいろな思いが込められていたことに気付かさ
  れます。
  {netabare}また2話の「ヒンメル像のために蒼月草を見つける」エピソードでは、
  フリーレン「もう少し探したら切り上げるよ。」
  フェルン「もう少しって何年ですか?」
  という2人の時間に対する感覚の違いも巧み表現されるなど、こういう細か
  いセリフ回しとかも実にいい。
  (この花を見つけるエピソード自体も素晴らしい){/netabare}
  そしてアイゼンとの会話
  {netabare}「お前は人の時間を気にするような奴じゃなかった。」
  という下りも、人と交わり他人を気遣うようになったフリーレンを上手く
  表現しており、こういうところも巧みだなっと。{/netabare}

 ・戦闘シーンも丁度よかった
  {netabare}異世界の魔法使いの話ながらも戦闘が話のメインじゃないんですよね。そう
  いう意味でも3話の初めての魔族との戦闘シーンも派手過ぎず、地味過ぎず
  作品の世界観にマッチした、程よいバランスで描かれていたと思います。
  {netabare}(ここでもこの魔族が封印されていた間に80年が経過、その間にこの魔族の
   強力な攻撃魔法を研究し、新たな防御魔法を開発(魔族の「たった80年か」
   に対し、人間の営みを舐めるな!的な)人間と魔族の時間感覚の違いを上
   手く表現している。){/netabare}{/netabare}

 初回2時間スペシャルでしたがそれほど長さも感じさせず、それでいて原作の
 もつ空気感も壊すことなく、上々の滑り出しだったと思います。作画もよかっ
 たですし。懸案事項とすれば、
 ・上述の通り、連続2クールなので作画がこのレベルを維持できるのか。
  (それに落とさず放送できるのか)
 ・(気が早いですが)原作未完なので、どうしてもラストが・・・
  それに2クールなので、原作の大半を消費しそうで、2期があっても数年後に
  になりそう。
 という感じでしょうか。
 まずは制作陣の素晴らしい仕事ぶりに拍手喝采というところですね。{/netabare}

・第5-8話:他の異世界モノと一線を画す練られた世界観 →アニメはアニメで面白い
 {netabare}>フリーレンの世界観がしっかり再現された製作陣の仕事ぶりに◎
 5話では逆に
 「忠実さを意識しすぎて窮屈になっていないか?!」
 という不安もあったのですが、以降はエンジンがかかってきて
 「アニメとしての面白さがきちんと表現されている」
 という印象ですね。

 ・会話劇がちゃんと面白い
  「人間を知る」というのがフリーレンのテーマになっていて、そうなると
  必然的に会話劇がキモとなるわけですが、
  ・原作のセリフの秀逸さを活かしつつ
  ・種﨑敦美さんの名演
  ・それを支える他のキャラとのキャッチボールの上手さ(共演者も◎)
  ・その他アニメ的な細やかな演出
  等でちゃんとアニメとしての面白さが確立してるなと。

 ・他の異世界モノと一線を画す練られた世界観 →時間経過の描写が秀逸
  8話がかなりよかったと思うのですが、
  ・フリーレン VS ドラート
   「今の魔族はダメだね。実戦経験が少なすぎる」
   ・フリーレンの経験の豊富さは普通の作品でも思いつくところで
   ・上述のセリフも、普通なら「まだまだ青いな」位のセリフで済ませそう
    なところですが、これまでの作品の流れからフリーレンというキャラが
    しっかり確立してるから、いかにもフリーレンらしい言い回しがピタリ
    とハマり
   ・同時にこのセリフが、魔族側にも大きな時間が流れ、しかも人間界と同
    じような問題を抱えているという世界観を的確に表現してるという。
  ・リュグナー VS フェルン・シュタルク
   ・「我々魔族は永い寿命の中で一つの魔法の研究に捧げる」
    普通の作品なら魔族は「生まれながらのチート」で済ますところを、魔
    族側も日々研鑽してるという世界観を提示し
    (その集大成ひとつがクヴァールの魔法「ゾルトラーク」だと)
   ・しかし3話で既にその「ゾルトラーク」は一般魔法レベルに陳腐化してお
    り(人間は防御魔法を開発)、フリーレンはそれを対魔族用の「ゾルト
    ラーク」に改良、今回は更に弟子のフェルンに伝授できるレベルにまで
    解析が進んでいるという時間経過を表現。
    その様をアニメならではの戦闘描写でしっかり面白く魅せるという。
   
  このような感じで、魔族という種族も案外人間臭いんだなという独自の世界
  観を提示しながら、フリーレンの長寿命を単なるヒンメルたちとの死別だけ
  で終わらせるのはなく、魔族の未熟さや魔法の進化といった人間界・魔族界
  それぞれの時間経過という作品全体できちんと昇華されている描写が秀逸。

 そしてリュグナーは思い出す。
 → 歴史上もっとも魔族を葬り去った魔法使い――「葬送のフリーレン」       
 タイトルにはもうひとつの意味が込めらていたと!!
 それをアニメとして最高の演出で印象付けるという・・・
 製作陣の原作の理解度の高さおよびそれをアニメとしていかに面白く魅せるかと
 いう次元までしっかり落とし込まれているなっと。
 「鬼滅」や「呪術」に比べ「戦闘シーンは劣るのかな」という懸念はあったので
 すが、同じ土俵では戦わず
 「『葬送のフリーレン』という作品全体像の中でどう魅せていくか」
 という姿勢は賞賛モノですね。
 原作既読でも「アニメはアニメとして面白い」と感じられる仕事ぶりかなっと。

(追 記)
6話でのフェルンのセリフ
「ちっさ」
の反響がかなり大きいらしいですねwww
・シュタルクで検索すると「シュタルク ちっさ」が候補に挙がる
・育ての親ハイターの「巨●ン」説が浮上
・LINE公式スタンプが発売されるetc{/netabare}

・第9話:あの淡泊な原作での戦闘シーンが・・・アニメはこの水準でやってくれるのか!!
 {netabare}>「鬼滅」や「呪術」に比べ「戦闘シーンは劣るのかな」という懸念はあったので
 >すが、同じ土俵では戦わず
 >「『葬送のフリーレン』という作品全体像の中でどう魅せていくか」
 >という姿勢は賞賛モノですね。

 前回こう書きましたが、すいません前言撤回します!!
 ・リュグナー VS フェルンの魔法戦闘
 ・リーニエ VS シュタルクの近接戦闘
 これ、どっちも「鬼滅」や「呪術」に負けてないでしょ!!
 正直原作の戦闘シーンは淡泊な感じなので(それをウリにしていない)あまり
 期待していなかったのですが、これは度肝を抜かれました。
 この制作陣有能すぎるwww
 こんなに動くとか完全に想定外ですわ。
 ・師匠フリーレン →弟子フェルン
 ・師匠アイゼン →弟子シュタルク
 回想シーンを挟み、その教えをよりどころに強大な魔族に立ち向かう弟子たち
 の激アツ展開もいい。
 それに構成も
 ・Aパートにフリ―レン VS 断頭台のアウラの前哨戦でウオーミングアップ
 ・Bパートで上述全開バトルをぶち込み、時間キッチリに両方とも決着とかw
 「鬼滅」や「呪術」が無駄に戦闘シーンが冗長化してきて、食傷気味になって
 きてるのをみると余計その辺が際立つというか・・・
 最後の決めシーンも8話で魅せたフリーレンが月をバックに夜空に浮ぶ構図を
 今度は弟子のフェルンで再現してみせるとか、ホントいい仕事してますわw

 完全にこの制作陣の作画力を侮ってました。すいません__|\○_
 このシーンだけでもアニメ化の意義が十分あったといえる神回だったかなと。{/netabare} 

・第10-12話:ひとつのアイデア →もう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華
 {netabare}・断頭台のアウラ編
  ・魔族
   ・人間の言葉を操り人間を欺く
   ・魔族は組織を統率するために強さ(魔力量)にて格付けが決まる
    → 魔力の放出を制限するという概念が存在しない
  ・フリーレン
   ・(そこを逆手に取り)魔力の放出を制限して魔族を欺く
  魔法使いにおいては、ある意味魔法を愚弄する卑怯な手段だが、フリーレン
  は「一生を掛けて魔族を欺く」という覚悟を持って挑んでいる。
  「力を隠してのビックリ展開」自体はバトルモノではあるある設定ですが、
  それを細やかな設定や描写で、ひとつのドラマとしてストーリーに落とし込
  んでいる創りは本当に見事。

 ・他のエルフ(クラフト)との出会い
  ・長寿命のエルフゆえに、自分の成してきた正義や偉業を知る者はどんどん
   死んでいく。
  ・だからクラフトは女神を信仰して、死んだら女神に褒めてもらうのだと。
   → 女神を信仰しないフリーレンは、俺が代わり褒めてやる。
  ・回想でハイターにすでに褒められていたことに気付き、遠慮しておくよと。
   → いい友人をもったな
  「長寿命のエルフゆえの寂しさ」というアイデアから
  ・「褒めてやる」という些細なエピソードを細やかに創作し
  ・最後はきちんを勇者パーティーに回帰させ、すでにそんな優しさを受け取っ
   ていたことに改めて気づかされる。
  これも「人を知る」という本作のテーマに沿って、きっちり創り込まれている
  なっと。

 ・剣の里
  ・英雄譚では、ヒンメルがこの地で守られていた「勇者の剣」を見事に引き抜
   き、それを振るい魔王を討伐したとなっているが
  ・実際はヒンメルは「勇者の剣」を引き抜くことが出来なかった。
   それでもヒンメルは魔王を打ち倒し「真の勇者」となった。
   (「真の勇者」が実は「勇者の剣」を引き抜けなかったでは恰好がつかない
    から、そういう英雄譚になった模様w)
  これも「勇者の剣」のネタを逆張り的に創った感がありますが、ここまでのヒ
  ンメルの描写がしっかり出来ているから、
  「あのヒンメルらしいエピソードだな」
  って納得せられてしまうんですよ。物語の全体像がしっかり創り込まれている
  から違和感なく、むしろヒンメルというキャラに積み重ねが生まれるという。

 面白いアイデアや一見いいシーンだな思う作品はあるのですが
 ・アイデアを出したことに満足して、そこで終わってしまっている。
 ・全体像がしっかり練られてないから、いいシーンも「点」にしかならず、むし
  ろ全体像との整合性から違和感すら覚えてしまう。
 というケースが結構多いんですよね。その点本作は
 ・全体像をしっかり練り込んだ上で
 ・ひとつのアイデアをもう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華
 というところがきちんとできているなっと。
 私がレビューでよく使う言葉で
 「きちんと汗をかいている」
 というやつで、だからこそ(「暗殺教室」のレビューでも書きましたが)
 >そこに私たちも心動かされ、 
 >「やっぱりプロのクリエイターは、私たち素人と違って凄い仕事をしてるんだなあ」
 >という制作陣や作品に対するリスペクトが生まれるんだと思うのですよ。
 本作もそれに準ずる作品かなと。
 (逆にその辺をサボり、即効性のある「見映えだけ重視」のシーンに頼り「ドヤ、感動
  的な作品やろ」みたいなのが鼻につく作品には、つい辛口なレビューを書いてしまう
  んだよなw){/netabare}

・第13-14話:新キャラ・僧侶ザインも上手く大局に織り込んでいる
 {netabare}「断頭台のアウラ編」以降地味な展開が続いていますが、あの戦闘シーン
 はある意味「制作陣からの特別ボーナス」って感じで、「人間を知る」と
 いうフリーレンの旅の目的からすると、本来の姿に戻ったって感じですね。

 ・13話からは新キャラ・僧侶ザインが登場。
  「戦士ゴリラ」という冒険に出たまま音信不通となった親友を探すため、
  (兄の親心もあり)暫し同行することになります。
   「酒・たばこ・ギャンブル・女好き」のちょいワルおやじ系ですが
   ・フェルン、シュタルクがまだ「未成熟な子供」なところがあり(で、
    フリーレンは人の心が分からないw)、その関係がギクシャクした
    ところを「大人」としてサポート。
   ・「ハイターとも面識がある」
    こういうフックを持たせることで、フリーレンの回想にスムーズに
    繋げていく一端を担う。
   という感じで、単に目新しさだけでなくしっかり大局に織り込まれて
   いる点はさすがだなっと。

 ・14話も「鏡蓮華の花言葉 → 『久遠の愛』」というアイデアを
  (アクセサリーの装飾モチーフにして)
  ・「フェルン×シュタルク」の誕生日プレゼントという単体のエピソー
   ドだけで終わらせるのではなく
  ・「フリーレン×ヒンメル」の回想 → 指輪のプレゼント
   それまでその指輪に執着がなかったフリーレンが、(アクシデントで)
   扮失した指輪を必死に探すという「人間を知る」というテーマにまで
   落とし込む。
  1話の尺をフルに活用してしっかり創ってきてるなっと。
  それがより際立つように演出なんかも工夫されていて、ちゃんと「アニ
  メとして面白く魅せる」という仕事ぶりでしたし。

 原作既読ながらもその時は見落していた事項を、改めてアニメで観て、こ
 うやってレビューのために言語化してみると、結構新たな発見があるもの
 だなあっとw{/netabare}

・第15-17話:後半「一級魔法使い試験編」に向けての前半の総仕上げ
 {netabare}2クール目に入り、OPが変わったりといよいよ新章に突入かを思わせます
 が、「一級魔法使い試験編」は来週からということで、今回は前半戦の総仕
 上げ。
 
 ・シュタルク回
  オルデン卿の戦死した長男の替え玉を引き受けることになったシュタルク。
  ・オルデン卿のシュタルクや彼を通しての長男への想い
  ・オルデン卿の次男に、優れた兄を持った自分を重ねるシュタルクの想い
  そういったシュタルクを中心にした人物の掘り下げに加え、
  ・社交界でのシュタルク×フェルンの社交ダンスシーン
  アニメ化の意義をしっかり見せつける華やかな作画・演出も良き(^^♪
  
 ・僧侶ザインとの別れ
  元々親友「戦士ゴリラ」を探すために旅立ったザインですので、彼の消息
  の手掛かりを掴んだ彼とはここでお別れです。
  物語的にも「一級魔法使い試験編」までの繋ぎの短編が続く展開の中に、
  新キャラとしてザインを登場させ、彼にしかできない役割を演じさせてい
  たのは上手い構成だったと思います。
  エピソード的にも
  ・親友が「戦士ゴリラ」を名乗り出した理由
   どんな英雄も名前をいつか忘れられてしまう。
   → 忘れられないよう名前のインパクトは大事!
    (ザインは「勇者あごひげ」と命名されたw)
   それが頑固婆さんを介して、ひとつの物語として回収されるという・・・
  ・大人のザインらしい最後の仕事
   フリーレンが苦手とするフェルンとシュタルクの喧嘩の仲裁。
   → そして名言
     「もう付き合っちゃえよ!!」
   へと続くというwww

 ・ヒンメル曰く「僕たちの記憶はフリーレンが未来につれていってくれる」
  ・長寿友達・フォル爺とのやりとりでの一節。
   エルフの長寿命を出オチで終わらせずしっかり活かしてきますねー。
   この辺も死んで名前しか残らない人間、
   ・ヒンメルのように(フルーレンが寂しがらないよう)銅像を残したり
   ・前述「名前のインパクト」勇者ゴリラのエピソード
   と見事にリンクさせ、長寿フリーレンとの対比も綺麗に描写しているな
   っと。
   冒頭のヒンメルのセリフですが、勇者パーティーにいた頃のフリーレン
   には、本当の意味は分からなかったのだろうなと。でも今だから理解で
   きることがある。こういう魅せ方がホント上手いですね。
  ・最後にフェルンが病気になって、フリーレンが手を握るというひとつの
   アイデアから 
   ・実はそれはヒンメル譲りの行為。
    → 前述「僕たちの記憶はフリーレンが未来につれていってくれる」
      がきちんと受け継がれていることを印象付け
   ・でもフェルンは「子供扱いしないで」と拒絶してしまう。
    そしてシュタルクのフォロー。
    → 年頃の娘が若い男の前で子供扱いされるのが恥ずかしかったとい
      う複雑な乙女心を描写し、「人間を知る」という本作のテーマに
      深みを与えている。
   ホントひとつをアイデアをしっかり膨らませているなっと。
   
来週からは「一級魔法使い試験編」が始まりますが、ここまでは(いい意味で
予想外だった)ド肝を抜く戦闘シーンを始め、味わい深い「人間を知る」ハー
トフルなエピソード等、原作のよさを再認識するともに
「アニメはアニメとしてちゃんと面白い」
と思える制作陣の仕事ぶりだったのかなっと。
後半戦も「アニメとして面白い作品」に仕上げにしてもらえればと思います。{/netabare}

・第18-22話:長期連載を明確に意識した流れなのかな
 {netabare}「一級魔法使い試験編」の一次試験を描いていました。
 一部では
 ・「フリーレン」には「バトル展開」は似合わない
 という意見もあるようですが、まあこれだけ原作に人気がでてくるとねえ。
 長期連載を意識すると、いろいろな可能性を模索していく必要があるわけで
 ・今後も使える新キャラを育てていきたい
 ・魔法使いを魅力的にみせるには?
  → 魔法使い同士のバトル展開
 という流れは、ベタながらも一番堅実で王道な展開なのかなっと。
 
 例えば「暗殺教室」のように「中学卒業までの1年間」という明確な終わり
 が定められていれば、そこから逆算してタイムスケジュールに落とし込み
 つつ「一つの色に染め上げていく」というのは可能でしょうが、結局原作
 者も(ラストのイメージは決まっているかのもしれないが)、そこに至る
 までの道は「編集者と手探り」という感じで進めていってる状態だと思う
 ので、どうしても「玉虫色」的になっていくのは避けられないでしょうね。

 それで作品が迷走しだしたら大問題ですが、個人的には
 ・新キャラも魅力的に描かれていた
 ・バトル展開の中にも原作者のこだわりが垣間見れ、世界観は担保されて
  いた
 ということで、よかったのではないかと。
 ただ原作だとバトルシーンが多くなると、漫画に迫力が足りてないのでど
 うしてもトーンダウンしたように感じてしまう部分はあるんですよね。
 しかしアニメでは
 ・原作者の意図は理解しつつ
 ・バトルシーンはきちんと「アニメとしての面白さ」を追求している
 と感じるので、原作越えの面白さがあるのかなっと。
 またアニメ化されたことにより、原作を読んだときには気付かなかった新
 たな発見もあり、原作のよさを再認識したところもありますし。

 ここまでは「アニメ化して大成功」といっていいのでは、と思います。{/netabare}

・第23-26話:原作者の魔法に関する世界観が完璧に確立していることかよく分かる
 {netabare}「一級魔法使い試験編」の二次試験終了いうことで。
 二次試験も
 ・「コピーレン」をはじめとする複製体とのバトルがあちこちで勃発
  → 各キャラを魅力的に描写(幾分冗長感はあったが)
 ・バトル作画ももう何の魔法を使っているのか分からんぐらいに超特盛w
 って感じですが、私が一番印象に残ったのが
 「ユーベルの『だいたい何でも切る魔法』→『レイルザイデン』」
 これを「裁縫」に見立てて解説するシーンですね。

 「分かってることならほぼ言語化できる」
 私の「理解度の尺度」のひとつなんですが、例えば小学生に勉強を教える
 とかなら、分かりやすい例え話等でしっかり言語化して説明できるじゃな
 いですか。
 そういう感覚で、本作では「魔法はイメージ」というセリフがよく出てき
 ますが、それはどういうことなのか
 「原作者の中では魔法に関する世界観が完璧に確立している」
 というのがよく分かるシーンだったなっと。
 このシーン自体は小さなものかもしれませんが、こういうしっかりしたべ
 ースに裏打ちされた描写の積み重ねが、大きな差となって本作独自の世界
 観を創っているのだと思うと、やっぱりプロのクリエイターさんは凄い仕
 事をしているのだとリスペクトしかないですね。
 アニメではこの辺りも上手く魅せていたと思いますし。
 そりゃ面白いはずですわ。

 あとアニメのユーベルさんは、何故か異常にエ●チに見えてしまうんだよなw
 ・たれ目具合や口元などの表情
 ・セリフ回しやネットリした(?)しゃべり方
 ・垣間見えるぶっ飛んだサイコ感(倫理観がとこか壊れているというか)
  (あと謎の脇チラw)
 等なんかアンニュイさがあるというか、妙に色っぽさがあるというか隠し
 きれないエ●チさを感じるんですよね。
 ・胸を盛るとか露出の高さ
 ・喘ぎ声っぽいセリフ
 など、エ●チな作品を創る制作陣はこういう分かりやすいエロさより、ユ
 ーベルさんをしっかり研究するべきだと思いますねw{/netabare}

・第27-28話:最後まで味のある会話劇
 {netabare}・三次試験 →ゼーリエとの面接
 ・試験終了 →別れ、旅立ち
 ということで、会話劇メインでしたが
 ・「フリーレン×ゼーリエ」
  → 2人を介しての「フランメ」という人物像や2人の思想の違いの描写
 ・「フリーレン×ヴィアベル」 
  → 試験では絡むことのなかった2人だが、最後に邂逅
 など各キャラを魅力的に描いていてよかったかなっと。
 今後の再登場も楽しみですし。
 ラストも仰々しく飾り立てする感じではなく、この作品らしい終わり方だ
 ったと思いますし。
 (2期を意識しているというのもありそうですが){/netabare}

(最 終)
原作は結構漫然と読んでたのかな(笑)
アニメ化されたことで原作のよさ
・「人間を知る」というテーマの深さ
・エルフの長寿命を活かした時間経過の描写の妙
・魔法や魔族等に対する独自に確立した概念
などを再発見するところが多かったですね。いやー細部までホントしっかり
考えられているなっと。

そして制作陣の原作の理解度の高さに加え、アニメだからこその表現
・原作では弱かったバトルシーンの特盛
・味のある会話劇
・その他アニメ独自の細やかな描写
など「アニメはアニメとして面白い」をしっかり追求してくれていた仕事ぶ
りだったと思います。
劇中音楽などもよかったと思いますし。
個人的には原作越えでアニメ化大成功という評価ですかね。
いろいろと大変なご時世ですが、いい作品を連続2クールでしっかりみせて
くれるのは本当にありがたいですね。

全体的には
「ひとつのアイデア →もう一歩踏み込んで更に面白くなるレベルまで昇華」
というのがしっかりできている、「きちんと汗をかいている」作品だったか
なっと。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 37
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

放送のフリ-レン

マンガとアニメは日本が世界に誇るブンカだ、
なんて言葉がけっこう前からあっちこっちで言われておりまして、
それはまったくそのとおりだと拙も思うのですが、

  『どんな』マンガとアニメでも日本が世界に誇るブンカだ、

というのはチガウ、とも同時に思うところであります。
エロマンガだのキャラパク同人誌だの、
ああいうものまで『ブンカ』だとはちょっと呼びたくありませぬ。
(桂あいりさんは『すごい』と思いますが)

こっからはアニメ限定のハナシです。

昨今のアニメで胸をはって『ブンカ』なんて大層な呼び方ができるのは、
せいぜい一割ぐらいなんじゃないかと拙は愚考するわけです。
あとは、好きなヒトたち(拙含む)だけがひゃあひゃあ言ってヨロコんでいるだけ、
ひらったい言い方をするなら『フーゾク』に属する、
使いすて御免のゴラク嗜好品みたいなモノだと思うんですよね。

もちろん、フーゾクにはフーゾクなりの良さというものがあります。
ヲタク上等、マイナ-上等、
  好きなものをスキと言ってなにが悪いんじゃい、
というのはリッパな主張でありますし、
いちいち他人にとやかく言われる筋合いのものではありません。

  ただ、それだとやっぱり『広がり』を期待するのはキビしいのかな、と。

ふだんアニメをあんまり見ない方々、
あ~でもたまにテレビでやってるジブリとか新海作品はけっこう好きですよ、
ぐらいの方々にとって、
いまの量産型深夜アニメの多くはハードルが走り高跳びみたいなもの。
準備運動もせずに飛べるような高さじゃないんです。

 えっと……なんでこの男の子モテてるんですか?
      こういうキャンキャンした喋り方ってあざとくないんですか?
      騎士ってこういうモノの考え方するものなんですか?
      なんでいまだにハリポタの劣化版みたいなのが製作されてるんですか?
      この「ふっ」とか笑うの、カッコいいんですか?
      ゲームやって遊んでるキャラを見てるだけのアニメって楽しいんですか?
      こんなアイドルとか曲とか、売れる道理ありませんよね?

  みたいなギモン、ふつうに感じるでしょうし、
  そこにナットクできる答えを返すのは至難のワザでもありまする。


そういうライト層の方々にとって本作『葬送のフリーレン』は、
まさに絶好の入り口、
ヌマへの招待状なのではあるまいかと拙は愚考するわけです。

 ・わかりやすく、感情移入しやすい物語設定
 ・顔半分が目、みたいなこともなく親しみやすいキャラデ
 ・自然で、細部まで配慮が行き届いた作画
 ・YOASOBIさんによる、イマドキ的キャッチーなうえ世界観ドンピなOP
 ・情感たっぷりな描写・劇伴、ド迫力でかっこいいバトル演出
 ・種﨑敦美さん(フリーレン)、市ノ瀬加那さん(フェルン)のナチュラルなお芝居

おそらくライト層の方々は『さよ花』すら名前も知らないだろうし、
『江戸前エルフ』なんかアナザープラネット。
ですから『エルフの長寿性』というギミックそのものが、
斬新で惹きつけられる構成になっているとも思うんですよね。

というわけで、深夜アニメに対する典型的なヘンケン、
  顔半分が目の巨乳っ子やロリっ子が、
  使い回しっぽいセリフをきゃんきゃん声で言いながら、
  よくわかんない敵と戦ったりヲタDTの妄想を叶えたりするもの、
みたいな偏見を抱えている方々にとっては、
けっこうドギモを抜かれる作品に仕上がっているのではあるまいかと思うわけです。

映像は、ジブリや新海作品しか知らない方でもナットク・違和感ないレベル。
そして、種﨑さんや市ノ瀬さんのお芝居は、
そうした劇場版よりも、品質がはっきりと『上』ですしね。

  セイユ-のお芝居は『つくった感じ』がする、
  もっと自然でストレートな声やお芝居が欲しいんだよね、
  というのは、昭和から平成初期の認識かと。

  そういう『つくった』お芝居は『求められているから』やってるだけで、
  いまのトップクラスの役者(声優)さんたちは、
  フラットでナチュラルな演技もテレビ俳優さん以上にこなせます。

  実際、本作をじっくり堪能していただくと、
  宮崎駿氏や岡田斗司夫氏がいかにいいかげんなことを言ってるか、
  わかっていただけるんじゃないかしら。

  ちなみに
  市ノ瀬加那さん、今回の種﨑敦美さんとの共演で『一皮むけた』感じですね。

  基礎声質に『ものすごい』天性をもってる方であり、
  先の『水星の魔女』スレッタ役でもそこそこの好演をされてましたが、
  本作は彼女のベストアクトと称してもいいんじゃないかと思います。
  種﨑さんから盗めるだけ盗んで、
  さらにワンランク上の役者を目指して欲しいものであります。

  あと、すぐ死んじゃったけど、
  リ-ニエ演った石見舞菜香さんもヨカッタです。
  (そう言えばこの方、『さよ花』のマキア演ってましたよね)

  アウラ役の竹達彩奈さんは、典型的な深夜ワクのお芝居かな。
  それが『悪い』とは言わないけれど、
  もうちょい、キャリア相応の奥行きを見せて欲しいかもであります。


制作がマッドハウスということで、
いわゆる『画はいいけれどコテっとしている』アニメになりそうなところは、
あの『ぼざろ』の斎藤圭一郎カントクが見事にカバ-。

  斎藤監督って、まだ監督二作目なのにほんとすごいですよね。
  アニメ-タあがりなのに『映像重視・音響軽視』の悪いクセがまったくなく、
  ト-タルバランスの調整力がハンパないです。

  さらなる魅力として、拙的にはフリーレンとフェルンの
   『いちいちわめかないバトル演出』がお気に入り。
  アニメバトルは叫ぶもの、
  みたいな大時代的お約束って、好きじゃないんです。うるさいし。
  てか、こっちの方がカッコいいじゃん。

  斎藤監督は2015年に大学のアニメ科卒だから、まだ30歳ちょいぐらい。
  たぶん、学生のときから既存アニメの良点・悪点を分析し、
  そのうえで『これからのアニメはどうあるべきか』を真剣に考えて、
  作品に落とし込んでいる方なんでしょうね。
  まさに、本作の製作コンセプトにぴったしの方であります。


さて、製作コンセプト、という言葉の並びから申し上げますと、
本作の製作(『制作』じゃないですよ)の狙いは、ずばり
  『アニメライト層の取り込み』
であります(いやいや、そんなん言わんでもわかるがな)。

そのために日テレさんは、
わざわざプライム枠の『金曜ロードショー』を丸ごと空け、
さらに23時からという、
『NANA』以来、17年ぶりとなる一般層の可視聴ワクを、
アニメ専用に新設したわけです。

じゃあ、テレビアニメがライト層を取り込むことによって、
  テレビ局やアニメ制作会社にどういうメリットがあるのか
が気になるところですよね(気にならないヒト、ごめん)。

ここからちょっと、
テレビ局とアニメのビジネス関係について考察を。
本作とはあまり関係ないので、
まるっとネタバレで隠しておきます。
興味と関心のある方だけ、ど~ぞ(言っとくけど、長いです)。
{netabare}


テレビ局のビジネススキームというのは基本的にシンプルで、
  原価○○円で制作・調達した番組を放送し、
  その際にスポンサー企業から△△円の広告料をとって、
  その差益で儲けるもの。
というのがその構造のベースになっております。

一千万円で制作した番組で二千万の広告収入があれば一千万のもうけ。
番組によっては
板を出したり有料配信したりといった二次利用もしていますが、
それは収益構造のメインストリームではなく、
あくまでもプラスアルファ、副次的なビジネスであります。

で、その『制作費=原価』というのは曜日や時間帯によって違い、
より多くの視聴が見込める(広告料がとれる)ゴ-ルデンやプライム枠と、
誰が見んねん、という深夜枠では雲泥の差があります。

といっても昨今の不況やネット広告の隆盛で広告収入が減少しており、
そのぶん、制作費も引き締めの一途。
番組の尺がバラバラなんですが60分枠として換算すると、
  ゴ-ルデン~プライム枠 →1000~3000万円。
  一般日中枠       → 500万以下が多数。
  深夜枠         → 300万未満。100万を切ることも。
みたいな感じですね(もちろん例外いろいろありますが)。

  サッカーのワ-ルド杯みたく放映権料がワリに合わないほど高額な場合、
  同じスタジオ・出演者で前フリ番組を延々とやるのは、
  なんとかト-タル原価を抑えようというナミダぐましい努力であります。

  金曜ゴ-ルデン劇場みたく他社の作品を流す場合の放映権料は、
    国内作品で1500~3000万(60分あたり 750~1500万)
    海外作品で2000~4000万(60分あたり1000~2000万)
  あたりがいまの相場かと(もちろん例外はいろいろありまする)。

ここまで例示した数字というのは、
ひと昔前と比べると二~三割安ぐらいの感じです。

もちろん、いまだにじゃぶじゃぶオカネ使ってる番組もありますが、
基本的に制作費というのは緊縮の一途かと。
だって、クライアントの広告出稿が右肩下がりなんだもの。

  そもそも、番組視聴率がダダさがり。
  ネットなどにとられて若者のテレビ離れなんかも進んでおり、
  ちょっとしたドラマで20%越えなんてイマはもうムカシ。
  番宣ばんばんうっても一ケタ中盤というケースが珍しくありません。

  視聴者が少ないということは、広告効果が低いということ。

  クライアントとしてはそこにじゃぶじゃぶオカネ使うより、
  Web広告みたく視聴者を選んでタ-ゲットに届ける、
  セグメント型の広告媒体に資本を回すのが自然な流れですよね。

  というか、すでに2019年、
  Web広告費の総額がテレビ広告費を上回っているんです。

セグメント広告が主流の現在、
テレビみたいなマス媒体が広告のメインに返り咲くって期待薄ですから、
ト-ゼンこれからも番組制作費はシブくなります。

  ちなみにテレビアニメの制作費というのは、
  きちんと手を入れて作ると一話(30分枠)で1500万ぐらいかかります。
  一時間枠に換算すると3000万円。

  これ、キー局が視聴率15%以上を狙って勝負をかける、
  ゴ-ルデン枠番組なみのお値段です。
  全日帯とか深夜枠で見かけることはまずありえません。

  巷ではアニメ-タの所得が低い理由として
   「テレビ局がしぶちん」
   「広告代理店が中抜き」
  みたいなことがしれっと言われてますが、
  なんでそんなウソ平気な顔して言っちゃうかなあ。

  テレビマンに言わせてみれば、テレビアニメというのは
    制作費がバカ高くてワリに会わない
  不経済なコンテンツなんです。
  視聴率との対比で考えたら、丸抱えなんてゼッタイできませぬ。


じゃあなんでこんなにテレビアニメがたくさん製作されているのかと言うと、
アニメはほとんどが『製作委員会』方式であり、
製作投資のリクープを、
  放映時の広告収入ではなく二次利用・副次収益に頼っている。
というビジネスモデルになっているからであります。

あるマンガがテレビアニメになると、当然ながら認知度が上がります。
すると、だいたいの場合『後から』ケーザイ効果が生まれます。
  出版社   →原作本やムック本が売れる。
  音楽会社  →OP・EDの楽曲が売れる。
  グッズ会社 →関連グッズが売れる。
  映像会社  →板(マニアさんの言う『円盤』)が売れる。
で、そういう『利益の共通する』方々が、
オカネを持ち寄ってアニメを作るのが『製作委員会』であります。
(実際はもっとフクザツなんですが、簡略化して書いてます)

これ、多くの場合、テレビ局にはぜんぜん『うまみ』がありません。
ただ「オレたちが放送してやったからそんなに売れたんだろ」
みたいに強引マイウェイな理屈で、
二次売上げの数%を『局印税』として徴収する場合がありますが、
積極的にアニメを放送する理由にはなりません。

ですから製作委員会は、その放送枠自体を買い取ります。
  このワクの広告代をゼンブ払うから、このアニメを流してください
というハナシですね。これなら局印税も発生しにくいですし。

  この放送枠買い取り代(通称:波代)って、
  深夜枠であっても全国世帯の七割以上をカバ-しようとすると、
  局やワクの深さ・タイミングにもよりますが、
  1ク-ルで五千万~一億円ぐらいかかっちゃいます。

  ですから、地上波はお茶をにごす程度、
  好きな人はネットで見てねえ、
  みたいな作品が増えてきているのもしゃあないところなんです。


で、本作『葬送のフリ-レン』に話を戻しますと、
日テレさんの狙いは『安価でそこそこ視聴率のとれる作品を確保』することであり、
製作側の旨みは『視聴者の幅が広がり二次収益が増える』ことです。


まずは日テレサイドのソロバン勘定から。

  初回は二時間枠ですから、制作費は6000万円ほど。
  製作委員会に入って二割ほど負担したとすると、
  この回の日テレ負担は1200万円ほどだったことになります。

  これは、60分枠に換算すると、600万円。
  ふつうに映画の放映権を買ってくるよりも、かなりおトクです。

  それ以降の各話も二割負担だったとすると、
  各話の負担金は300万円、60分枠換算はやっぱり600万円。
  これは、23時台としてはやや高めの数字で、
  このまんまほったらかしておくと、
  局のエラいさんは、あまりいい顔をしてくれません(視聴率にもよりますが)。

  ただし、アニメは二次使用でお金が戻ってくるシステムです。

  二次利用の収益(DVDなど)の一定割合は、
  出資額に比例して製作委員会で配当されることになります。
  また、この番組は『枠買い』ではないので、
  二次利用売り上げの数%を『局印税』として徴収できます。

  この、出資に対して戻ってくる比率を『リクープ率』と呼びますが、
  これが50%あれば、実質的な制作費負担は60分換算で300万円。
  これは、23時台の番組としては、なかなか優秀です。

  もしも100%返ってきたら、
  なんと制作費負担が実質『タダ』ということになっちゃいます。
  こうなるとシャチョ-賞も夢ではありません。

    出資から回収まで時間がかかるのが難点っちゃ難点ですが、
    いまの超低金利、そして日テレの資金調達力を考えると、
    そんなもん、モンダイのうちに入らないわけで。

  ただし、いまのアニメでリクープ率が100を超えるのは、
  1ク-ルで一本あるかないかぐらいです。
  いわゆる『覇権アニメ』でも、そうカンタンに100には届きません。

  ですが、その場合でも『局印税』があるからある程度は戻りますし、
  制作元のマッドハウスが日テレの連結子会社ですから、
  資本の内部循環ということで、最低限のいいわけは成り立ちます。 

    むかしからこういうソロバン勘定はあったのですが、
    とにかくテレビ局は『報道』『バラエティ』『ドラマ』班が強く、
    なかなか編成さんが枠を開けてくれませんでした。

    ただ、ネットやゲームなど余暇競合商品の台頭で、
    看板ドラマやバラエティの視聴率が軒並み一ケタに落ち込み、
    そういう垣根がどんどん低くなってきてるんですね。

    安く作れて視聴率が取れるんならアニメでもいいんじゃね?的な。
 
    この流れというのは『キメツ』や新海作品の連続ヒットなど、
    ライト層にもテレビアニメ需要がある、という具体的な判断材料が、
    いろいろ出そろってきたのが大きいかも知れませぬ。
    (『キメツ』、フジにとられちゃいましたしね)

  劇場版ではなくテレビアニメを
  ふだんから見る習慣のある視聴者が増えてくれれば、
  視聴期待対象者(タ-ゲット)の母数が大きくなりますから、
  いろいろなリスクがさらに低減できます。
  そうなると『低コストでそこそこ視聴率がとれる』勝利の方程式の完成です。

  だからこそ初回に金曜ロードショー枠で、
  まずは作品の視聴体験者の母数を稼ごうとしたんですよね。

  ちなみに本作の世帯視聴率は、
    初回(ゴ-ルデン枠)で 6.8%
    その後の通常(23時枠)で 4.4%(9話速報値)
  と、一般番組と遜色ないどころか『そこそこいい』数字です。
    そして、9話(実質6話)まできているのに、
    ワク違いの初回放送と比較して減衰率35%というのがスゴい。
    想定以上なんじゃないかしら。

  同じ23時からやっているテレ東さんの『SPY×FAMILY』は、
    2.6%。(5話速報値)
  これも決してダメな数字とは言えません。テレ東さんだし。
  ただ、日テレさんの戦略、
    金曜ロードショー枠を使って視聴体験者の母数を増やす
  みたいな仕掛けをしておりませんので、
  ただ23時にやってるだけなのがしんどいところです。

  というわけで、
  いまのところ(11月9日時点)では、目論見どおりの推移ですね。
  担当者は「してやったり」とニンマリし、
  ドラマ班やバラエティ班は苦虫かみつぶしていることでしょう。良き。


で、テレビ局から離れて制作サイドのメリットを考えた場合ですが、
こちらもかなり『おいしいスキーム』になっております。
局印税ぐらいヨロコんで払っちゃう。

  ひと昔前は、視聴率なんて極論『どっちでもよかった』んです。
  というのも、
  リクープの大半を板の売り上げに依存する体質であり、
  『一度放送したアニメを二話5~8000円で購入する』層というのは、
  かなり限られていましたからね。

    視聴率4%で板が2000枚しか売れないアニメよりも、
    視聴率1%で板が6000枚売れるアニメの方がダンゼンもうかる、
    というトホホなビジネススキームだったわけです。

    ナニコレ的な一部ヲタク向けアニメがいまでも多いのは、
    そういう背景があるからなんですよね。
    (だから枠買いしないとテレビ局が流してくんないわけで)

  ところが、いまはネット配信がリクープで重要な位置を占めてきました。
  二話でウン千円なんてとても払う気のない方でも、
  ちょっと面白そうじゃん、で気軽に手が出せるようになってきたんです。

  市場ケ-ザイのイロハとして、
  低価格帯商品というのは、認知度と売り上げが準比例いたしますから、
  こうなると、最初にパイを広げた方がダンゼン有利です。
  さらに、ムリしてヲタ受けを『狙わない』方が需要が見込めますから、
    ちっ、またこんなん作るのかよ
  なんて制作や役者さんがグチを言う機会も減ろうかというもの。

  さらに商品化(絵柄のライセンス供与ビジネス)も、
  これだけ作品の知名度があがると、
  限られたアニメ関連商品のグッズ業者だけでなく
  大手メーカーとのタイアップが充分すぎるほど期待できます。
  (あいつら『知名度』に笑っちゃうほど弱いですから)

  また、本作は絵柄・テイスト的に、海外番販にうってつけなんですよね。
  年齢制限はもちろんかかるんですが、
  ナルトやワンピースぐらいしか見ていない海外ライト層にも、
  きっちりささるものと思われます。
  担当者が相当なアホでない限り、かなりの海外収益が見込めるんじゃないかしら。


というわけで、本作に関してはいまのところ、
テレビ局と製作委員会はWinWinな感じになっております。

テレビ局の番組制作費緊縮が加速する昨今、
製作委員会がネギしょってやってくるアニメが注目されているのは確か。
テレ東の『スパファミ』みたく23時台、
ひょっとしたら22時台というプライム枠にさえ、
アニメが登場する可能性が『ない』とは言い切れない状況なんですよね。
{/netabare}


とまあ、かなり『いいことばっか』書きましたが、
こういうビジネススキームを継続的に成立させるためには、
  ライト層にもマニア層にもささる
アニメを供給し続けることが必須条件となってまいります。

テレビは数字が全ての世界ですから、
はっきり言って『視聴率次第』の下剋上。

23時台のワクを開けて視聴率1%台が続いたりしたら、
いかに制作費が安くても、
次の編成でワクそのものが『おとりつぶし』になっちゃったりするんですよね。

  ご参考までに『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』(フジ23:15~)は、
  平均して7%超えという驚異的な数字でした。
  局のエラいさんのアタマにはこれがしっかりインプットされており、
    さっさと二匹目のドジョ-をさがさんかい
  みたいな側面がなきにしもあらずかと(経営者はムリ言ってなんぼです)。

まあ、いきなりキメツがムリなのはわかってもらえても、
この時間帯のワクを維持するためには、
少なくともスパファミぐらいの数字(2.6%)は維持しなきゃいけない、
というのがリアルなところなんじゃないかしら、

それって、
昨今のアニメ事情をよくよくご存じの方にとっては、
けっこうキビしいハードルに思えるのではと拙は愚考いたします。

  マニアにもライト層にも安心しておススメできて、
  なおかつ減衰率抑えめでそこそこの視聴率がとれるアニメ

なんて、1ク-ルに数本あるかないかってハナシですしね。
アニメ慣れした視点だと良作はもっとあるんですか、
ライト層がハマりそう、という条件がけっこうキビしいんです。

本作『葬送のフリ-レン』と同じスキームでやって、
同等かそれ以上の結果が出せそうなのって、
今年度だと『リコリコ』か『推しの子』ぐらいしか思いつきません。
(あれ、独立局でやったのもったいなかったですよね)

  やっぱ『ヴィンサガ』とか重いしなあ……
  逆に『スキロ-』みたいのが『のだめ』的にウケるかも……
  あ、『無職転生』ならひょっとしていけるか。
  いやいや、そもそもキメツって、なんでバズったんだ?

  なんて考え始めると、とっちらかって収拾つかなくなってしまいます。

日本人は、決してアニメが『きらい』な民族ではありません。
映画の興行収入歴代ランキングで、
  ベスト20のうち14作品がアニメ(3DCG含む)
なんて国、ほかにないんじゃないかしら。
それなのに、
ライト層に安心しておススメできるテレビアニメが存外少ないんですよね。

彼らは『ふつうのドラマ』と同じ視点で見ますし、
マニア層みたく原作者や制作者に身内カンカクでゲタをはかせ、
曖昧さやいいかげんさを許してくれるといった寛容さはありません。

中国人が有り難がってマツタケ食べるとか騎士が土下座をするとか、
そういう基本的な考証ミスを
  『これは架空の国、ファンタジー世界だからいいんだよっ』
なんてリクツでは許してくれませんし、
モテ要素のない男の子のハ-レム展開なんか、たぶん理解不能です。

テイストはファンタジーでもSFでもラブコメでもなんでもいいんです。
ほんと、面白きゃなんでもいいんですが、
ちゃんとした考証と共感できる人物造形は必須条件。
  「いやなら見んな」
とか言われたら、はいはいそうですかと見るのをやめるだけのハナシです。

  拙自身、個人的には『だいすき』なんだけれど、
  だからといってライト層の方々にはおススメできないなあ、
  なんて作品が、ほんとたくさんあります。

  好きなものをスキというのは何も恥ずかしいことではないのですが、
  布教活動は控えめにするというのが、
  現実社会の荒波をのりこえていく一つのコツではないかと思ってもみたり。
  (あにこれは別よ、もちろん)


とはいえ、本作『葬送のフリ-レン』がライト層にもズバっとささり、
大きな成功を収めるだろうというのは、ほぼ既定路線。
二匹目、三匹目のどぜう狙いは、トーゼン『ある』と予想されます。

キ-局が出資してマスマーケットを狙う作品と、
これまでどおり狭い世界の中で、
ニッチなマ-ケットを狙う作品の二極化が進んでいくんじゃないかしら。

10年後ぐらいにアニメ史をふりかえったとき、
ひょっとしたら本作の放送が
エポックメイキングな出来事として語られているかも知れません。

  そんなことを妄想したりしながら
  次の放送をココロ待ちにしているワタクシなのでした。
  乱文駄文、そして長文、ほんとにほんとにごめんなさいね。



以下、オマケです(本作ほとんどカンケ-ありません)。
ほんと、単なるネタなので、
おヒマな方だけ開いてやってくださいまし。
{netabare}

本作のヒロイン『フリ-レン』の名前って、
拙はかってに英語で”Freelen”だと思い込み、
  自由な欧州水泳連盟ってなんだろ?
とか思ってたら、
ドイツ語で”Frieren(凍っている)”だったんですね。

いや、無知とはほんとおそろしいものであります。
というか、
ナマエの音だけでイミを判断するのって難しいですよね。

  ちなみに日本でよくある名前『雄大(ゆうだい)』は、
  英語圏の方々の耳には
  ”You die(おまえ、死ね)”としか聞こえないそうです。

  良く晴れた秋の日のセントラルパーク、
  やさしそうなお母さんが小さな男の子を追いかけながら、
   「おまえ死ね、おまえ死ね」
  と連呼している光景って、とってもシュールだと思いませんか?

  あと、日本名の『麻生(あそう)』さんは、
  残念ながら”asshole”に聞こえちゃうそうです。

  もしも麻生雄大さんがハイウエイでごついポリスに止められ、
  名前を聞かれて
   ” You die,asshole”
  なんて言っちゃうとタイヘンなことになりますので、
  全国の麻生雄大さん、渡米の際はくれぐれもお気をつけくださいまし。
  (気のつけよう、ないんですけどね)
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 29

69.1 4 騎士でファンタジーなアニメランキング4位
精霊幻想記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (319)
1004人が棚に入れました
前世と現世が交錯――二つの記憶を持つ少年が運命に立ち向かう!!幼い頃、母を殺され孤児となったリオはスラム街で必死に生きていた。ある日、幼馴染との再会を夢見て事故死した《天川春人の記憶》と《強大な魔力》がリオの中で覚醒し、剣と魔法の異世界に転生していたのだと気づく。さらに、偶然出くわした王女誘拐事件の解決に貢献したことで、貴族の子女が集う名門学院に入学することに……。階級社会の最底辺から這い上がるリオは、出会いと別れを重ねながら過酷な運命を打ち砕いてゆく。

声優・キャラクター
松岡禎丞、諏訪彩花、藤田茜、桑原由気、楠木ともり、原田彩楓、鈴代紗弓、本渡楓、金子彩花、浜田賢二、田丸篤志、遊佐浩二、東山奈央、新田ひより、首藤志奈、西明日香
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ハルトリオの紡ぐ縁

(2021.4.24初投稿, 2021.9.21更新)

◎ 1クール全12話

 2021年夏クールのアニメは、個人的にお気に入りのラノベ原作のファンタジー作品は、本作以外、「現国」「ツキミチ」「はめふら2期」「転スラ2期第2部」と盛りだくさんで非常に楽しみだった。

 中でも本作はかなり期待。それで放送前からオール4.5から評価スタート。以下ご覧のように長文レビューに。しかし、残念ながら徐々に評価は下がる結果になってしまった。もし原作ファンでなければ途中で視聴中断したかもしれない。

 不満の理由等は以下の各話レビューに書いたので、お時間とご興味があればご一読下さい。

以下、放送前投稿 (2021.9.21改訂)
{netabare}
❬原作について❭
{netabare}
 原作は、2014年2月より『小説家になろう』に連載されていたが、2020年10月に取り下げられ削除された。

 筆者の北山結莉(ゆうり)氏は男性。本作の主人公は女性の多くが憧れる、ヒロインを救う白馬の王子成分が強く、作品に少女漫画のテイストが感じられるのと、ペンネームを「ゆり」と読み間違えられることもあり、女性と誤解されることが多々あるようだ。

 書籍14巻末の筆者あとがきによると、筆者は物語の結末まで既に構想済みで、14巻末で、構想した物語の中盤にようやく片足を踏み込んだ状態。つまり順調に続けば、完結まで30巻超えもあり得る長編構想らしい。

 私はアニメ化発表を機に作品の存在を知り、2020年11月末より書籍で読み始めた。なろう版は作品の存在を知った時点で既に削除済みだったので未読。

 異世界転生&召喚(アニメで召喚者が出てくるのは後半)もので、主人公モテモテのハーレム系の厨二病のネタになりそうな英雄譚。よくある王道の物語故に原作者とのセンスが合う合わないで評価は真っ二つかもしれない。

 私にとっては、主人公とその取り巻くキャラクター達の好感度が高く感情移入出来るケースが非常に多い。またし敵役と悪役がいい感じに配置されて効果的にドラマを盛り上げてくれるので時間を忘れて没入出来るほどに嵌まった。
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❬主人公について❭
{netabare}
 主人公のリオは王道のイケメンのバトル最強系。

 リオは当初、不幸な境遇から這い上がることに必死でささくれ立った尖った性格だった。しかし恩師でもあるヒロインの一人との出逢いとその後の物語が秀逸。誠実で思慮深く優しい人柄へと成長する様が心地よい。

 リオは両親の復讐という明確な目標があり内に秘めたダークサイドが時折顔を覗かせる陰キャラ。はしゃぐことはまず無い。ゆえにシリアス寄りな作風で全体的にコメディ成分もほぼ皆無。しかし、それが逆に最近の単なる俺TUEEE異世界ファンタジーとは一味違い物語に深みを与えてくれると思う。

 主人公が出逢うヒロインたちを救い当然の如く彼女たちの多くに惚れられ徐々に深い絆を築く。それを読んでいて納得出来るのは、主人公が天より与えられた異能の才に胡座をかかず、日々の鍛練欠かさず実力磨く秀才タイプだから。

 彼は「はめふら」の主人公同様に転生時は前世の記憶は全く無く、ある年齢で前世の記憶がいきなり覚醒する。そこから前世と今生の生き様の葛藤などもあるのも興味深い。

 またこの異世界には彼以外も現代日本からの転生者や召喚者がいる。中には勇者になる者もいる。彼に縁ある者もいる。その出逢いはいいことばかりではなくトラブルの元になることも多いが、それらは物語にさらなる深みを与えてくれて面白い。

 またこの作品独自な異世界設定として精霊術の存在がある。それは折に触れ周りの常識を打ち破る快感を与えてくれる。
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❬アニメについて❭
{netabare}
 本作は、2020年11月27日に発表されたティザーPVで本作のアニメ化が主要キャストと共に告知。次に2021年4月16日発表のPV第1弾で、2021年夏クールの放送決定を告知。

 5月25日からは、HJ文庫のYouTubeチャンネルで、2分弱のミニアニメ企画『精霊幻想記』セリア先生のわくわくまじかる教室が毎週配信されるようになった。番宣の予算が潤沢なようで何より。

 続く6月11日発表のPV第2弾では、7月5日の深夜2時から放送のテレビ東京を皮切りに放送スタートと明示された。

 原作ファンなので期待を込めて本作のアニメ評価を放送前でもオール4.5にした。実際の放送後の満足度で必要があれば調整する。

https://ln-news.com/articles/66751
 以上、2017年12月29日公開、原作者の小説最新9巻&コミックス第1巻発売記念インタビューによると、

「ライトノベルの構成としてはかなり珍しい作りになっていると思っていて、第1巻から第3巻が『精霊幻想記』という物語のプロローグにあたり、第4巻から第5巻にかけて物語は大きく動き出すことになります。そこからどんどん盛り上がっていく作品だと思っているので、まずはぜひ第5巻まで読んでいただきたいです!」とのこと。

 本作のアニメの尺は2021年6月時点では不明。出来れば原作者の意を汲んで原作の良さを壊さないよう5巻末迄描くために2クール欲しい。さらに理想を言えば二期三期と続いて物語の長期に渡る一大テーマが完結する15巻迄は丁寧に描いてもらいたい。

 業界歴40年以上のベテランのヤマサキオサム氏による監督&シリーズ構成、主要キャストはキャリア豊富な人気の実力者揃い、と非常に期待している。

 7月アニメ放送開始後、本作は1クール全12話と判明した。構成と脚本上で原作からの下手な省略が無いことは祈りたい。
{/netabare}
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❰原作既読視点の各話レビュー❱
{netabare}       (2021年 テレビ東京 初放送日時)
第1章 (ラノベ第1巻「偽りの王国」より)
✴️第1話「前世の記憶」(7月6日 2:00 - 2:30)
{netabare}
〈あらすじ〉

 日本の現代。20歳の天川春人はバス通学で大学に通う学生。ある日、春人の乗るバスは突然暴走し、遮断中の踏切に突入、電車との激突で大破。その日のバスの乗客は春人以外は、小学生女児1名、高校生女子1名。全員命を落とした。

 異世界、ベルトラム王国 王都ベルトラント 神聖暦991年。孤児の7歳のリオは、スラムで犯罪者達の下働きで辛うじて生きていた。ある日、リオは高熱で生死の境をさ迷っていた時、目を覚ますと、突然自分の中に天川春人の記憶が流入。二人の記憶が同時に存在するようになった。その後、間もなくリオには新たな出逢いが。それは誘拐された王族を探索中の王侯貴族たちだった。

 運命は予想外の方向で動き出す。リオの中の春人の因果と共に大きな変化が突然に。

〈日本バイバイ、異世界ハラハラ〉

 堅実でとてもいい出だし。特に物語の始まりの、セリアとの重要な出逢いを申し分なく描けていた。この作品の主人公は陰が強いが白馬の王子様成分が強く、多くの女性ファン獲得が成功の大きな鍵を握ると考える。そのために主人公リオとセリアを筆頭とするヒロインたちとの人間ドラマを如何に魅力的に描けるかが重要に思う。その視点から、原作をアニメに落とし込む上で内容を巧く整理出来た印象。1話の短い時間で大まかでも主人公の因果、これからの主人公リオとキャラ達の人間関係の行く末が伝わったと思えた。

〈今期、現在リアルタイム視聴中のアニメでは個人的にトップクラス〉

 放送前のミニアニメ製作による番宣の力の入れようから察していたが、たまたま同期放送の「現国」と比べてしまうとこちらの方が予算が潤沢でアニメとしての質も上に感じた。

 特に作画。光と影の描写、色彩色調のぼかしが美しい。厳しい現実も夢の中のようで、精霊幻想記というタイトルと世界観にピッタリ。人物キャラも作品に相応しく、どこか幻想的な優しいフォルム。動画の動きも申し分ない。このままのクオリティ維持なら最終話で作画評価は5.0にする積もりだ(ったが、3話からそれは作品タイトル通りの幻想に終わった)。

 OPにはキャラの転生上のネタバレあったが、ストーリー上あえて隠す必要もないと思うのでむしろ親切と思った。
{/netabare}
✴️第2話「王立学院」(7月13日 2:00- 2:30)
{netabare}
〈あらすじ〉

 リオは第二王女フローラを誘拐犯から救った恩賞として、ベルトラム王立学院初等科に学費免除の特待生として1年次に編入、その間の衣食住も国が全面援助の学院の寮生活が始まった。

 そして5年が経ちリオは12歳になった。初等科6年生となったリオは、卒業まであと1年足らず。リオと5歳年上のセリアはこの間、生徒と教師として親密かつ良好な関係で、二人は固い信頼で結ばれていた。そしてセリアは、聡明のみならず優しいリオを、異性として意識し始めていた。一方リオはセリアを恋愛対象としてではなく、スラムから救ってくれた一生の恩人として大切に思っていた。

 リオは、王侯貴族に対する嫌悪感でセリア以外は誰とも心を開かず、寡黙で常に周りと距離を置く。彼は5年前から変わらず春人の記憶と共にあった。勤勉で真面目な彼は、入学以来の不断の努力、日本の春人の大学レベルの教養と、古武術の師範の祖父から学んだ剣術のセンス、さらには覚醒した精霊術の才能により、めきめき学院で文武両道で頭角を表す。そして周りからは、憧れと嫉妬の対象にされていた。

〈リオはキラキラ、セリアメロメロ〉

 今回はセリアの可愛さを愛でる回。セリアの優しさと過ごす5年間の学院生活で、沈着冷静で思慮深い性格となったリオが主人公オーラ出まくり。本作の出来は原作ファンの自分には今のところ申し分なく、原作からのカット部分も気にならず、1話と2話で平均95点の満足度。このまま最終話まで駆け抜けていただきたい。
{/netabare}
✴️第3話「偽りの王国」(7月20日 2:10 - 2:40) 作画4.5→4.0
{netabare}
 今回でラノベ第1巻 (漫画第3巻収録の第12話)迄の内容が終了。

 第1章(第1-3話)の平均総合満足度は85点。今回、作画レベルが明らかに落ちた。バトルが今までで一番多く粗が見えやすい、ということもあるが残念だ。

〈あらすじ〉

 学院でリオは相変わらずセリア以外には面従腹背で、事なかれ主義を基本としていた。そんなある日、初等科5年生と6年生合同の野外演習があり、そこに初めてリオと授業を共にするフローラ王女もいた。そこで魔物の襲撃から派生したトラブルからフローラを再び救うリオ。だがフローラの危機を作り出した責任もリオに押し付けられてしまう。

 リオは冤罪により拘束されぬよう不本意ながらも卒業を待たず学院から出奔する。セリアだけに別れを告げた後、彼のルーツとなるヤグモ地方を目指し旅立った。

〈話サクサク、変化イロイロ〉

 テンポよく話は進み今回で学院編終了。原作の該当部位には無駄な贅肉はあまり無いと思うが、それでも贅肉を無理に削ぎ落としガリガリに痩せ過ぎる一歩手前のダイエットをした感じ。限られた尺に原作を落とし込む脚本家の苦労が偲ばれる。

 その結果としてリオとセリアの別れは原作より湿っぽくならなくなったが、個人的にはもう少しエモさが欲しい。原作の二人の会話のフルバージョンが好きだ。アニメでごっそりカットされたフローラの非力だが健気にリオを守ろうとする件も捨てがたい。ただEDにそのエモさを補うための多少の工夫があったのは救い。

 EDは今回特殊。前回迄のリオとセリアの絡みシーンで二人にとって一番大切なひとときを強調した。それは第一章終了の宣告であると同時に二人の別れの情感を補う意図があると思われる。二人の絆は作品にとても重要だから。

 リオとセリアの絡みは本編では今回で一旦終了したが、ミニアニメではまだしばらく続きそう。火曜日更新のYouTubeが楽しみ。

 黒幕として暗躍するレイスだがリオの実力把握のために強力なミノタウルスをけしかけた。そしてリオは魔術でなく世間ではマイナーな存在の精霊術で魔力を発動していること、リオの風貌から王国に住む者には未知のはずのヤグモ地方の血筋であることを看破した。この悪役は知識が豊富で観察眼も優秀で侮れなく、その余裕に底知れぬ実力を感じる。
{/netabare}

第2章 (ラノベ第2巻「精霊の祝福」より)
✴️第4話「暗殺者の少女」(7月27日 2:10 - 2:40) 作画4.0→3.5
{netabare}
 今回の総合満足度75点。作画が強烈に足を引っ張ったのが残念。人物の表情や仕草の作画は比較的こだわりが感じられてまだいい。しかしそれ以外、特に激しい動きあるシーンがギクシャクして安っぽいのは前回と変わらなかった。

 ただし、原作から色々改変と省略あったが、アニメの話としてはすっきりまとまって脚本上はわりと好印象。そのため物語評価のみなら90点の満足度だった。 

 今回、リオが学院から逃走し王国から出る前の件、原作ではアマンドで一泊したがその宿屋での件、ラティーファと一緒になってからの道中で亜竜たちとの遭遇戦の件(静止画1カットのみはあった)などは丸々カット。またアニメだと説明がないのでわからないが、今回の最初と最後では2カ月半ほど時が経っている。テンポ良すぎで少し寂しいが尺の制限で仕方ないだろう。

〈あらすじ〉

 神聖暦996年の夏 リオ12歳

 リオは魔力で身体強化した徒歩移動で逃亡後僅か3日で隣国のガルアーク王国のクレティア公爵領内の交易都市アマンドにたどり着いた。そこに自身の指名手配がまだ無いことを確認後、偶然目にしたスープパスタを街の露店で味わう。名実共なパスタ、懐かしい味、この異世界には自分と同じ転生者が他にもいるのではないかと推測するリオ。

 パスタを気に入ったリオは、その乾麺を旅の保存食として購入するためリッカ商会に赴く。その時店舗には公爵家の令嬢リーゼロッテが従業員を装いお忍びで店舗を視察していた。彼女はアマンドの代官であり商会の会頭でもあり、さらにはパスタを開発した才女でもあった。

 奇遇にもリーゼロッテがリオの接客係となる。リオはその正体を知らないままパスタ以外も旅で当面必要なもの一式を商会で購入した。そして商会にセリアへの手紙を預けた。

 その後、街を早々に出立したリオにユグノー公爵家から差し向けられた一人の暗殺者が襲う。刺客は獣人の少女で、無力化して拘束するとラティーファと名乗る。

 ラティーファには隷属の首輪が嵌められていた。その首輪を外し隷属の呪縛を解除、戦意消滅を確認して彼女を解放するリオ。だがまだ幼い彼女にとって自由にはなったが行く当ても無く途方に暮れるしかない。彼女はリオを頼りに旅を共にする以外の選択肢はなかった。

〈会頭キレキレ、獣人モフモフ〉

 今回、物語の表舞台にヒロイン二名追加。一方は日本からの転生疑惑濃厚の貴族リーゼロッテ。もう一方は、日本人、遠藤涼音の記憶を持つと明示された奴隷のラティーファ。

 ラティーファ可愛い。アニメらしいあざとい台詞がよく嵌まり、リオが父性本能で彼女を保護する流れが自然。戦闘で勝って天然に負ける。"お兄ちゃん"ある意味必殺のキーワードでリオを懐柔。初対面は物騒でも最後はリオの優しさ全開。平和で実に微笑ましい。

 学院から離れ自由になったリオはのびのびと己が道を切り開く。原作も物語はこれからが本番。新たな出逢いがもたらす物語の行く末、アニメでも非常に楽しみだ。

 ところでリオの旅はフローラ誘拐からの奪還時の恩賞金が資金源。(ラノベ原作によると金貨100枚) アニメでそこらの経緯をカットするのはいいが、短いリオの独白でもいいから説明ないと学院を離れてもお金に全く不自由しないリオに引っ掛かりを覚える視聴者もいそう。今回そこだけは脚本に不満を感じた。

 アニメ前回、セリアとリオの別れの会話から原作にあるお金の心配するセリアとそれに答えるリオの台詞をカットしたのでなおさら。
{/netabare}
✴️第5話「精霊の森」(8月3日 2:10 - 2:40) 物語4.5→4.0
{netabare}
 今回の総合満足度68点。話の端折り具合が原作より必要以上に情緒を欠く結果になってる感。原作未読なら主人公周りの環境が変化に富む点などは面白いかもしれない。原作の販促としては平均レベルの出来か。

 特に今回なぜそう感じたか。思うに第1章はセリア、前回はラティーファがアニメでも魅力的なキャラとして注目に値した。ところが今回はヒロイン枠に入り得る新キャラが一気に4人増えた。そのために今回はそこにラティーファは埋没。

 人数増えた分だけキャラの描写もそれなりに増やすべきだが尺は短い。また長老達やドリュアスなどもリオにとって大切な存在になる故に、扱いを軽んじるべきではないと思うがそうなるとさらに尺が足りない。

 ゆえにアニメの原作ダイジェスト感の増大と共に、情緒欠く印象も濃くなった。

〈あらすじ〉

 リオとラティーファがたどり着いた場所は精霊の民の里。エルフ、ドワーフ、獣人が共生する社会。住民全員は何らかの精霊と契約し精霊術が当たり前に使える。また強固な結界に守られた彼らは、人間族と全く交流することなくひっそりと暮らしていた。

 そこで里の世界樹に宿る人型精霊のドリュアスから、リオは規格外のマナ(魔力)を持つこと、体内には高位の人型精霊が眠っていることを知らされた。精霊術の潜在能力が人間としてあり得ないリオ。里の長老たちに聖人認定される。そしてリオの人柄と、同胞であるラティーファ救出の功績もあり、大歓迎で里に受け入れられることになった。

 リオとラティーファは一軒家を与えられることに。そこでリオは里に腰を落ち着けて師の下、精霊術の修行を始める。ヤグモ地方への旅は一時中断。しばしの休息のような穏やかで平和な日々が訪れた。

〈新居ワクワク、リオはモテモテ〉

 アニメでのリオの家は漫画でのデザインよりいい。解放感あって見晴らしも良さそうで住むに快適そう。そこで4人ものヒロインと同居とは、うらやましいような、かなり気を使いそうで面倒くさいような。

 情緒安定して思慮深く真面目なリオは、聖人扱いでモテモテになっても色ボケ展開が無い所がいい。
{/netabare}
✴️第6話「祭りの夜」(8月10日 2:00 - 2:30) 物語4.0→3.5 作画3.5→3.0
{netabare}
 第2章(第4-6話)の平均総合満足度は68点。今回も原作未読ならもっと楽しめたかもしれない。まとめ方はなかなか上手い。

 かなり薄味の塩ラーメンと言った感。汁の透明度が高く水っぽいが、意外にも出汁は効いてて食べられないほど不味くはない。麺の茹で具合もいい。が、刺激を求め後入れ調味料を沢山入れたくなってしまう。ただ、レイスと見習い傭兵の件は、風味落とさず添加物カットに成功した感。これはこれでいい。さらにセリアをCパートで僅かでも登場させたのもいい。思いがけないサービスでラーメンに味付き玉子のトッピングが加わった感じ。淡白な味にいい感じのアクセントが付いた。(劇中のワイバーンの卵だといただけないが)

〈あらすじ〉

 リオとラティーファが里に腰を落ち着けて1年が経った祭りの夜。盟友として里の民と強固な信頼関係を築いたリオは、ヤグモ地方への旅立ちの意志を固めていた。

 しかしその夜、レイスの悪巧みが原因のワイバーン急襲で里は危機的状況に追い込まれ祭りは中止に。ワイバーンは里の戦力では全く歯が立たなく危機的状況に陥るものの、精霊術を完璧にマスターしたリオにはワイバーンごときは災禍とならず。ただ一人、驚くべき戦闘力でワイバーンを屠るリオは一躍里の英雄となった。

 そしてラティーファの理解も得て、多くの名残惜しい別れの後リオは精霊術による飛行術で一人ヤグモの地を目指した。

〈里はほどほど、旅にそろそろ〉

 第2章のまとめ具合で制作委員会はこのアニメを長期シリーズにする気はないと宣言された気がした。同じなろう系でも大河ドラマとして成立させようと意欲漲る『無職転生』と対照的で非常に残念。

 ここまで一貫してラノベ1巻分をアニメ3話でまとめる構成。

 第1章は人間関係にマイナス多い。リオは虐げられ視てて嫌な展開も多かったから3話でまとめるのはまだ許容できる。

 第2章は人間関係にプラス多い。リオの盟友がたくさん増える物語をたかが3話に収めるのはいかがなものか。

 シリアスな物語においては物語を簡略した分を特定のキャラ萌え(今のところはセリア、ラティーファ)で補おうとしてもいずれ限界がくるだろう。緩い日常系とは訳が違う。

 ここまで視て本作はキャラ間の関係構築の積み重ねがセリア以外はあまりに乏しい。

 エピソード(思い出)不足=情緒不足。

 結果、1年間生活を共にしたキャラたちの別れの名残惜しさが感じにくい。私は原作からのエピソードの脳内補完がないと感情移入出来ない事態に陥った。

 せめてあと1話あったら、今回はリオが颯爽と現れる直前のハラハラドキドキの引きで終わって次回の"英雄誕生の瞬間"は盛り上がり、"ラティーファとリオのより強固になる絆"を過不足なく演出できたものを。ラティーファとリオの別れ前の会話も情緒マシマシで原作に劣らない味わいが生まれたと思う。

 長老アースラとラティーファが祖母と孫という設定もアニメで表に出せかも。ラティーファの同世代の友達となる銀狼獣人サラの妹ベラと獅子獣人のアルスランもアニメで登場出来たかも。訓練で培われるリオと4名のヒロインとの関係性の深化も描けたかもしれない。

 ああっ、タラレバがどんどん増えゆく。そんなもの今後も増え続けるのは勘弁して欲しい。が、この流れの感じでは無理とみた。

 第3章(巻)は今まで以上に情緒豊かな物語。それもアニメ3話程度でまとめる可能性は高くかなり不安。今回、物語評価を下げるが第3章を4話でまとめてくれるなら評価はまた上げたい。

〈作画について〉

 今回のワイバーンとリオの戦闘が製作会社の作画の試金石と思っていた。リオが初めてヒーローとして周りから認識され、以降は出逢う人々の多くから恩人として尊敬され続けるようになる重要なターニングポイント。だからこのシーンの作画はスタッフの総力戦で取り組むと予想した。

 結果、また作画評価を下げた。頑張りは感じられるものの贔屓目でまあまあのレベル。相変わらず人物の動作は直線的でロボット的でぎこちない。行動の予備動作も足りない。しなやかでなめらかな迫力ある動きは苦手。おそらくこれ以上のクオリティは望んでも無理。楽しみは減りゆくのみか。
{/netabare}

第3章 (ラノベ第3巻「決別の鎮魂歌」第4巻「悠久の君」より)
✴️第7話「約束の地」(8月17日 2:00 - 2:30)
{netabare}
 総合満足度75点。いきなり異文化の別世界に転移したかの展開。穏やかに稲穂たなびく和の世界観はとても落ち着く。夢の中のようなふわっとした背景美術がいい。

〈あらすじ〉

 神聖暦998年の秋 リオ14歳

 リオはヤグモの方々を巡り両親の手がかりを探しカラスキ王国にたどり着く。安土桃山時代の日本のような国。そこは魔法ではなく精霊術が普及していた。

 リオはその国内のとある村に到着。そこの巷で最も顔が広いと評判の村長の家を訪ねるリオ。だがなんと驚いたことにその村長ユバはリオの父方の祖母だった。

 ユバ曰く、リオの両親は訳あって内密に国を出たという。その時、帰れる見込みは無く事情を知る一部の者で建てた二人の墓があるそう。しかし二人が国を出た理由は自分からは教えられないという。

 ユバは孫のリオを大歓迎。結果としてリオは村で働き、ユバと一つ屋根の下で生活することになった。他にも家族はもう一人でその名はルリ。彼女はリオの父の兄の娘にあたる従姉で一つ年上の15歳だった。

 リオは昼間は猟師業、午後からは農作業の手伝いをするようになる。仕事は優秀で村の生活向上のために非常に協力的。料理も得意。リオは高度な精霊術で風呂小屋や石鹸を作ったりなど村の生活改善に大きく貢献する。そしてリオはユバたちからとても頼りにされるようになった。

 そんなある日、乱暴者として嫌われる隣村の村長の息子ゴンが交易途中で村に立ち寄る。さっそくルリの親友サヨの兄シンと諍いを起こし村中に警戒されるゴン。

 その夜、ゴンとその取り巻きはユバ宅に侵入しルリの部屋に夜這いに押し入る。そこには泊まりに来ていた親友のサヨも寝ていた。二人とも手篭めにしようとするゴンたち。が、リオの防犯のための結界が反応。リオの介入により未然に犯罪を防ぐことができた。

 ゴンに母の仇敵の面影を重ねるリオ。心の封印が解かれたかのようにどす黒い怒りで我を忘れゴンを半殺しにする。

 リオは今までは天川春人の人格に引きずられ甘かった己を恥じる。そして母の敵への復讐こそ本来の自分に相応しいと気付く。

 リオは弱い自分と決別して復讐の鬼となる覚悟を固めた。

〈ゴンにイライラ、怒りでボコボコ〉

 相変わらずのダイジェスト感丸出しがマイナス。今章も急ぎ足で淡々と話が進むのか。今回はゴンたちがユバ宅に忍び込む直前で次回に引くのが王道で理想的なのだが...。この感じではやはり3話以内で今章も終りそうで残念。

 原作小説によると、精霊の民の里からヤグモ地方の端迄、飛行術なら一週間足らずだが身体強化の徒歩で数ヶ月かかる遠方。しかもヤグモは大小三十以上もの国々が存在する広さ。あてもないリオは都市や村を順番にひとつずつしらみ潰しの地道な聞き込み調査の日々。数ヶ月が経過してようやくたどり着いたのが今回登場のカラスキ王国のとある村という状況。

 アニメではリオは冒頭にいきなり村に現れ、以上の苦労は一言説明で済ませた。これではユバにたどり着くまでの苦労がアニメではいまいち伝わらない。リオが長旅で和食にすっかり馴染みきってるのも時間経過が伝わらないから唐突な印象でしっくりこない。

 たた今回は、その落ち着きに風格も感じられる村長ユバ、粗忽だが好奇心旺盛で性格明るい社交的なルリ、ルリの親友で乙女の奥ゆかしさが輝く内気なサヨ、リオを妬むが妹サヨを大切に思う根の優しい兄シン。

 以上の4名の新キャラの演技演出がとても良い。人物作画も好感度高い。特にサヨは地味だが個人的に大好きなキャラなので次回もどう描かれるか楽しみだ。
{/netabare}
✴️第8話「王家の系譜」(8月24日 2:05 - 2:35)
{netabare}
 総合満足度65点。今回のダイジェスト感は前回以上。バトルの作画が相変わらずショボいのも痛い。ゆえにアニメ評価は相変わらず厳しい。

〈あらすじ〉

 リオは護衛として村の年貢の運搬兼交易隊に同行し、数日後初めてカラスキ王国の王都を訪れた。そしてサヨと二人きりになっての必要な買い出しの最中、身分の高そうな一人の少女の誘拐事件に遭遇する。リオは即座に犯人を無力化し少女を救うが、面倒事は勘弁と事後を少女の護衛役に託し、名も告げず立ち去った。

 その夕方、宿屋に戻るリオとサヨ。すると村の担当役人ハヤテとその両親で王国随一の臣下サガ·ゴウキとその妻カヨコがリオの前に現れる。そして彼らから両親の秘密を聞かされる。リオの母アヤメは王族だった。そして父ゼンは母の元護衛役だった。

 リオは翌日、祖父母である王と王妃に謁見して母の死の事実を祖父母に告げる。そして仇敵である冒険者ルシウスを討ち取る意志を伝える。

 王はその意志を尊重しゴウキの下での修行をリオに勧め、その手始めにゴウキとリオの手合わせが関係者に見守られながら行われた。しかし王国随一の武人ゴウキに難なく勝利するリオ。リオの実力は認められ、いつでも旅立てる状況になった。

 村に戻るとリオは両親の墓前で誓う。敵討ちという醜い自分を受け入れ、逃げずに前向きに生きると。

〈イベントぎゅうぎゅう、展開バタバタ〉

 簪のプレゼントといったサヨのリオへの想い深まるエピソードを忠実に再現したのはよかった。漫画になかったリオの初カムタン(異世界ラーメン)シーンも新鮮でよかった。武士道精神溢れるカラスキ王国の再現度は高い。サヨやコモモは可愛い。人物の表情作画や声優達の演技も感情豊かで申し分ない。

 とは言うものの尺が短か過ぎる。犯罪者ゴンの処遇、リオとサヨの王都デート、コモモ救出、リオとゴウキとの出会い、リオの両親の謎の解明、リオの母アヤメの死の真実と仇敵情報、リオ仇討ちの決意表明、リオとゴウキとの手合わせ。まとめ方は絶妙だが、これだけ盛りだくさんの内容をアニメで1話に収めるのはどうかと思う。

 アニメディア2021年7月号に掲載された監督インタビューによると、原作サイドからアニメは今期内でセリアとリオのドラマにひと区切りつけて欲しいという要望があったそう。そのため監督はアニメ構成には相当苦労されたらしい。急ぎ足の現状はその弊害。ただ、物語を圧縮しても原作の持ち味を大切に残そうというシリーズ構成も担う監督の努力は感じられる。その点は素晴らしい。今回も原作未読ならそれほど気にならなかったかもしれない。

 原作では、王族との繋がりなど何も知らないままリオは一度村に戻っている。そこにユバからの手紙を読んだゴウキとその妻カヨコが村を訪れ、リオと面談してリオの人柄を見極める。そして王との謁見のためリオはゴウキ達と共に再度王都に、という流れ。ゴウキの娘コモモ救出の恩人がリオと判明するのもその時。

 以上の原作のプロットと比べ、アニメのプロットはあらすじに書いた通りで大幅な改変あり。おかげで時間短縮に成功して効率的ではある。しかし初対面同士の信頼は段階踏んで深めることも大切で、王との謁見まで時間を掛ける原作の流れの方が自然だろう。

 ラノベ第3巻は、堪え忍ぶ心、忠義の心、惻隠の情など、原作の中でも日本的情緒の豊かさで心の琴線に触れること多く原作がより好きになった。

 原作ファンとしては現状とても残念に思う。今回の流れで次回で第3巻相当の3章が終わるのは間違いない。第3巻に対しては少なくともアニメ4話分の尺が欲しい。もっと原作の持つ情感ゆたかで緩やかな流れを味わいたかった。
{/netabare}
✴️第9話「それぞれの決意」(8月31日 2:05 - 2:35) 物語3.5→3.0
{netabare}
 総合満足度60点。今期中のセリア再登場のため、急ぎ足は止まらないどころか加速中。今回の後半三分の一からラノベ第4巻の内容に突入。話が大味でさらにつまらなくなった。尺相応に原作からの改変あったが、特にCパートはかなり大胆だった。こうなることは監督インタビューからある程度予想出来ていて驚きはない。もはや諦観の境地。物語評価は今回で下げ止まりにする。

〈あらすじ〉

 ユバとリオはルリに、リオが王族でルリとは従姉弟だと伝えた。そしてリオは二人に来年の秋の収穫祭後に村から去ると伝える。リオの素性は村では三人だけの秘密。そして翌日からはいつもと変わらない村の日常に戻っていった。

 翌年の田植えの時期、リオはサヨに年内に村を去ることを伝えた。サヨはリオに心底惚れていてそれに衝撃を受ける。そしてリオに付いて行けるようにと必死に残された期間に体を鍛え精霊術のレベルを上げようとする。半年後、サヨはリオに想いを伝えリオとの同行を切望した。リオのこれから進む道は仇討ちという人殺しの道。リオはサヨの想いには応えられないと同行をはっきり断った。

 神聖暦999年の晩秋。15歳になったリオは村から旅立ち精霊の民の里に帰郷する。久しぶりに旧交を暖めるリオとラティーファたち。そんなある朝、リオは目覚めると全裸の美女が隣で寝ていた。

〈サヨはさめざめ、心しくしく〉

 サヨの告白が今回の山場。リオに付いて行きたい一心で精霊術の修行に打ち込むサヨが健気でいじらしい。不憫な妹のためリオに土下座してでもサヨの同行を頼み込む、不器用だが優しい兄シン。切ないが大好きなシーン。ここをアニメで取り上げてくれたことは感謝。

 しかし、ゴウキとカヨコ率いる家臣団がリオの仇討ちを共に果たそうと随行しようとする件はアニメではカット。コモモの村に滞在の件も画だけで表現。コモモはラティーファとは違うタイプの可愛いいキャラゆえ、アニメでろくに描かなかったのは実にもったいない。原作3巻後半で村でリオを取り巻く二人のヒロイン。コモモは陽でサヨは陰となり彩り豊かな話だったがアニメでは片手落ちになった。

 また、原作でリオの中で眠っていた精霊が目覚めるのはリオが里を旅立った後のこと。Cパート、ここは今回一番原作から改変された部分と言えそう。原作で精霊と初めて遭遇するキャラはラティーファたちではない。次回からは原作からかなりアレンジされるのは間違いないだろう。

 原作と比べアニメは回を追う毎に不満蓄積中だが、どういう形で最終話を迎えるかは興味ある。しっかり最後まで見届けようと思う。
{/netabare}

第4章 (ラノベ第4巻、第5巻「白銀の花嫁」より)
✴️第10話「精霊の目覚め」(9月7日 2:05 - 2:35)
{netabare}
 今回の満足度70点。今回から最終話迄、描くポイントが明確なのは悪くない。次回への引きもいい。

 アニメは第4巻全部と第5巻の第2章迄の内容から必要最低限だけピックアップ。そして後半の残り6分程から第5巻の第3章の内容へ。つまり今回で第5巻の前半分迄の描写終了。

 この流れで予想すると、今期は第5巻の最後まで描くのだろう。前回と今回のカットされた所の大半は、物語上必要不可欠。ゆえにもしアニメに二期があるなら、その時に形を変えてでもある程度復活すると思われる。

〈あらすじ〉

 リオの隣りで眠っていた美女は、彼の契約精霊が実体化した姿だった。リオは彼女をアイシアと名付け、里の長老たちや里の大樹に宿る精霊ドリュアスに引き合わせる。そこでアイシアは常識外の実力を持つことが判明。リオの力の凄さは彼女の守護が原因だった。

 その後リオは、里から旅立つ前にラティーファと二人きりでじっくり話す機会があり、そこで初めて前世の天川春人と彼女は同じバスの乗客だったと知る。

 神聖暦1,000年、リオはセリアに再会するために、アイシアを伴い4年ぶりにベルトラント王国の王都に戻る。しかしその夜、セリアの研究室を訪ねるとそこはもぬけの殻だった。

〈アイシアふわふわ、セリアぎりぎり〉

 いつもふわふわして神出鬼没を特技の一つとするアイシアはリオの最高の相棒で頼もしい。セリアも21歳で適齢期とは言え、よりによって婚約者がリオを嘗て拷問した貴族。運命は意地悪で残酷だ。だが今のリオにはだれにも負けない力がある。

 ここからの展開は王道中の王道。ヒロインの尊厳に関わる最大のピンチを救う白馬の王子様の物語で原作で非常に盛り上がる所。ゆえにアニメに対して、原作者がここを確実に描かせたい気持ちは非常に解る。

 だが2クール目にこの部分を持って来るべきだった。本作がアニメ企画段階で1クールしか約束されてなかったなら、アニメ化は焦らないで見送るべき、と今回改めてそう思った。

 もし2期があって続きがあるとしても、原作ファンの多くにとっては、今期のスカスカさは許し難いと思う。

 演出上で滲み出る手腕から、シリーズ構成も兼ねるヤマサキオサム監督は非常に優秀と思う。原作側の拘り抜きで、構成をすべて監督にお任せだったらどんな出来だったろう。返す返すも残念だ。
{/netabare}
✴️第11話「白銀の花嫁」(9月14日 2:00 - 2:30)
{netabare}
 ほぼ会話劇で終始してアクションシーンが無かったのが幸いして、今回の満足度80点。今回は脚本と演出、声優演技のバランスが絶妙。作画は、動作はいまいちだがキャラの表情は秀逸。

 特にセリア、細やかに心情を伝えてくれて深く感情移入出来た。結果として、今回でセリアは本作のメインヒロインとしての座を不動とした感があった。

〈あらすじ〉

 リオはアイシアの協力で現状を認識する。セリアは政略結婚の危機真っ只中。婚約者はよりによって、嘗て己が手柄のため、リオを拷問して王女フローラの誘拐犯人に仕立てようとした男、侯爵家のシャルル・アルボーだった。

 そしてセリアとの再会は、アイシアが見つけた彼女の滞在先に侵入することで人知れず成功した。しかし、まだセリアの結婚に対する真意を十分に掴めないリオは思い切った事は何も出来ない。そこには、リオには親の仇討ちという最大の目標があることも大きい。

 リオとの再会後、依然精神的に追い詰められたままのセリア。作り笑顔で己の義務に忠実であろうとする。果たしてセリアのピンチを食い止めることがリオに出来るのだろうか。

〈リオはこそこそ、セリアぼろぼろ〉

 リオとアイシアのコンビは天下無敵。アイシアの諜報の活躍無くして、こんな短期でリオが必要な情報も得られることはないだろう。

 一方、貴族としての本分をわきまえ、意に沿わぬ結婚も自分を殺してでも受け入れようとするセリア。リオが訪れて嬉しい状況でも、悲しい現実の渦中の彼女。必死に笑顔を保とうとする彼女が不憫で切ない。誰が視てもセリアは不幸のヒロイン。次回、救われないと視聴者も浮かばれないだろう。

 次回の最終話は、王道のヒロイン救出劇になるのは誰でも予想出来ると思う。ただ脚本と声優演技はともかく、アクション作画が弱点の作品ゆえ、過剰な期待はしない方がいいかもしれない。
{/netabare}
✴️第12話 (終)「運命の再会」(9月21日 2:00 - 2:30)
{netabare}
 最終話は、ラノベ第5巻第5章と第6章を描いて終了後(第5巻のエピローグは除く)、ED直前とCパートで第4巻第2章から第3章を基にアニメオリジナル構成で描かれた。

〈あらすじ〉

 リオは、シャルルとセリアの結婚パレードの途上でその馬車に突入。シャルルを踏みつけ、セリアと念話で合意の上で彼女を掻っ攫った。逃亡の途中、セリアはアイシアに託し、自らを囮として追手を引き付けるリオ。数百単位のベルトラム王国軍の大部隊を振り払い、近衛騎士団団長にして王国最強と名高い『王の剣』アルフレッド=エマールの攻撃をかわす。そして王都からの脱出に成功した。

 王都郊外にたどり着き、アイシアとセリアに合流したリオ。しかしその時、東西南北のあらゆる方角で、六本の様々な色の眩い光柱が舞い上がった。その先に待つもの、それはリオと言うより、天川春人にとっての運命の再会だった。

〈セリアにこにこ、続きあるある?〉

 今回の満足度70点。最終話は脚本のまとめ方と声優の演技はそつなく、セリアがヒロインとして非常に魅力的だったのは救い。アクションシーンの作画は、一部を除き思った通りのチープさで残念。

 ここで終わると実に中途半端。これで2期が無かったら大ブーイングだ。

 本作の最終話終了時点では、円盤の予約はパッとしないようだが、原作の売り上げの伸び(累計発行部数200万部突破間近)と国内外のアニメ配信状況は好調のようだから、2期実現の可能性はかなり高いだろう。

 仮にアニメに2期があればまた視聴するつもりだ。ただ今期、ここまで原作を簡略化した以上、2期を楽しみに待つことはないだろう。
{/netabare}

❰全話視聴後の感想❱
{netabare}
 全話の個人的評価は65点。ヒロインが多く、主要舞台も3箇所あったゆえに、人間関係の構築を丁寧に描きれない点に不満が多い。セリアだけがヒロインとしての魅力が必要十分に描かれたものの、アイーシャ他精霊の民のヒロインたち、サヨ、コモモ等、描写に割く尺が圧倒的に足りない。

 リオの人間としての魅力アップには、出逢うキャラとじっくり交流して人柄を滲み出す時間が必要。そのために原作の描く範囲をもっと狭めるべき。また、バトルの作画がチープなのも、リオの強さも安っぽくなり、彼の魅力がいまいち伝わらなくなった。

 書籍第4巻と第5巻の話の順番を入れ換えた工夫は悪くない。だだ簡略化せず、腰を落ち着けて第1期は全12話を各巻を最低4話で3巻迄丁寧に、話の切りのいいところ迄描いた方が、視聴者にとって続きが気になり、アニメ2期の期待が高まり、原作抜きでも人気タイトルになり得た気がする。

 2021年4月で書籍既刊19巻とコミカライズ既刊6巻で、シリーズ累計発行部数130万部達成。アニメ放送直前の2021年6月時点では160万部突破。さらにアニメが終わる9月には、書籍第20巻とコミカライズ第7巻も刊行されており、累計発売も190万部に到達した。

 以上から、アニメは原作販促での効果はあったかもしれない。だが、一般的に軽薄なろうテンプレとみなされがちな作品になってしまった印象は拭えない。
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 11
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

4話までの感想{netabare}
原作未読、なんか色々と不思議。
最初制作はMAHO-FILMかと思ったw
絵の雰囲気が“うちの娘のためならは~”や“神達に拾われた~”っぽく感じだので。
作画はそこまで悪くないのだけどどことなくぎこちなく、そんな中ヒロインの顔だけは意地でもクオリティを死守してる様が、柳瀬雄之が血ヘド吐きながら手直し頑張ってるのかなー?と予感させる。
が、実際は全然MAHOとは関係なくトムスだった模様、いや実質はトムスじゃなくてワオワールド(“アニメガタリズ”やったとこみたい)ちゃう?
てっきりキャラデザは出口花穂だと思い込んでたよ、違いがワカランw
というか1話は凄い頑張ってたんだ、1話は。
正直本編よりOPの方がヘボくて「そんなことある?」と驚いたが、3話にして力尽きたかOP相応のクオリティになってひと安心と言って良いやら悪いやら…。

絵についてはそんな感じで内容の方、といいつつまたOPの話になっちゃうけど…これが心証悪い。
OP最後女性キャラがドドドと出てくるのが「うわぁ」と声を出さずにいられない。
転生モノとしては最近めっきり数の減った「元の世界に未練がある」タイプで(“聖女の魔力は~”のアイラとか居るので全く無い訳ではないが)ほんのちょっとは感心した…いや、したいところなんだけどOPが邪魔をする。
あれだ、スラム時代に一緒にパンを盗んだ同世代の男友人とか居ないのが残念なのかも、そういうのが居ればOPも「女の子まみれ」みたいなことになならなかったんじゃない?
元の世界に未練はあってもスラム時代には未練が無いのは、結局バーターにかけられたみたいであんまり深みを感じない。

ってところでの4話、刺客として襲ってきた新キャラのラティーファがよく分からん。
転生したの、いつ?
主人公と同じ時期なら──毒針使ったりそれなりの戦闘を繰り広げてたし、首輪つけられてずっと戦闘訓練させられてた…と思うのだけど、それにしちゃあメンタルが弱い・幼い。
見た目に関しては獣人の成長速度を知らんのでナントモ。
訓練だけでなく実際にコロコロしたことあんの?
よっぽどの手練れでなきゃ単身で追跡なんて…クライアントは結構貧乏?
ってかリオは生死不明じゃないんだ。
死体が見つかってないとはいえモンスターがうろつく世界でしょ?生存を確信したのは何でだろう。
指令としては「もし生きてたら殺せ」であって、帰還しないのは生存を明らかにすることになってヤバいと思ったのだが…最初から生存を確信されてるならいいの…か?
いやそうであるならセリアも疑われない?セリア宛の手紙なんて検閲対象でしょー。

今後その件に触れるならいいけど、現状な~んか雑さを感じる。
王女誘拐事件も5年間進展無いのん?{/netabare}

5話感想{netabare}
最初誤解を元に襲われて「またかよ!」と思ったが、いや、ひょっとしてこれは誤解が解けた後で人間と亜人とで素直に謝れる/謝れないの違いを描いた…のか?
その国や地域のトップに貸しを作るには体の良い展開だなぁと思わなくもないが…。
負けることで「そこらのなろうのチート系とは違うんだZE」アピールだとしたらちょっと志が低い。
ま、まぁ、いつもこんな感じで誤解されて襲われるのなら、ラティーファが転生者と思ってもおいそれと尋ねたりしない慎重さへの説得力にはなる、か?
というか身の上は尋ねられないの?
ラティーファが帰って来ないことで第二第三の刺客が放たれるんじゃないか?と思ってた私としては、リオがのほほんと逗留生活をしてるシーンが気が気でならなかった。
せめて追跡は断ち切ったとか、人間の手先ならここには来れないだろうとか語って欲しかった。
欲を言えば「私が居るとどんな災いをもたらすか分からない」と、それが叶わないとしても滞在を断る素振りをして欲しかった。
後で村が襲われて「お前が来なければ平和でいられたのに」と責められそうで…無いとは思うけどね、丁重にもてなされればされるほどそう予感してしまい安心して見れない。
なんかリオが「今自分の置かれてる立場」を気にしなさすぎというか、他のなろうでよくある自発的でない感じ、こっちから何かしようと思わなくても周囲がお膳立てしてくれる感じ。{/netabare}

6話感想{netabare}
まてい、ちゃんと前回の最後の方覚えてる?
ワイバーンの巣から卵奪ったらワイバーンが追ってきた、ってところで終わったんよ?
それを踏まえての6話冒頭、「リオ殿が里に来て1年──」とか言い出したので、ワイバーンの巣を襲った出来事からも1年経ったんだと思っちゃったよw
コイツら卵抱えて1年間逃げ続けてた?ってね。
よく見りゃ5話の祭の段階で1年経ってると分かるけど、だったら5話中に「リオ殿が里に来て1年──」と言えよと、何故6話に引っ張った?
もしくは卵を奪うシーンを「リオ殿が里に来て1年──」と言わせた後にするべきだったんじゃないかなー?
「リオ達が里で平和に暮らしてる裏で不穏な動きが起きている」というのを見せたくて卵を奪うシーンを5話に入れたんだろう、それは分かる。
が、紛らわしくすることで何か演出的な効果があるでもなく、単に気が利いてないだけな気が…。
細かいことかも知れないけど、こういう部分までちゃんと気を配ってるかどうかが脚本の良し悪しに繋がるんじゃないかなー、と思ったり。

なにより、ラティーファを刺客に送ったのに戻ってこないことでスティアードは次にどんな手に出る?を期待してた自分としては、何事も無く1年経っちゃったのが肩透かしでして…。
今後暗躍っぷりが描かれるのかも知れないが、前回の感想でも書いたけどそもそもそっちに気を向けないリオ達が不思議でならない。
いつかスティアードと対峙する──ケリを付けてくれないとスッキリしないので──とは思うのだけど、大丈夫かね?

視聴者の興味の向かせ方がズレてるというか…私の方がズレてるのか?
ボケっと見てても「何か大事なことを忘れてる気がする」って感じるんじゃないかなー?
王女誘拐の件も6年間遅々として進んでないということだろうか。
冤罪だろうが犯人をデッチ上げて処罰しなけりゃ威信に係わるって話じゃなかったのか?{/netabare}

8話までの感想{netabare}
ほげええええ、顔面ヘッドスライディングした気分。
主人公が王家の血筋って…あれぇ?何故だ?何故かすっごくガッカリ。
それが悪いってことじゃないハズなのに、何で私はこんなにもガッカリに感じるんだろう。
とにかく直感で「そりゃないよー」という気持ちが湧き上がった。

今までそんなこと匂わす伏線らしきものが無かったからか?
王家を示す短刀を親の形見として持ってるとか、一族だけに遺伝するアザがあるとか、なんかあったっけ?
パスタ屋のロッテとか、回収がずーっと先と思われる伏線なんて張ってる場合じゃないだろー。
天涯孤独の身から人情とチート能力で仲間を増やしてのし上がってく話だと思ったら、本人の努力とは関係無しにデカい後ろ盾が突如生えたような…。
転生者で女神だか精霊の加護を受けてるだけでもアレなのに、突然ドエラい設定が降って湧いた様に感じて…この唐突感がガッカリの原因かなぁ?
ついでに母親の仇も唐突だし、両親が駆け落ちする原因となったロクレン王国とやらの蟠(わだかま)りはどうなった?これから?

なによりブラックワイバーン製の衣装がヤグモ背景と合ってなくてキモい。
人攫いを倒した後「面倒ごとは避けたい」とその場を去るとか、目立たない様にする努力を一切してないヤツが言うことか?
交易が盛んで色んな人種や民族衣装が町に溢れてるならまだしも、作中見る限りそうじゃないし、キモいって。
小説じゃ気にならなかったのかも知れないが、アニメでやるとヘンテコこの上ないのでもうちょっと考えてくれよー。
そろそろ切ろうかと思ってるんだけど、早くこの地を去ってくれないかな。{/netabare}

9話感想{netabare}
前回王族の血統と聞いてガッカリした話の続きになるけど、「果たしてその設定によってリオにデメリットはあるの?」に対し「いいえメリットしかありません」がアカンのだろう。
逆に、もしデメリット──本人は一切関与してないのに一族を恨んでるヤツが居てそいつから命を狙われるとか──があるならまだ見れるかなぁと思いつつ9話に臨んだら…。
どうやら無いっぽい。
いやいや、血筋絡みでの面倒ごと起きんのかーい!
ロクレン王国(両親が駆け落ちすることになった原因)は本気でスルー?もう過去の話?
ルシウス(親父の冒険仲間、母親の仇)が変貌したのはそこからの差し金って可能性を…疑わないの?
というか、前回の人攫い未遂の話はどうなったん?背後に陰謀が絡んでる…とかじゃないの?
何事も無く安穏と1年過ごしちゃったよ…ゴンは出所したん?

1話の王女誘拐が一番印象強いけど、それ以外だってトラブルに対して表面的な対処はするけど根本はなにも解決してないエピソードばかりが続く。
他の方が書いてらっしゃる「全てが中途半端のつまみ食い」、正にその通り。
最後に全ての事件が巨大な黒幕に集約するって展開なのだろうか?
そうでないと困るんだけど、それにしたって中途半端が過ぎて忘れ物が溜まる一方。
深く掘り下げることなく次の出来事へ移ってしまうため、関心を維持しづらい。


話もそうだけど、絵もちょっと…。
1年逗留したカスラギから旅立つってシーンで…なンだその軽装は!?
ああああ!!!!
結構許せない、“チート薬師”より、“D-CIDE”の龍平よりイラっと来たかも。
お土産どっさり持たされるんじゃないの?実は嫌われてた?
折角日本風の地域を出したんだから三度笠と道中合羽くらい羽織ったっていいじゃない!ってかそうしろよ!!
数ヶ月海外旅行して帰ってきたら向こうの服着てたりしない?カスラギに行った形跡を残したくないのか?浮気相手の家感覚?
ちょっと近くのコンビニに買い物行く感じにしか見えなくて、もう当分戻ってくることのない決意や雰囲気なんてあったもんじゃない。
この絵ヅラでサヨとの別れをしおらしく描いたところで嘘臭くてうすら寒いだけだって。

と思ったら次の場面でビュンと空を飛んであっという間に精霊の民の里へ到着。
あっ、ホントに近所だったんだ、徒歩10分飛行30秒って感じ?(嫌味)
旅情も哀愁もへったくれも無いな、両方の村を毎日行き来すりゃいいじゃん。
それでいて持ち運べる家をリクエストって…だからさぁ「そういうのがあったらいいな」と必要性を感じる出来事を見せてないので多くを望む業突張りにしか感じないって。
雷雨の中飛び続けるとか、寒さに丸まりながら野宿するとか、長旅感をあらわす時間経過のシーンをなぜ入れなかった?
旅の装備を考えたくなかったのかなぁ…前回町中で目立たない衣装を描かなかった件といい、作画は結構一杯一杯なんだろうか?{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 7
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

大失速

なろうのテンプレアニメ。
前半はめっちゃ好きだったんだが、4話以降ぐらいからだんだんと興味を失っていき...

{netabare}
なんというか、酷いって感想よりもなんでこうなるかなぁって感じがして少し悲しい。
前半のセリア先生パートあたりは面白かっただけに。
個人的に今期No.1ヒロインはセリア先生でした。
2,3話の主人公とのやり取りは本当に良かったし、最初は先生がリオを気に掛けるという構図からだんだんと逆になっていくのも見ていて良かった。
3話でセリア先生を退場させたのが完全な間違い。

4話から10話ぐらいにかけては本当に酷い。
行く先々でヒロインが出てきて、キャラデザはかわいいんだが、掘り下げがなさ過ぎて全く何も感じない。
年数もすぐ経過して、すぐに別の場所に行くしキャラ、場所に何の感情もわかない。
そもそもヒロインは普通に先生だけでいいはずなのに、なんでこうハーレムにしちゃうかなぁという感想。
旅をしては現地妻を作って別のところに行っての繰り返し。
絶対にセリア先生との二人旅アニメにした方が面白かったと思う。

10~11話で少し取り返したんだが、最終回も酷すぎる。
ニセコイとやっていることが同じ。
あそこでセリア先生を攫ってセリア先生と結婚して終わりだったらたぶん評価あと星1ぐらいは上げてた。
まあ中途半端な終わり方をしたから結局どうなったかはわからないけど、何の前触れもなかったのでハーレム要因に加えるだけなんだろうなと。
それならあの金髪と変わらないじゃんと思った。
あの金髪、先生が攫われそうなとき結構心配してくれてたし。
最終回になって主人公が嫌いになってしまった。

まあ、最終回でサイコパス感が出てしまったと言え、そこまでの話での主人公の印象は良かったかな。
ぼくリメ、東リベ、転スラみたいに中身大人なのに子供のように見えるアニメが多い中で、このアニメは転生前(とは言っても高校生?)の年齢相応に見えた。

キャラ以外で言うと、ストーリーも前半はいかにもなろうという感じだったんだが、正直言うほど嫌いではないからまあまあ良かった。
テンプレだけど、キャラ魅力があったから普通に楽しめたといった感じ。
ただ、中盤はわけのわからないキャラが急に現れた敵と戦う展開が多くてあんまり楽しめなかったかな。
ラティーファの前世の掘り下げも薄くて、これなら前世要素いる?ってなってしまった。

それと、ルリの声がすごく耳が痛くなるような声だったんだが、声優が下手なのか?

ほんとに作りようによってはもっと面白くなったであろう惜しい作品。
OPとEDも両方良かったです。

↓一話毎感想
{netabare}
1話 3/10
おさまけか?
いつもの始まり方。なろうタウン。
OPの剣振る所ダサすぎて笑った。
前世の記憶と今の記憶どっちが正しいか葛藤してるところは良い。
ヒロインはめっちゃ可愛い全員。
特にあの銀髪の子は今期で一番かわいいかもしれない。
いや特に何も情報渡してないのになんであんなに銀貨もらえるんだよw
なんかご都合的に魔力の使い方を教えてもらえるw
久々の王道ゴミなろうって感じで一週回って面白かった。
ほんとヒロインめっちゃかわいい。
いや助けたなら今ちゃんと話せよ
なんで混乱させそうなことを言ってわざわざ連行されるんだよ。
普通に現場で転がってる誘拐犯を見せればいいじゃん。
バカしかいない。ほんとのこと話せよw
この王女たち自分がやばそうな奴に突き出しといてなんで被害者面...。いきなり王と謁見ww
ヒロインほんと可愛いし不快感はない。
もうこういうなろう系は一週回って楽しめるようになってしまった。
ED結構いい

2話 10/10
ほんとヒロインかわいい。
なんで差別される可能性あるのに学校に入れるんだよw
行かせる意味もないし。
キャラは全員可愛い。ほんとに。
12歳とか最高か?
まあ知識あってもイキらないのはいい。
このアニメ作画結構いいという。背景やたら頑張ってるし。
こういう系の作品主人公が都合よくみんな転生前に剣道やってるのなんなの?w
思ったより悪くないなこのアニメ。
ヒロイン補正大きいかもしれないけど。
転生前設定も結構生きてるのもいい。
ロリかわ。主人公がちゃんと中身大学生って感じがするのもいい。
年数経過しちゃった。17歳か。 
大人は結構差別しないのね。
戦闘あっさり 恋愛要素もあるのかな。
 
3話 10/10
一切ありません(大嘘) 強い魔物がいないとかいう分かりやすいフラグ。
魔法使えるじゃんw
さすおに系アニメか。フローラもかわいい。
ええ 先生もうでないの?
ついていってほしかった。
 
4話 5/10
なろうタウン
なんでスープパスタあるんだよw
ああ、他にもいるのか転生者。
親がどっちの親を言ってるのか分かりにくい。
主人公そこまで最強じゃない?
女の子に厳しい。都合がいい能力。
この子転生者なのか
謎リョナ 転生者なのに何でこんなカタコト
イキリ演出きつい。主人公ちょろw
このアニメの目的が分からん。
先生ちょっと出てくれるの嬉しい。
寝言で気づくって展開は書き方が下手。
東京言ってるんだから追及しろや 

5話 6/10
異世界語の下り痛いからいらない。
安定の頭の悪いMOB。
意外と主人公弱いのか?
当然のようなハーレム。
ほんとキャラめっちゃいい。なんだこのおっさん!?

6話 2/10
1年経過したw
旅立つ必要あるの?
ってか、ラティーファの伏線回収はなし
里で暮らしてるシーンが少なすぎて感情が置いてけぼり。
どうでもいいキャラの戦闘ばかり見せられてもなぁ。
主人公いつの間にこんなに強く。
ハーレムしだしたのがマイナスになってきてるのかなぁ。
ええ...実際の兄だと認識せずにこの子の話一端終わるの?
出た、四次元ポケットw 笑うわ。
序盤大好きだったけどさすがに酷くなってきた。
キャラに魅力がそんななかったのが2~3話との違いかな?
2~3話は先生とのやり取りが多かったのが良かった。
20秒ぐらいのCパートが一番面白い。

7話 3/10
ヒロインが出てきすぎだなぁ。
最初は先生だけだったから面白かったのに。
このださい服なんなんだ。旅アニメかな?
声優下手だな。
あーいつもの展開。
これ声優下手って言うか声入れてるマイクおかしいんじゃないのか?
即落ち2コマ。いややりすぎだろw 笑ったわ。
会ったばかりのヒロインが襲われたぐらいで殺そうとすんなや。
復讐とは。ほんとにつまらなくなってきた。

8話 2/10
ダメだ、ヒロインに魅力がなさすぎる。
キャラデザは好みなのに。
これが先生だったならかなり評価してたんだけど。
日本文化要素いらんなぁ。
なんで主人公は殺されなかったの??
これ前世要素いるか?
この世界の記憶だけでいいじゃん。

9話 4/10
ルリの声ほんと耳が痛い。
もう出ていくのか、展開が早すぎるしこれといった展開もないせいで何も思い入れがない。
何で連れてかないんだ?
ハーレムものじゃないのかこれ?
先生一筋ってこと? 本拠地はこの村なんか。
最後きついわw 

10話 7/10
精霊の子かわいい。
何で一緒に風呂入るんだよw
きついなあ。ラティーファ赤の他人なのかよ。
出た、なろう便利アイテム。これ何年経過してるんだ。
結婚式阻止するのはいいけど、主人公がちゃんと結婚するんだよね?
ニセコイはやめてほしい。

11話 9/10
髪型変わったか?
ほんと先生が出ると面白いの草
主人公普通に先生と旅しろよ。Cパート良かった。

12話 3/10
えぇ...。何の確証があってこの展開なんだよ。
主人公が急にきつくなった。
せめて普通に話し合いぐらいしてやれよ。
意思を確認したいだけでここまでやる必要あったか?
もうほぼ阻止してるようなもんだろw 
主人公をもっと先生への執着心の強い人間っぽくしてくれたらこの展開でもよかったんだが。
駄目だ、ギャグアニメだわこれ。
なんで「あんたの結婚相手を公衆の面前で攫う!」って言って攫うんだよw 
金髪なんかちょっと不憫だわ。
こいつ変態と思ってたけどふつうに先生愛してそうじゃんw
何でこんなキャラにした。作画が。
いや、マジで主人公サイコパスだろ。
正常な行動をしてる善人らが主人公に蹂躙される展開。
意外と作画頑張ってる。
こいつも前世関係あるの?
日本語演出だけのための異世界語下りいらないって。
は?これ結局セリア先生、金髪の元にいてもこいつの元にいても待遇変わらないじゃん。
てか2期ないのかよw スマホ太郎を思い出す終わり方だ。
{/netabare}

曲20段階評価
OP「New story」8.0/10
ED「Elder Flower」9.0/10
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 3

67.5 5 騎士でファンタジーなアニメランキング5位
魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (128)
399人が棚に入れました
「もしかして、これが恋ってやつなのかっ!!!」 孤独な魔術師は一人の少女に恋をした 悪の魔術師として人々に恐れられているザガン。 不器用で口の悪い彼は、今日も魔術の研究をしながら領内の賊をぶちのめしていた。 ザガンは、悪友のバルバロスに誘われて参加した闇のオークション会場で、魔王の遺品として出品された白い髪のエルフの少女ネフィと運命的な出会いを果たす。 全財産をはたいて、ネフィを自身の城へ連れ帰ったが、これまで人付き合いをすることのなかった口下手なザガンは、ネフィにどう接していいかわからないまま、まともな会話も出来ず狼狽えるばかり。 これからはじまる二人の共同生活の行方は如何に―。 口下手な魔術師と美少女エルフのじわキュンラブコメディ。

声優・キャラクター
ザガン:小林裕介
ネフェリア(ネフィ):市ノ瀬加那
シャスティル・リルクヴィスト:菱川花菜
バルバロス:谷山紀章
フォル:美坂朱音
ラーファエル・ヒュランデル:稲田徹
マニュエラ:伊藤彩沙
ナレーション:森川智之

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

略称は「まどめ」。略し過ぎでは…^^;?

この作品の原作は未読です。
ネフィリアというヒロインを市ノ瀬さんが演じると知り視聴を決めた作品ですが、蓋を開けてみるとフォル役の美坂朱音さん、シャスティル役の菱川さんの演技も上々で毎週の視聴の楽しみな作品でした。


悪の魔術師として人々に恐れられているザガン。
不器用で口の悪い彼は、今日も魔術の研究をしながら領内の賊をぶちのめしていた。

ザガンは、悪友のバルバロスに誘われて参加した闇のオークション会場で、
魔王の遺品として出品された白い髪のエルフの少女ネフィと運命的な出会いを果たす。

全財産をはたいて、ネフィを自身の城へ連れ帰ったが、
これまで人付き合いをすることのなかった口下手なザガンは、
ネフィにどう接していいかわからないまま、まともな会話も出来ず狼狽えるばかり。

これからはじまる二人の共同生活の行方は如何に―。

口下手な魔術師と美少女エルフのじわキュンラブコメディ。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品を完走して振り返って思う事…
ネフィリアがメッチャ尊い…もうこれに尽きます。
そしてネフィリアと市ノ瀬さんの相性もこれ以上無いくらいに完璧な組み合わせ…
作り手の皆さんの狙い…まんまと成功したのではないでしょうか。

ネフィリアの可愛らしさは所作や言動もさることながら、エルフの長いお耳がピクピクすることろ。
犬の尻尾くらい感情に富んでいて表情と相まって、ザガンと一緒に何度悶絶しそうになったことか…
あの破壊力は相当にいヤバいっ!

フォルの立ち位置も中々良かったのではないでしょうか。
全身鎧の姿で登場した時には、思わず「七つの大罪」のエリザベスが脳裏を横切りましたよ^^;
演じた美坂さんは、主要登場人物を演じるのは今回が初めてだったようですが、ドラマCDでフォルを演じたのが長縄さんと知り、なるほど類似点あるかも…なんて思いました。

シャスティルを演じた菱川さんは、これまでプリキュアシリーズに出演されていたようです。
プリキュアシリーズへの出演を希望する声優さんは沢山いらっしゃるようですが、これまで相当に実績を積んできた方でも、プリキュアシリーズの門戸はかなり狭いと聞いたことがあります。
だから一番最初に出演する作品がプリキュアって、きっと物凄い事なんだと思います。
シャスティルは戦闘以外はポンコツキャラでしたが、また違う一面を見たいと思った声優さんでした。

一方、物語の方は遅々として進展しない魔王とエルフの恋物語…なのかもしれませんが、進展する気配が見えないので、いっそシャスティルちゃん頑張ったら?
とも言いたくなる展開が個人的には好きだったり…

シャスティルのザガンに対する複雑な想い…
公式サイトのキャラ紹介欄にはそう書かれていましたが、その気持ちが痛いほど良く分かります。
自分とザガンの立場は真逆で、接点を持つこと自体が禁忌…
自らが滅する相手と心に決めていましたが、ザガンの心の一端を知り気持ちに揺らぎが生まれます。
だって、自分が言い聞かされていた偶像にまるで似つかわしくないから。
物語ではこの辺りの展開もしっかり回収してくれていますので、見どころの一つだと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、The Brow Beatさんによる「ワカラナイアイ」
エンディングテーマは、山本彩さんによる「ブルースター」

1クール全12話の物語でした。
リアルタイムで完走したので相当お気に入りだったんだと思います。
これは、リアルタイムに視聴していない作品がお気に入りじゃない、という事ではありません。
時間が有限であるのが悪いんです…^^;
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 9

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

強い変人DTが自己評価の低い美少女(処女)をゲットするいつものやつ

 最終話(12話)まで観ました。2024.06.24

 どんな酷い物語になるのかと思ったら、幸せ疑似家族になって楽しく暮らしましたとさ…。オシマイケル!

 これが家族の価値なのだ!と言うのをこれでもかと見せつけられた感じです。嫁、持家、子供!ついでに執事もゲットだぜ!コミ障魔王として恐れられていたザガンも地域社会に受け入れられた様です。

 結局、地域社会のメンバーとして認められるには、家族がいて、持家じゃないといけません。今だに個人としてではなく、〇〇家のメンバーという地位の方が重要なのです。

 最初に予想した様に、観ていて毒にも薬にもならない、既視感ありアニメでしたが、結局、世の中の価値観に媚びた予定調和的な内容こそ完走出来るアニメの条件なのだ!と言うことが再認識出来て良かったと思います。
 
 ロリドラゴンとネフィの可愛さに全振りアニメだったので、まぁ最後まで視聴して後悔はありませんでした。ただ…、奴隷を買うという最初の方の設定必要だった?

 最初に書いた様に、奴隷制度の存在する社会を上手く表現出来ていない様な…。

 近所の住人も奴隷上がりのネフィに対して、何も思って無い様ですが、下卑た目で見てくる位の演出はあっても良かったですね。

 ほとんどの日本人が、かつて奴隷に等しい身分の下人や水呑百姓だったのに、すっかり奴隷制度の残酷さを忘れて、物語として消費しているのは、思い上がりも甚だしいとしか思えませんね。
……………………………………………………………………… 

 8話まで観ました。2024.05.27

 凄く強くて恐れられている魔王達、魔王と敵対する聖剣持った聖騎士、魔王ポジションを狙う魔術師…。力は戦って奪え!の殺伐とした世界っぽかったですが…。

 何となく、仲間が増えたことにより、主人公に優しいヌルい世界になって来ました。まぁ、奴隷エルフに惚れられてイャチャラブする物語が、コメディ路線にならない訳がありません。

 奴隷エルフをどんなに虐待しても反抗してきり、屍を越えて行け的な戦いをしてくる交渉の余地のない頑迷な敵対勢力と延々消耗戦やるみたいな疲れる話はアニメ化されません。

 そんなの現実だけで充分ですね。後、コメディにしないと、そもそも処女で美人の奴隷女を購入出来る世界観が非道すぎます。

 美処女が買えるなら、一般女性はもっと安く簡単に買えるはずです。岡場所で一杯の掛け蕎麦くらいの値段で夜鷹が買えるけど、みんな性病の江戸時代みたいな世界になってしまいます。現代的な価値観だと地獄ですね。

 結局、この手の話はユルユルコメディ路線に集約しないと観るに耐えない様です。
………………………………………………………………………
 初回観てのレビューです。2024.04.10

 以前放映していたイケナイ…と同じ様なお話です。仕方無いですね。エロゲーの定番、弱った美少女につけ込む系の話にオリジナリティなんて求めてはいけません。

 世の中の殿方達の嫌がるメンヘラではなく、普通の感覚を持ちつつも自己評価の低い美処女なんて、誰が考えてもそんなにレパートリーはありません。

 男の方も、単なる強男だと嫌味過ぎるので、変人陰キャ設定にすると、みんな似てしまいますね。変人が棲息している変な社会なので、世間体も気にしなくてOK!世界観も似てしまいます。

 想像以上のことは起こらないギャグアニメになりそうなので、視聴の優先度は低くなりそうです。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 6
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

コミュ障の魔術師を日常介護するエルフを生暖く見守るお話。

手島史詞(原作)、COMTA(イラスト)による原作小説は、HJ文庫(ホビージャパン)にて書籍化(既刊18巻、原作未読)。
板垣ハコ(作画)によるコミカライズ版は、ウェブサイト『コミックファイア』(ホビージャパン)で連載中(既刊11巻、コミカライズ版途中まで既読)。
アニメは、全12話(2024年)。監督は、『発明BOYカニパン』シリーズ、『人造昆虫カブトボーグ V×V』などの石踊宏。制作は、『虚構推理(1、2期)』、『夏目友人帳』シリーズなどのブレインズ・ベース。
(2024.6.20まとめ)

【あらすじ】
剣と魔法のファンタジー世界で、若くして「魔術師の王」たる「魔王」として世間から恐れられることになる魔術師ザガン(CV.小林祐介)は、ある日、オークションに奴隷として出品されていた白髪のエルフ・ネフェリア(愛称「ネフィ」:CV.市ノ瀬加那)に一目惚れ。そして、彼女を嫁にするため大金を出して落札した後、自分の城で一緒に生活を始めるのだった。
しかし、ザガンは、極度のコミュ障であったため、その愛情をネフィに素直に伝えられず、出てくる言葉は、その気持ちと裏腹なものばかり…
(→『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?』)
そんなザガンを初めは怖がっていたネフィであったが、次第にザガンの優しさに気づき、お互いに惹かれていくという『美女と野獣』的なお話。
(ただし、ザガンはイケメンだし、いうほどコミュ障でもない(笑))。


【コミュ障の魔術師と彼を日常介護するエルフを生暖く見守るお話】
本作の見処は、互いに不幸な境遇を抱えて出会った二人が、不器用で時にすれ違いながらも、互いの優しさに気づいて次第に惹かれ合い愛を育んでいくというところ。色々あるけど、二人がイチャイチャするか愛が深まる結果に収束していくというのが基本的な流れ。それを深刻になりすぎず基本的にコミカルに描いたラブコメ作品。

簡単にいえば、コミュ障の魔術師と彼を日常介護するエルフを生暖く見守るお話です(笑)


なお、「コミュ障の魔術師を日常介護」するネフィは、声優が同じ市ノ瀬加那さんや癒し系キャラということもあり、『葬送のフリーレン』のフェルンを彷彿とさせます(※声優の評価だけ高い理由)。
ということで、波及効果としては、特にフェルンロスというニッチな喪失感をお持ちの方にオススメの作品にもなっております(笑)


【感想(※ネタバレ有り)】
{netabare}11話からの展開が、正直、うーんって感じ…

本来、魔術師となかよくやりたい人のはずの聖騎士ラーファエル(CV.稲田徹)が、これまで魔術師をたくさんぬっころしてきた理由がねえ…
確かに顔は怖いし態度も威圧的だけど、向こうがビビって勝手に襲ってきたは、流石にちょっとキツイ…。原作漫画を途中でやめていたので、そんな展開になっているとは露知らず…

ただ、原作漫画を読んでいたときから、ザガンとネフィの関係性がいいと思ってたんですよ。それだけでも観る価値はあったと思います。

あとは、とにかく竜の少女ウォルフォレ(CV.美坂朱音)とネフィがかわいかったです(小並感)。{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 4

75.7 6 騎士でファンタジーなアニメランキング6位
はぐれ勇者の鬼畜美学(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (1375)
9525人が棚に入れました
魔王討伐のために異世界に飛ばされた青年が無事任務を果たし、元の世界へと帰還する物語。現実世界から異世界に飛ばされ、そこでの話が舞台になるのではなく、異世界で役割を終えた後日談を描いているのが特徴である。

声優・キャラクター
岡本信彦、日笠陽子、植田佳奈、花澤香菜、井上麻里奈、佐藤利奈、櫻井孝宏、竹達彩奈、日野聡、阿部敦、石川英郎、寺島拓篤、小清水亜美、たかはし智秋
ネタバレ

奈悠 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

10話の感想追加

異世界にて勇者となった主人公が戻ってきてからのお話。
また異世界から戻ってくる人を集めた施設での今後話が進むかんじなのかな?

OP「Realization」 飛蘭(14th Single)
ED「愛のせいで眠れない」 美郷あき(23rd Single)

10話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
「女の涙を見過ごせないのが俺の美学なら
 気にいらねぇヤツは誰だろうと潰すのが俺の流儀だ。」

練環勁氣功の使い勝手万能すぎ強すぎw

美兎の不安を一掃するほどの暁月の口説き文句。
かっこよすぎだろ。
ただ、滝つぼ近辺だから響くってのは分かるが
それはエコーではないだろうw

解毒が…
「いつのまにボクまで解毒される側になっていたのさ」
いやいや、解毒されたと自覚してるんですねwww

そしてまさかの生存。裏があるだと。
{/netabare}
ほんとに暁月はかっこいい。かっこいいんだけど。
それを帳消しになるほどのエロwww
まあ、バランス取れた回かなw

9話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
生徒会への的確な指示。
しっかりと相手の力量を把握済みって事か。
実力の差がここまでとはね。

まさかの鬼塚登場。すごい熱いやつだったんですね。

「こんな綺麗な月夜の晩に、俺以外の男が女を泣かせてるのは」
ちょっとと突っ込みたいけど、それでも十分かっこいい決め台詞だ。
{/netabare}
今回の話はすごい早く終わった気がする
これぞ本当の勇者だって思えた。

8話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
美兎の体操服、いい加減にサイズ合わせてやれよw

使用者の精神に反応して戦闘服に・・・
『スケベな深夜アニメ見たり、セクシーな水着を着てみたりと
 ちょっくら性に敏感なお年頃なんだよ』
納得した⊂二二二( ^ω^)二⊃

暁月のチート的な強さは分かるけど、Aクラスの強さが未だわからん。
あの中にさすがにAクラスはいないだろうけど。

温泉、美兎妄想かよwww
暁月の言うとおりやっぱ性に敏感なお年頃だなw

副会長は個人的にほんと動きすぎだよなw
生徒会も凌駕する力・・・その力を打ち消す海堂。

そして・・・やっとここで追撃者登場するか!?
{/netabare}
もうちょい派手な戦闘期待したけど、来週に持ち越しかな。

7話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
アレイザードの話か。元々そこから帰還してからの話だから
いつか出てくるとは思ったけど、このタイミング。
ちょっとストーリーがマンネリしそうかなと思っていたから
良いいタイミングかなー?

イベントルールおかしい・・・男でも水着取るのはちょっとw

え・・・参加者みんな能力者・・・?!動きおかしいよw

「え・・・うそ」 天の声「事実だ」←腹筋返せバァローwww

幼女のポロり・・・そりゃいろいろと問題だが委員長は幼女と認めてるなw

全力逃亡→女子シャワー室
だが暁には関係ないな。さすが鬼畜紳士・・・

まさか罪人扱いになるとはね・・・まあ、事実だし。
{/netabare}
今回はよくあるサービス回。
このまま学園だけの話で終わるのかと思ったら異世界からの追跡者。
ランキング戦も始まるしちょっと熱くなりそうだ。

6話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
副会長・・・どうみてもフラグが・・・w

暁月の親父が暁月以上に能力者って事?

「俺達が男だからかな」( ̄ー* ̄)
くっせー。まじくっせーww

って、簡単に乗りこなしてるじゃねーかよ・・・

副会長、フラグ回収乙でありますw
靴下残すとか良く分かってるでござるw

そして何故真上に飛ぶ。わざとだろこれw

おい。。そのまま来たのかよ。この露出狂www

え、どっから現れた暁月よ・・・

そしていつまで露出してるんだこの痴女はw
{/netabare}
おい、、戦闘シーンがちゃっちいぞ(苦笑)
あと本人の鬼畜シーンが皆無ってのは寂しいな・・・

5話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
え・・・リアル妹いる設定なのか。
てかその下着どっから・・・w

おまっwwwまたなのかこの構図www腹いてぇwww

つ。。ツボ押し・・?え・・??
音が・・・痛そう・・こ、これは・・・こっちのほうが酷くないか。

1つは体の力みをとって。
1つは体の歪みを矯正して。
最後は企業秘密・・・う。うん。。w
いやー。本当に面倒見がいいかっこいいやつだなー良い話だ。

千影「バカなエロ話のはずが、いつの間にか少し泣けるいい話に・・・。」
葛葉「えぇ、いい話ね。ここがランジェリーショップの試着室で大沢さんが下着姿なのはかなりシュールだけど。」
作中で解説されましたw
そして体温でのスケ下着とな・・w

秘儀、下着抜きとりwww免許皆伝すぐるだろwww

一番恥ずかしいのはキミのそのおかしな頭の中だよ☆(ソウダソウダでも愛情感じるw
{/netabare}
変態の上位が鬼畜ってことでいいのかな・・?
だからこいつは鬼畜紳士ってことでおk?w

4話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
鬼塚じゃなく、田中だったのかー。そしてほんと強いな。
それを瞬殺する会長は更にって事か。

鍛錬で風呂場の天上に張り付くって新しい覗き方だ。声出して笑ったw
そして湯気さん、そっちに仕事してるのかw
良いシーンの後だったから余計にギュップがひどいw
{/netabare}
主人公エロっていうかカッコいいな。
ストーリーが以外としっかりしてるね。
ただ来週はサービス回になりそうやー。ほどほどにw

3話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
カロリーメイト・・・かっこつけた結果がこれかw

委員長・・・盾になってねーw

1個じゃ具現化できないほど巨大な力って事か。
{/netabare}
今回はエロ要素少なめで見やすかったかな。これくらいが丁度いいね。

2話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
ぼ、、僕っ子w

鬼畜学とは・・・やり方が鬼畜って事なのかw

委員長小さいの分かるが・・・バランスおかしいだろw
っておい。発想www鬼畜だなwww
{/netabare}
精神的にエロすぎる。まさに鬼畜という名の外道w
エロに耐性ないとここで脱落する。

1話{netabare} ~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
エロっていうか、技が鬼畜すぎないか。
どうやって下着だけ抜き取るんだよ。伝授しろよとw
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 10

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

女の涙から逃げないのが俺の美学でね(`・ω・´)キリッ

鬼畜な美学ってどんなだろ(。-`ω-)ンー?

◆この作品の内容は・・・
現実世界では30年前から始まった超常現象によって、数千人の少年少女が異世界へ飛ばされ現実世界から姿を消していました。
異世界に飛ばされた人達の中には現実世界に戻ってこれた人達もいるのですが、そんな人達を一堂に保護する場所が国際教育機関『BABEL』です。
そして異世界から戻って来られた人達は異世界で習得した戦闘技能をそのまま使える模様です。
主人公の凰沢暁月もその一人。
彼は異世界で魔王を倒した勇者だったのですが、その魔王は死に際に『貴様に娘を託したい』と暁月に自分の娘を託しました。
そして暁月は魔王の娘である凰沢美兎を連れて現実世界に帰還する所からこの物語は始まります。
2人はさっそく『BABEL』に入学し学園生活を送るのですが・・・。
暁月は魔王から託された美兎の面倒をみて、そして美兎の方は自分の父親を殺した暁月をどんな人間か見定める。
鬼畜なエロとバトルが楽しめる学園セクハラファンタジーアニメです。

◆強くてニューゲームがこの作品の特徴・・・
この手のエロアニメは主人公がヘタレというのが多いですよね。
しかしこのアニメでは、すでに異世界で魔王を倒し現実世界に戻ってきた後の話なので主人公は既に圧倒的な強さと自信を持っています。
いきなり勇者のその後の話として始まるこの設定は中々斬新に感じました。

◆声優陣は・・・
凰沢暁月 : 岡本信彦(とある魔術の禁書目録の一方通行)
凰沢美兎 : 日笠陽子(けいおん!の秋山澪)
五泉千影 : 植田佳奈(Fate/stay nightの遠坂凛)
桐元葛葉 : 花澤香菜(ISのシャルロット・デュノア)
七瀬遥   : 井上麻里奈(みなみけの南夏奈)
氷神京也 : 櫻井孝宏(あの花の松雪集)
他。

◆総評・・・
タイトルの『鬼畜美学』という言葉を見た時には、ただのエロアニメかなと思っておりました。
実際序盤を視聴してみても、主人公は女の子の下着をスリ取ったり、女の子の胸を強調したお色気押しのお下劣な内容。
公式サイトに提供されている『ブラ選びゲーム』とかも┐( ̄ヘ ̄)┌ ヤレヤレ・・・でしたし。
しかしエロいけど面白いという評判だったので視聴を続けて見るとなるほど・・・確かに意外に面白い^^
女の子の涙を止める為には鬼畜行為だろうといかなる手段を用いる主人公、まさに女の敵なのですが、その奥にあるものはとっても温かい想いなのです。
これがヘタレな主人公だったら呆れてしまうような内容で終わってしまうのですが、主人公の絶対的な力と鬼畜に対する堂々とした態度が逆に気持ちいい^^;
(まぁ、いかなる手段を用いてもとはいえ2話のあれはやりすぎですけど)
このアニメ、『これを見ないと本当の“紳士=鬼畜”は語れない!!これぞ正しい紳士アニメの最終兵器!!』と謳っていますが、なんとなく納得です^^;
最終回は『今迄の話はまだ序章、これからもっと盛り上がるぞー!』っていうような感じで終わってしまいましたが、いろいろと続編への伏線を張ったような終わり方でしたし、2期が制作される事に期待したいですね♪

投稿 : 2025/01/04
♥ : 31
ネタバレ

カリューム さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

設定は面白そうだったんだけど・・・

いろんな世界に飛ばされて冒険をしてきた子供たちが元の世界に戻ってきて、バベルという学校に集められ、それぞれの魔法やら術やらで競い合う・・・という設定

序盤はその設定から、個性的な戦い方をする登場人物と、飛ばされた世界で勇者となった主人公が戦う、異能力バトルものを想像していたのですが・・・違いました(^^;

確かにバトルはするものの、期待していた異能力バトルとは違い、主人公が無双するだけの単純なものでした。
もしかすると原作が小説なので、細かい設定などがあるのかもしれませんが、アニメでは伝わりませんでした
残念です



基本的にこのアニメは主人公が完全無欠
何か苦戦しているような描写もあったけど、それは主人公の無敵ぶりを証明するためでしかありませんでした(普通だったら死んでるとかいう毒を仕込まれても、仮死状態になって乗り越えたり)
何されても基本大丈夫

そしてバトルだけでなく、本来ラノベの主人公なら赤面してしどろもどろになるような女性更衣室に入っても、全く動じない
・・・いやそこは戸惑おうよ
まさに困っている姿が全く描かれていないと言ってもいいくらいでした

むしろ困っている(振り回されている)のは周りの女性陣
どちらかというと、心理描写もヒロインの方が多いので、こっちが主人公と言ってもいいでしょう



結論としては
・異能力バトルものとしては面白くない(というか成立してない)
・基本的にヒロイン目線なので女性向きか?
・作画もそんなにすごくはない
・ヒロインの声が日笠陽子なんだけど、正直今でも別人に聞こえる

こんな感じです
自分には面白いと思える要素は設定だけだったので、それが生かされてないのががっかりでした


以下内容に触れます
そして基本不満です
{netabare}

なんでこの設定なのに異世界から戻ってきた者同士で戦わないんだ?
ようやく終盤戦う雰囲気だったのに、飛ばされた世界から刺客がやってきてその相手をするとか・・・
ヒロインの設定上そういった敵はいてもいいけど、そいつがまたくだらない小悪党だったのはゲンナリ

魔王の娘を倒しに来たんだから、むしろ勇者同士がお互いの正義をぶつけ合う熱い展開にしてくれよ・・・
結局、ゲス野郎を主人公がボコるだけじゃん
なんの感慨も起きない

ただ、主人公の鬼畜っぷりに戸惑うミウは可愛かったなぁ~
・・・でもそれだけじゃな


まぁ、主人公の飛ばされていた世界でのいざこざが終わったから、これから元の世界の話になるんだろうな楽しみ
でもたぶん二期はないだろうな・・・



あとバイクの話いらないでしょ

{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 1

80.4 7 騎士でファンタジーなアニメランキング7位
異世界の聖機師物語(OVA)

2009年5月22日
★★★★☆ 3.8 (1361)
8349人が棚に入れました
異世界の聖機師物語 1 [DVD] 「ジェミナー」には地球同様、多くの国々があり、互いに覇権を巡り争いが絶えなかった。当然、兵器にも亜法の技術が使われていたが、その主力は、古代遺跡で発見された「聖機神」と呼ばれる巨人体の複製、「聖機人」である。だが「聖機人」に搭載されている高出力亜法動力炉には、回転時に脳生理機能を阻害する、特殊な振動波を出す大きな欠点があった―――「聖機師」とはこの振動波に高い耐性を示す者の事であり、より高い耐性を示したのは、召還された異世界人であった……。

蟹チャーハン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

なにこの展開!?ぬるま湯シーンがこれほど心地よいと思わなかった

有名なシリーズ作品のスピンオフと知らずに初めてを見ましたが、が!が!
なんすかこのアニメ! 最高じゃないですか!

いきなりバトルからはじまって、そういう作品なんだろうと思ったら
ほぼ中盤までバトルのバの字のかけらもない平和な日常回のオンパレード。

最初はどうしちゃったんだろうと思って戸惑っていたんですが、
主人公ケンシの平和な心&男気&最強の下僕っぷり(最強の戦士でもあるはずなのに)
に何度か大笑いさせてもらっているうちに、この日常回がなんともステキに思えてきました。

そして後半の怒涛のバトルがはじまると、もう戦闘なぞいいから、あの平和だったころに早く戻って! 
と願うようになりましたw

悪い貴族が古代から伝わる最強ロボを発動させて世界征服を企み主人公たちが阻止する
とまぁ単純な話しですが、それをよくぞここまで練りに練ったなぁ~という感じです。

この作品のおもしろさを語る上で大事なのは2点。
物語がわかりやすく、登場するキャラのそれぞれの個性が抜群で素晴らしいこと。

主人公は異世界からやってきた都合上、この世界ではずば抜けた身体能力を持ち合わせていて、
メンタル重視なロボの操作技術にも優れているなど無敵な存在なんですが、本当に無敵なのはその性格。

心優しく気遣い上手、人望も厚くて頼りになるナイスガイ。
その主人公が周囲の引きたて役にまわることで、その他のキャラのエピソードが輝いて
印象にも残りやすく、見ているうちに誰一人欠けてはならない存在になってきます。

そして物語はといえば、これはできるだけシンプルに、そして味付けはひとつでいい。といった感じか。
異世界人たちの間における政争が領土戦争にまで発展しますが、ここに転生者のケンシという
未知の要素が加わるだけなんですよね。
ガンダムでいえば連邦とジオンの戦いにニュータイプというエッセンスを加えただけみたいな。
説明ベタで申し訳ないんですが、わかってもらえるでしょうかw

シナリオが長くなるのならば、本当、これくらいでいいんですよ。
後は個個のキャラのそれぞれが抱えるドラマを増やして、作品を肉厚にしていけばいい。

ただ、このアニメの場合はバトルだなんだというより、ケンシの日常エピソードの方が数倍おもしろくて、
こんな平和なアニメなら100話でも見続けられると思わせたところがスゴイのかもですね。

誰もが認めて感謝する存在とでもいうのかな。
前向きポジティブ、小間使い&下僕としても優秀で、なんでもてきぱきこなす姿は
見ていても想像以上におもしろい。

そんなケンシの姿は、
ある人からみれば無垢な少年であり、
ある人からみれば最強の戦士であり、
ある人からみれば最高の医者でもあり、
ある人からみれば夢の旦那候補であり、
ある人からみれば最大の金づるにもw 思われている。

キャラを評価するというのは、そのキャラに色をつけるということですが、
これは見る人により視点が違えばそれぞれ印象も違うもの。
本来、たくさんのキャラが登場すれば、その分だけ主人公の色もたくさんあっていいはずで、
それがこのアニメは普通に出来ているのがスゴイ。

単に戦闘に強い少年だとか、暗い過去をもつ少年だとか、彼らも人間ならそれだけではない
魅力があるはずでしょってことで。
最近のアニメはそのあたりが強引で、何かひとつ強烈なものを見せておけばいいだろう
くらいに思えて仕方なかったんで、こーいうオーソドックスな作品をみると安心します。

誠実で従順で怒られたときの泣き顔は犬そのものw
穴ほって水晶探しばかりしてるところも犬ぽいし、イメージとしては柴犬か~。

個人的には、ケンシの大好きなところとして野生児の本領発揮な“鼻のよさ”をあげたいですね。
マツタケかトリュフのイメージにも似たとあるキノコが貴重とされているようで、
それはもう珍味すぎて値がつかないほどらしいんですが、それをケンシは鼻をくんくんさせて
さも自然に探し当てちゃうスペシャリストなんです。
で、それを惜しげもなく分け与える気前のよさがこれまた最高。
どんなコワモテキャラでも笑顔にさせてしまう秘策でもあります。

最後のハッピーエンドへのもっていき方もうまく、他の天地無用シリーズも見たくなったしで、
これは文句なしお気に入りですね~。

極力人が死なない平和なバトルアニメだけに、撃退しても同じ相手からしつこく襲撃をうけたり
ちょっと理解できないところもありますが、見せ場はケンシの家事働きと思えばそれも愛嬌。
カゲキな作品になれ過ぎた目線にも優しいアニメで堪能できました。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 11

アリア社長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

異世界ファンタジーと聞いただけでワクワクしちゃうあなたへ

『ロボット・アクション!!×学園ラブコメ!?』をテーマとした異世界ファンタジーアニメ。

45分×全13話の実質2クールアニメ(OVA)
人気アニメ『天地無用!』シリーズの派生作品ですが、天地無用!を知らなくても基本楽しめます。
そもそも舞台が全く別な異世界なので。(自分も知らずに視聴しました)
ただ時々ちょっとした小ネタや会話に???となることはありました。

舞台である異世界の世界観・設定はかなりしっかり練られてます。
アニメではあえて紹介してない裏設定も多そう。
異世界ファンタジー好きとしては、それだけでワクワクしちゃいました。
2度目の視聴で色々と発見もある見応えのあるアニメとなってます。

魅力的なキャラが多い印象。特にヒロイン。自分は4人ほど好みのヒロインに出会いました。ヒット率高し。

主人公は清々しいほど俺TUEEEなハーレム主人公。
基本この手の主人公って苦手なんですが、このアニメに関しては不快感なく、むしろ好感を持って見れました(後述)
ただやはりどんな状況でも毎回最強主人公がなんとかしてくれる展開は見てて緊張感がありませんでした。

作画はさすがOVA。毎話気合入ってます。ロボの戦闘シーンは迫力満点。
ロボの描写に関して、ちょいちょい『新世紀エヴァンゲリオン』を髣髴とさせる描写がありました。
今作は2009年~2010年発表のアニメなのですが、今になってもエヴァの影響力の凄さを垣間見ました。

EDに関して、絵が『バッカーノ!』のイラストレーター「エナミカツミ」さんでびっくり(キャラクターデザイン原案もエナミカツミ)
個人的に好きなイラストレーターさんなので。

『異世界ファンタジー』『迫力あるロボットアクション』『ハーレム』
↑これらのワードにピンと来る方はぜひ見ることをオススメします。

【主人公に関して】
主人公・柾木 剣士(まさき けんし)は完全に俺TUEEEEのハーレム主人公。
自分は基本的に俺TUEEEのハーレム主人公って苦手。
なぜならそういう主人公にあまり魅力を感じないから。
主人公「ヤレヤレだぜ」→ヒロイン「キャーステキー」って流れが馬鹿馬鹿しく見えちゃう。

でもこのアニメはそういう嫌味を感じませんでした。
理由の一つは主人公がホントに心の底から良い奴で、こいつならハーレム築いてもしゃーないと思わせる魅力があるからだと思います。
ただ強いだけじゃないんですね。

もう一つの理由は主人公・剣士の声優を担当している下野紘さんの功績でしょうか。
思い返せば『神のみぞ知るセカイ』『GJ部』など、自分が好きなハーレムアニメの主人公って下野さん率高いです。
あの中性的な声が、角の立つこともなく、嫌味なく聞いてられるのかも。


異世界ファンタジーアニメとしてもハーレムアニメとしても理想的なアニメといった印象。
気楽に見れる作品なので興味持った方はぜひ。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 12

感情移入 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

集大成

1クール13話(1話約45分)のバトルアクションアニメです。

物語――――
主人公、柾木剣士はある目的のため異世界であるジェミナーへ召喚された。
自分の国へ戻るため、ババルン率いる反乱分子につき、ラシャラ皇女を殺そうとするが・・・!?

作画――――
キャラクターデザイン:渡辺はじめ
アニメーション制作:A.I.Cスピリッツ

キャラ画があまり安定はしていませんでしたが、悪くはないと思います。
声優――――
        柾木剣士:下野紘
ラシャラ・アース二十八世:米澤円
    キャイア・フラン:桑谷夏子
    メザイア・フラン:恒松あゆみ
   ダグマイア・メスト:佐藤拓也
  エメババルン・メスト:安元洋貴
    ユライト・メスト:鈴木達央
         ドール:後藤麻衣
     ネイザイ・ワン:恒松あゆみ
ネイザイ・ワン仮面なしの時:阿部彬名
  アウラ・シュリフォン:野田順子
    マリア・ナナダン:斎藤桃子
      ユキネ・メア:園崎未恵
   フローラ・ナナダン:松来未祐
  ワウアンリー・シュメ:中川里江
     ナウア・フラン:高橋研二
         学院長:赤池裕美子
   リチア・ポ・チーナ:大村歌奈
     ラピス・ラーズ:今野宏美
     セレス・タイト:笹田貴之
       コルディネ:阿部幸恵
          ラン:釘宮理恵

音楽――――
OP:Follow Me feat.Sound Around
ED:Destino

個人的にどちらも良曲です!
キャラ―――
物語の設定上、女キャラが多いので、それだけ色々なキャラがいました!

感想――――
見終わってから気づいたのですが、この作品は天地無用シリーズの最新作らしいです。
通りで観ていて少し引っかかる所があるなと思ったのですが、天地無用シリーズを少し調べればなるほど!となりました。
どちらにせよ設定は繋がっていても、ストーリーは全くの別物なので、これだけ見ても、とても楽しめました。
これは恐らく二期?があるのではと睨んでいます・・・。
まだ見てない方は見る事おすすめします!

投稿 : 2025/01/04
♥ : 1

85.1 8 騎士でファンタジーなアニメランキング8位
Re:CREATORS(レクリエイターズ)(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (1071)
5288人が棚に入れました
自室でアニメ “精霊機想曲フォーゲルシュバリエ” を観ていた水篠颯太の目の前に、画面の向こうに映っていたはずのアニメのキャラクター、セレジア・ユピティリアと、軍服を纏った謎の少女が現れる。
両者の戦いに巻き込まれた颯太は、2人を追って代々木公園へと向かう。そこにPCゲーム “追憶のアヴァルケン” のキャラクターであるメテオラ・エスターライヒまで現れて──

声優・キャラクター
山下大輝、小松未可子、水瀬いのり、日笠陽子、坂本真綾、雨宮天、村川梨衣、鈴村健一、豊崎愛生、小西克幸、金元寿子、杉崎亮、柳田淳一、濱野大輝、寿美菜子、恒松あゆみ
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

クリエイターが伝えたいこと

以下の情報は、放送直前特番や
ネット上で見つけた監督インタビューなどで知った。

今作は、放送開始の4か月前、
2016年12月19日に突如ベールを脱いだ
オリジナルアニメ企画。

<「BLACK LAGOON」の作者、広江礼威氏が
原作・キャラクター原案を務め、監督他複数と共に脚本も担う>

準備期間は不明ながら、
氏が紡いだ原作テキストは25万字に及んだそうな。
相当の力作なよう。

しかも幸運なことに物語の骨格に沿う形で、
始めから過不足のない話数ということで
全22話という尺が決まったらしい。
(公式HPによると特番は、放送直前含め3回予定されているようで
放送枠自体は、まるまる2クール分の25回確保されている模様)

<監督とシリーズ構成は、あおきえい氏>

氏の最近の監督作「アルドノア・ゼロ」が
途中までは非常に面白かったのに終盤で、
かなりがっかりさせられているので過剰な期待は禁物と思っていたが、
その準備の用意周到さとクリエイターの情熱と拘りが
初回から発揮され、非常に掴みが良かったし
引きの強さはも今期No.1だった。

<ながら観にはあまり向かない>

クスッと笑える部分も多々あるし、
キャラが親しみやすく感情移入も容易で
観やすいようであっても...

伏線は、OP映像含め見落とし注意。

時にメテオラの説明台詞が立て板に水で長い、
しかも言い回しが難解ゆえ理解に咀嚼が必要。

<音楽は、アルドノア・ゼロも担当した澤野弘之氏>

ボーカルを活かした劇伴のセンスが好く
スタイリッシュでスリリングに物語に誘ってくれる。

<最終22話まで観て>
{netabare}
もしこれから観るのであれば、事前の心構えが必要に思う。

まず主人公を、常識的に特定の誰か一人と決めつけない方が
本作をより楽しめる気がする。

この作品は、まともな台詞のあるキャラは
たとえ被造物と言えども皆、等身大の人間味が等しく描かれていて
新キャラも後半でも投入され、群像劇の色合いが益々濃厚となった。
回ごとに主人公が変化していくし、それは一人とも限らない。

例えば、15話ではあえて主人公を一人選ぶならアルタイル。
16話~20話は、一人に絞れない。
21話はアルタイルとシマザキセツナ、そして颯太も主人公だった。

また、派手なバトルを期待し過ぎない方がいい。

バトルシーンは、やるときは徹底してやるが地味な展開も多く、
緩急の「緩」がやたら長くて、「急」はかなり溜め込んだ上で訪れる印象。
台詞説明が多く話のテンポが遅く感じやすい。

丁寧に描かれるキャラクターの心情に寄り添えないと
退屈な作品と化すかもしれない。

今までずっと、アルタイルがもたらそうとする大崩潰とやらの影響が
民衆の生活へ現れなかったゆえ脅威が今一つ実感できなかった。

またこの作品、溜めの多すぎた構成上、中弛み感がつき纏っていたし
設定で意味不明な部分もありついていけない部分もある。

しかしキャラの心情は毎回とてもよく伝わる。
とても心に響く台詞で彩られる脚本の魅力が一番の魅力かなと思う。
絶賛は出来ずともやはりいい作品だと21話であらためて感じたのだが...。

最終話で『アルドノア・ゼロ』同様の大風呂敷の雑な畳み感を味わった。

その最たるものは、マガネが都合よく物語から消えていた点。

<総評として、素材はいいのに料理の仕方はいまいち>

原案は斬新で素晴らしかったし、キャラも全員魅力あった。
その点で非常に面白くはあった。
また、それなりにすっきりするいいまとめ方ではあった。

しかし、22話の尺を有効に活かし切れなかったと思う。

・特に4話あたりから目立ち始めたメテオラの長台詞による状況説明がわかりにくかった。

・アルタイルとその一派が特にこの世の人々に何するでもなかったのが緊迫感が削がれた。

・以上と関連して、途中かなり間延びしたのに結局終盤詰め込み過ぎで
全体の構成にかなり疑問。

・最終話では、マガネ不在以外にも、
途中退場してしまったキャラ達にもスポットあてられなかったも不満。
例えば、最後にそれぞれの作品世界での彼らを
台詞付きで少しでも描くなどが欲しかったところ。

以上の不満点により最終話で物語評価を4.0から3.0に下方修正した。
{/netabare}

★ #01「素晴らしき航海"I will remember everything that happened to me."」
{netabare}
導入として申し分ない。

冒頭からいきなりの自殺少女が、
この物語はシリアス路線だということを明確化している。

主人公の高校2年生男子、颯太はあまりに平凡で影が薄い印象。
しかし彼の冒頭のモノローグに謎解きの大きなヒントが隠されていそう。

しかし、女性キャラ3人、
セレジア、メテオラ、軍服の姫君が圧倒的な存在感で現実世界に登場。
声優との相性も抜群と思った。

現実界⇒異世界の召喚作品は
最近多すぎな印象で食傷気味だったが、
アニメやゲームの住人が現実世界に
召喚されてしまうというのは新鮮だった。

そして、昔、ハリウッド映画のシュワルツェネッガー主演の
「ラスト・アクション・ヒーロー」(1993年作)を
観たときのワクワク感を思い出した。

特に今回は、セレジアが颯太に時折見せるお姉さん的な仕草から
優しい人柄が滲みだし、とても印象に残った。

<“軍服の姫君”の豊崎愛生さんに注目したくなった>

監督曰く、キャストは基本的に話の進行の一切を事前に知らせていないが
軍服の姫君は例外で、豊崎さんだけには先の展開を教えた上で
収録に臨んでもらっているそう。

つまりそれだけ重要な役ということらしい。

豊崎さんは、最近いい役に恵まれず
パッとしない印象が個人的にあったが、
今期は「アリスと蔵六」の早苗といい
いい役に恵まれていてると思う。
{/netabare}
★ #08「わたしにできるすべてのこと"I CHOSE this way of life."」
{netabare}
<良くも悪くも、あおきえい監督らしい展開、と思う>

「喰霊-零-」の第一話や「アロノドアゼロ」の前半終了時の演出から
監督は、フェイクによるミスリードが得意な傾向があると思ってはいたが
それは今作にも当てはまっていそう。

キャラを容赦なく、絶望的に叩きのめし
視聴者を最後まで観ないわけにはいかない状況に追い込む。

視聴者の期待と予想の裏切りが
最後まで観た時、吉とでるか凶とでるか。

収録台本以降の話の展開を、
豊崎さん以外一切知らせないようにしいているらしいから、
今作に関してはキャストも視聴者同様、
先のことが気が気でない状況に追い込まれてそう。

まみか、どうなるんだろう?
全話終了時、観たまんまの悲劇になってないことを今は祈るのみ。

<颯太の好感度の下げ方にクリエイターの計算が見え隠れしてるような>

「うじうじ」「ネガティブ」「臆病」「自己中」「保身的」...
視聴者が嫌う「めんどくさい」キャラの要因のオンパレードの颯太。

ここまで不快な点ばかり見せつけられると、かなり意図的なものを感じる。
最後まで観た時、彼への印象はどうなってるんだろうか?

<ED映像の画の意味>

間違ってたらごめんなさいだが、
ここまで観てEDは、
最終話以降の状況を暗示してるんじゃないかと思えてきた。

創造主側の颯太、松原、まりね、中乃鐘と共に
セレジア、メテオラ、鹿屋、弥勒寺の
この世を楽しむスナップショット。

そこにはいないものの、街頭モニターや
アリステリアの物語『緋色のアリステリア』の車内広告、
まみかカレーから顔を覗かせるどや顔まみか。
しかも広告内の「激闘、決着」のキャッチコピー。

しかも最後、颯太の微笑む姿で締めくくられている。

逆に、ここに登場しないキャラの運命は非常に気になる。
しかし、少なくてもここに登場する人物だけは
「悪いようにはしないさ」という
クリエイターのメッセージが仕込まれてると信じたい。
{/netabare}
★ #09「花咲く乙女よ穴を掘れ"The world requires choice and resolution."」
{netabare}
<築城院真鍳(ちくじょういん まがね)恐るべし!>

悪役が魅力的でないと物語はつまらなくなる。
その点、今作はよく出来てると思う。

アルタイル(軍服の姫君)は、
悲劇のヒロインとして同情の余地があるのに対し、
趣味で人を殺し、人心操作で意のままに人を翻弄するマガネ。

彼女の狡賢さは半端なく非常に魅力的なキャラになってる。
人心掌握術に長けた彼女は、饒舌で妙に人懐っこい所もあるので
憎み切れないのもまた魅力。

少なくとも今回まで観た限りでは
救いようのない悪党であり最大の敵はマガネのようだ。
そして彼女が、物語を良くも悪くも牽引していく存在に思えた。

それにしても、
彼女があまりにも都合良く、いろんな重要な場面に
偶然遭遇するのが観てて不自然で仕方ない。

そうしないと話が進まなくなってしまうから
やむを得ない側面があろう。

しかし、自然に見えるよう台詞のフォローは欲しい。
(それともフォローの台詞を聞き逃しただけかも?)

例えば、
「私ってさ、いつもおいしい状況にたまたま遭遇しちゃんだよねー。
私の創造主さんのおかげかなー」の一言でもあればいい。

それだけで「マガネは強い悪運の持ち主で、
自分が楽しむためのネタを自らに引き寄せる能力がある」
というキャラ設定でもあって、
それがこの世にも当てはまるのかと視聴者は納得できよう。

現実を捻じ曲げる『言葉無限欺(ことのはむげんのあざむき)』
という彼女の能力そのままに、
不自然が自然に入れ替わるのに勿体ない。

<今回のマガネと弥勒寺のバトルは、今後いいネタになりそう>

キャストの坂本真綾&鈴村健一さんはご夫婦。

「これっくらいマーヤちゃんなら、平気の平左。どうだろうかね不良中年...」
「笑い袋が調子に乗りやがって」

ネット上、そして鈴村夫妻とその友人たちの周りでは、
レクリバージョンの夫婦喧嘩ごっこでしばらく盛り上がれそうだ。

<マガネが悪魔ならメテオラは天使>

すべての解決の鍵は、メテオラの叡智っぽい。
マガネと対極のメテオラの賢者ぶりもますます重要性を帯びてる。
彼女なくして、解決の道筋はまず得られないと感じるほど。
そして颯太を救い導くという癒しの役割まで担う。
{/netabare}
★ #10「動くな、死ね、甦れ!"We know exactly how you think and how you're fighting !"」
{netabare}
<第1部の締めくくりは、被造者8人によるオールスターキャスト共演&競演の大バトルが見所>

今回は感情移入させてもらうことの多い巧い脚本&演出だった。
松原とセレジアの絆に、一番の胸熱でジーン。
次に必死でアリステリア説得を試みる颯太の勇気に感服。

どん底まで落とせば「陰極まりて陽」となり後は上がる一方。
やはり今までの颯太の欠点の強調は意図的なもので
今回、その効果が存分に活かされたと思う。

こういう展開を待っていたので非常に満足だ。

<セレジアを思う気持ちは親が我が子を想う気持ちと同じ>

一か八かの賭けだったが、ネットにセレジア強化の新設定を拡散させ、
結果、セレジアの能力改変に成功する松原とマリネ。

敵側にいいようにされていた状況を打破、一時撤退させることができた。
しかし、セレジア、メテオラ、弥勒寺は瀕死のボロボロ状態。
まさに危機一髪で完全敗北から免れた。

<この世界を守るために、傷つかないものはいない>

再びマガネの術中に嵌り、切り札の能力までも奪われた弥勒寺。
チートな存在と思えたギガスマキナも思わぬ妨害で何もできなかった鹿屋。
薄々自らの過ちに気付き始めた脳筋で不器用なアリステリア。
アルタイルの底知れぬ能力の脅威。
なぜアルタイルに加担するのか未だに解からぬブリッツ。

キャラ設定がしっかりしてるから、
人間ドラマとしてもなかなかの出来だと思う。

自らの享楽のために場をかき乱し、
直接自ら手を汚さずとも多くの人を傷付けるマガネ。
最凶かつ最狂マガネの無双はいつまで続くのか。

クリエイターたちの知恵の見せ所はこれからが本番。
気になることは山積だ。
{/netabare}
★ #11「軒下のモンスター"We cannot decide where we go but you can."」
{netabare}
<脚本に、クリエイターと呼ばれる人たち全般に対する愛情を感じる>

物話は、再び動から静へ。

バトルものとしてはテンポが悪いと感じる半面、
こういうの嫌いじゃない。否、むしろ好み。

しみじみした今回。
場と雰囲気をかき乱すキャラは一切登場させず
不穏さをあえて封印したと思われる。

22話構成という大枠があり、ゴールが決まってないと
こんなに丁寧なキャラ描写は出来ないと思う。

「煌樹まみかお別れの会」などを企画する余裕ある製作委員会。
もう物語の設計図は完成済であとは推敲し肉付けするだけなのだろう。

<とても優しい人たち>

セレジアと松原、鹿屋と颯太の会話。
颯太の勇気のいる告白を無言で受け止める仲間たち。

以上のシーンで
「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きていく資格がない
- If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive.-」
というレイモンド・チャンドラー著、小説「プレイバック」出典の
超有名な主役フィリップ・マーロウの台詞を思い出した。

強さと優しさの両輪あって初めて魅力的な主役が生まれる。

鹿屋は初登場時の、幼稚な困ったちゃんの印象が強かったから
今回は、やたらカッコ良く見えた。

<今回初めてシマザキ セツナに台詞が与えられた>

とても魅力あるキャラになってて、
故人であることが惜しい、出来れば生きてて欲しいとさえと思えた。

直近の「BanG Dream!」のドラマー、沙綾のイメージが残っていて
大橋彩香さんの声だとは全く気付かなかった。

彼女は実際にドラム叩けるし、実に器用な方。
役になり切っててさすがだ。
{/netabare}
★ #13「いつものより道もどり道"An unpredictable story that no one knows where it's leading to."」
{netabare}
総集編風の「過去のおさらい&設定補足説明の特殊回」だった。

<メテオラ・オン・ステージ>

大人気!もちもち!もっちもっち!!の
「もちもちメテオラクッション」
ホントに商品化されたら買ってしまいそうである。

これは確かにユニーク。
制作陣のユーモアのセンスが素晴らしい。
本編より面白いという視聴者の感想続出なのも納得。

この回が気に入ったなら公式HPに掲載された
メテオラ役の水瀬いのりさんのインタビューも楽しめるはず。

彼女もスタッフから事前にこの回があることを
「いろいろとがんばってもらうことがある」と
遠回しに言われて知っていたらしい。

しかし、内容までは知らないので
きっとシリアス方面で頑張るのかと思いきや、
渡された台本に思わずひとりでクスクス笑ってしまったとのこと。

適度にブラックで適度に聡明。
メテオラは、ホントおいしいところ持ってく。
愛嬌のある乙女と、世の理を鋭く見抜く賢者の役割を
ちゃんと両立させていてかわいいキャラだ。

人にあだ名付けるの上手い。
弥勒寺から気に入らないニックネーム「めっちん」と名づけられたからか、
弥勒寺に対しては一層辛辣なのもまた一興と言えよう。
{/netabare}
★ #14「ぼくらが旅に出る理由"I feel painful and so useless that I want to cry but it's fun nevertheless."」
{netabare}
<新章スタートに相応しく今回でOP,ED共に変更>

OPは、楽曲は以前の方がイントロから盛り上がれて好みだが
画的にアルタイルが表情豊かで新鮮。
今後の彼女にいい変化が起きるだろうか。
被造物の新キャラ、星河ひかゆも登場で
さらなる話の広がりを予感させられた。

しかし、まみかはもういない。
彼女は徐々に忘却の彼方に消えてしまいそうで少し寂しい。

新EDはミニ3頭身キャラと化した被造物たちが
本作のアニメ制作現場に訪れる風。
遊び心があってなかなかユニークで面白い。

<菊地原の姉御>

一大国家プロジェクト始動!
冒頭からの、責任者である菊地原統括調整官の
有能ぶりと逞しさにインパクト大。
大勢のクリエイター達に喝を入れる。
啖呵を切る姿が実に男前。

政府関係者代表とは言え、まさかここまで重要な役どころになるとは...。
初登場時には考えも及ばなかった。

<創造主のそれぞれの想い>

今回は一貫して創造主にスポットがあたった。
被造物の影が薄くなるほどで、メテオラ陣営の登場は最後のみ。
アルタイル側陣営やマガネなどは出番なし。
この構成上の割り切りは実に潔いと思う。

颯太も11,12話の懺悔を経て一皮むけた。
何事も前向き積極的なのはいいこと。
今後は創造主の一人として活躍しそう。
{/netabare}
★ #15「さまよいの果て波は寄せる"This is perfect! She couldn't have been any more perfect!"」
{netabare}
<新キャラ、またも登場>

前回終わりに初登場した星河ひかゆ。

今回で意外なジャンルからの現界で戦闘能力はほぼ皆無と判明。
彼女の創造者も含め場違いも甚だしい。
しかし逆に、和み担当と見せかけて
別ベクトルに化ける可能性もありそうだ。

次に弥勒寺の物語、
漫画『閉鎖区underground-dark night-』の主人公、翔まで現界。

CVは岡本信彦氏で、氏が採用されたのは得意とする
『とある魔術の禁書目録』のアクセレーター系の
狂気をはらんだ演技が必要とされるキャラだかろうか。
これからあるであろう弥勒寺とのバトルは盛り上がりそうだ。

あとは、12話の最後で登場した小野大輔氏演じるキャラが
本作登場の被造物すべてかな。

顔こそは見せなかったものの纏っているもので誰だかバレバレ。
○○○に違いない。
以前のOPと1,2話でヒントがあった。
今回話題のロボット乗りとは彼のことだろう。
ということは、新OP登場の機体も現界が期待できそう。
これで○○○○は本来の強さを発揮できるだろう。

<アルタイル、マガネ、なんと10話以来のお久しぶり!>

なんとも悠長な展開である。

「憎まれっ子世に憚る」とは
当にマガネの事言ってるようなもの。
一体どれほどの時間経過があったかは知らないが
マガネは、どうやら強かな世渡りで
リッチになって高級マンション住まい。

濡れたお札を丸めてポイなどお金を粗末に扱うようでは、
我が世の春もそんなに長くは続かないだろうが...。

自身の娯楽のためなら大量殺戮すら
なんとも思わないキャラじゃなければ
嫌いになれないタイプだ。

マガネに協力を仰ぐアリステリアの不穏な動きが気になる。
悪い方向に向かわなければいいのだが...。
『緋色のアリステリア』の作者、
高良田の活躍で彼女に幸あらんことを祈りたい。

アルタイルは、ブリッツとの今回の絡みで
チートな能力の反面、弱くも儚い存在として魅力アップ。
本作の一番の主人公と思えるようになった。

ブリッツも今回で非情な悲しみを負ったキャラと判明。
悲劇に向かわなければいいのだが...。

こういった人物たちが紡ぐ物語は一体どこに向かうんだろうか。

来週はスケジュール通りの特番で本編はお休み。

本編は残り7話。
再来週からの溜めて溜めての一挙大放出のクライマックスを期待したい。
{/netabare}
★ #19「やさしさに包まれたなら"The story continues,
as long as there is someone out there, who believes in my existence."」
{netabare}
<アリステリアとセレジア退場>

16話の後半以降、ラストに向けて動き始めたが、
今回は、クライマックスに向けてますます盛り上がって来た。

今回の展開は、かなり切なく心に響いた。
鹿屋やセレジア、アリステリアの必死の攻防。
彼らは、ギャラリーに多くの感動を与えたはず。

主人公という言葉が飛び交った今回、
それぞれの作品世界の中で本来は第一の主人公たち、
アリステリア、カロン、翔はどこか不器用。
結局、そんな彼らは作品外に飛び出すと
深慮が足りず人から騙されやすかったりする。

カロンに力では敵わぬセレジアや
翔のライバルポジションの弥勒寺の方が
賢明で器の大きさを感じられたりした。

さすが広江礼威氏、人間の描き方が単純でない。
今回は、善悪だけではキャラの魅力を測れなかった
「BLACK LAGOON」に通じるものを感じた。

<唯と澪がもしも中二病だったら>

ところで、今作には「けいおん!」の放課後ティータイムの
唯、澪、紬の声優がそれぞれ、アルタイル、アリステリア、
そして『code・Babylon』の原作者の駿河となって共演している。

さしずめ今回のアルタイルとアリステリアの絡みは、
「中二病になった唯、澪のバトル」とも思えて
ネタとしてちょっと楽しかった。

また被造物キャラは、設定上いかようにも改変できそうな
この世界観の中にあっては、アルタイルは、
唯のような天然ドジっ子キャラにもなり得るわけで、
キャラ変で180度違う唯の声で演じてくれる展開があったら
面白いのにと妄想。

まあ、アルタイルは、ガチなシリアス担当。
そんな遊びを入れられるキャラではなそうなので
物語の都合上、実際にはそんなことは起こせないだろうけど。
{/netabare}
★ #21「世界は二人のために"I love you too."」
{netabare}
<アルタイルとシマザキセツナ、初めてのコミュニケーション>

当に今回はアルタイルとその創造主の二人のためにあった物語の1ページ。

アルタイルは今まで、被造物には容赦なく危害を加えても
一般人をマガネのように直接危害を与えなかったのは
今回があったからだろうか。

セツナや颯太の存在など知る由もないチャンバーフェスのギャラリーは
何が何だか解らないことが多いのは我ら視聴者以上のはずなのに
不満顔一つ見せず話にのめり込んでるのは不自然など、ツッコミ所は多い。
颯太の想いのこもった台詞なども会場には流れてないだろうし...。

しかし声優の演技力で無理くり作品世界に引き込めた感。
かく言う当方も、豊崎愛生さんと大橋彩香さんの迫真の演技に引き込まれ
感情移入しまくりで冒頭からずっと涙で視野が霞んでしまった。

<アルタイルがもたらしたこの世の危機は今回で終結したものの>

このまま放置はしておけない鬼っ子マガネを最終的にどう描くのか。
退場してしまったキャラは退場したままで終わるのか。
そして全体をどう締めくくるのか、非常に興味深い。
{/netabare}
★ #22(終)「Re:CREATORS」
{netabare}
上手い落としどころだとは思う。
皆、明るい未来に向け前向きに生きていこうとするラストはとてもいい。
おそらく、この決められたラストに向けて始めから物語を紡いでいったのだと思う。

しかし一番やっちゃいけないなと思うのは、
マガネを放置したまま話を終えてしまったこと。

彼女は、話のスパイスとなり
颯太に力を授け転機を与える重要なキャラだったのだが、
見事に最終話で彼女の存在は消えていた。

登場人物の誰の話題にも上らず
あたかも始めから存在してなかったかのようだ。

マガネは、少なくとも2名、
たまたま遭遇した本屋の店主と自分を生み出してた原作者を殺している。
いつまた己が衝動で殺人を犯してもおかしくない。

また、タワーマンションに住み、
リッチにこの世を謳歌している描写もあったが
その富はどうやって得たのか不明で
他にも犯罪を犯している可能性がある。

だだの便利なキャラとしてフェードアウトさせるには
濃すぎるキャラだったのだが、
本筋優先のツケが彼女の放置につながったのか。
これにはかなりがっかりした。
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 25
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

6話で済む内容

初期の印象から9話までの感想
{netabare}マンガのキャラが飛び出して原作者をブン殴る。
昔はそういうマンガをよく目にした気がするのだが、この作品はそういった懐かしさを感じさせてくれる。
最近そういうネタって見たことがないけど、単に自分が気付いてないだけで今でもどこかで継承されてるのだろうか?
で、そういった古臭い言い方を避けて今風に表現すれば、現実世界にスターシステムが発動した…って感じになるのかな?

元々自分は「創作物が自我を持つ」ってネタは結構好きで…原典を辿ればロボットに意思が宿るとか、もっと古いのでは彫像が動き出すとか。
そもそも日本には八百万の思想があるし恐らく有史以前からあるネタではあると思うのだけど、SF寄りかは絵本風なノリが好みです(感覚的なことなので言葉で説明が難しいのだけど)。
アニメでいえば永久アリス輪舞曲が評価高い、ゲームならmoonか。
ただ、これらの作品はひとつ問題があって…。
永久アリスならルイスキャロルのアリスインワンダーランド、moonならファイナルダンタジーやドラクエ、これら元ネタありきの作りであるということ。
あくまで有名作品のパロ、二次創作でしかない。
で、レクリエイターに目を向けると…一応物語世界から飛び出してきたキャラ達はオリジナルではあるものの、どうしても「どこかで見た感じ」は拭えない。
要は作中作が作中に飛び出すって話なのでいちいち作中作までは個別に紹介してらんない。
漠然と「ああコレ系ね」と分かるものでないとやってらんない(※1)。
つまりはラノベでよく居そうなタイプ、アニメでよく居そうなタイプ、ゲームでよく居そうなタイプ…と絞らないといけないため、結果的に…う~ん、キャラクターに新鮮味は全く感じない、仕方ないことなのだけど。

でもって、なんでそんな分かり切ったことをわざわざ書いたのかと言うと…※1の点。
漠然と「ああコレ系ね」と分かるもの、と書いたけど、分からん人は大丈夫なのだろうか?という余計なお世話かも知れないけど不安が…。
どうしてもパロ的側面は否定できないため、元ネタ(なんとなくでも)が分からない人は楽しめるのかどうかが気になる。
ラノベは原作どころかアニメも一切見たことありませーんって人、魔法少女はアッコちゃんとサリーちゃんしか知りませーんって人ね。
↑はわかりやすくワザと極端に書いたけど、要はターゲット層は狭く設定されてる気がする、企画段階から。
少なくともこの作品は“アニメ上級者向き”だと思います、上級者が偉いってことじゃなくてね。
言い換えれば非常に内向き・閉鎖的。
ロクアカのようなテンプレネタを繰り返す天丼ギャク作品ならまだしも、真面目な内容なんだよね…大丈夫なんかのう?

…と、不安な気持ちで見始めてみたら、あ、どうやら自分が当初思ってたのとは方向性が違うっぽい。
原作者の力ってのは実は大したことではなく、発表された作品が多くの人にどう印象に持たれてるか、ってのが重要らしい。
作者の意図を離れて勝手にキャラが動き出して「どーなってるんだー」ってなるのが主題ではなく、自我を持ってるのはとっくに確定済みで、現界することで「印象を持たれてる状態」からどう変化してくのかってのがテーマ…なのかな?
ラストは多くの人間の認識を変えることでパワーアップして逆転(※2)ってなったりして。

と見てたら、なかなか興味深いシーンが。
マガネ(ギザ歯)が作者を殺したって場面なんだけど、マガネの能力はどうやら言葉を交わして自分のペースに引き込むと発動するっぽい。
要は知恵比べをして勝つと倒せる、みたいな。
んで、賛否はあれど「作者以上に賢いキャラは造れない※3」って説が世の中にはありましてん、メテオラの作者を逝去済みにしたのも主人公チームに「メテオラより賢いヤツは居ない」状況を作るためだと思ってました。
もし作者が生きてたらメテオラ以上に考察考証が進んでしまい物語的につまらなくなるってことかなぁ、と。
※3の説を採用するかどうかは置いといて、この作品では原作者以上に賢いキャラが登場するってことでいいのかな?
もしくは現界した後で得た知識でもって作者の知識を上回ったとか?
へぇ~勿体ないというか思い切ったことするなぁ、マガネvs原作者の対決シーンとか1話丸々かけても面白かったと思うんだが。
“相手の情報”だけなら明らかに原作者の方が圧倒的に有利なはずで、それをどう覆したのかって充分な見所になったような?
(といいうつつ「そんなことありえない」と口を滑らせてアッサリ決着付きそうでもあるけど)
というかですね、マガネの能力自体よく分からん…「ああコレ系ね」とパっと思いつくのとはちょっと外れてる気がするので、それの説明のためにも原作者との対決シーンは欲しかった気が…。

でもって最新9話。
お、おう、もう何をか言わんや。
マミカはどうやって逃げた(何故アルタイルはトドメを刺しそこなった?)から始まり、各被造物の遭遇率やらホウレンソウどうなってるのかとかマガネの語り半分要らないよなぁ?とかとか。
細かいことを言うとマミカは「流血NG作品」で、個人的には切り裂いても血は流れない(せいぜい火薬が爆発するエフェクトが入って痛がる程度)認識だけど、恐らく作中の大多数は流血するもんだと思ってるのだろう。
けど死体が消滅するのはやり過ぎな気が…。
そんなことよりアリスですな、いくらなんでもアホ過ぎるというか。
ひょっとしたら騙されたフリをしてるだけで次回以降にタネ明かしがあるとか…な、ないかな?
マガネは邪悪な存在であることは分かった前提で「嘘は言ってないから正しい」と認識しちゃうのはちょーっと無理がある。
こんなDHMO(※4。詳しくはググってちょ)めいた手法に簡単に騙されるようなキャラが人気キャラというのは…う~ん?

更には公式でマミカのお別れ会(イベント)やるんだそうな。
へ、へぇ…。
ひょっとして、※2のネタをメタで引用するつもりかな?と思ってしまったり。
イベント会場のファンの声援により復活~みたいなの。
似たようなのではKey the metal idolってアニメを思い出す、イベ会場の声援(音声)を作品に使う的な。
そして、けっこう仮面(何バージョンかまでは不明)が各話のけっこう仮面が実はそれぞれ別人でラストで全員登場するってのがあった記憶があるのだけど、そんなのも可能なハズだよね?
なんか、それやりそう…やらんかなぁ?


一応ググってといいつつ※4のDHMOの解説。
大雑把に言うと肝心の物体の全容は伏せ、その物体にまつわる現象の一側面だけを列挙して解釈を意図的に誘導する手法。
ネット上でよく見る“偏向”もこの類で、厄介なのは「嘘は吐いてない」点。
また、これについては同期に放送してる別アニメでも思うところ(2つの作品にまたがって言いたいこと)があるのだけど、果たしてどうやって書いたらいいものが困惑中。
とりあえず推敲そっちのけで書くと、「どんなに不可解なことでも目の前で起きたらそういうものだとして納得する」一方で「不可解なことを理屈だけで説明されても納得はしづらい」。
要は物語の設定を納得させるうえで現象と理屈は可逆の関係ではない。
例えば“稲妻”の語源とかググれば分かると思うけど「空中放電で空気中の窒素が固定されて~」なんて理屈を知らなくても昔の人は雷が多い年はイネがよく稔ったと理解(納得)してたワケで…どんな原理なんだってのは正直どうでもいい。
そういう意味ではメテオラの世界崩壊説も懐疑的に思ってます、作中その前触れ的な現象描かれてないし。{/netabare}

13話までの感想
{netabare}政府主導のイベント…東京国際アニメフェア…アニメジャパン…うっ、頭が。
そのイベントが大失敗したり、アルタイル側がカウンターで別のイベントを開くって展開ならいいのだけど、大成功なんてことになったら…ちょっと…ねぇ?
フタッフ?スポンサー(小学館?)?が和解の手を差し伸べてるラブコールなんじゃなかろうかと穿った考えががが。
ただでさえオリンピックに向けて規制強化が進行しつつある昨今、そんな日和ったことしちゃう…のかなぁ?

なーんてことを考えてしまい、いやいや考えすぎだ、そんなメタなことは無いだろう、作品は作品メタはメタで分けて考えよう。
と自分に言い聞かせてた矢先に総集編ですよ。
…メタネタやん。
なんでそいう不穏な方へ考えが向くようなことをするんだろう?
あーいや、作中のイベントが失敗するってのならいいんだけどさ。

それにしても…マンガが得意ないじめられっ子が「自分ないしその分身を美化し、いじめっ子を情けないやられ役にしたマンガを描いて鬱憤を晴らす」ってのは昔っからあるネタで。
それをやられても「お、おう」としか…。
ってかそういうのって大概「空しいモンだな」って自虐を含んでるもので、メテオラにやらせちゃいますか…へ、へぇ…。
今まで情けない描写しかされてない颯太が美化されて大活躍する~ってならまだしもさ…ってかそれへの伏線なのかねぇ?
とりあえず、1クール目の内容は3話に纏められると思う。{/netabare}

16.5話までの感想
{netabare}特番…については別にいいや。
そんなことより、フォーゲルナントカとか、どう(作中の)視聴者に承認されたのか~とか見せないのね。
チェンバーフェス開催までアルタイル陣営はずっと待っててくれたってことかな?まぁこれは後でまた何かあるかも。
そ ん な こ と よ り 。
ダラダラ会議ばっかりでなっかなか話進まないなぁと思ってるのだけど、そこまでして引っ張ってるチェンバーフェスの内容。
一体どんなのかなぁと想像するワケですが、そこでイヤ~な予想が…。
まさかとは思うのだけど、

リフレクションでI-GUYがやってたこと

じゃあるまいな?
チンタラ引き伸ばしてたら別アニメで先越されたってことになったら目も当てられないぞ。
だ、大丈夫だよね?{/netabare}

18話までの感想
{netabare}↑でフェスのことをチェンバーと書いてしまったけど、正確にはチャンバーでした。
ひょっとして茶番とかけてる?
というかね…その…イベントの内容や、それが一般参加者からどう映ってるのかの描写が少なくない?
チャンバーフェスのストーリー全然分からんのだが…各キャラがどう紹介されて何がどう承認されたかとかサッパリ。
誰かフェスで公開された外伝?のあらすじ教えてくりゃれ。
う~ん、丸々1話使ってフェスの前日譚の作中作を流すかも?と期待したけど、無さそうかな~。
ザリフレクションのアイガイと被るんじゃ?ってのも危惧したもんだけど、その心配は無用だった模様。
しっかしこれだと…後出しし放題じゃん?
まさかそんな技が→実はフェスで承認受けてました、外伝で承認受けてました
全部これで済ませられちゃう。
なにこれツマンネーといって閑古鳥になるのを期待してたのもあるけど…「なんか面白そう」で自主的に集まったんではなく、政府からこういうの作れと強制されて作らされた、ってことの違いとかさぁ。
会場のスクリーンにはメテオラ全然映ってないんじゃなかろうか、突然作者の名前言い出すのはドッチラケではないのか…視聴者ではなく作中の観客にはどう見えてるのん?
観客はイエスマンなのか?創作者の思った通りに承認してくれてますって体で話進めちゃうのは、結局創作者の傲慢さを感じてしまう。

ハンガク飽きたから返す、にズッコケ。
弥勒寺の「嘘ついてなんの得があるんだよ」、いやいや、自分が狙われない・恨まれないって得がありますやん?
「遊びたそうだから相手してやった」ってのは“半年猶予があったのに”翔は知ってなさそうだったし、その理屈は通用しない。
あんま言うとエラソーでイヤなのだけど、サリーアン課題解ける?大丈夫?
“半年猶予があったのに”は翔に限らず全員に当てはまる。
アルタイルがどんなヤツか分かってるハズなのに対抗策がソレ?
ぱっと出のカロンといきなり心中、そりゃあ言葉では時々出てたけど、もっと「コトあるごとにカロンのことを言う」位のことをして積み重ねしてくれんと全然感情移入できない。
主人公?英霊でいいんじゃね?

と、今思いつくだけでも突っ込み所山盛りで、もうどうにもこうにもになってしまったけど…。
それでも期待してるのがあります。
↑でも名前を挙げたことのある“永久アリス輪舞曲”、最後にソウタがあれのオチみたいなことをしてくれたら自分は大絶賛してしまうかも知れない。
単に自分が思いつかないだけなので、もしくはそれに匹敵するオチであればまだ巻き返せるので…頼んますよ~。
正直見るのシンドイっす…。{/netabare}

20話までの感想
{netabare}唐突に登場したシリウスだけど…政府の作ったオリジナル(アルタイルをオリジナルと呼ぶのも変だけど)の模造品…感情無し≒ロボット…くっそwこれスパーXっつ-かメカゴジラだ。
あんま詳しくないけど93辺り?
メカゴジラがゴジラに勝てるワケないやーーん!!
ということで当然のように負けて爆笑。
お約束的に松原達はあんなので勝てると本気で思ってたのか?「あれ、これメカゴジラみたい」と薄々気付いてたんちゃう?
いっそのこと「メカアルタイル」とぶっちゃけた方が潔かった気がする、スーパー付けてもいいぞ。

で、ソウタはソウタで…えーっとこれは“正解するカド”の感想で書いたことがあるな。
作戦会議に行き詰まって大人達が難しい顔をしてる中、バンと乱入してきた子供が核心を言う、ってネタ。
未だに元ネタは分からないままなのだけど(友人からはガメラじゃね?と言われた。岸和田博士でもそのパロあったような…)自分こういうネタ好きでしてん。
ソウタはその少年の役回りか?

ここへ来て妙に特撮のパロが目立ってきた感じ。
↑でパロ的側面は否定できないって書いたけど、いやいや、こっちが指摘したのはキャラ設定であって展開についてではなかった。
今回見た瞬間は爆笑してたけど、冷静に考えるとヒッドイ内容よねぇ。
こんな終盤でそんなことをされても、設定畳みきれなくなって特撮パロでお茶を濁してるような印象。
まさかとは思うが…パロやってないつもりでこの内容になりましたってことじゃないよね?
「こんなこともあろうかとスーパーメカアルタイルの伏線をフェス内に張っておきました」って、いやいやいやいや、真田さんでも「聞いてないよ」とビックリするレベル。
「後出しし放題じゃん」と前回書いたら本当にそれやられて、呆れるを通り越して大丈夫か?と不安さえ覚える。
というか、さ、観客に対し伏線張って承認得てました、とするなら、さ、アルタイルも事前に察してるハズなんじゃ?
なに驚いてんのさ、半年寝てたのか?
これはブリッツの娘もそうだけど、承認を得る=手の内を明かすだと思ったのだが…雑よねぇ、やっぱりサリーアン課題受けた方が良い気がする。
「子供が会議室に乱入して核心を言う」ってのも、あくまで余計な知識無く純真な気持ちで考えると答えが見つかるってだけで、マガネにチート能力授かって~ってことではない。
ただでさえ承認力とやらが都合のいい言い訳臭かったのに、それすら超越しちゃったらソウタにとって観客とはどういう存在なんだか訳分からなくなりそう。
初期の頃から「アルタイルに敵対するぞい」と決意した被造物達立つ瀬無いのう、パっと出のエロゲキャラやついさっき娘見させられて寝返ったオッサンが活躍しても…ねぇ?

白箱やニューゲーム見てないんで…代わりと言っちゃナンだけど、もう古い作品になってしまうのかな?「変身三部作」ってアニメがありまして。
“ヒットを狙え”と“LOVELOVE?”と“超変身コスプレイヤー”の3タイトルが同時進行するって作品で。
内容はイロモノ特撮の企画に関わる制作者の話で、LOVELOVEが原作者視点、ヒットがプロデュユーサー視点、でもってコスプレイヤーが出来上がった作品って体。
お勧めではあるけどお色気増し増しなのであんまり胸張って勧められないという作品なんだけど、どうにもレクリエイターはこれに例えるとコスプレイヤーが全然見えてこない。
まぁ笑えたからいいの…か?


でもって残り話数も少ないし今後の展開予想…ってより願望書いてみる。
セツナ登場に会場大ブーイング→ソウタ「こんな気持ちだったのか」→アルタイル同情→松原達「なんだこの程度か」→プロのクリエイターSUGEEEE
やっぱり会場の観客があんなので納得するのか?ってのが違和感デカいし、なによりクリエイター側に都合良すぎなのがどうにも。
こっちの思った通りに観客の心を操作できないって描写は欲しいぞ。
特にソウタはマガネの力で反則技使ったワケだし、これがもし受け入れられるようだったら…製作者の傲慢を疑う。
っつかね、あると思うんだけどねぇ、スポンサーの意向でどうでもいいキャラ投入しないといけなくて苦労したー、とかさ。
怨嗟の声が聞きたいとまでは言わないけど…もし現場にソウタみたいなヤツが居たら、好きか?喜ばしいか?
で、まだ続きがあって、ソウタの考えた物語はゴミのようにつまらなくて、けどその中でアルタイル始め現界した被造物たちは幸せに暮らしましたとさ、で〆(↑で書いた永久アリスオチ)。
「想像力が創造力に変わる時、終わらない物語を終わらせるための戦いが始まる」Take me to your story~♪で終わったら泣いて喜ぶ、自分は。
逆にこれをやったら激怒するぞ?ってのは…これは書かなくていいか。{/netabare}

21話感想
{netabare}わぁい、前回「これをやったら激怒するぞ」ってのは敢えて書かずに居たけど書かなくて良かった。
殆どそれと同じ内容でした。
実際大正解を引いて本当に激怒するかといえばそんなことはなく、ただただため息が出るばかり。

まず最初に、セツナの死因は別にあるものだと思ってました。
トレス疑惑で自殺に追い込まれるほどの炎上って、聞いたことが無い。
また、それほどの出来事であるなら政府総出で・それなりの第一線のクリエイター複数居て、アルタイルの正体が分からないというのは不自然。
うん…まぁ自殺だったんでしょう、そういうことにしよう。

で、そうすると次の問題。
セツナ現界からアルタイル逃走まで、どこまで予想してた・予定通りだったのか。
他に手段が無くて破れかぶれだったのか、「きっと説得してくれる」と思って現界させたのか、セツナ復活は一時的なものでまた死ぬか消滅するかでアルタイルは連れて別世界へ逃走すると睨んでたのか。
要は…「そうだ、セツナを現界させてもう一度殺そう」と思ったのかどうか。
現界セツナの正体も「自殺にまで追い込まれた人間の振舞いではない」「メガネがソウタのもの」「電車に轢かれたがる」等、現界セツナはソウタの願望・理想のセツナにしか思えない。
そんなのにまんまと騙されるアルタイルも噴飯モノだけど、そいつに赦しの言葉を言わせて赦された気になるソウタは正直…気持ち悪い。
「これで追いつけただろうか」も、クリエイターになるために何か努力してたワケでもないし、現界できたのはマガネの力なんだし…何をどう解釈すればそんな台詞が吐けるのか理解に苦しむ。

そもそも、だ、ソウタはセツナを自殺に追い込んでしまったことを気に病んでた…ハズ。
一方マガネは自分の作者を殺したんだか自殺に追い込んだんだか、それを悪びれる様子は無し。
結局、マガネがソウタに力を貸したのは「ソウタは実はセツナ自殺に責任を感じてない。むしろいいネタ頂き!と喜んでる」と見抜いたから?とさえ思えてしまう。
1クール目終盤「ボクが殺したんだああ」で「はぁ?」となったが、結局これは演技だか自分に酔ってたということだろうか。
「物語ならアリ」?
それを決める観客がイエスマンな中で言いますか。

──で次の問題、っていうか個人的に最大の問題。
「会場の観客があんなので納得するのか?」ってのは前回書いた通り。
なにやら感動してる風なのが違和感ありまくりで気持ち悪い、「お客」が都合良すぎて制作陣の傲慢に見えて仕方ない。
セツナの現界はマガネの力によるズルで承認力は関係ない。
…。
観客は大ブーイングであっても設定的には破綻しないじゃーん?
ならやっぱり、大不評ってことにした方が自然じゃなかろうか。
それに対し知ったことかとふんぞり返ればいいじゃないか、「オレはセツナと違ってこんなんで凹んだりしない」でいいじゃないか。
ろくすっぽ作品作ったでもなくちょっと関わりがあるだけで業界にずっと居座り、ズルをしてプロの舞台を踏み荒らし、その内容も自殺した実在の人物を2度殺しするという倫理に欠くもので「確かに卑怯だけど物語ならアリ」とまで言わせるなら、それくらいやらせりゃいいのに。
…。
観客はセツナなんていきなり出てもポカーンなだけなんじゃ?
正直これ、承認力とか無しにして、人知れず戦いが行われてるってことにした方が良かった気が。
被造物もアルタイルとマガネ以外要らなかったような?
フェス自体も要らなかったような?
解決方法も、何故か線路に飛び込みたがるセツナ救いたくば別世界に飛ぶしかないという人質戦法。
普通に飛び込んで、死んで、アルタイル「セツナを…二度も…二度も殺したな!」(クエイサーネタ)と血涙流させた方が面白かったような?


と、かなり文句を書いてしまったけど、まだだ、まだ挽回のチャンスはある!
なんといってもチャンバーフェスでメテオラは一回も戦闘をしていない、OPであんなアクションやっておきながら。
ずっと管理室?に閉じこもったままで「観客はこんなんでフェス楽しめてるの?」と思う一因にもなってるワケだけど、その代償を払ってでもやりたいとっておきのオチが用意されてるのかも知れない。
そもそも確証も無く世界崩壊言い出したのメテオラだし、フェスまでの期限を決めたのもメテオラ。
動機もあるんだよね、強引な解釈かも知れないけど。
メテオラの作者の死因が実は過労で、そんな過酷な労働環境の業界やそれを許してる世界が気に食わん、ってのは充分な理由にならないかな?
根拠のない世界崩壊や無茶なフェスの締め切り設定したのも、環境改善する最後のチャンスを与えたとか、自分の作者と同じ苦しみを味わえ、って意図であるなら納得できる。
マガネ以外の被造物の存在理由やアリスやセレジアの無意味な死も、それもメテオラの計画通りってことなら意味を成すような?
もうさ、黒メテオラになってさ、更に政府とグルでさ、「ご苦労様、もう用済みだ」と言って残った被造物を射殺とかさ、やってもいいんやで?
ついでにソウタを罵ってくれるとスカっとするんだが。
冗談抜きでバッドエンドで終わらせた方が良い気がする。
いいお話系で〆ようとすると気持ち悪くてどうしようもない終わり方になりそうで。{/netabare}

22話感想
{netabare}ああ、これで終わりか。
言いたいことは↑であらかた書いちゃったな…っていうかもうなにか書く気力も沸かない。
時間を置いて総評書くかも知れないけど、そうじゃないかも知れない。{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 14
ネタバレ

HmFDB75691 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

最終話&総評 印象に残ったのは声優さんの浴衣姿

“アルドノア・ゼロ”のスタッフが集結、みたいな宣伝してたかな。声優さんも同じ人がいたりする。“アルドノア・ゼロ”、あまり高い評価してないけどね。
でも、オリジナルなので、全話レビューすると思う。

放送直前特番
{netabare}
物語のなかからキャラクターが出てきてバトルする話、でいいのかな? さらっと見ただけなので、詳しくは知らない。
印象としては、アメコミヒーロー集結って、感じ。棚に入れている表紙もバットマンみたいだし。
あまり期待しないで見るつもり。そのほうが期待以上になるから。
{/netabare}

第1話 ヒロインのキャラデザはイマイチ、ほかはそこそこ
{netabare}
ニーソやガーターはマンネリ。季節を考えたら、素足だろ。素足にブーツで足がむれるヒロインとかいいと思うんだけど(笑)。ヒロインだけでもリクリエイトしてくれるとうれしい。

ストーリーや設定は、むかしの漫画やアニメを探せば似たものがありそうな印象。だけど、見せ方は“アルドノア・ゼロ”を作ったスタッフだけあって秀逸。

どことなく、Fateに似ている気もした。それぞれのキャラにはクリエイター(創造主)がいて、好き放題できない、とかじゃないかな。その一方で、クリエイターを出し抜こうとも考えているとか。

中二病全開のセリフを聞かされて、セレジアが恥ずかしくなるシーンは面白かった。確かにそうなるよなって感じだった。

主人公の世界からも情報流出(?)してたら面白いな。車が運転できるところもムリクリでなくなるし。
あとは、アニメやラノベから出てきたキャラなら、水着回や温泉回がないと、この設定に説得力がない。
{/netabare}

第2話 創造主はイラストレーターだろ
{netabare}
見てると矛盾点とかありそうで、モヤッとした気持ちになる。面白いことは面白い。OP、ED、挿入歌もいい。このアニメにはもったいないくいらい。

創造主を原作者だけにするのはピンとこない。イラストレーターも含まれるだろう。ゲームだとなおさら。プログラマーでもいい。創造主=原作者という点は、ちょっと懐疑的に見ている。

異世界から情報が流出して、原作者にインスピレーションを与えたという設定も考えられる。ただ、複数の人に情報を与える必要がある。
オールスター集結みたいな、いまの設定のほうが面白いかな。
{/netabare}

第3話 視聴者が疑問に思うことを試した回
{netabare}
セレジアは原作者の手を離れて動いているから、すでに改変しているだろって、突っ込みたくなった。この点にキャラたちが気づかないのは、ちょっと不自然。
セレジアの行動は原作者が決めていたことになる。原作者がストーリーを書かないと、セレジアは動けない存在と言える。だけど動いている。この点から考えても、創造主=原作者はありえないと思う。

逆のパターンとして、もともと異世界が存在して、クリエイターにインスピレーションを与えた可能性もある。ただ、セレジアはラノベにある未来を知らないから、過去からきたことになり、パラレルワールドとタイムスリップの両方をからめた感じになってしまう。これも無理がある。

現時点で考えられるのは、主人公のいる世界そのものが創造したもの。いろんな作品から集めて作った二次創作みたいな感じ。これならどんな矛盾点も解決できる。
{/netabare}

第4話 キャラたちのセリフがウザい
{netabare}
キャラが増えてきて、そのキャラのほとんどが中二病全開のセリフを吐くからウザいな、って思った(笑)。そういう設定だから仕方ないんだけど。

”つじつま合わせ”という言葉を使うからには、セレジアたちが出現した理由もあるはず。メテオラの話から考えると、第1話の冒頭に出てきた少女が大崩潰(大崩壊ではないらしい。HP参考)と関係している気はする。ミスリードの可能性もかなりあるが。

アニメ通りの設定なら、3タイプのキャラが存在すると思う。
1.人類(創造主)
2.ラノベやゲームのキャラ
3.セレジアたちを主人公の世界に送り込んだ存在

3は、軍服の姫君が最有力だが、どのようにしてという問題が残る。アニメでは、人気のある作品ってことで、自然現象のように捉えている。だけど、呼びこんでおいて大崩潰を起こすのも変な気がする。
{/netabare}

第5話 どうやって収束させるのだろうか
{netabare}
主人公の周りだけなら、ファンタジーなオチで済んだのに、なぜ、自衛隊や政府まで出してきたのか。漫画やラノベのキャラが現れたら、政府はどう対応するのか、シミュレーション的で面白い。だけど、セレジアたちが現れた理由にもリアリティを持たせる、物理法則的な説明が必要になってきた。

その一方で、軍服の姫君は、主人公や(最後にちょっと出た)少女と関係があるように見せている。これは精神論的な作用を思わせる。少女に重大な出来事が起きて、それが原因で軍服の姫君が現れたみたいな。

このアニメはリアリティを求めている。”漫画やラノベのキャラが現れてもおかしくない”と、視聴者に思わせる必要がある。だから、結末は相当難しい。量子論を使えばなんとでもなるかな。
{/netabare}

第6話 B級アニメ
{netabare}
便宜上、主人公や創造主をリアルキャラ、ラノベから出てきたキャラを中二病キャラとしておく。

今回はリアルキャラがほとんど出ず、中二病キャラばかりだったので、安っぽく感じた。
理由は、キャラクターに思い入れがないから。実際に放送されたアニメのキャラを使ったら、かなり面白くなると思う。(著作権の問題で無理な話ではある)

アニメのなかでヒットしてても、視聴者にはただの中二病キャラにすぎないので、気持ちが入らない。このアニメの欠点だと思う。この欠点を補うために、人気のある魔法少女や女騎士を出してきているのだが、パクりキャラに見えてしまい、安っぽく感じるのだ。
もっとオリジナリティのあるキャラにすべきだったと思う。

いろいろ書いたけど、面白いことは面白いと、最後に付け加えておく。
{/netabare}

第7話 視聴者の疑問に答えた感じ
{netabare}
人気があれば出現するなら、ほかにもたくさんあるとか、視聴者の疑問に答えた回だった。
キャラが偏っているのは、だれかの趣味、趣向によるものだとか、軍服の姫君はネットで活躍するアマチュアの作品だとか、視聴者が考えることを先回りして答えた感じだった。

漫画やラノベに詳しい者が作った二次創作の世界かな。キャラがシナリオなしでも動けるところを考えると。
軍服の姫君は主人公の知り合いの少女が創作して、ネットで嫌がらせを受けた。そのあたりの事情を主人公は知っている……そんな展開か。
タイムトラベラーのキャラが出てくれば、過去に戻って原因を究明できそうって思った。
{/netabare}

第8話 魔法少女がどうなるのか気になる
{netabare}
話はそれほど進んでない印象。魔法少女がどうなるのか、気になるくらい。元の世界に戻るのか?
彼女と言っているので、軍服の姫君の創造主は予想した少女で確定か。

リアル感を出すと、"二次元"が強調されて、(ラノベやアニメの)キャラたちが薄っぺらくなるなあ、と思った。原因を探ったりせず、ハチャメチャなドタバタ劇でも面白かったかも。

設定さえあれば自由に動き回れるのもご都合主義的。まだ、真相はわからないから何とも言えないけど。
{/netabare}

第9話 音楽がいい
{netabare}
バトルで流れる音楽がいいので、たいしたことなくても、かっこよく見える。
魔法少女はありきたりな消え方だった。退場させるにはちょっともったいない気もした。
あとは、敵対するキャラをできるだけ悪く描いている感じ。たぶん、嘘を逆に利用して倒すんだろうな。cvが坂本真綾さんなのは驚いた。

次回は、メテオラとアリステリアが戦っているとき、主人公が真相を話して止めそう。「きみたちが戦う必要なんてないんだ」みたいな。
{/netabare}

第10話 明らかになってきた
{netabare}
ストーリーはさほど進んでいないけど、中途半端だった事柄が明らかになってきた。

1.創造主による改変が可能
2.現実世界に現れるには、人気が必要
3.だれかの趣味や嗜好に沿ったキャラだけが現れている

人気だけではダメなのは、シンデレラや白雪姫が出てこないことからわかる。(そういえば、童話のキャラが現実世界に現れる映画があったなあ)
{/netabare}

第11話 メガネオチ
{netabare}
すでに視聴者が気づいていることを淡々と説明する回だった。
主人公がセツナからメガネを引き継いだわけではなく、落としたというオチだった。
セツナの声優さんは甘ったるい声ですぐにわかった。大橋彩香さん。

秘密を明らかにしたあと、主人公の役割はどうなるのか。
アルタイルと戦うキャラを創作するのか。共感ないと出てこれないけど。

セレジアたちが現れたのは、主人公が原因なのか。ショックを受けたから漫画からキャラが出てきたというのは、ちょっと無理がある。
{/netabare}

第12話 別の作戦を考えてみた
{netabare}
終盤(第2クールもあるのかな)にきて、ちょっと粗さが目立ってきた印象。ツッコミたくなる点がいくつかあったり、もっと単純な作戦があるだろって思った。

まず、サイトを閉鎖するなり、動画をアップできないようにして、アルタイルの新技阻止。
改変してパワーアップさせたら、中国人に協力してもらってアクセス数を上げる。これで勝てると思う。

政府の情報漏えいの甘さとアニメが海外にも普及しているのを考慮したら、外国人が介入しないのは不自然。
リアルに描いているのだから、「日本で変なこと起きてるぞ」みたいな海外の反応はあったほうがいい。

アルタイルは、アルタイルの存在を世の中に示すのが効果的。面白半分に動画をアップさせる人が増えるから。
あと、弱点も作れるのかなって思ったりした。
{/netabare}

第13話 総集編なので、疑問点を挙げてみた
{netabare}
アルタイルがアニメや漫画のキャラを現実世界に出現(現界)させ、戦わせたりすることで、大崩潰を起こそうとしている……。こんな感じでストーリーは進んでいると思う。
疑問がいくつか出てくる。

・アルタイルを現界させたのはセツナなのか?
キャラに偏りがあるのは、セツナの好みが反映されたからなのか。主人公の颯太が詳しいのは、二人の好みが同じだったから?

・アルタイルが現界させているなら、その能力はだれが作ったのか?
二次創作なので、そういう能力を持っていてもおかしくないが、創作者がいるはず。

・大崩潰が起きるという根拠は?
現時点ではメテオラが言っているだけに過ぎない。

現界のメカニズムが精神的な要因になっているのがしっくりこない。ネットの中傷が原因なら、世の中二次元キャラであふれてしまうぞ。
あと、エンディングで歌っているのはアルタイル、豊崎さんだけど、動画を作ったのはセツナだから大橋さんだろって突っ込んだ。それとも、豊崎さんをcvに雇ったという設定なのか。
{/netabare}

第14話 新キャラはスパイか?
{netabare}
主人公の颯太が創作に関わるのは予想できる展開。秘密をカミングアウトしたあとは役目がないので。アルタイルを倒すキャラよりは、セツナを思い出させるキャラを作ってきそう。名前はベガ。

アルタイル側も勝てるシナリオを作ると思う。そのためには颯太側の情報がほしくなるからスパイを送る。だから、新キャラはスパイだと思った。
最初は颯太側のシナリオで勝って、つぎはアルタイル側のシナリオで勝ち、最終決戦という展開かな。
{/netabare}

第15話 ちょっとお笑い回
{netabare}
ギャルゲーを作る人が変態とは限らないけど、否定はしない。
新キャラの星河ひかゆ(cv: 夏川椎菜)は、スパイキャラと思ったけど、お笑い担当かもしれない。
ギャルゲーキャラなら、主人公とからんでほしい。セレジアはツッコミばかりで、主人公とラブラブになるようなキャラではなさそうなので。

メテオラは以前からだが、アルタイルも、なにを言っているのか、わからなくなってきた。セリフのなかに伏線があったら腹立たしい。

メテオラは別の思惑があると面白いんだけどな。大崩潰を言いだしたのはメテオラだから、意図的に戦いに誘導させていると取れなくもない。
{/netabare}

第16話 温泉回
{netabare}
まず、いつ免許取ったんだ、合宿で短期集中かって、突っ込んだ。

そのあとは、アニメらしく、無理やり入れてきた感じの温泉回。
男は大雑把で、女性キャラはアングルを変えたりと、サービスシーンに力を入れていた。
声優に関しては気になってたけど、声優さんとご対面するようなシーンはなかった。

メテオラが現界できるのは、なぜなんだ?
説明とか設定を見逃していたのか。なんせ、メテオラのセリフは聞き流してるときがあるので。
ネットには改変したから現界できたとかあったけど、承認はいつしたんだって疑問が出てくる。

メテオラあやしいなあって気はするんだよなあ。大崩潰が起こると言いながらも、現界したキャラが世界遺産を壊しまくるような危機的状況でもない。
仕掛け人がメテオラでもアルタイルでも、その仕掛け人を現界させた人物がいるんじゃないか。
颯太も被造物で、颯太の世界も物語じゃないかって思ったりもした。
{/netabare}

第17話 最後のオチはありそうな気がした
{netabare}
娘が登場するのは、やさぐれた姉ちゃんがしゃべっているときにありそうだなって思った。だけど、話を面白くさせるという信念を曲げていることにならないか?
それに、承認を得られる展開とも思えないし、オッサンも喜びはしないんじゃないかな。

バトルシーンは面白かったけど、新技なのか、既存の技なのか、わからない。それぞれのキャラが初期状態でどんな技を持っているのかがわからない。
承認を得られず技が出なくて慌てるみたいなのもほしいと思った。
{/netabare}

第18話 承認されすぎだろ
{netabare}
ご都合主義的な回だったけど、ひかゆは面白かった。
承認されてばかりで、その過程がないのは物足りない。例えば、娘が復活するかどうかの承認を数値で表したら緊迫感も出てきた。あと、メテオラとコラボして復活したなら、そのあとずっとコラボしたままになるのか?

ひかゆは面白かった。ファンディスクがこれなんだろう。ただ、ひかゆ単体はそれほどでもない。周りでまじめに戦っているから、ひかゆが面白く見えるんだと思う。

ラストはセレジア以外は衝撃的ではない。いろいろなキャラが出てきたせいで、各自のエピソードが薄っぺらくなってきている気がする。
{/netabare}

第19話 白だろ
{netabare}
ひかゆが白のパンチラを見せたあと、「白黒きめる」というセリフを言わせたのは、意図的な気がした。ひかゆは面白い。唯一楽しめるキャラかも。
セレジアはひどかった。敵ごと倒せって、古めかしい展開。しかも、無駄に音楽がいい。こんなふうな扱いにされて、セレジアはちょっとかわいそうかな。でも、承認力で復活するかも。

メインヒロイン?だった二人を消滅させたところが、今回の見どころだろう。だけど、まえから指摘しているように、それぞれのキャラが薄っぺらいので、それほど感情移入できない。
薄っぺらい原因は、視聴者にすぐにわからせるため、設定や背景が簡略化されているから。セレジアが出てくるアニメが見たくなる奥深い設定にすべきだった。
{/netabare}

第20話 歴史上の人物も現界できるのか?
{netabare}
第14話のレビューで、"セツナを思い出させるキャラを作ってきそう"と書いたけど、そのものとは思わなかった。アニメに実写が入ったような違和感。

現界されたキャラは二次元に思えるけど、三次元。現界キャラも颯太と同じ人間と見なければいけない。
アニメのなかでアニメのキャラが現れるからわかりづらい。だから、このアニメは実写にすると面白いかも。

セツナは、アルタイルを倒す(というか諭すか)だろう。でも、ラスボス、マガネの作戦じゃないかと思う。
セツナは現界されたまま残るわけにはいかない。颯太が苦しむのをわかってて、マガネは手を貸した。
それに、こんなことができるなら、歴史上の人物も承認されれば復活してしまう。
{/netabare}

第21話 きれいにまとめた感じ
{netabare}
ご都合主義的で突っ込みたくなったが、きれいにまとめているから、視聴者のほとんどは気にしないだろう。

気になったのは二点。
被造物は原作者を知らないのだから、アルタイルもセツナを認識できないはず。特別な存在ってことか?

セツナを描いたのは颯太。知りえる情報からセツナの設定を決めたはず。
「颯太に見てもらうためにアルタイルを書いた」というセリフはセツナの口から出てくるはずがない。なぜなら、颯太も初めて聞いたから。下手すれば、颯太がセツナに言わせているみたいになってしまう。セツナがこのセリフを言うための伏線を張っておくべきだった。
{/netabare}

最終話&総評 印象に残ったのは声優さんの浴衣姿
{netabare}
これで終わり……? と思ってしまうラストだった。オチと言えるのは、メテオラが残ることだけ。
フェスが一番盛り上がるところだったか。フェスは通過点で、ラストになにかあると思っていただけに残念。
このアニメのクリエイターは、このストーリーで満足しているのだろうか。

ここからは総評。
物語からキャラクターが出てくるのは、むかしからある設定。珍しくはない。
現界したキャラに思い入れがないため、どのキャラも魅力的に感じない。実際の人気アニメキャラを使っていたら、フェスの観客のように盛り上がれた(著作権の問題でそれは無理だが)。現界されるほど人気が出た理由もあればよかった。

ストーリーが物足りない。キャラを二つに分けてバトルさせ、キャラが消滅すれば補充する。とくにひねりもない行き当たりばったりなストーリーだった

アルタイルがすべての始まりであるのに、アルタイルが現界された理由はサラッと流された気もする。
アルタイルが憎しみの感情から現界されたとしても、セツナがその感情を持っていたとは思えない。その一方、颯太が描いたセツナは贖罪の意味が大きい。この二者が一緒の世界で過ごすというのも違和感があった。

最後まで見続けたのだから、そこそこ面白かったとは思う。ただ、印象に残ったシーンを思い出そうとすると、声優さんの浴衣姿しか脳裏に浮かばない。
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 21

77.1 9 騎士でファンタジーなアニメランキング9位
転生したらスライムだった件(第2期) 第2部(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (433)
1858人が棚に入れました
主人公リムルと、彼を慕い集った数多の魔物たちが築いた国
<ジュラ・テンペスト連邦国>は、近隣国との協定、交易を経ることで、「人間と魔物が共に歩ける国」というやさしい理想を形にしつつあった。リムルの根底にあるのは元人間故の「人間への好意」……
しかしこの世界には明確な「魔物への敵意」が存在していた。その理不尽な現実を突き付けられた時、リムルは選択する。
「何を失いたくないのか」を―― ファン待望の転生エンターテインメント、暴風の新章に突入!
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

けじめの行方

(2021.7.6初投稿, 2021.9.24更新)

 ◎ 閑話1話 + 本編全12話(第37話~第48話)

❰第2期 第2部前半(第37-42話)迄視聴して❱
{netabare}
 GEM Partners株式会社がAmazonプライム・ビデオやNetflixなど様々な定額制動画配信サービスを横断して調査した結果(調査期間2021年4月3日~9日、4月10日調査日)、1位『呪術廻戦』2位『進撃の巨人』3位『転スラ』の結果となった。

 さらにその調査期間2021年1月2日~6月25日の結果では『転スラ』は6位になったが相変わらずベスト10入りで大したものだ。(因みにアニメだけでなく世界中のドラマやバラエティーも含んだ上でのランキングで、ベスト20の内日本のアニメが15タイトルを占めた)

 原作の累計発行部数は2021年5月時点で2,500万部突破。二期BD初動売上4,500枚。転スラは今が旬か。円盤売り上げ実績はそこそこ。だが圧倒的な原作売り上げと配信実績から転スラ3期制作の可能性は高いかもしれない。

 転スラのアニメは会話劇ばかりでスカッとしない、と特に2期になってから視聴者の不満の声はネット上でよく見かける。小説と漫画とアニメは違う、アニメはアニメらしく緩急自在に、バトルの見せ場たっぷりでテンポも良く、という意見もよく理解出来る。

 しかし私は転スラではアニメ現状肯定派。残り6話の時点では、会話重視で戦略の面白みが残る原作準拠の現状。これはアニメ3期制作を前提にしていると好意的に捉えている。

 これからテンペストを取り巻く外国勢力はさらに表面化する。軍事力と外交力は車の両輪。戦力だけ目立たせても片手落ち。短期で終わらせず長期シリーズにするなら、外交と安全保障の強みを会話劇でしっかり描く必要があると思う。

 私にとっては本作の物語の顛末は原作既読で既知であり、アニメではキャラのスポットの当て方、声優の演技による新たなキャラの魅力の発見などが楽しみ。2期後半でもそこは健在で魅力的。キャラクターが新鮮に輝き続ける限り、転スラのアニメは原作同様これからも応援し続けたい。
{/netabare}

❰第2期 全24話視聴して❱
{netabare}
 最後には視ている側も自然と笑顔になれるような締めくくりでとても好かった。第2部に関しては、放映前はオール4.0の作品評価からスタートしたが、3話目で一度評価上げて以来、一定以上のクオリティは保たれていて、最後まで変動する事はなかった。

 今期のOP「Like Flames」は、英語歌詞と激し過ぎないオーバードライブしたギターが印象的で、今までの優しさが前面に出ていたOPと違い、ロックビートに程よい緊張感と反骨精神が感じられて今期の物語に相応しく、初回から最終話までとても心地よかった。EDの落ち着きのある曲調の楽曲もじわじわその良さが伝わってきた。

 最終話放映後に、2022年秋に劇場版公開予定の発表あり。劇場版制作発表を9ヶ月の転スラ祭りの後に持ってくるとは、鉄は熱い内に打てとばかりの商業戦略の巧妙さに関心する。

 ただ、それは無いと信じたいが総集編のようなものだけは勘弁して欲しい。1期は2クールで書籍4巻分、2期が2クールで2巻分と原作消化ペースが半分に激減したので、ヒナタとの決着迄は描かれなかった。第1部でヒナタとの激闘が描かれた以上、そこはスッキリしていない。また、ラミリスのテンペスト移住の棚上げも気になる。第48話の最後、”to be continued”とあったこともあり、そこらあたりを補うための劇場版になる可能性は高いと思う。いずれにしてもどんな作品になるのか、今から非常に楽しみだ。
{/netabare}

❰原作既読視点の各話レビュー❱
{netabare}                (2021年 TOKYO MX 初放送日時)
★#00『第36.5話 閑話:ヴェルドラ日記2』(6月29日 23:00 - 23:30)
{netabare}
<総集編 + α>

 第1期第24.5話以来、久しぶりの『ヴェルドラ日記』第2段。平和で長閑な「転スラ日記」、そして抗争の世界の「転スラ2期」の後半の本編スタート直前、転スラ日記最終話の翌週に転スラ2期前半を主にする総集編に当たる今回が放映された。

 2021年1月からスタートした転スラ祭りだが、緩急自在でよく考えられた構成と思えて好印象。今回は基本的に過去の振り返りなので9割以上はバンク映像で構成されているが、若干の新規作画あり。アバンタイトルの40秒、Bパート半ば以降の、ラファエルとヴェルドラたちの会話の約90秒は新規と思われる。

 一部を除き、ほとんどがヴェルドラとイフリートの台詞で構成される今回。脚本家の労力は通常のエピソード時と変わらない。今回の主役となるヴェルドラ役の前野智昭氏はもちろん、イフリート役の八代拓氏にとって有意義で有難いエピソードだろう。特にイフリートは、本編だとまだあるかもわからない3期以降相当のエピソードまで出番ないはずなので、非常に貴重な出番と言えそうだ。

 今回の閑話は脚本上、よく出来ていたと思う。ヴェルドラとイフリートの会話は、約2年ほどリムルの胃袋中に閉じ込められていた二人のしばしの別れの前ということもあり、中々の深みがあった。またイフリートはシズに対する懺悔の台詞もあり、しみじみと味わうことが出来た。
{/netabare}
★#01『第37話 訪れる者たち』(7月6日 23:00 - 23:30)
{netabare}
<あらすじ>

 復活した暴風竜ヴェルドラを伴い首都に戻ったリムルは、早速皆に人型になったヴェルドラを紹介。そしてリムルは住民の注目下、ベニマルと一緒にシオンの手料理を食べることに...それは意外にも戦勝の慶びの味わいだった。

 その後、テンペストの危機に盟友として駆け付けた、自由組合ブルムンド支部のギルドマスターのフューズ、武装国家ドワルゴンのガゼル王。そしていきなりの未知の他国の重鎮の訪問。国を代表する彼らは、当然の如くリムルとテンペスト幹部達の会議に参加すると表明。面倒臭い話になりそうな予感。リムルの気苦労は戦時より戦後のこれからが本番になりそうだ。

<うざいほど騒々しいヴェルドラさん、シオン Ver.2、そして裏番長エレン>

 今回は、アニメ36話との整合性とテンポ重視のため相応に原作から改変されている。原作者に遠慮なく脚本家の個性が強く反映されている感があるが、そこに原作者と脚本家との信頼の強さが窺えた。

 アニメは原作小説や漫画と比べて色合いが全く異なった。特に台詞が原作と全く異なることが多いオリジナルな印象で新鮮で楽しかった。個人的には漫画版が一番好きだが、アニメ版も悪くない。何より色鮮やかな画と動きが多少の物足りなさを吹き飛ばしてくれる。

 シオンの料理ネタは個人的にはあまり好きではない。が、今回そこにたっぷり尺を取ったのは良かったと思う。テンペストの平和な日常が戻った象徴であり、一皮剥けたシオンを強調することで、新生テンペストの誕生を暗示するから。

 また、第1部終盤から転スラ日記に掛けて存在感が爆上がりのエレンだったが、今回ついにキャラクターとしての存在感は、テンペスト幹部級にかなり近づいたと思う。
{/netabare}
★#02『第38話 人魔会談』(7月13日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 リムルに敵対する魔王クレイマンの黒幕がユウキと明確化。テンペストが二度と他国に侵攻されないよう、仇なす者たちへのけじめの第一歩スタート。

<あらすじ>

● イングラシア王国、自由組合本部にて。

 自由組合グランドマスターのユウキに、中庸道化連のラプラスは、神聖法皇国ルベリオス(西方聖教会)潜入調査の報告を上げていた。そこにはユウキの秘書カガリも同席。実は彼女は、嘗て魔王レオンによって亡ぼされた魔王カザリームの、ユウキによって復活した姿。カザリームは中庸道化連会長でありラプラスとは200年ぶりの再会だった。どうやら良からぬ陰謀が水面下で進展しているようだ。

● ジュラ・テンペスト連邦国、首都リムルにて。

 ファルムス王国との戦後の対応のため、テンペスト史上初めての人魔会談が行われた。人類国家側は、武装国家ドワルゴン、ブルムンド王国、魔導王朝サリオンの代表が参加。そして魔物国家側はテンペストの幹部以外は、獣王国ユーラザニアの幹部らが参加。さらに新生ファルムス王国を担うヨウム達、この度の関係者となったエレンなど、かなりの参加者となった。

 会議開始早々にその場にヴェルドラ参入。その波紋と混乱で休憩の事態に。その休憩の間はリムルの執務室にてリムルとガゼル王、サリオンの全権委任大使エラルドとの実りある三者会談が行われた。

 テンペストは魔王と竜種が共存する世界随一の脅威の国と三か国にバレた。が、ガゼルとエラルドに知られたのは、むしろ最大の幸運。事実を都合良く改竄して、色々と上手く立ち回る知恵を与えてくれることとなった。

 またリムルとラファエルは、状況からヒナタ来襲の黒幕がユウキだと結論付けたのだった。

<優しいだけでは、人も魔物も生きていけない>

 今回、テンペストの明るい未来を暗示するかのように、屋外に用意した会議場がとても美しく見えた。

 最後、ラミリスが一期以来久しぶりの登場。登場の仕方は原作を超えた面白さ。アニメスタッフは、キャラの魅せ方を心得てる。個人的に、ミリムとラミリスは同列で大好きなキャラなので次回が楽しみだ。

 ディアブロ、シオン、ヴェルドラ、リムルによる、ヒナタ絡みのやり取りもアニメならではの演出で楽しかった。

 キャラクターがかなり増えた。EDのキャスト一覧で確認した限りの今回の出演声優は18名。今回は場面では登場してても、ベニマル、ソウエイ、ゲルド、カビル、ハクロウ、ゴブタ他多数は、物語上、台詞不要なので声優の出番は一切ない。脚本上当然だが少々寂しかった。
{/netabare}
★#03『第39話 ラミリスの報せ』(7月20日 23:00 - 23:30)
 音楽以外全ての評価4.0→4.5
{netabare}
<あらすじ>

 その後の会議にて、最重要な懸案の具体的解決策が次々と決定した。リムルの決断にはラファエル以外に、ガゼル王やエラルドと言った為政者の大先輩の叡智が大いに役立った。

 リムルがクレイマンと直接対峙する時は刻々と近づく。この場で友好国への根回しの手間も省け、友好国の後ろ楯の確約も取り付けた。諸外国に対する工作活動内容と役割分担も、間もなくつつがなく決定するだろう。一丸となった前進が始まろうとしていた。

 一方、魔王クレイマンの居城にてクレイマンはラプラスと会談中。そこでクレイマンはリムルを滅ぼすための策謀を語っていた。ラプラスはクレイマンに同意しつつも、クレイマンは誰かに踊らされているのではないか、と違和感を感じる。いずれにせよ、ミューランが存命中なのをクレイマン側の誰も知らない時点で、既に策謀には綻びが生まれていた。

<『第39話 ラミリスの出落ち』>

 前回に引き続き今回も素晴らしい。カット割の工夫、キャラの配置、台詞の掛け合いの組み合わせ、どれもが絶妙。トップ同士の会談は会議同様、一歩間違えれば単調で詰まらなくなる場面。今回も視聴者に会談の多くの決定事項を、飽きずに、なおかつ誤解無く伝える工夫も抜かりない。あっという間の24分だった。

 キャラに相応しい微笑ましいカット。ヨウム等の男気あるシーンも良かったが、居眠りゴブタの和みカットを挟むタイミングの絶妙さが特に印象に残った。今回の21名のキャストを、無駄なく無理なく適材適所で使いこなせてたと思う。

 ラミリスは、アバンタイトルの2分ちょっと、一方的な大言壮語の長台詞の後、勝手に気絶して出番終了。益ある事もなし。ラミリスらしくて愉快愉快。ラミリス役声優のJKギャルっぽい演技が嵌まってる。特にラミリスの"そよ風竜"発言が印象的。ラミリスがどんなにヴェルドラをディスろうと、始終漫画に没入してアウトオブ眼中のヴェルドラもいい味出てた。

 今回のサブタイトル『ラミリスの報せ』はラノベ第6巻第2章と同じタイトルだが、アニメ内容は第1章『人魔会談』の続き。

 つまりラミリスは第2章冒頭の、会議終盤のまとめ段階に会議場に現れるのが原作の流れだが、アニメではラミリスの登場を前倒しした。しかしラミリスは話の最後まで気絶中で、お報せ内容は不明のまま。

 結果として、ラノベや漫画でも味わえない独特の可笑しさが生まれた。アニメ制作者たちはセンスがいい。

 以上から今回、音楽以外の評価を満遍なく上方修正した。
{/netabare}
★#04『第40話 会議は踊る』(7月27日 23:00 - 23:30)
{netabare}
<あらすじ>

 ラミリスにより貴重な情報がもたらされた。

 ワルプルギス(魔王達の宴)と言われる十大魔王の会談が3日後に開催されるが、今回はクレイマン発議で、議題は『ジュラの大森林に新たな勢力が誕生しその盟主が魔王を騙った』とし、カリオンの裏切りがその背後にある、とクレイマンが主張するつもりとのこと。

 またクレイマンは配下の魔人たちに軍事行動を命じたとのこと。

 そしてソウエイ達の諜報活動にて、クレイマン配下No.1とされる魔人ヤムザの指揮下、軍勢3万がミリムの領地にて編成中と判明。

 そこからリムルとラファエルは、クレイマンの目的を見極める。

 既にミリムによって王カリオンは亡ぼされ、首都も消滅した獣王国ユーラザニア。その避難民はユーラザニア国内に散らばっている。そこにクレイマンはさらに軍を侵攻させ、その住民全てを生け贄として狩り尽くし、覚醒魔王に進化するつもりだと。

 ファルムス王国の戦後処理は、ヨウムと共にディアブロを派遣することで対処することになった。

 現状は、ユーラザニアの幹部と戦力の半分はテンペスト領内に駐留している。後手には回ったが、駒の配置を抜かり無く調整。テンペストとユーラザニア連合で反撃の時は近づく。

<浴衣柄 心豊かに 鮮やかに 和む主に 惹かれくる友>

 ラミリスのテンペスト移住の野望はいつ達成出来るのだろうか。

 今回、ここしばらく派手なアクションが全くないこともあり、作画も細部に目が行き届いて充実していた感。アニメ独自の高級旅館での和食の晩餐シーンが彩り豊かでとても和む。

 スイカ柄のラミリス始め、リムル、シュナ、ベニマル、ヴェルドラ、トレイニー姉妹の浴衣のデザインセンスが良く皆よく似合ってる。繊細で高級な美味しそうな料理と共に美しいハーモニーを奏でていた。

 大浴場シーンも久しぶりの登場でほっと一息。湯船でラミリスを接待するトレイニー姉妹はアニメ独自で新鮮。

 ヴェルドラやラミリスも巻き込んだクレイマンとの争い。戦闘はこれからだが戦略上はクレイマンは既に詰んでる感。今回は戦勝の前祝いのささやかな宴のようだった。

 私は原作の持ち味を損なわない丁寧さを望む派なので、今期の会議の尺を冗長と捉えるより丁寧で適切と捉える。原作の政治の駆け引きの面白さが必要十分に再現できてるので現状は満足。

 原作のラミリスとシオンの残念描写を適度に拾い上げ、アニメ独自に構成。その政治話の堅苦しさをやわらげる工夫も好印象。

 全体的に視覚においても脚本においても彩り豊かで楽しかった。

 ここまで視聴して制作陣は、アニメは原作よりもテンポ重視で、ということも考慮しつつも、それ以上に累計発行部数2,500万部の読者を裏切らない構成を心掛けていると感じた。
{/netabare}
★#05『第41話 会戦前夜』(8月3日 23:00 - 23:30)
{netabare}
<あらすじ>

 食後のひととき、デザートを前にしても楽しんではいられないリムルたち。

 このままではテンペストからだとユーラザニア国内への進軍は間に合わない。しかしその窮地にあって、ラファエルは安全かつ効率的な転送魔法の術式を完成させていた。

 これでクレイマンの裏をかくことができる。リムルにゆとりが生まれた。そこに、シオンの脳筋な発言がヒントで、リムルにワルプルギスの場でクレイマンと直接対峙するアイディアが閃く。

 ラミリスに問うと、リムルのワルプルギス参加は問題なさそうとのこと。そして魔王1名の随行者枠は2名で、シオンとランガがリムルの付き添いに。リムルの味方ラミリスにはベレッタに加え、自ら志願したトレイニーが付き添うことに。

 いよいよクレイマンへの反撃が動きだす。

 会議翌日早朝迄にユーラザニアの住民全てを、テンペストの受け入れ地点へ1人残らず転送して保護する。

 同日の日中、広場にて出撃準備を終えた軍勢一同がリムルの御前に集う。

「「「「「「勝利を御身(リムル様)に!!!」」」」」」

 リムルは、ユーラザニア1万とテンペスト1万の連合軍を、たった一度の転送でユーラザニア国内に送りだす。それは後手から先手に変わった瞬間。戦略上勝利は目に見えていた。

 クレイマン軍を待ち受けるのは、かよわい民草たちから、したたかな軍勢に化けたのだ。

<先手必勝の夜明け>

 ラファエルのアニメ解説は相変わらず解り易くていい。

 勝利を確信する総勢2万の軍が一同に揃った様が壮観。色彩豊かな画で、これは視覚的に原作では絶対味わえない醍醐味。勝利の予感にとてもワクワクした。

 次回、重要な新キャラの登場は間違い無いだろう。ベテランの石田彰氏他、新キャストがどんな演技で魅せてくれるか楽しみ。
{/netabare}
★#06『第42話 魔王たち』(8月10日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 新キャラに心踊り、ミリムの行動の謎の一部が明かされる重要回。特に、ギィ(cv石田彰)、ヴェルザード(cv井口裕香)、レオン(cv福山潤)の共演が見所。豪華キャストの演技は見応えあってとてもよかった。

<あらすじ>

● 魔王クレイマンの居城にて

 クレイマンはユーラザニア侵攻中の軍総指揮官ヤムザから、ユーラザニア国内に殺害対象の住民が一人も見つからないとの報告を受ける。暴風竜ヴェルドラの復活の噂もクレイマンの耳に入った。しかし頭の中はワルプルギスのことで頭が一杯のクレイマン。情報に対する冷静な分析を欠く。本来用心深いはずの彼だが、過信により己が策に酔いしれ既に勝った気でいた。

● 数ヶ月前の魔王"天空女王"フレイの居城にて

 仲のいい魔王ミリムがマブダチのリムルからのプレゼントを自慢しにフレイの居室に突然来訪。そこでクレイマンに借りがあるフレイは、クレイマンから預かったネックレスをプレゼントとだと偽りミリムに装着した。そのネックレスは支配の宝珠でそれを首に掛けた途端に禁呪法が発動、ミリムはクレイマンの操り人形になった。しかしフレイは何故かミリムでなくクレイマンを憐れむ。

● 最強最古の魔王"暗黒皇帝"ギィ・クリムゾンとその相棒の白氷竜ヴェルザードの居城"白氷宮"にて

 呼び出しを受けた魔王"白金の剣王"レオン・クロムウェルが来訪。ギィはレオンをワルプルギスに誘うがレオンは既に参加を決めていた。そこで話し合う様々なこと。特にレオンから初めて聞かされたヴェルドラ復活の情報は、ヴェルドラの姉であるヴェルザードには非常に関心高く、普段は魔王間のことには無関心なのに珍しく二人の会話に彼女も加わる。

 話し合いの中で存在感の増すリムル。ワルプルギスはクレイマンの発議以上に、リムルの参加の方がギィ達には興味深いものとなった。

<魔王リムルに暴風竜あれば、魔王ギィには白氷竜あり>

 リムルとヴェルドラも強いが上には上がいる。主人公の強さはチートのようでも勝ち目のない存在がミリム含めまだまだいるということ。それもまた転スラの魅力。

 転スラは、キャラの関係性と対立が生み出す政治戦略ドラマも見所で、特に今期で描かれる部分の原作は会話劇が主で戦闘は従。1期のテンペストがまだ少国だった頃とは訳が違う。特に今期の2部は残りも戦闘には期待しない方が無難だろう。

 ワルプルギスなど今後に必要な会話はまだたっぷりあるはず。戦闘も既に大方は気付いてる通り結果は始めから見えている。嫌な奴ざまあな快感はあれど、スリリングな見せ場はおそらくない。

 ここまでは思った以上に原作通り。下手にアニメで原作を大幅に改変して、アクション重視でその分会話を省略するなんてつまらない。この調子で最後までいって欲しい。

 今回は、ラノベ第6巻の丁度真ん中、第3章『会戦前夜』と第4章『因縁の地』の間に位置する幕間『魔王達』を基に構成された。

 前回のアニメのサブタイトルは『会戦前夜』、そして今回のサブタイトル『魔王たち』と、大まかでもラノベ原作通りの流れなのは興味深い。

 今回、細部は改変あるものの場面展開は幕間と全く一緒だった。これで第1期はコミックからが主にだったが、今期、特に後半は主にラノベからアニメ化されてるのがよく分かる。アニメは今期内でコミックの内容を追い抜くであろうから、ラノベを基本に構成するのは当然の流れか。

 転スラのアニメは、今までは始めから中盤までは割と原作に忠実でゆっくりでも、終盤でいきなり飛ばす傾向があった。ゆえに残り6話で原作のどこまでアニメ化するのかは予想出来そうで出来ない。今は3期に繋がるいい終わり方をしてもらいたいと祈るのみだ。
{/netabare}
★#07『第43話 開宴の合図』(8月17日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 初めての戦闘回で幕開けの2部後半。OP映像が一部改定。テンペスト幹部達のカットと魔王達のカットなど一部差し替えられた。ラノベ第6巻 第4章『因縁の地』の内容スタート。コミックでは第17巻が終わり、2021年7月8日に発売されたばかりの最新刊第18巻の内容に突入。

<あらすじ>

 リムルはワルプルギス参加の準備中。ラミリスの従者となるトレイニーに世界中自由に活動できるように体を与えた。

 ソウエイとハクロウはリムルに新たな進言を。ワルプルギス参加で主不在中のクレイマン城は攻略に最高の機会だと。結果、攻略はシュナも志願し3名で赴くことに。

 まさかのシュナの参戦に戸惑うリムルは笑顔固まる。

 その夜、ベニマルを総大将とするテンペスト軍の快進撃が始まった。

<巫(かんなぎ)シュナはある意味最強か>

 肉体と精神が極限まで追い込まれる戦争。戦場で明確に浮き彫りなるキャラたちの魂の本質が戦い方に現れる。

 戦争の勝敗を分けるその本質。王らしく泰然自若なリムル。大将らしく冷静沈着なベニマル。縁の下の力持ちらしい真面目で質実剛健なゲルド。天才だがヘタレのゴブタ。いかにも卑怯者らしいクレイマン軍のラムザ。戦闘ジャンキーその他大勢。

 しかし今回最も意外なのはシュナ。満面の笑顔に勝利の女神感漂う。怒るほどにおっとり笑顔の輝くシュナ。彼女ある限りテンペストは不敗なのではと考えてしまった。

 それは強運をもたらすという意味で。運も実力の内ではなく運こそ実力。シュナは将来結婚すれば、表面上は旦那を立てるだろうが、本質的にはかかあ天下になりそう。そしてその笑顔ある限り、旦那はいつも元気で嫁ぎ先の一族の繁栄は約束されそう。妻の明るい家庭は旦那が暗くても繁栄するという。その逆で妻が暗いと旦那の明暗関わりなく衰運を招くとも。よく言われる"勝利の女神が微笑む"とは、テンペストでは"シュナの笑顔が絶えない"ということと同義かもしれない。

<天然ゴブタはある意味最強か>

 原作によれば、ゴブタの辞書の"正々堂々"とは、敵に求めるものであり自分が守るものではない、とのこと。コミックリリーフの一翼を担うガビルも変わり身の達人のゴブタのコミックぶりには敵わない。格好良く登場してすぐにヘタレるゴブタ。ゴブタらしくて可笑しい。緊張感をぶち壊す相変わらず憎めないキャラだ。今回のゴブタ登場シーンは、漫画版は簡略されてるがアニメはラノベに忠実で漫画よりアニメの方が笑えた。
{/netabare}
★#08『第44話 因縁の地で』(8月24日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 原作通りで丁寧。前回にひき続きラノベ第6巻 第4章『因縁の地』の内容。コミックでは18巻の第80話『大妖の再来』と第81話の前半の一部相当。今回はアバンタイトル抜き。クレイマン軍との戦場での三つの戦闘描写のみで、この場に居ないリムルやクレイマン他は出番一切無し。

<あらすじ>

 クレイマン軍との戦いは大詰めを迎えていた。固有スキルにより戦場全体を俯瞰出来る指揮官ベニマルは、敵の中でもやっかいそうな強者に幹部たちをピンポイントでぶつけたがそれも決着に近づく。

 アルビスとゴブタvs敵指揮官ヤムザ、ゲルドとフォビオvs中庸道化連フットマンとティア、スフィアとガビルvs竜を祀る民たち。

 一番の危機的状況はヤムザがやっかいな災害級の存在に変異したこと。だがベニマル介入により事なきを得る。リムルに連なる者は、等しくリムルが魔王に進化した恩恵を実感する。手痛い敗北もあったが味方の命は落とさず。ヤムザを討ち取り最終的には戦争は大勝利。獣王国の戦士たちにも有意義な戦いだった。

<踊る道化師ティアはある意味最強か>

 前回はゴブタがシリアスブレイカーだったが、今回のシリアスブレイカーであり、全体的にも存在感においてMVPキャラだったのはティア(cv本渡楓)。アニメの絶妙な動きと声によって原作では味わえないキャラ立ちがあった。緊張感ゼロのおふざけ言動がユニークで異彩を放つ。フットマンも同類だがティア程の存在感は無かった。今回登場のキャラはバトルジャンキーがほとんどで尚更ティアが光った。話の流れと台詞のほとんどが原作通りでも、アニメでの動きと声の演技は新鮮な発見があって面白い。

 次に、ミリムを崇めている竜を祀る民最強の神官長ミッドレイ。コミックでも魅力あったがアニメでもなかなかの存在感だった。

 転スラは毎回キャラが多いため声優たちの競演が楽しい。次回は新キャラがまたもや登場するよう。どんな演技かとても楽しみだ。
{/netabare}
★#09『第45話 示指のアダルマン』(8月31日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 またしても新キャラに主役級声優複数採用。今回は死霊の王アダルマン(cv杉田智和)と”眠る支配者”魔王ディーノ(cv小林裕介)。今回はアバンタイトルたっぷりでEDは抜き。シュナの活躍と魔王集合の件、なかなか見応えあった。

<あらすじ>

 テンペストのリムルの執務室にて待機中だったリムル、シオン、ランガ。そしてラミリス、トレイニー、ベレッタ。そこに突如現れる転移門。迎えに現れたのは魔王ギィ・クリムゾンのメイドである原初の悪魔の一人ミザリー。彼らは門に繋がった先のワルプルギス会場に向かう。

 一方シュナは、ハクロウとソウエイと共にクレイマンの城の攻略に向かう。その途上に立ちふさがるのは、死霊の王アダルマンとその配下たち。配下たちの魂は主アダルマンの中にあり、アダルマンを滅しない限り何度倒して配下はすぐに復活してしまう。そこでシュナは、ハクロウとソウエイに配下の足止めを任せる。そしてシュナ単独でアダルマンに立ち向かうことになった。

 シュナはアダルマンの全ての攻撃を全て防ぎ圧勝した。しかし、シュナの判断により彼は消滅を免れる。実はアダルマンは束縛されてクレイマンの命令に従わざるを得なかっただけ。その結果、彼は拠点防衛機構としての兵器だった存在から解き放たれ自由の身になった。

 以後は自分を自由にしてくたれシュナに敬服し恭順する。しかも彼はリムルとの謁見を望み、敬う以上の信仰対象としてリムルに仕えたいという。なんとも想像の斜め上の展開。ディアブロと同類のアダルマンにシュナは苦笑せざるを得なかった。

 リムル達が到着した時、会場にいたのはギィのみ。そして続々と到着する魔王達。ミリムとラミリス以外は初対面。とりあえず、リムルとラファエルは魔王達の魔素量(エネルギー)を推し量ることで今後に備えるのだった。

<粉骨砕身して仕えてくれそうな配下ゲット>

 ハクロウやソウエイの強さも霞むほどのシュナ。たまたま敵との相性が良かったのかもしれないが、いつもの女性らしい姿からは想像出来ない肝の据わった強さ。原作読んでて流れ知っててもアニメの演出に惚れ惚れする。腕力を一切使わないスマートで美しい攻撃。リムルと共に進化した巫女姫の格の違いをアニメで一層堪能出来た。

 そしてアダルマンの配役を杉田氏にするとは面白い。アダルマンはその服従の暑苦しさが可笑しさを醸し出すタイプ。今回もその片鱗が伺えたが、アニメに来期あるなら杉田氏の演技の妙味を一層楽しめそう。

 クレイマンに向けるリムルの"楽に死ねると思うなよ"の今回の表情、コミックを基に作画されたよう。いつものリムルと違うギャップが効いててなかなか格好いい。

 次回は魔王オールキャストによる競演劇が楽しめそうだ。
{/netabare}
★#10『第46話 魔王達の宴(ワルプルギス)』(9月7日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 今回はOP抜きのたっぷり尺。原作では味わえないダイナミズム濃厚回。

<あらすじ>

 クレイマンの弁論からワルプルギスが始まった。それを黙って聴く魔王たちと従者たち。彼の虚偽の主張にはリムルは心底呆れ、怒りのボルテージはますます高まった。

 次にリムルの反論が始まったが、リムルは完全にクレイマンを論破。そもそも主張だけで証拠もないのに持論を押し通すクレイマンに他の魔王の誰も賛同する者なし。

 その後、リムル、シオン、ランガは、クレイマンとその配下2名との3対3の戦いでクレイマンを叩き潰すつもりだった。だがクレイマンは、自分たちが戦うより先に精神支配しているミリムをリムルにぶつける。

 3対4でも不利なのに規格外の強さのミリム参戦で焦るリムル。ギィは戦いの場に結界を張った。他の魔王もラミリス以外は彼らの戦闘に不介入で傍観するのみ。そのためリムルはぎりぎりの攻防で戦闘は膠着状態に。

 しかしその渦中、結界内に現れた仲間が二名あり。一方はラミリスの命によってベレッタ参戦で大歓迎。もう一方は、この場では本来歓迎できないのだが、来ちゃたものはしょうがないと諦めるしかないリムルだった。

<魔王認定試験はバトルで>

 声優演技とバトル作画のマッチングが素晴らしく、今のところ第2期全体の中で一番スカッとして面白かった。場面での登場キャラは多いが、声をあてるキャラは厳選の上で最小限にしたよう。そしてバトル演出に見所たっぷりだったことが功を奏した感。最後の引きは可笑しさも加味されてて巧い。

 今回の声優の出演者の中でも、特にリムルの岡崎美保の演技が見事に嵌まって格好いい。まだ20代前半の彼女だが、一期の頃より確実にリムルとの一体感が増して役になりきってる感。子安武人の演じるクレイマンのゲスぶりはさすが。巨人族の"大地の怒り"魔王ダグリュールに小山力也とは出番少なく贅沢だがいいチョイス。ギィの石田彰もベテランらしく場面を引き締めてくれた。

 転スラのアニメは、一期のハクロウの大塚芳忠から始まり今回に至るまで、キャラの年代に相応しいキャリア豊富な声優を要所要所でキャスティングしてくれるので、視てて非常に安心感がある。次回も楽しみだ。
{/netabare}
★#11『第47話 起死回生』(9月14日 23:00 - 23:30)
{netabare}
<あらすじ>

 結界内に突如現れたヴェルドラ。タイミング良くリムルの代わりにミリムにぶん殴られ、リムルのピンチを救う。以降、ミリムの相手はヴェルドラが担当。

 その後、ベレッタはクレイマンの操り人形のヴィオーラを解体。シオンはクレイマンの反撃を全て無効化してクレイマンをボコボコに、いつの間にか誰が勝者か確定していた。そして、ランガに任せたキツネの魔物ナインヘッドは、リムルがクレイマンの支配の呪縛を解くことで解放した結果、リムルに懐く始末。

 ミリムを暴走させてその場の全員を抹殺させようとしても、そんな命令は無視されるクレイマン。もはや勝ち目のないのは明らかで、彼の必死の悪足掻きに周りの目はますます冷えきっていく。
 
<クレイマンの油断と傲慢、それは後悔と悪足掻きへ>

 コメディ演出、特にBGMが少々大袈裟でいまいちだったが、最後3分位からのクレイマンのしみじみとした回想が話を引き締めて全体のバランスが良かった。ラファエルの嘆息も話のいいアクセントになってた。

 憐れクレイマン。一方的にやられっ放しで、弱い者いじめ感があって少し可哀想だった。しかしどんなに追い詰められても仲間を売らぬ矜持は立派だ。
{/netabare}
★#12 (第2期第2部 終)『第48話 八星魔王(オクタグラム)』(9月21日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 思った以上に原作に忠実で、丁寧に描かれて2期の終わりを迎えた。1期の半分のスローペース。なんと第2期第2部は全12話で書籍第6巻『八星輝翔編』の一冊の内容のみで終了した。

<あらすじ>

 ミリムは演技でクレイマンの支配下にあったことが判明。カリオンも存命だった。フレイもミリムの状況を察しクレイマンに従ったふりをしていただけ。

 結果、誰一人味方するものなきクレイマンはリムルによって完全に消滅した。

 そしてヴェルドラとミリムは、リムルとマブダチだということも全ての魔王に知れ渡り、リムルの魔王としての立場はもはや不動に。

 そのリムルの新参魔王の初仕事は、10+1-3=8名になった魔王たちの呼称の命名。そして誕生した名は、八星魔王(オクタグラム)。リムルはその一員として以降、"新星(ニュービー)"の二つ名で呼ばれることとなった。

 そして、ワルプルギスからテンペストに戻ったリムルたち。そこには住民たちの笑顔が満ち溢れていた。

<俺の名はリムル=テンペスト、一匹のスライムである>

 以下にある通り、アニメは一期と二期で同じようなリムルのモノローグの台詞で話を締めくくった。この脚本のセンスは素晴らしいと思う。

 どんなことがあってもリムルたちは変わらない。どれだけ強くなろうが自分は所詮、一匹のスライムにすぎないんだと語るリムル。

 どんなに己自身が強くなっても、配下も進化し軍事面、経済面で国力が上がっても、増長すること無く、国作りの原点を忘れていない為政者であれば、徳高くして国はますます発展する。

 国を愛する=国民を深く慈しむ。そんな王である主人公。配下が常に"さすリム"なのは当然と言えよう。そこがブレないから、話がワンパターンになっても転スラは愛され、原作もアニメも売れ続けるのだと思う。このワンパターンであっても少しずつ進化してる台詞が、3期の最後でまた聴けることを願いたい。視聴者の中には、本作のワンパターンを馬鹿にする向きもあるが、普遍的な本質がそこにある以上、ワンパターン上等である。アニメがどこまで続くかはわからない。出来れば原作の結末まで描いて欲しいものだ。

第23話、リムルの最後のモノローグ

 "なんということもない、普通の人生を歩むはずだった男は、通り魔に刺されて死亡し、異世界に転生を果たした。暴風竜ヴェルドラ、そして一人の女性の想いと姿を受け継ぎ、幾度もの危機を乗り越え、様々な種族の魔物をまとめて、国を作り、子供たちを救った。その名はリムル=テンペスト、一匹のスライムである。"

第48話、リムルの最後のモノローグ

 "なんということもない、普通の人生を歩むはずだった俺は、通り魔に刺されてスライムとして異世界に転生し、魔物たちの国を作った。(しばしの間)...仲間を救い、敵を倒し、遂にはオクタグラム、8人の魔王の一人となった。俺の名はリムル=テンペスト、一匹のスライムである。"
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 7
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

転スラで一番面白かったクール

自分がどうも転スラ合わないもので、絶賛とはいかないんですが、確実にここまでの転スラの中では一番面白かったです。
特に前半の会議パートが面白かったかな。

{netabare}
戦闘ばかりしているイメージの転スラでしたが、前半部分でしっかりと戦闘の後処理や今後についての議論が描かれているのが良かった。
どうやって大虐殺を隠蔽するか?、どのように王国の戦後処理をするか?というのを各国のリーダーたちが話し合うのが面白かった。
それにキャラの掛け合いも面白かったし、特に今クールから出てきたヴェルドラがいいキャラでした。
会議引き伸ばしすぎ感はあるけども、自分は転スラの戦闘よりもこういう話の方が好きかな。
特に好きだったのはその後のレオンハルトと赤髪の対談。
リムル陣営について考察するという内容だが、こういう駆け引きは好きなのでこの話はかなり楽しめた。

ただやっぱり戦闘になると少しダメな部分が目立つ。
転スラの戦闘って毎回冷めてるイメージがある。
熱い戦い、俺TUEEEEだとしても緊迫感がある戦闘がみたいのにずっと冷めっぱなしというか。
とは言えクレイマン戦は良かった。
相変わらず俺TUEEEで冷めた戦闘だったとはいえ、クレイマンが実は小物というオチは新鮮だったので楽しめたし、VSミリムみたいなちゃんとした戦いもあってよかった。
ただ、ミリムが操られていた振りをしていたというオチはどうなのかと。
あれは後付け設定なのでは?って思うほどに滅茶苦茶。

色んな勢力が錯綜している様が面白いアニメなので、続編も楽しみです。
あのピエロ結構強敵だし今後いい戦闘シーンが見られるのかな。

{netabare}
37話 8/10
元気だなヴェルドラw
日記のノリじゃんw
料理下手ネタもういいって...。
体制ついてるんじゃないのかw
エレンかわいい。

38話 10/10
このピエロたちなんだっけw
ユウキもだれか忘れてしまった。
ユウキ側黒幕なのにめっちゃなごんでて平和そう。
ヴェルドラミリムみたいな喋り方してんなw
結構政治的な話面白い。完全隠蔽w
謎の引き。 今回面白かった。

39話 8/10
隠蔽滅茶苦茶じゃないか。
なんでもありだなw 傀儡政権認めちゃうの?
めんどくさい奴だな。
会議は踊るって次回も進まないってマジ?

40話 8/10
尺稼ぎが露骨。風呂いらん。
戦闘してるよりも街道とかの交渉してるほうが面白い。
何で浴衣を着てるw
あの黒髪赤メッシュ裏切りそうで怖い。
全員またすぐやられそう。
捕虜の扱いさすがにまずくね。
人間の早期なら逆に何で今まで襲わなかったんだ。
あの3人強いと言っても魔王にはかなわないだろうし。
まあ会議回面白いね。

41話 5/10
ご都合能力
自分が開発したように言うなw
シオンのキャラ面倒だわ。
交渉になってないじゃん。
これならクレイマンの言うこと聞き入れるな、このハゲたち。
発想じゃなくてただのチートご都合じゃないか。
よみがえりだけださくね?w  

42話 9/10
クレイマンちょろ。
こいつこそミリムの威を借るキツネじゃんw
レオンハルトと赤髪の会話面白かった。
こういう探り合いがしっかりと描かれてるのは面白い。

43話 8/10
それほどすごくもないことで主人公上げ。
殺す気満々じゃんw
おお、今回の戦闘は1クール目みたいな極端無双じゃなくて面白い。

44話 3/10
こいつら戦ってんのか?
訓練かよ、何でこんな悠長に談笑してるんだよ。
敵も倒さないし。これで6分も尺使うなw
ほんと引き延ばしが酷いな。
戦闘面白く無いなぁ。もうどうなってんだよこれ。
何でこいつら仲良くなってんのw
ほんと、圧倒か圧倒されるかしかないのかこのアニメ。
戦争中の空気じゃない。何で見逃すんだよw
 
45話 7/10
デスドラゴン(迫真)
浄化か?
有利属性だからだとは言え完封は盛り上がりに欠けるなあ。
魔王会議なのに争うの? 

46話 8/10
二つ名厨二かよw
主人公だけまともな二つ名。
なんだこの煽り合いw せやな、証拠がないw
今回リムルイキリすぎだ。おい、クレイマンこんなに弱いのかよ。
ポケモンバトルみたいだな。
赤髪との話が長い。クレイマンなにもしてねえw

47話 4/10
かめはめ派言いあがったw
は? 操られてなかったは無理があるだろ。
国ふっ飛ばされてるのに。
ピエロに利用されてるだけじゃないんか。

48話 9/10
出オチやめろw イキリスライム
これクレイマンも死んだあと将棋でもするの?
バレンタインかわいい。ニュービーってw 
クレイマン捨て駒じゃないんか
{/netabare}

曲20段階評価
OP「Like Flames」8/10
ED「Reincarnate」7/10
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 8
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

横綱相撲

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
説明不要のビックタイトルの、本編としては4クール目。

まあ、世間的はあまり人気でない展開かなと思いつつ、個人的にはかなり好きでした。レビューでは、その理由と、今後期待することを。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
序盤からかなり長々と会議をやってて退屈だという意見もあるだろうけど、うちの会社の会議に比べればだいぶ面白い(笑)

というのは事実だけど冗談として、私はあれを「横綱相撲」だなと思った。たかだかこの程度の退屈さでは人気が揺るがないという自信があるからこそ、丁寧に原作を消費できるんだろうな。あんな会議、その気になれば1話にスッキリと収められるでしょ。

私は「建国モノ」と「戦記モノ」が大好きです。その両方の要素がある本作が楽しくないわけありません。

「建国モノ」で好きなのは、仲間や施設が充実していく過程。これ多分、ガキの時に「幻想水滸伝」をやりまくっていたせいです(笑)

転スラ、特に本作の中盤~後半はサブキャラ達のバトルが見られて楽しかった。個人的には、ベニマルとゲルドが好き。ゲルドは「転スラ日記」で特に好きになったキャラ。私の場合、ラブコメもサブヒロイン萌えだし、バトルも副将燃え(四天王とか好き)なんで、サブキャラが魅力的なのは大事です(笑)

「戦記モノ」で好きなのは、世界地図を大きく見ていくような展開。「戦術」ではなく「戦略」の話。これはまあ、「銀河英雄伝説」の影響が大きい。4話目の国家間の思惑も良かったし、最終話でミリムに2ヶ国が従属するのも熱かった。

あとはまあ、「英雄譚」も好き。当然「ロードス島戦記」の影響がでかい。リムルはどんどん出世するけど、「英雄」とは少し違う感じ。むしろ怒っていたり残忍になったりする時の方が魅力的に感じる。3クール目の後半からの(魔王になった)リムルは好きです。どうせチートなら、初期の頃のようなヘナチョコじゃなく、スッキリ最強でいてくれた方が好み。

個人的には、この作品の分水嶺になるのは、オクタグラム内のパワーバランスだと思います。

現状、リムル・ギィ・ミリムが、個人としても勢力としても三強で、どうせリムルが最強になるんでしょうけど、これが、「リムル 対 残りのオクタグラム全員」でもリムル(ジュラ・テンペスト連邦国)が勝つようだと、もう魅力がなくなると思います。誰が味方につくか敵につかでどんどんパワーバランスが変わってくる展開なら、まだまだ楽しめそうです。

次は劇場版ですか。この作品とは、長く付き合っていきたいので、本作のようなスローな展開でも、個人的には歓迎できます。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
アルティメットスキルが4つて、どんだけ強いんだよ(苦笑) 1つでもあれば、魔王クラスという解釈で良いんだよな? ベルドラ、明るいキャラで目立つな。ユニークスキル、料理人。個性を失ってないか? まずはワクワク感があるスタート。

2話目 ☆3
会議。かなり地味な展開も、自信の現れか。

3話目 ☆3
会議だけで2話またぐなんて、珍しいアニメだよな。

4話目 ☆4
そうそう、私が好きなのはこういう大きな話なんだよね。

5話目 ☆3
軍隊丸ごと転送はエゲツナイな。

6話目 ☆4
戦力の充実と分散。まあ、基本だな。これだけテンポ落として成立するのが凄いよな。

7話目 ☆4
バトル始まるとやっぱり面白いね。

8話目 ☆4
日常系? シュナ、強ぇな。もっとじっくり見たい相手、バトルだったな。アンデットが仲間になりたそうにこちらを見ている(笑) キャラ変わりすぎだろ(笑) 怒るリムル、良いね。

9話目 ☆4


10話目 ☆


11話目 ☆4
サザンアイズ(笑) CAPCOMに怒られるぞ(笑) ミリム、操られていなかったか。魔王という役目。カザリームが黒幕。クレイマンも、死に際にキャラが立ったな。あくまで利己的に、どこまでも純粋に。

12話目 ☆4
クレイマン、見せ場なくだな。一匹狼だったミリムの配下が増強され、国を持つか。胸熱の展開。魔王、、、モドキとはいえ、1の配下が瞬殺か。
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 32

71.7 10 騎士でファンタジーなアニメランキング10位
ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (216)
690人が棚に入れました
「首が…ある!? 幼く…なってる!?」 大国・ティアムーン帝国で“わがまま姫”と蔑まれた20歳の皇女ミーアは、民衆の革命によって断頭台で処刑された。 はずが、目覚めると12歳の頃にタイムリープしていた! どうやらここは、やり直しの世界――彼女の枕元に置かれていたのは、処刑される前に自らが綴った血染めの日記。 第二の人生を歩み始めたミーアは、帝国の立て直しを決意。 帝国の未来のため? 民衆を飢饉から救うため? 内戦により命を落とす多くの兵士のため? じゃない! すべてはギロチンの運命を回避するため!! 「こ、これぐらいわたくしにかかれば簡単ですわ!」 小心者で、保身上等&自己中最強のポンコツ姫が、自分のために大奮闘。わがまま姫様の行動がまさかの奇跡を巻き起こす、歴史改変ファンタジーが始まる。

こま さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

12話最終回視聴。なんか思ってたんと違う()

2023年10月時点でシリーズ累計部数は170万部を記録している大人気作品。

サムネ見る→٩( 'ω' )و→視聴開始→!?((((;゚Д゚)))))))→(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)→ε-(´∀`; )→(´・Д・)」→視聴継続!

分かりにくいがアニメ初見勢はこうなる人もいるだろうw

主人公断頭台で処刑される!
サムネ見る限りでは女の子のキャッキャうふふの物語だと思っていたらコレw

タイムリープか死に戻り作品と思ったら、作中で自分に転生とか言ってるので転生なのか?
転生後はサムネな感じで見やすいとは思ったが、過去の牢獄時代の描写が結構あったので鬱要素もある感じはした。

物語冒頭、正直可哀想だと思ったんだよ…。
観ていくうちに察した()主人公がやらかしていた…。

何をやらかして断頭台で首を斬られるまでに至ったかは分からない。
何となく察しはつくような気がしないでもない。

投獄され3年ほど牢獄で暮らしていた主人公。
獄中での暮らしは兵士2人が持ってきたカビたパンと吐くほどのスープを食べ、飲んでるシーンが(実際はスープを口に無理矢理入れられている)
その他の何かされている描写が無いので安心?して観れるとは思った。
まあ主人公目が死んでるけど…。

主人公は自分が断頭台に送られない為だけに奔走する物語。
国の問題を解決してく感じはあったが元々の性格がアレなのでどうなるかが分からない…。言えるのは3年間の獄中生活の影響はかなり大きい。多分大丈夫だとは思うが果たして。
今後の展開がどうなるかが楽しみな作品ではある。

2話視聴。
展開早いなぁw飛ばしてる感ある。
聖女呼びしたの笑ったw落ちるの早いなぁ(トオイメ
過去回がアレすぎてウルっとした場面あったよ()
やらかしてるんだけど、それでもとにかく過去回が重い…。
それを軽く話してる部分もあるので余計にね。
やはり3年分は重い…。

2話観て思ったのは、やってる事はいつもの異世界転生物なのでなろう嫌いなら無理だろうね。

個人的にコレなら最後まで視聴継続かな。

5話まで視聴。
何を言いたいとかいうと、お弁当作りが天元突破!!ハードル上がっちゃったよw
三人寄れば文殊の知恵!で何とかなるのだろうか?まあ何とかなってしまうのだろうw
あれはもしかしたら恋なのかもしれない…!この子にルートに入ったか?
そしていつも通り自分の事しか頭にない主人公でした()

個人的にこのアニメはOPは曲が好みなので飛ばさず聴いてます。
曲最後の変顔もずっと見てられるの良き…!

7話感想。
実は…主人公の愛馬に送った香水でしたとさw
「あっぶねぇw」ワロタwどこから声が出てるのかw素が出てる気がしたのは気のせいか?

今回は色々やらかしてんなと思ったら…狙ってやってたらしい。全部が全部では無かったがw
何処かでそんな事を聞き見直して見たら、なるほど。とはなったけど個人的には分かりずらかったかな?

最近の話しは王子との恋愛話しが多くてちょっと…とか思ってたけどやっと話しが動いた感じで面白い。次も楽しみ。

8話感想。
主人公を処刑台にやった本当の黒幕が明らかになったでいいのかな?
アレが消えたのは本人が対象から外れ、別の対象に移ったとか?
て事はアレもその人のとこにかなぁ。消滅では無いよねたぶん。

ただ言えるのはあのセリフを見るに一時的にが正しいかな。
難しくなったもんね。今度は外側から崩してくのかな?
…結局戻っては来るんだろうね(トオイメ

謎が謎を呼ぶ展開で期待が高まるね!イイね!

12話最終回感想。アニメの何時ものこの幸せがずっと続くと良いね!エンド!

最終回付近観て思ったのはコレじゃ無い感が強かった。

過去に獄中生活してた鬱回想が結局最初の数話だけだったのが残念。
コレがもうちょっと強かったらなぁと。
たまに思い出す場面はあったけどコメディ色が強かったのがね…。
個人的にこれ目当てだったと言っていい。

最初のインパクトで引き寄せられてみたら最終的に何時ものなろうで微妙でした。
うーんホント惜しい作品だよなぁ…。
ただ、アニメでカットして微妙になったかもだし一応マンガ見てみるかな。

そして最後があの感じだと2期は期待は出来ないかもね。

終わり。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 3

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

そりゃあ、長ったらしいタイトルをつける訳だわ・・・w

レビュータイトルは今作についての事ではありませんし、そういった長いタイトルを持つ作品をディスる意図もありませんw。

と、前置きをしたうえで、意図を説明。
転生系の作品のタイトルって長々とウケ狙い的なタイトルのついた作品が多くありますよね。
今となっては、もうそれが当たり前というか、ある種代名詞的なところがあると思うんです。

そして、当然ですが同じように、
いわゆる悪役令嬢転生系の作品、「乙女ゲームの~」「ツンデレ悪役令嬢~」「悪役令嬢なのでラスボス~」など等、この手の作品はキャッチーというか、狙って付けた感のあるタイトルがついているものが数多くあります。
もちろん私も視聴して楽しませてもらったので、悪い印象も無いのですが・・・、慣れって恐ろしいもので、このくらいのごちゃごちゃ感があった方が受け止めやすい、まであるじゃないすかぁw昨今は。

で、この作品も言ってみれば悪役令嬢転生系なのですが・・・。
タイトルが「ティアムーン帝国物語」。
サブタイトルでなんとか「らしく」なっているのですが、どうにも、少し地味な印象なんですよねぇ。
でも、観てみるとかなりまとまり感があって、平均以上の悪役令嬢ストーリーになっているんですよねぇ、個人的には。

これが
「クビちょんぱの悪役令嬢が転生したので、ギロチン回避の逆転ストーリーを目指してみました」

なーんてタイトルだったら、ネタになって、もう少し派手に見えたかなぁなんて・・・・・・、やだなぁ、冗談なんですけどーw。


って、印象を持ったんですよーってお話です。

いやホント、結構しっかりと作ってあったと思うんですよねぇ。
小さな成功と細かいカタルシスがちりばめられていて、物語も骨太とまでは言えないけれど、各エピソードでは、しっかりと「クビちょんぱ」を回避するための人間関係の構築も描かれていて・・・。

また、キャラデザも落ち着いたまとまり感のあるモノになっています。
過度に萌えに振った訳でもなく、キャラクタ的に「そういった役回り」のキャラも登場はしていません。
どのキャラも、物語、エピソードの役者として配置されています。

そして主人公のミーアも時に型崩れしwデフォルメというか崩壊顔をするのですが、この頻度、使い方も過度ではなく、適切なタイミング、頻度だと感じました。

物語の終盤に国同士のイザコザまであるか、という事態に遭遇するのですが、こちらもまぁまぁ説得力のある描かれ方をしていました。

軽いものから、重たいものまでエピソードもバランスよく盛り込まれていたと感じます。

あとは・・・、ナレーションですかねぇ。
フォローアップの説明、解説をしてみたり、含みを持たせるように「これがのちに重要な結果を生む」的なお話があったり、はたまた、別のエピソードを期待させるように「・・・それはまた別のお話・・・」と言ってみたり、
実に多彩に物語を繋いでいました。
これも、いい効果だったと思います。



物語自体は、前述したような悪役令嬢転生系なのですが、総じてバランスがよかった、まとまり感があったとの印象です。

今作で登場したキャラクタも最終盤にはきれいに各々かつながり、今後の展開も気になるレベルまでは達していたと思います。

これも前述したように、あまり派手ではないタイトルで地味な印象を持ってしまうので、アニメ作品としての今後は私にはよくわからないのですが、続きがあったら観たい作品の一つだっと思えるまでにはなりました。


もし・・・もしもですが悪役令嬢転生系の様な作品が好きで、タイトルの印象で違ったイメージを持ってパスしておられる方がいらっしゃるようであれば、ちゃんとした悪役令嬢転生系でしたw出来も良かったと思います。
機会があれば、視聴候補に挙げてみて下さいませ。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 25

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

あの処刑から――“やり直しの人生”が始まった。手がかりはこの日記と記憶だけ ギロチンだけは、絶対回避したい!! 勘違いが、彼女の未来を変えていく!?

この作品の原作は未読です。
PVを視聴した際、ギロチン回避とかネタバレじゃないの…?
と思いましたが、サブタイトルに思いきり書いてあったんですね^^;


「首が…ある!? 幼く…なってる!?」

大国・ティアムーン帝国で“わがまま姫”と蔑まれた20歳の皇女ミーアは
民衆の革命によって断頭台で処刑された。

はずが、目覚めると12歳の頃にタイムリープしていた!

どうやらここは、やり直しの世界――
彼女の枕元に置かれていたのは、処刑される前に自らが綴った血染めの日記。

第二の人生を歩み始めたミーアは、帝国の立て直しを決意。

帝国の未来のため?
民衆を飢饉から救うため?
内戦により命を落とす多くの兵士のため?

じゃない! すべてはギロチンの運命を回避するため!!

「こ、これぐらいわたしにかかれば簡単ですわ!」

小心者で、保身上等&自己中最強のポンコツ姫が、自分のために大奮闘。
わがまま姫様の行動がまさかの奇跡を引き起こす、歴史改変ファンタジーが始まる。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

毎週の視聴が楽しみな作品でした。
ミーアは自分最優先で行動しようとするも、周りの人の有難い勘違いにより、しまいには「帝国の叡智」とまで呼ばれるようになるんですよ。
どれだけ幸運値が高いお姫様なのでしょう。

選択肢は無数にあったと言っても過言ではありません。
時折、受け答えにチグハグな部分もあったと思います。
ですが、結果的に最も望んでいた未来を引き寄せたのですからたいしたお姫様です。

しかし、こうしてみると、ミーアの周りは基本的に良い人ばかりではありませんか。
転生前に、民衆を含めてあそこまで逆鱗に触れるって、一体何をやらかしたのか、それとも何もしなかったのか…
きっと両方なんでしょうけれど^^;
少なくても、身分が高くなればなるほど自分ファーストではいられなくなるという事ですね。
…と思っていたら、公式サイトのキャラ紹介欄に「死に戻り後も自分ファーストな性格はそのままで…」と記載されていました^^;

そっか…
ミーアの能力は「死に戻り」だったんですね。
ということはリゼロのスバルと同じ能力なのでは…!?
となると今後、また死に戻る展開がミーアに待ち受けていると…!?

考えてみたら、スバルの死に戻りだって万全の能力とは言えませんでした。
次死んだら、再び蘇られるのかが分からない五里霧中の中で正解を引き寄せるために挑み続けていたので、それをミーアに背負わせるのはあまりに酷というモノでしょう。

でも自分ファーストと言いつつ、そうではない言動もチラホラ見えていたのが救いだったのかもしれませんね。
すみぺの演技もバッチリで、本当に可愛らしいミーナを愛でることができたと思っています。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、すみぺによる「ハッピーエンドプリンセス」
エンディングテーマは、カノエラナさんによる「Queen of the Night」

1クール全12話の物語でした。
アニメーション制作はSILVER LINK.さんだったようです。
どうりで、安定した作画だったのも納得です。

それはそうと、この作品は舞台化にもなっていたみたいです。
wikiをチラ見した際、初めて知りました。
オリジナルキャラの出演者が多数掲載されていたので、きっと全然ベツモノなんでしょうね。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 14

64.0 11 騎士でファンタジーなアニメランキング11位
魔導具師ダリヤはうつむかない(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (123)
301人が棚に入れました
彼女が最後に見た光景は資料が雑然と散らかるデスクだった。徹夜続きで働き、突然心臓が止まってしまったのだ。やりたいことがたくさんあったはずなのに、机に突っ伏して最期を迎えるなんて…。彼女は二度目の人生を魔法の存在する世界で送ることになった。名前はダリヤ・ロセッティ。彼女が暮らすこの世界には、人々の生活を便利にする「魔導具」がある。普段の生活はだらしないが魔導具師としては尊敬できる父のカルロ。ダリヤはカルロの作る魔導具に憧れ、自分も魔導具師になろうと決意する。これは彼女が魔導具師として前をむき、花開いていく物語。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

6話 右肩下がり。イチャイチャいらない。3話までの面白さがあればなあ…

1話 テーマを絞れている作品に良作多し。女性原作者?

{netabare} 道具を扱った作品には良作が多い気がするので、何となく見始めました。そして本作は良作の匂いがしなくはないです。1本話のテーマがあるとそれだけで、奥行きもキャラ描写も一段と良くなりますから、道具を中心においているのは期待ができます。それと「現存する道具」よりも「不便を解消する道具」を作るところに意味を持たせようとしたところは視点がいいと思います。

 心配なところは、現世の職業などから道具への興味のきっかけに繋がっていけば、もっと説得力があるんでしょうけど、そこの点は惜しい感じですが今後描かれるのでしょうか?落書きを見ていると記憶は残ってそうですよね。
 それと稚い少女がなかなか良いキャラだっただけに、あのメガネ少女になってちょっとアレ?とはなりました。

 原作者の方なんですけど男性名ですが、作品を見ると女性原作者の雰囲気があります。主人公の前世が女性で過労死していること、ドライヤーに視点が言ったこと、チートではなさそうなところ、苦労や失敗を描いているところ、理屈があまり精緻ではないところ、ファザコンなところ…などですね。あとキービジュアルを見ると、ヒロイン以外のカップルもいて、それも女性原作者かなと思う要素です。

 女性主人公の転生ものは「本好き」「聖女の力は…」「はめふら」など女性原作者に結構面白い印象があるので、もし本作が女性原作者なら期待が持てそうです。

 作画の水準は中の上くらいかなと思いますが、構図やカット、人物の配置、演出、背景美術などは結構高い水準かなと思います。好みでした。

 ということで、本作もノーチェックの作品でしたが面白そうです。ちょっと今期は見るべき作品が多くなりすぎて困りますが、一方で異世界ものも作品によっては面白そうなのが増えてきた感じで喜ばしい限りです。{/netabare}


2話 まだ導入…展開は次回以降でしょう。トビアスが分かりやすい負けキャラ。

{netabare} あれ、なんか普通…オタク少女がすごい発明して金儲けして…と思ったらそう来ましたか。なんとなく、トビアスの表情にコンプレックスというか何かが浮かんでいたので不穏な感じはありました。

 なるほどねえ…どう考えても婚約破棄の流れでしょう。わかりやすい言動でした。やっぱり女性原作者だろうなあ、という流れですね。

 アニメのEDのクレジットだとトビアスって3番目ですけど、サブスクの作品紹介だと8番目だし2番目にまだ登場していない他の男がいるし…という見方は邪道ですがそういうことだと思います。(そもそもキービジュアルがそうか)

 3話で新しい出会いで、新展開かな?権利を残して商会を去るかトビアスを追い出すか。まあ4話以降でしょう。なお、ダリアが不遇の時代が長くてもいいですけどね。その方がカタルシスも大きいでしょうから。

 作画は…まあ、ちょっとなあ、という感じになってきました?{/netabare}


3話 婚約破棄手続きの描写がすごい。これは一見の価値があります。

{netabare} 婚約解消手続きを丁寧に描きすぎだろう、と思わなくはないですが、面白い視点でした。荷物の持ち出しまで描くとか…それだけでいろいろ感じることができるいいエピソードだと思います。

 手続きの多さにため息をつきながら淡々とこなすのも内面の未整理な精神を表すいい演出でした。そしてそのあと美容院ですよね。これがまた女性的な感覚です。これで気持ちの整理を一応はつけよう、という内面描写なのでしょうか。そこに昔の発明品のドライヤーが置いてあるのもいい演出です。

 ベッドの件はちょっと絵だけでは読み取れませんが、やった痕跡がある…ということ?貴族の女性がそんなとこを見せるのかなあ?と思いましたが、わざと浮気相手の女が忘れ物をする、というのはよくある話ですので、女性の悪意の描き方も上手いなあと思いました。

 正直、異世界もののアニメでは今までにない描写で、感心してみました。ひょっとしたら、原作者の経験談?と思うくらい、ちょっと迫真の話でした。


 ただ、婚約解消ですが私は商会の権利に欲が出たトビアスの思惑とか、モラハラとか、そういうのをダリヤから断ち切るのかと思っていました。そこは父親の遺志を優先という気持ちだったんですね。そうすると2話のトビアスの態度の描写がちょっと活きてこないなあとは思いましたが。

 で、そのあとの出会い方とかは、まあ、ご都合主義だよなあ、と思います。「遅刻食パン」「雨の捨て猫」などと一緒の展開ですよね。それで血だらけはいいですけど、いくらなんでも血だらけすぎるだろう、というのも婚約破棄描写のリアリティとのギャップにちょっとずっこけました。

 そして何より「ポーションあるんかい」と思いました。

 そうそう、いろんな花が出てきますが、花言葉等はまだ調べてませんが、何か関係ありそうなら調べてみます。花が分かれば、ですけど。{/netabare}


4話 魔法付与と魔石の扱い方にちょっと混乱します。トビアスの話が面白いです。

{netabare} やはり権利関係でのもめごとが来ましたね。今のところダリヤが優勢っぽいですがトビアスの婚約者の女性が貴族ということで、ゴリ押しがあるのでしょうか。副ギルド長が子爵夫人ということですが、伯爵とか侯爵とかなんでしょう。
 で、あの黒髪の騎士様が公爵でした…みたいなオチでしょうか。あるいは公務員?的な立場なので司法に対して公正な判断をさせるとか。

 で、魔法付与の話は確かにレインコートのところでもあったので設定なんでしょうけど、魔石を組み合わせて云々と技術体系が違うように感じるのですがどうなんでしょうね?そっちの組み合わせの妙みたいな工夫が面白そうだったのに、魔法付与とか言われてしまうと…そもそも、どういうファンタジー的な設定なのかちょっと混乱があります。

 それにしても、もめごとの描写はものすごく上手ですよね。トビアス回りの。そして妙に生々しい手続きの話も。ですが、恋愛パートのところは言っては悪いですが、昭和の少女漫画みたいなレベルです。というより、血まみれ騎士様の描写がイマイチなのかなあ。そのギャップがすごいですね。

 すでに作画がメタメタになってきたので頑張ってください。トビアスがらみの話は面白いです。{/netabare}


5話 魔導具あるいはトビアスの話が見たいです。ちょっと「聖女の力」を思い出します。

{netabare} 冷風機があるのにドライヤーの発想がなかったのかなあ?という疑問はありますが、それより盗聴防止かあ。魔法付与とかも考えるとなんか「聖女の力は万能です」+「本好きの下剋上」という感じがしなくはないです。どちらかと言えば「聖女の力」ですね。両作とも転生女性の話としては秀作ですので、当然参考にはしているのでしょう。

 それはいいとして、1話まるまるデート回と父の思い出でしたね。やっぱりホーク様とセイの初デートを思い出してしまいます。プレゼントも含めて。
 今回はトビアスの活躍がちょっとしかなくて残念です。あの貴族令嬢的な婚約者のダークサイドも早く見たいです。

 何より導具あるいは商会にまつわる話の方向性が見えないのがちょっとダラダラ感になっています。特の魔導具に関しては設定すらまだ見えません。騎士との出会いイベントが終わったらもう6話です。まとまりがある筋が通った話はあるのでしょうか。それがトビアスがらみだといいですが。

 正直1話~3話の期待感からしてちょっと4・5話が弱いなあという気がします。6話での持ち直しに期待します。

 そうそうOPの主旋律はそうでもないですが、後ろのストリングスがいいんですよね。ちょっと「ユーレイデコ」のOPに似た感じで。郷愁を誘う感じがいいです。{/netabare}


6話 右肩下がり。イチャイチャいらない。3話までの面白さがあればなあ…

 右肩下がりだなあ、という印象です。特に魔導具開発が情緒的なものになってしまい、その点はとてもがっかりです。2人のイチャイチャに妙に理屈がくっつくのもおもろさに繋がっていません。

 5・6話で一気につまらなくなりました。3話まではメチャメチャ面白かったのに。
 魔導具のエピソードで感心するでもなく、コメディでもなく、ラブストーリもすでに既定路線です。ヒューマンドラマも弱いです。トビアス関係で期待したのですが、今回でいろいろ言葉で説明があって反省しちゃうし。もちろん、そこからの闇落ちもあるでしょうけど…

 ドライヤーと婚約破棄・引っ越しの話のレベルに戻れば面白いと思うのですが。中間だし、一回中断しましょうかね?トビアスが闇落ちしたら見たいですので、あらすじだけ確認すると思いますがステータスは撤退です。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 8

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

魔導具と工業製品が錯綜する歪な世界!もう少し世界観を整理せよ!

 最終話(12話)まで観ました。2024.09.25

 水虫はこうして治療するんじゃ〜!ゴイスー!細菌の知識が無くても、ある程度は経験で知ってるだろ?異世界人アホ過ぎ…。治癒魔法とかあるのに、カビには勝てないのね…。

 まぁ、そこはさておき、最終話まで何となく淡々と物語が進んでいきます。そして、ダリヤは父の墓前で魔導具師としてさらに研鑽することを誓うのであった!父よ…あなたは偉大であった!

 ダリヤさん…。あなた転生者ですよね…。違ったら感動的なシーンなんですが、前世の記憶がある人間がやってもねぇ…。
 
 魔導具や転生設定、婚約破棄等が上滑りしたままワンクール終了してしまいました。スパダリとの関係も友情から進展しないし、盛り上がりに欠けたかなぁ。なんか微妙なアニメでした。

 結局、ダリヤ以外のキャラは、転生者でも無いのに婚約者以外は良い人しかおらず、現代人的な意味での紳士、淑女キャラで、個性が全体的に薄いのが良く無いのかなぁとは思います。

 転生者設定とは、そもそも現代チートと、過去の人間や異世界人みたいに偏見と因習に支配されていない、視聴者目線を持っているキャラを担保するもののはずです。

 スパダリ騎士のヴォルフにしても、淑女を慈しむ騎士道の持ち主ではありません。これでは現代的な理解ある彼氏です。異世界人の意味がありません。

 騎士道精神に則り、淑女の定義から外れる下層階級や労働者、職人の女など、そもそも人間では無いので、戯れに興味を持って、ちょっと妾か性奴隷の恩典を与えてやる位の態度で良いと思います。キャラも立ってますよ!

 異世界ほんわか日常ものにするなら、転生者設定は余分だった様です。
………………………………………………………………………
 10話まで観ました。2024.09.11

 唐変木ですがダリヤは嫌味では無く、過去の技術系俺スゲエエエエエなろうとの差別化を図ろうとしているのは良く分かります。

 前世の知識があっても、技術力や社会的な条件が異なる異世界で前世の製品が作れるかと言うと、絶対に無理です。

 なろうではマヨネーズを良く作ったりしますが、生で食べられる衛生状態の卵を技術力の低い世界で大量に買えるのか?現代でも国や地域によっては無理ですよ?

 反射炉とかも知識があれば作れるけど、良質な石炭を得られるの?韮山反射炉では、最後まで良い石炭を得られず、大量生産出来ませんでしたよ?常磐炭では駄目でした…。

 なので、前世の便利製品を異世界の技術である魔法を絡めて製作する魔導具師と言うのは、良いアイデアだと思います。

 さらに、特許やら工房との交渉、商売のライバルとの競争とかで主人公が奮闘するというのも、物語を面白く出来そうです。

 ただ、やっぱりなろうなんですよね。日本ゴイスー!を出さないと気が済まない様です。で、9話の泡ポンプボトルかぁ…。これは魔導具なの?

 こういったものは、特許とノウハウの塊なんですが、何となく完成させたダリヤさん、量産のために交渉をした工房のフェルモさんに、正論を吐かれます。

 敬意と金を払われるべきなのは、オリジナルを作った人間であるべきだ!

 おお!作品を否定しかねない痛烈な皮肉をダリヤさん、理解出来ない感じです。作者もか?

 技術力にリスペクトが無い作品では、やはり物語に芯が通っていません。大人しく、水虫のスパダリとイチャイチャしていれば良いのです。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 2

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

女性向けで好みとは違うとはいえ… いまいち? ずっと水虫の話をしていた印象が

1話感想 3.5 女性向けですが描写は丁寧で悪くなさそう
なろうで総合ポイント順に並べた時、総合5位。
女性向け=異世界恋愛で総合Pt1位が本作品ですね。

では、女性向けには一番気合を入れて作るべき作品ということなので、しっかりアニメ化するべきでしょう。

見た感じ出来はなかなか良さそう。
作画は悪くなく描写も丁寧でした。

ただ、大人から天才した割には、子供の頃が子供っぽすぎる。
これは前世の記憶がちゃんとあるわけではなく、なんとなく記憶に残っていて地球の知識を利用できるだけ、という設定なんですかね?

本題はあくまで彼が登場し恋愛が始まってからなのだと思いますが、普通に見られそうに思いました。

ものづくりの楽しさがあったとこは男性にも面白かったのでは。

別に全てが好みってわけではないでしょうけれど、面白い部分もあるし、女性向けで1位なら見ておいて損は無いかな? とも思います。
本数次第ですが可能なら見たいですね。

全話感想
うーん、まあ、確かに女性向けで好みが違うのは仕方ないのですが…。
なんか微妙でした。そもそもアニメの出来が微妙かなぁ。

影のつけかた、変な直線の影を全編にわたって引いているんですよね。
あれは一体何。
屋内なら窓から差し込む光なのかと思いましたが屋外でもずっとあるし…。
一度気になるとずーっと気になってしまいました。普通に変。

他にはまあ内容も、全体的になんか煮えきらないというか。
恋愛方面でも活躍方面でもそれなりに進んでいるのでしょうけれどなんかね。
ヴォルフレードは好意はあるのでしょうがあくまで友人って態度が煮えきらないと感じました。
その割には全体的に媚びている感じがするのがなんかなー。
はっきりしなくて微妙なのですが…。

てか水虫の話がくどい。発明品をバンバン作るわけでもなく、一つ一つをくどくど語っているので、防水布もドライヤーもくどいのですが、特に水虫の話がくどく感じました。

というわけで、全体的にイマイチで何が良くて、なろうの女子向けNo.1なのでしょうね。

No.2の聖女の魔力は万能ですの方が男が普通に格好良いので女子ウケは良さそうに思いましたが。

まあ追放ざまぁ系とか婚約破棄とか、複数の人気要素が絡み合って高評価ってことでしょうか。
このアニメで評価するのではなく、原作読んだほうが良いかな。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 2

66.7 12 騎士でファンタジーなアニメランキング12位
ラディアン 第2シリーズ(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (52)
260人が棚に入れました
カッコいい大魔法使いになることを目指す少年・セト。空からやってくる怪物・ネメシスを倒すため、毎日魔法の特訓に励むが、うまくいかずトラブル続き。村人たちに迷惑をかけ、育ての親・アルマからも叱られてしまう。そんなとき、超巨大ネメシスが村を襲う! 世界を救うためネメシスの根絶を決意したセトは、ネメシスの巣があるという伝説の地“ラディアン”を探す旅に出る。新たな仲間との出会いや、強敵との戦い、待ち受ける困難に立ち向かうセトの冒険が今、始まる!

声優・キャラクター
花守ゆみり、悠木碧、大畑伸太郎、渕上舞、遊佐浩二、子安武人、朴璐美、小市眞琴、ゆかな、石谷春貴、熊谷健太郎、白熊寛嗣、青山穣、木下浩之、千葉繁、根谷美智子、利根健太朗、小原好美、山崎たくみ、吉野裕行、東山奈央、稲田徹、三宅健太、緒方賢一、佐倉綾音、早見沙織、黒沢ともよ、木村良平、小野賢章、井上喜久子、島田敏、速水奨
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

面白かったけどまだまだ先は長そう

2019年秋アニメ。第2シリーズです。全21話(第1シーズンと合わせて42話)。

【あらすじ】
魔法使いとして幼少時に差別された経験を持つセトは、人間と魔法使いが一緒に暮らせる世界を作りたいと願い、「ラディアン」と呼ばれるネメシスの巣を探す旅に。1期ラストではランブル・タウンでの騒動は収まったものの、正体不明の自分の力が暴走したことを憂いて、セトは友人メリを残してアルテミス学園を去ります。
2期1話にて、魔法騎士の本拠地「カスラーン・マーリン」に「スペクトル・ネメシス」と呼ばれる今までと違うネメシスが現れました。


【第1話感想】
{netabare}
まず新しいOPEDがかなり好みでした。4クールアニメの後期OP・EDっぽくて良い。
あまりJPOPは聞かないのでHaloat四畳半さんは初見(?)だけど「ナラク」良い曲だと思ったし、映像もとても良かったです。
EDはNakamuraEmiさんの「ちっとも知らなかった」。うっわ嬉しい…!ちょっと切ないメロディ、しかも歌詞少な目なのが余計にしんみりさせる。どんなタイプの曲も作っちゃうなあ…。映像も凝っていて、爽やかだけど少し寂しげでとても合ってる。

これまでのお話!みたいなパートを入れることもなく、普通に22話目のように始まりましたね…。
半年も期間が開いているので少し不親切では?と思ったらyoutubeで「1分でまるわかり」というのを公式がやってた。そっちを見てね!ということかあ…。総集編とかもなんのかんのと楽しむ自分はちょっと寂しいです。

セトが沈んだ様子なのがなんか悲しいというか、元気出してよぉ!って思ってしまう…。
アルマは相変わらず偉大な師匠で母。セトには試練が多くて独り立ちはまだ先でしょうか。
ドグラノフ隊長今度はどんな貧乏クジ引…もといどんな奮闘ぶりを見せてくれるのか、楽しみにしてるw

それにしても、何だか無性に明るいメリが見たい…。
私がこの作品に求めてるのは癒しなのかも知れない。

1期の時には不安要素も少しあったし、続きを凄く楽しみにしてたつもりは無かったんですよ。でも雰囲気やキャラクターはもうわかっているので、2期には不安要素はほぼ無く、それが気持ち的にとてもありがたい。もう少し展開がハイテンポでも良い気はしますが。
なので物語がきちんと進めばのんびり楽しめるかなと思ってます。{/netabare}
(2019.10.3)


【視聴終了感想】
相変わらずエンドカードが凝っていて楽しかったです。
OP、EDがたまに変わったり、凝った挿入歌もあったり。
それぞれのキャラクターも深まりましたし、守るべき人や国が描かれたのがとても良かったと思います。

1期に比べてストーリーの連続性が高くなり、4クールアニメの後半という感じで良かったけど、やっぱり展開はゆっくりめ。まだ色んな謎が残っていますね(というか、謎が増えたw)。
私は謎が明かされることよりドラマ性がきちんとしていれば良い人間なので十分楽しみましたが、これは3期以降がないと勿体ないなあ。多分原作のストックも溜まっていないでしょうし、3期があるとしたら大分先になるかも。
{netabare}

今作は人間ドラマに見所が多く、セトとメリの関係は特に良かったです。
メリ、オコホ、アルマ、ジル、クイーン・ブーディカと、やっぱり女性が強い作品。
クイーンを怪しませるミスリード演出として、オコホに同じ女性としての忠告シーンを入れているのも良い。クイーンからすればオコホを評価しているからこそだけど、視聴者からすると怪しく見えるようになっていましたね。

呪いや差別が人間の意識の問題という描写になっているのがとても良いと思います。
呪いを宿す住人が多いカスラーン・マーリンの中でも結局差別があるのは変わらないんですよね。外見的に目立つ呪いを持っていると魔法騎士になれないというのが、すごく差別的。男社会でオコホがなかなか認められないのもそう。

ラディアンの発見は原因を特定したり理解を深めることにはなると思うけど、ネメシスが悪ではない可能性を1期で提示した以上、ラディアンもネメシスも諸悪の根源みたいなものでは多分ない。
今後のラディアンの扱いによっても、差別や拒絶を超えての共存が描かれたら良いですね。

17話でセトはドラグノフに「それはお前自身が考えて本当に正しいと思ったことなんだな」と問いかけています。以前アルマに「自分の頭で考えて正しいと思ったことをしな」と言われたから、セトは愚直に考え続けてきました。それに加えて、人間の社会だけではなく妖精たちの世界も知ったことがセトの視野を広くした。
1期では世界を俯瞰して見ていたドグラノフが、冒険を通して視野を広げてきたセトに、自身の視野の狭窄を指摘されるのは良かったです。

毎週楽しかったんですけど、個人的には現在のオコホ・モルドレッド・サグラモールのエピソードが序盤に一つ欲しかったかな。それがあれば後半の3人のドラマもさらに良くなったと思うので。
でも子ども時代の3人は描かれていて、可愛くて好きでした。

1期で「ネメシスは必ずしも凶暴なものばかりじゃない」という問題があったけれど、それは次回作以降かな。セトの暴走の制御・解決の物語が先ということでしょうね。
今期の内容は物語の起承転結の「承」の部分だった感じです。
{/netabare}


【気になることメモ】
先が長そうなので、思い出しやすいようにちょっとだけメモ。
{netabare}
グリムは世界から距離を置いている、という発言。グリムの正体。
「アヌマテック」と呼ばれるもの、書庫の大魔法使いの記憶の石のコレクション。その中の「マゴジア」という女魔法使いの記憶の石がグリムの手に渡る。「記憶の石」は持ち主の魔法使いの経験を記録する。
ピオドン、ディアバルはじめセトの兄弟たちのこと。セトの暴走は侵入してくる闇のせいで、感染者の呪いではなく人為的なもの。魔法使いを産める魔法使いである可能性。ディアバルはセトの迎えが間に合わず姿を消してしまった。ピオドンは結局ディアバルをどうしたのか?兄弟たちに侵入してくる闇は何か?
{/netabare}
(2020.3.5)

投稿 : 2025/01/04
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

その手が導くのは破壊か、創造か

言わずもがなですが、本作はラディアンの続演に相当します、
物語の内容に繋がりがあるので、前作未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

岸誠二さんが監督で、主人公のセトを演じるのがゆみりんという、私にとって凡そ最強と思われる組み合わせであるこの作品…2期の放送をとても楽しみにしていました。


魔法使い少年・セトは、
怪物ネメシスを倒すため冒険の旅に出た…。

道中、魔法使い少女・メリや情報屋・ドクと仲間になり、
魔法使いの天敵・異端審問所と衝突!
激戦の末、辛くも勝利を収める。

伝説とされるネメシスの巣"ラディアン"の手がかりを握る
魔法使い騎士団の本拠地へと到着したセトだったが、
ラディアンを探していたのは昔のことだと言われてしまう。

魔法騎士志願者の少女・オコホとの出会いや、メリ・ドクとの別れ、
セトを追う異端審問官、新たな敵・商人男爵との激突など、
セトの冒険はますます盛り上がっていく!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

どうして異端審問官はセトら角の生えた少年を執拗なまでに追い回すのか…
そして魔法使いを目の敵にするのか…
恐らく物語の核心の一つに相当すると思うのですが、実はこれが未だ良く分からないのですが、異端審問官が「奇跡の人」を投入して本気で魔法使いに戦いを挑んだらどうなるか…
その顛末が痛いほど伝わってくる展開であったことだけは間違いありません。

魔法使い…今回の場合は魔法騎士団になるのですが、彼らだって指を咥えて黙って見ていた訳でも一方的にやられた訳でもありません。
シファンディールを治める、麗しき巨大な女王であるクイーン・ブーディカを先頭に、空気中のファンタジアを操り勇猛果敢な突進を何度も何度も繰り返したんです。

ですが、異端審問官のやり方は魔法使い側からの視点で見ると周到で狡猾…
まるで、魔法使いの心と身体を同時にへし折る方法を熟知しているかのような場面が待っていましたから…

この様な大惨事が起こる前、とある事情で満身創痍だったセトは自らを森の妖精だと明かしたミルに「カイルトの森」という場所で一命を救って貰っていたんです。
そこにはミルの伴侶であるジルが暮らしていて、まるで家族にように接してくれたんです。
それだけじゃありません。
ミルは魔法を生み出す源であるファンタジア使い方…特に制御の仕方をセトに指南してくれたのです。
ミルとジルが育んできた森です。
セトにとって空気が優しくてとても居心地が良い場所だったに違いありません。

異端審問官の仕打ちが目の前で武器を取る騎士団に対するモノだったら…
降りかかる火の粉は払わなければならないのは理解できます。
ですが、彼らが引き起こしたのは目を覆う様な惨状だったんです。
怒りと悲しみに我を忘れたって全然おかしくありませんでした。
もちろん、私も涙で前が見えなくなりましたよ。

ラストの展開に少し希望の光が見えたのが唯一の救いでした。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Halo at 四畳半さんの「ナラク」
エンディングテーマは、NakamuraEmiさんの「ちっとも知らなかった」

2クール全21話の物語でした。
物語は何度も急転直下しましたが、制作がNHKなので作品は安心・安定していたと思います。
原作は既刊12巻まで刊行されてるようですが、2期までで原作の10巻までが使われたようです。
せいさくがNHKなので続編はきっとあると思いますが、ストックが貯まるまで少し時間が掛かりそうですね。
ですが、しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 10

hidehide さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

長旅、そして声優さんに…

2期続けてみました。
…長くなるなぁ…コレ…長旅だ…

けれど、
3期(あるなら…)さらなる成長、展開が楽しみですね。
今、無ければ…無いのかもしれませんが…
NHKも、
金ばかり請求せず、
きちんとヤリ切って頂きたい!

個人的に、ゆるキャン好きなのですが。

花守さんは、本当、幅の広い声の声優さんだと
実感しますね。
例を挙げるなら、今作 悠木さん早見さん、
メジャーで花澤さん、水瀬さん、本渡さん、天宮さん、
ベテランどころだと朴さん沢城さんは
声のトーンは違えど、各キャラ、判り易いのですが、
今作『セト』とゆるキャン『なでしこ』は
聞き慣れるまでは別人だと思ってました。
やはり、
起用率の高い人気声優さんは、流石ですね。

3期もあったらイイな、に★4
NHKの怠慢に-0.5 ですね。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 0

65.5 13 騎士でファンタジーなアニメランキング13位
英雄王、武を極めるため転生す ~そして、世界最強の見習い騎士♀~(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (205)
655人が棚に入れました
自由を望んだ英雄王が、美少女転生して最強騎士無双!!!! 異世界最強 TS 転生ファンタジー! 女神の加護を受け『神騎士』となり、巨大な王国を打ち立てた英雄王・イングリス。 やがて年老いて天に召される直前、「国と民に尽くした一生では、自分自身の武は極められなかった。次の人生では、自分のために生き、限界まで鍛え抜いてみたい」と強く望む。 その願いは女神に聞き届けられ、遥か未来へと転生を果たした…… しかし、生まれた先は騎士の名家の『娘』!? そして何故か、騎士失格の烙印を押されてしまうが…… ――「むしろ好都合。出世をせずに最前線に居続けられる。実戦に勝る修行はない!」 幼馴染みであるラフィニアの従騎士として修練を積むために王立騎士アカデミーへの入学を目指す。 麗しき世界最強の見習い騎士♀の伝説が始まる――!
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

伝説の勇者の前説

●【獣】の種族、リップルさんは仮想通貨界の希望の星か?
{netabare} 【獣】の種族でありかつハイランダー系の「リップル」さんの名前を聞くたびに
仮想通貨リップル社のXRPのことが頭に浮かんでしまいます。

そしてこのXRPと連動する「フレアトークン」というコインのイメージシンボルが
見事に「羽」でありまして、「羽」のシンボル自体はどこにでもありますが
ドル基軸通貨体制崩壊を視野に入れた次世代世界通貨の覇権をめぐる通貨戦争において
リップルさんとその背後にいる金融マフィアたちが何かしらの野望を抱いておるという話が
ありまして、そういうわけで個人的にはリップルさんに注目しているのでございます。
何故ならハイランダーの種族は独自のシンボルに固執する習性があるからであります。{/netabare}


バトルジャンキーが性転換転生するという荒業、なんだそれ?的な作品でございました。

面白いかどうかはもはや個人的にはどうでもよく、むしろ面白くなくても
設定だけはいつもいつも何故か堅いなろう系には目が離せません。

「ハイランダー」という言葉と概念を広めた功績は計り知れないものがあると
個人的には本作を高く評価しています。

話は少し前に戻ります。
{netabare} 【優生思想」に毒された「ハイランダー」=天上人の「イー【ベル】」は
自身の護衛を怠り危険にさらした罪の「代償」として王の腕を斬り落としました。

【ベル】は代償を求めます。
【代償の請求】これが「【ベル】の第2法則」であります。

これで「【ベル】の法則」が出揃いました。
「【ベル】の第1法則」は「死亡フラグ」
「【ベル】の第2法則」は「代償の請求」
「【ベル】の第3法則」は「災いの発動」

「【ベル】の法則」の本質は「第2法則」の「代償の請求」でありますが
それが「死亡フラグ」という形として現れるか、「災い」という形として現れるか
の違いがあるという話でございます。

この法則を知れば色々な作品の解釈に役立ちますので是非とも参考にしてみてください。{/netabare}

●「ハイランダー」の血族

今回「イー【ベル】」という名の{netabare}「ハイランダー」が登場します。

またまた出ました、名前に見事【ベル】の文字が使われています。
そして「イー【ベル】」の目はお約束の【オッドアイ】であります。

「眼帯キャラ」に【オッドアイ】、更に「三つ目」。
これらの「目」を強調した表現はアニメ作品の中ではバカの一つ覚えのように繰り返されます。

このようなバカの一つ覚えは要するに「魔眼」を表しているのですが、
元ネタは【プロビデンスの目】であります。

【プロビデンスの目】とは【プロメテウスの目】とも呼ばれるもので、「全能なる目」
「神の目」、「先見の明」などの意味合いがあります。

エジプト神話の【ホルスの左目】や北欧神話の「オーディン」の逸話に由来します。

【フリーメイソン】のシンボルとして有名ですが、基軸通貨ドル紙幣や
フランス人権宣言の版画などにも意味深にこれが描かれています。

欧州の大聖堂など至る所で「この目」がシンボルとして掲げられてるのを確認できますが
キリスト教と関係するのかと言えば全く無関係であり、そのルーツはエジプト神話等であると
判明してるわけですから、「神の目」と言っても「異教の神」ということになるわけあります。

そして【オッドアイ】のハイランダーは、またしてもバカの一つ覚えのように、見事「アホ毛」
を生やしており、いかにも性格が悪い感じで地上人を見下します。

「影実」の主人公はモブキャラを馬鹿にしたような言動が目立ちますが、それと同じく
本作の【オッドアイ】少年も上から目線が特徴的な【優生思想】を持っていることが
明白であると見て取れるわけであります。

【優生思想】と言えば「ナチスドイツ」でありますが、実はヨーロッパの貴族もこの思想に
染まっていると言われており、つまり現実世界の貴族と「ハイランダー」は思想的には一致する
という考えが成り立つわけでございます。

地上人は「家畜」であり、「ハイランダー」は(家畜の)「飼い主」であるという考え方、
これこそ【優生思想】を端的に示したものであると言えます。

以前に登場したハイランダーのセイリーンちゃんは同性愛志向ある巨乳好きのエロキャラしたが
今回の【オッドアイ】少年は残虐性が顕著という特質を持っているようであります。

現実世界において残虐性が顕著だった人物と言えば、実在したリアル吸血鬼、あるいは
血の伯爵夫人として名高い「エリザベート・バートリー」が真っ先に思い浮かびます。

この悪役令嬢は拷問器具【アイアンメイデン】を考案した人としても有名でありますが、
自身の美貌を維持するために若い娘を殺傷しその血を浴びたり、拷問行為を楽しむなど
実に「変態性癖」の持ち主でありました。

エロキャラの「セイリーン」と残虐キャラの「イー【ベル】」というハイランダー
両者ともに「アホ毛」を生やしていますがこれはただの偶然でしょうか?

プリズムパウダーを一服盛られ魔石獣化した「セイリーン」でありましたが、
その姿かたちの特徴はと言えば、背中には「羽」があり頭には【角】が生えております。

「角」と言えば【デーモン】であり、それに「羽」ならば【悪魔】ということになります。
正体を現した「ハイランダー」の姿とは、実は【悪魔】であったというオチであります。

【悪魔】と言えば【堕天使】、即ち【堕落した天使】であります。

地上を「見張る」天使の一団(ウオッチャーズ、グリゴリ)は人間の女に欲情し
自分の子を産ませようと堕天しました。これが【堕落の天使】のルーツであります。

彼らは「創造主」の意に背く【反逆者】(=【サタン】)であり、
自らの「欲望」に忠実な【エゴイスト】でありました。

「角」とは「エゴ」を象徴的に表しているものとも言われます。
「角」に似たものに「ヤマアラシの針」がありますが、「ヤマアラシのジレンマ」とは
人間のエゴの本質を表現しているということであります。

「堕落した反逆者」たちは人間の女を孕ませ子を産ませ、そして
人間と天使の「混血種」が誕生するのでありました。

この「混血種」の人間は当然の如く、通常の人間を超越した存在であり、特別な能力や
特別な知識があり、ある時には天使由来の特別な美貌を兼ね備えていたとの話であります。

「混血種」にはある呼び名があったようですが、今はわかりやすいように
その種族を「ハイランダー」と呼ぶことにいたします。

彼らは【堕天使】由来の【エロ】さと【残虐性】を有し
特殊な「能力」や「才能」に恵まれていたというわけであります。

「アホ毛」に「魔眼」、それは種族を表すシンボルであります。

「アホ毛」は【デーモン】の角であり、【堕天使】の角と一致するものであります。
「魔眼」は特殊な能力や知識を表すシンボルでありますが、由来について考えるなら
「アホ毛」と連動するだろうということになるわけであります。

ハイランダーの特徴をまとめると以下のようになります。
アホ毛、魔眼、エロ、残虐性、優生思想、特殊な能力、才能、美貌

そして更に言えば【ベル】という名前もこの「種族」に関係してくるというわけあります。

アホ毛や魔眼などの表現はこの先もバカの一つ覚えように繰り返されますので
当方の「ハイランダー」{/netabare}の話もまだまだ続くということになるでしょう。


●「ゴーストハンド」が発動する世界
例えば「ハイランダー」と言う設定を含め、なろう系作品のすべてが申し合わせたかのように
{netabare}連動しつつ、世界の真相の暴露をしようとしているような気配さえも感じずにはいられません。

「魔石」という「パワーストーン」はスチームパンクには必須のアイテムでありますが
魔石【獣】化する「ハイランダー」と言えば「転天」の主人公も魔石保有者の王族であります。

某作品では「魔法科学」という中途半端な用語でお茶を濁しているようですが、要するに
【錬金術】を意図的に暈しているだけでありまして、そもそも【錬金術】と【科学】とは
根っこは一緒で本来は繋がっているという真実?
あるいは秘密を暴露しに行っているという話であります。

「影実」でも当たり前のように描写される「魔法陣」などはファンタジー作品ならば
何の違和感もないものでありますが、要はこれも【錬金術】と密接な関係にあるカラクリ装置
ということでありまして、ということを踏まえて考えてみますと結論としては
ファンタジーの世界観は木っ端微塵に瓦解してしまうというオチでございます。

【錬金術】と科学が根っこで繋がってしまうとファンタジーと言うフィクションの世界が
矛盾して成り立たなくなるという真実の暴露を表現しているのではないのかと
そのように読み取れる次第であります。

呪術使いの【八咫烏】や【陰陽師】は実在します。
そして彼らはある意味「ハイランダー」と呼ぶべき種族であります。

実在する【呪術使い】のことをファンタジー作品として表現する時、
フィクションがフィクションとしての意味を失い、フィクションという形式で
真実を暴露しているだけになるというある意味間抜けなお話になります。

「英雄は色を好む」だとか、同性愛傾向が強い作風などの元ネタが
実は「ハイランダー」と呼ばれる種族に由来する特性だったりしたら?
フィクションを前提としてる{/netabare}視聴者は何を思うでありましょうか?


TS異世界転生ものと言う意味でゴリゴリないつものパターンでありますが
TSものと言う割には他2作品に比べるとジェンダー要素は薄いという意味では
味付けはさっぱり風味なようにも思えます。

本作など特に当てはまることでありますが、なろう系作品などは原作者がゴーストライターでも
全く問題ないと言いますか、むしろゴーストである方が都合がいいというくらいに、ある特定の
作品傾向あるものを連発できるのは、なろう系の強みであるとさえ考えられます。

なろう系の物語の出来栄えについて言うならばほぼほぼ大したことが無いという結論になりますが
但し設定といいますか、裏設定について言うならば、新人作家の類が宮崎駿氏や庵野氏と
同レベルのディープな世界観を簡単に理解し簡単に再現してるようなところあり、
それについては違和感めいたものを感じずにはいられません。

例えばファンタジー作品に「ハイランダー」という種族が出てきたとしても何の違和感も
ありませんが、{netabare}「魔石」、「エーテル」という用語が見事に出揃うならそれは
「錬金術」に直結する話であり、「スチームパンク」的な超古代文明の
失われたオーバーテクノロジーというものが強く意識されるわけであります。

そして伝説の勇者や英雄、王侯貴族のルーツとハイランダーという種族の関係性について
軽いノリでやっているとしか思えないなろう系作者が理解してるというのはかなり無理が
ある話のように思えてしかたがありません。

なろう系作品の物語やキャラ設定などの軽いノリの割にガチガチの硬派な裏設定が
かなり矛盾しており、ある種の不自然さに違和感を覚えてしまいます。

そもそも駄作連発マシーンのなろう作品に躊躇なく出資する勢力が
当たり前のようにいるのもなんだか奇妙な話でありますが
そういう意味でもなろう系作品とは謎が多すぎて目が離せないのが個人的な見解であります。{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 6
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

世界観・キャラ・ストーリーが良く練れていてテンポもいい作品です。

 話の展開にスピード感があって、思っていたよりも沢山のエピソードがポンポンと進んで行くのが良かったです。
 設定は、上下の世界の関係とか、ハイラルメナス、魔石獣、マナ、エーテルなども良く考えて散りばめていて面白い世界観を構成していました。

 その世界の謎を解きながら強くなってゆくという部分が、英雄王転生設定ともなかなかうまく融合しています。
 被支配者側に主人公を置くことで解放のストーリーになっていて分かりやすいしその割に単純ではなく、3つ巴の集団の配置がストーリ-の奥行きになっていました。結果としてキャラの個性が活きていたと思います。

 途中で終わってしまいましたが、一応強敵を倒す部分と若干謎が解ける部分もあるので、尻切れトンボ感は少なかったです。ただ、続きはやって欲しいですけどね。

 文句があるとすると、英雄王(ヒロイン)がどうやってどれくらい強くなっているという部分が分かりづらかったので、最後の魔石獣を倒した時のカタルシスが弱かったです。敗北の場面を中盤に1か所いれるだけで「強くなる」というテーマがさらに強調されて随分印象が変わったと思います。

「なろう」小説なんだと思いますが、出版小説的な設定・ストーリーの構成・作り方がしてあるのが面白さにつながっていると思います。

 アニメの質ですが作画は悪くない水準に仕上がってました。手放しでほめるような感じでは無いですが、緩急をつけて決めるべきところはちゃんといい作画になっていました。まあ、お風呂とか女子だけですけど。
 キャラデザは平凡ですが普通に可愛かったと思います。時々不思議な質感の場面があるのは英雄王設定を引き立てようとしたんだと思いますが、ちょっと戸惑いました。

 音楽性はちょっと残念ですが、OPアニメの作画は良かったです。

 ということで、意外や意外というと失礼ですけど、平凡な異世界転生なろう系と思っていましたが、結構高い水準の作品でした。いい出来だったと思います。

 調整して平均の評価4にしたかったですが、どう考えてもこれ以上は高くできないので、3.9が妥当な水準かなあ。ただ、満足度は評価点以上あると思います。


 



以下 1、2話時点の感想です。


1話 期待枠、しかし、俺TUEEEだけの雰囲気も。作画・演出・キャラデザは良いです。

{netabare} 今期は異世界多すぎて、皆さんのレビューを一通り見て判断するつもりですが、本作はキービジュアルのセンスがいいので見ました。

 異世界モノ多すぎ問題は確かにありますが、考えてみればSFも学園ラブコメもテンプレか模倣の組み合わせばかりです。異世界ものだけでなくあらゆる創作物は設定の組み合わせでしかなく、独自性を出せる状態ではありません。

 重要なのは、何を見せたいかを明確にすることでしょう。本作は異世界テンプレでキャラ萌えしてね、という意図だと思います。
 型としては「無職転生型」がベース。「不適合者」的な異世界間転生、そして「失格紋?」みたいな俺以外弱体化、「異世界美少女受肉」のTSなどなど。分解すればきりがないです。そもそも、どれがオリジナルかすらわからない状況です。

 ですので、重要なのは見せ方ですね。本作は導入の工夫からいって、ストーリーもちゃんとしているのではないか?という期待がもてました。

 周囲の人間が魔法使えない設定と女子だけパーティーみたいなので、他の登場人物いる?という状態にならなけばいいのですが。
 主人公無双で全然いいんですけど、どこかポンコツであってほしいなあ。あるいは主人公と同クラスかそれ以上の敵がいるか、ですね。
 
 作画は結構奇麗だし、演出も悪くないです。ヒロインのキャラデザもいいので期待枠ですが、OPの雰囲気が女子だけハーレム俺TUEEEどまりのような感じなのでちょっと様子見ですね。開き直って「陰の実力者」みたいな面白さが出る例もあるので、振り切ってくれるならそれでもいいのかも。{/netabare}


2話 ああ…これは面白いかも。ヒロイン(じじい)のキャラも良い。

{netabare}  俺TUEEEですが、話に構造があります。と言う事は展開があるということなので、これは面白いと思います。

 あの天の支配者的なのって、無職転生にもいるっぽかったですが、初出はなんでしょうね?「ラストエグザイル」が一番古いかなあ。もちろん「ガリバー旅行記」つまりは「ラピュタ」がありますけど。ラピュタはガリバー旅行記で文明批判でしたが、本作ではどうでしょう?
 支配…GAFAとかなら面白いですが、設定上はやっぱり階級っぽかったですね。まあ、テーマ性はあまり期待せず、冒険譚あるいはバトル物として期待できそうですね。{/netabare}







 

投稿 : 2025/01/04
♥ : 12
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

武闘派ヒロイン

{netabare}
冬アニメのTSモノの一つ。(TS要素はそこまでないけれど)
武を極めるためおじいちゃんが可愛い女の子に転生して暴れまわる話。
転生前の目的通り、転生した後は色んな人相手に戦いを挑みまくるバトルジャンキーな性格。
無双物だけど、イングリスの裏表のない脳筋っぷりもあって、見ていて不快感などはない。
ほぼ敵なしにも関わらず、向上心を捨てていない感じが好きになれる。
転生要素が具体的に活きてくる話はないけれど、主人公の性格は男性的に感じるので、そこの理由付けとしての転生要素だったのかなと思う。
転生前と転生後の性格にギャップがある作品が多い中、この作品はその部分に一貫性があって良かった。
ラフィニアとの姉妹的な関係性もいい感じ。
女の子ばかりだけど百合アニメには傾倒してないんだよね。
あくまで頼れる相棒という感じで好きかな。
他の女の子も全員個性的で可愛くて萌え枠として優秀。

ただ、後半はちょっと飽きた。
最初の方はキャラで楽しめるけど、そこに飽きてきた途端にワクワク感が薄れる、典型的なキャラアニメだった感は否めない。
ハイランダーや血鉄鎖旅団の対立関係等、設定/世界観は凝っていた作品だっただけに、もう少し話も頑張って欲しかった。
特に、血鉄鎖旅団の行動が悪く見えなかっただけに、悪役扱いだったのはちょっと引っかかる。
不干渉いいながら、普通に戦い出すのもどうなのか笑

こういう美少女ものでは珍しくOPが男性ボーカルだったけど、あの曲は主人公の勇敢さとマッチしていて良かったと思う。

私的評価:62点
私的ベスト回:2話

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆8
オープニング男性ボーカルかよw また失格紋みてーなオチなんだろ。
はよ逃げろや無能。親の覚悟を無駄にするなや。
これで死んだらどうすんねん。可愛い。キャラデザ今期1好きかも。
キャラデザはマジで好きだけど内容は普通だな。だっさw
キャラ好き補正がかかって楽しめた。

2話 ☆10
評価されない項目。百合いいぞ。
このOP前回聞いただけなのにめっちゃ耳に残ってるわ。
なんか面白い設定だな。見た目17歳ぐらいだけど、12歳w
なろうにしては設定が凝ってるな。
あ、噛ませだ。じゃあそんなに胸出すな。冗談にマジになるな。
軽蔑しますが可愛い。ここの薄い本はよ。
イングリスちゃんが好きすぎる。強気な子かわいい。

3話 ☆8
関係ない戦闘してないで本題を見せろ。見えそう。
次々に敵出てきて何がなにやらw ソウルジェム。
けどレオンのやってる事悪いとは感じないけど。
まあイングリスの方針的に大きな敵は作りたくなかったか。
結局街守っとるやんw 年齢上がってもちゃんと可愛い。

4話 ☆9
槍を掴めばいいのでは(正論) 脳筋戦法。腕を切り落とせや。
速攻の伏線回収w 異形化好き。可愛い。

5話 ☆8
脳筋スタイル。CGが酷い。あの時のイキリ男か。
この時代に食堂あんのか。全員無料じゃんw 買収されてて草。
金髪ツンデレリーゼロッテ被り。

6話 ☆8
体育会系クソ教師。冰剣みたいな顔芸やめろ。ヘリコプターか。
親の顔より見た試練。
他人の層に入ったら他人の過去見ることできそう。
他人の試験に乱入しちゃまずいだろ。

7話 ☆6
早くなにか食えよw 絵面がシュール。セイリーン可愛い。

8話 ☆8
このメガネの噛ませ感。ユア可愛い。足やん。ユア好き。
リップルさん強いのか。冰剣要素。

9話 ☆6
勘がいい。ユアちゃんほんと可愛い。
この子そんなこと考えてたんかよw シルヴァホモ認定されてて草。
いや近衛騎士団に逆らうのはやばいだろw ほんとに久々。

10話 ☆8
ハイランダー滅茶苦茶だな。国王もちょっと反抗しろよ。
スパイ教室か? メガネ丸くなったな。イーベルクズすぎて草。
こんな奴殺されてもいいだろ。時間停止か? 僕の王の力がああああ
くっつくんかよw こいつの前でやるなやw
この時代の人に任せるとか言って結局戦ってて草。煽るな。
今思ったけど遊戯王にありそうなキャラデザだわこいつw

11話 ☆8
お前ボロボロにされてたのにイキるなw
お前何もせんつもりじゃなかったんか。血鉄鎖そんな悪いとは思えん。
血鉄鎖罠にかけたとか言ってたけど、この強さじゃイーベルだったら返り討ちにあってたなw リップルか。

12話 ☆7
草。ユア可愛い。武器化つてなんだよ。
男キャラにも出番があって良かった。と思ったのに。
結局目立った役職になってて草。

曲評価(好み)
OP「DAY1」☆9
ED「セルフハグ・ビッグラヴ」☆4.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 5

85.6 14 騎士でファンタジーなアニメランキング14位
ゼロの使い魔(TVアニメ動画)

2006年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (3287)
18491人が棚に入れました
平凡な高校生・平賀才人はある日突然、異世界ハルケギニアに召喚されてしまう。彼をこの世界に召喚したのは、トリステイン魔法学院の生徒でありながら魔法の才能がまるで無い「ゼロのルイズ」こと、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールだった。失敗とはいえ、召喚の儀式によって呼び出された才人は、「使い魔」としてルイズと契約のキスを交わす。すると、才人の左手には使い魔の証である契約のルーンが浮かび上がった。こうして、ルイズと「犬」扱いされる才人との奇妙な同居生活と冒険が始まった。

声優・キャラクター
釘宮理恵、日野聡、堀江由衣、櫻井孝宏、いのくちゆか、井上奈々子、川澄綾子、高橋美佳子

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

軽度釘宮病患者視点Ⅳ+α

正統な釘宮病患者用作品、同時に「最悪の釘宮ウィルスの発生源」でもある
俗に言われる「釘宮キャラ」を重視した作品の一つ

■釘宮キャラと呼ばれる為の条件は4つ
ツンデレ、貧乳、ロリ、※絶対領域

※絶対領域
スカートとオーバーニーソックスの間の素肌部分、詳しくは検索されたし。
[ミニスカートの丈] : [絶対領域] : [オーバーニーソックスの膝上部分] 
の比率が4:1:2.5 が黄金比とされ、許容範囲は±25%程度という見方が有力。
釘宮キャラ以外でこの領域を持つ有名キャラは初音ミク、戦場ヶ原ひたぎ等

■この作品の中身

対象年齢★★★☆☆ 釘宮以外の不純物★☆☆☆☆ 釘宮成分★★★★★

■この作品への見解

これは自分が釘宮ウィルスに感染した作品で、一言で言えば【最悪の出会い】
という事になる。こんな出会い方はしたくなかった。
自分の他レビューの毒っぷりを見れば分かると思うが、基本的にはドS傾向に
あり、性癖もそっちよりで、にもかかわらず俺のプロフィール欄には

◆萌え仕草、萌えシチュエーション
 知ったかぶり、赤面、寝癖、嫉妬
◆関係性萌え
 飼い主とペット、主人とドレイ

こんな馬鹿な話があって良いのか、どう考えても世界は間違っている。
俺が間違えているのではなくこの世界が間違っている、間違えているのだ。

釘宮を輩出した世界、ゼロの使い魔を排出した世界、自分はその世界を心底
憎まずにはいられない。一体何故、自分の棚には来年1月から放送予定の
「ゼロの使い魔F」が並んでいるのか、誰が何の目的でこんな事をしたのか。
世界が自分を貶めようとしている。この大いなる力に抗う術は無いのか・・。



で、まずは対象年齢についてだが、これは作品の話を理解するだけであれば
対象年齢★☆☆☆☆・・いやむしろ☆☆☆☆☆。多少4属性に絡むゲームでも
やってればいれば内容なんて小学校の高学年~中学校でも把握出来る。
ちなみに、話の内容は原作者が「三銃士が元ネタ」と明言している模様。

釘宮ウィルスへの抗体があった場合こんなしょーもない作品は中々無い。
よって、「釘宮病患者のみなさんに愛されるアニメとしてよろしいので」
については個人的には「間違い無いよ」としか言えない。

ただ、主人公の魅力は一概にそうとも言えないので、それは後で触れる。
小説は読んでないのだが、シリーズ累計450万部の裏には描かれている女達の
魅力の他に、この事が理由の一つにある気がしている。

あとは二期三期では方向性が変わってくるが、一期の場合は男女の距離感の
良さ、かな。それも後で触れるけど、結局は釘宮の功績が一番だと思う。
ルイズが釘宮じゃなかったら自分はこれには然程影響されなかった気がする。


次に移る。
病状が悪化していた時のニコMADの見過ぎで、記憶からの考察では成分量を
見誤る可能性があるので、レビューの為再度悪化を覚悟で最初から見たのだが
やはり「不純物★☆☆☆☆」「釘宮成分★★★★★」で何の問題も無かった。

不純物については、とりあえず1期は堀江のシエスタがやや絡んで来る程度。
程よい巨乳と、堀江の仕事、メイド、垂れ目、主人公との関係により二期以降
は川澄のアンリエッタ姫と共に相当数のファンを獲得する事になるのだが、
まあそれは先の話で、今作品ではやはり★☆☆☆☆程度の扱い

I~Ⅲレビューを読んでいる人なら気づいたと思うが、ストーリーが不純物に
ならない、というよりはルイズ(釘宮)と特殊プレイをするのが作品のメイン。
多分話の元ネタを堂々と明言してるのは、話なんてオマケだから。

だ、か、ら、この作品は危険なんだよ。

主題歌の歌詞に「~略~から始まる二人の恋の~」とあるが、とんでもない
始まるのは特殊なプレイであって恋なんぞ話と一緒でただのオマケに過ぎない。
ここを間違えないように、勘違いしないように。

自分のレビューではキャラ用品という言葉をよく使うが、まず間違いなく原作
そのものがキャラ用品。じゃなければ、脚本家が変態過ぎる。


釘宮成分★★★★★については、これはもう萌えという形を借りた特殊な交尾
に該当するもの。ツンとかデレとかエロとかそういう次元は超越してる。
仲の良過ぎる二人が、特殊なプレイを楽しみながらイチャついている。だけ

対象年齢★★★☆☆としたのは、実際はエロや交尾では無いものの、そういうの
より更に上位・・というよりマニアックな世界なんで、自分の性癖すら理解して
ない若いうちに踏み込むと、釘宮ウィルス抗体の有無によっては非常に危険。
って意味が一つ。18禁どころの騒ぎではない。


あとは特殊プレイに愛だの恋だのを関係させたがる思春期の若造や、すぐガーっ
となってガーっとやるのを求める発情期の動物ではプレイの趣を理解できない。
よって対象年齢★★★☆☆という事になる。んだよ。★5でも良い位

アホな精神学者が萌え=性癖って結び付けてたけど、萌えと性癖は完全に別物で、
相反するものでも成り立つ。一緒の人も多いっぽいですけどね。
このあたりはSとMに関する書物では・・まあいいや、そんな話はしたくない。


深く考えなきゃバカップルが視聴者相手に変態コントをやってる感じ。
ルイズ(釘宮)にネタをやらせる為の、そんな事をしたらどうなるか分かってる
だろwな主人公の行動と、あとはストーリーそのものがルイズに色々と萌え的な
行動をやらせる為に出来てる感じで、当然成分は濃くなる。

言ってしまえばお約束の場面が非常に多いのだが、釘宮の仕事のせいでお約束の
場面がここまで魅力的な作品というのを自分は知らない。
お約束を待ち望んでいる、つまりは既に調教されてしまっている訳だ。

・・以下はネタバレ完全に無しだと難しい気がするので、
まだ作品を見てない状態で読む人は注意。と言っても、ネタバレしても何の問題
も無い話なんで、てか話にはほぼ中身が無いんで、おそらく問題は無い。よ


■お約束部分(可愛い嫉妬&特殊プレイ&仲が良い二人)について

いちいちメソメソされたり、陰謀巡らされたり、ヤンデレられても実際は困るんで、
嫉妬をああいうプレイで解消してもらえると男としては非常に助かる訳でして、
主人公はその気は無くても、というか明らかにその気で「ルイズを怒らせてプレイ
を満喫している」。これは設定上の話じゃなく原作者&アニメ製作側&そういう
目線で見てる視聴者に共通する感覚ね。

あとはこのゼロ魔の影響で「釘宮が男をこの作品のように扱う事が増えた」んで、
そっちを見てれば分かるかな。それの原液。
まー、実際見た方が早い。通して見る気が無いなら2話の最初で状況が分かる。


で、見進めていくうち男女の距離感の良さに気づくんだけど、あんなに仲が良い
男女二人は見た事がない、よ?あれこそが至高のスキンシップってやつだな
よってこのアニメの最後の方はどうでも良くて、二期三期は一期が好きで釘宮が
いるから見たのであって、内容としては評価してない。

あっちは個人的には駄作。一番大事なところを完全に取り違えてる。
それでもFは見るけど・・、いや世界に貶められて見せられるんだけど


■ルイズコピペについて

・・あ、自分の場合は釘宮が好きなのであって、しかも所詮は軽度釘宮病だから
ルイズへの偏愛は無い。けど作品を語るにはあれが良いと思ってね。

ただ、流石にあの変態コピペは張りたく無いんで、


2chスレ【ルイズのコピペを超える気持ち悪いコピペって存在するの?】

4
ぶっちゃけルイズのは感動した
8
他のバカと違って下ネタ一切使ってないから評価できるよなルイズのコピペ
情熱を感じる
16
いわれてみればルイズだけは愛だけで構成されてんのなw
34
ルイズコピぺは気持ち悪くない
大自然を見たときのような感動を覚える
37
ルイズのコピペは全然キモくなんかない
人を好きになる事がどれ程素敵な事かがよく伝わってくる
いかにルイズが好きかを素直な気持ちで文にした物だからむしろカッコいい


作品の趣を理解してる人のはこーゆー人達ね。
他の奴等は二次元と三次元、現実と仮想(アニメ)を混同してたり、思春期の青さ
や動物的な衝動を押さえ切れないお子様。

って話が、例のコピペの内容と逆に聞こえる人は、まだ若い。
あのコピペを書いた奴がド変態なのは間違いないけど、現実との線引きって意味じゃ
キッチリ出来てる。出来てるからこそああいう事を書くんだよ。


何が言いたいかと言うと、あのコピペから「世間のイメージど真ん中のダメオタクを
想像するような人」は現実と仮想の区別が出来ず、アニメに踊らされるタイプ。

言ってしまえばゼロ魔もルイズ(釘宮)も、更には【例のコピペも作品】であって、
つまりはコピペ内容とコピペ書いた奴の現実の状況とはあまり関係が無い。

なんとなくだけど、自分が思い浮かべたのは「服装他にこだわってて、神経質気味で
そこそこモテるエリート会社員、既婚者で一児の父親 (隠れてゼロ魔読んでる変態)」
こいつはただの妄想ね


こーゆーのに嵌り込むのは欲求不満な人間よりも、現実で自分の欲求をある程度
満たした上で、それ以上の欲求を満たそうとして、更に上位の世界をを求める奴等。
普通のプレイでは満足できなくなった人間達の世界、SMクラブみたいなもんだな

で、今から主人公の魅力について書くけど、現実が終わってるダメオタクだと
主人公の性格や行動と正反対になるからあいつに好感を持てないんじゃないかな。と

ルイズはもう実際見た方が良いし、好みや釘宮ウィルス抗体の有無もあるだろうから、
・・強いて言えば見直した時に思ったのが、ルイズも含めた女キャラ全員の体の細さ
あとは指の長さに目がいった。顔が大きい目のロリ風なだけで、体は色っぽい


■主人公(平賀才人)の魅力、台詞のリアリティ

もうどう考えてもマニアックな変態か、人間観察好きか、好奇心あり過ぎな人か、
俺に似てる人しか読んでないはずだから、この作品とこの作品以外の色々な作品の
ネタバレもやや含めて本気で書くね。

- 才人の台詞 -

まずはネタバレ含めない台詞の方からだけど、真剣な台詞、臭い台詞、ネタ台詞
以外の部分、通常会話の才人の台詞が妙にリアル

平凡な高校生って設定っぽいけど、実際現実の平凡な高校生、自分&周囲にいた
連中の言葉遣いに凄く近い。粗暴・・って作中では表現されてるけど実際はそんな
もんじゃん、あの崩れてる言葉遣いがリアル。

才人と声優が同じのシャナの主人公、あの優男みたいなのはいない事はないけど、
リアルかと言えばリアルじゃない。根暗窓際系の少数な生き物


- 才人の行動 -

まずはハルヒのキョンとの比較。キョン君普通っぽいけど、結局受身な事が多くて、
基本的には草食系でガツガツはしてない。思考描写の方ではザ・男子高校生の脳内
軽くしたような内容もあるけど、やっぱり色々と受身。

で、平賀才人、いぬかみの主人公、とある魔術の上条、あらららぎ君、
あとは咄嗟には出てこないな。古いアニメだと割とあるけど、萌えを含むアニメの
主人公でこの手のタイプは少ない。ってのは「女の為に積極的に行動する男」
更にここから、あらららららぎさんと上条君を話から抜こうかな。


いぬかみの主人公と平賀才人は女に慣れてて、かつ女好きでフェミニストで、
才人最初ルイズの着替えで設定上あわわになるけど、その後の対応は慣れてるっしょ
えーと、設定上のあわわじゃなくて、ルイズや他の女との「通常会話の部分」ね。

その上で絶対に譲れない部分、心に芯を持ってて、ハードボイルドダンディの
予備軍とでも言おうか。やる時は激情を持って開き直りきっちりやる、魅せる男
何がハードボイルドでダンディかはよく分からんけど、分かれよ!


男>女ってか「男は女を守る」っていうのが先にあり、プレイとしてはルイズに
あんな事されて喜びながらも、男>女の部分は常に持ってるし、そーゆー事を特に
恥とも思ってない。やる時はやる自信と経験があるんだろうし、だからあーゆー
特殊プレイしてても余裕があるんだよw

話す女によって対応を変えるリアリティもあって、才人女で対応変えるっしょ
ルイズにはやや甘え弱音を吐きつつ怒らせて遊びつつ、シエスタには紳士で、肌黒
巨乳にも相応の対応。女じゃないけど、素敵キャラギーシュへの対応もね。


割と回る頭、行動力、格好のつけ方、最後の方の挫け方、立ち直り方とか、
そのあたりの主人公の内面、行動に同調できる人間が好む作品じゃないか。と
恥ずかしい事や臭い事は言っても男として格好悪い事は言わない、格好をつける。

だからさ、釘宮ばかりじゃなくて才人も見てやれ、良い男だぜ、と俺は言いたい。
ツンデレって意味じゃ才人も十分ルイズにはツンデレ、真の意味でのツンデレね
そして釘宮キャラの相方としては一番良い男、それだけは間違いない。

故に釘宮とあんな特殊プレイをしてても「お前なら良いよ」ってなる訳だ。


- 才人の周囲からの評価、モテ具合が妥当 -

とらドラのあの変な頭の奴なんて、もう物理法則を無視して完全に話の都合でモテて
るんで、その点才人はあれ実際にモテる系で、そーゆー点の違和感が無い。

ルイズ(釘宮)を掴むべくして掴んだ、他の女達からも好かれるべくして好かれた。
このリアリティがあるからこそ見ていておかしな感じが無い。


話の都合で変な男が何故か惚れられるとか、恋愛事に計算は通用しないっつっても
現実のそれは大体が客観的な妥当性ありきで「何故そーなったか」が理屈で理解できる
ものであって、そういうのを無視してるアニメが多過ぎる。

才人は一応特殊な力とそこそこイケメンを設定として与えられてはいるが、
それ以外(思考、決断、行動、性格、女への対応等)によって色々と手にしてるんで、
だから妥当性があるんですわ。内面部も設定と言えば設定なんだけど。


■まとめ

話の本筋、ストーリーは語るに及ばず、特殊プレイは釘宮への抗体があればただの
お馬鹿プレイなんで、他の点に注目するとしたら上記みたいな事になりますかね。



さ、3時間くらいかかったぜ・・。
もうこれ以上長いゼロ魔のレビューは誰も書かないだろ、うよ。

所詮は釘宮患者用品、特殊プレイ用のクソアニメ。


・・物語の評価は2か5のどっちかだな。明らかにストーリーがおまけでキャラ用品、
特殊プレイ用品として書かれてるから5・・なんだけど、ストーリーを評価して5付けた
みたいに思われるのも嫌だな。やはり2か

まあ、ルイズが釘宮じゃなかったら自分があの特殊プレイ部分をどう感じたかは謎。
釘宮のせいだと、・・思いたいね。数少ないエンディング飛ばさないアニメだし。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 14
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

第1期は楽しめるが、続編はマンネリ感キツイ『釘宮病』感染源の一角

西暦2000年代後半を席巻し、その主役声優に因(ちな)んで「釘宮病」という言葉まで生まれた ラノベ原作&J.C.STAFF制作のツンデレ・ヒロインものの一角で、本サイトでの評価も悪くない作品・・・ということなので、第1~4期まで視聴してみました。


◆(参考) 釘宮ツンデレ・ヒロイン作品 (J.C.STAFF制作) の個人評価

(1) 『とらドラ!』(2008年)       逢坂大河   ★★ 4.6
(2) 『灼眼のシャナ』(2004・5・11年)  シャナ     ★ 4.3
(3) 『緋弾のアリア』(2011年)      神埼 H.アリア ★ 4.1
(4) 『ゼロの使い魔』(2006・7・8・12年) ルイズ F.V.  ☆ 3.6

※この他に『ハヤテのごとく!!』(2009年制作の第2期)も、J.C.STAFF制作&釘宮ツンデレ・ヒロインの組合せ作品ですが、未視聴。

→以上のとおり、残念ながら同カテゴリーでは、本作の評価が一番低くなってしまいました。


◆(総評) 見所はあるが、マンネリズムを感じざるを得ない作品

(wikipediaより)
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マンネリズム (英: mannerism) は、文学・芸術・演技などの表現が型にはまっていることである。形式主義、様式主義。日本ではマンネリとも略し、「マンネリ化」といった使い方もされる。癖・礼儀作法・行儀といった意味の manner(マナー) と同じ語源である。
元は、近世ヨーロッパの美術様式で、日本ではフランス語風にマニエリスムともいう。
現在では否定的な意味合いにとられ「飽きの来る・飽きてきた」、「新鮮味がなく、やる前から結果が見える」、「新たな魅力性が弱いこと」、「毎度同じ単調でつまらない」、「ワンパターン」、「時代遅れ」、「ネタ切れ」などの意味合いを持つ。
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→ということで、下記のシリーズ別評価のとおり、第1期こそ設定の面白さに惹かれてなかなか見所のある作品と思って期待値を上げたものの、第2期以降の展開が、いわゆる「マンネリ」で、結局あまり高い評価にはなりませんでした。
(※『とらドラ!』の後半や、『灼眼のシャナ』の第3期が、こちらの期待値を上回る凄い展開で評価が尻上がりに高くなったのと全く逆のパターン)

→結論として、「釘宮理恵」という一世を風靡した大声優の演じるツンデレ・ヒロインものが好きな人なら、そこそこ楽しめる作品と思いますが、これからその手の作品の視聴を始めようと思っている人は、本作の視聴の優先順位や期待値を、予(あらかじ)め落としておいた方が賢明ではないか、と思います。

同じ釘宮ヒロインものでも、

<1> 『とらドラ!』、『灼眼のシャナ』の方は、シナリオ自体に見どころのある作品であるのに対して、
<2> 『緋弾のアリア』、『ゼロの使い魔』の方は、専らキャラクターや世界観の設定の面白さに頼っている作品、

という印象が強く、最初のうちはそうした面白さに惹かれていても、次第にいつまでたっても進展しないシナリオに飽きてきてしまうリスクが高い気がします。


◆シリーズ別評価

第1期(13話)     ★ 4.1
第2期(12話)     ☆ 3.6 
第3期(12話+OVA1話) × 3.3 
第4期(12話)     ☆ 3.6
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総合 (計49+1=50話) ☆ 3.6


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

================ ゼロの使い魔 (第1期) (2006年7-9月) ==============
{netabare}
第1話 ゼロのルイズ ☆ 異世界ハルケギニア、ルイーズの才人召喚 ※発想が奇抜だが、本当に面白くなるのか疑問
第2話 平民の使い魔 ★ 決闘 ※話は面白いが作画・演出はひと昔前のもの 
第3話 微熱の誘惑 ☆ 剣の購入(デルフリンガー)
第4話 メイドの危機 ★ シエスタ救出作戦
第5話 トリステインの姫君 ☆ アンリエッタ姫来訪、土塊(つちくれ)のフーケ
第6話 盗賊の正体 ★ 破壊の杖(ロケット・ランチャー)、ミス・ロングヴィル、才人の活躍
第7話 ルイズのアルバイト ☆ アンリエッタ姫の依頼、ホモ親父の酒場バイト回 
第8話 タバサの秘密 ★ タバサ(シャルロット)帰国(ガリア王国オリレアン公爵領)、五右衛門風呂、媚薬、勅命
第9話 ルイズの変心 ☆ モンモランシーの水の精霊召喚、精霊との約束
第10話 姫君の依頼 ★ 魔法衛士隊々長ワルド
第11話 ルイズの結婚 ★★ 浮遊大陸アルビオン渡航、ウェールズ王太子、婚礼
第12話 ゼロの秘宝 ★★ タルブの村、龍の羽衣(ゼロ戦)発見、新国家レコンキスタの宣戦布告
第13話 虚無のルイズ ★ レコンキスタとの戦い、虚無の魔法発動{/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)6、☆(並回)5、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1

OP 「First kiss」
ED 「ホントノキモチ」


======== ゼロの使い魔〜双月の騎士〜 (第2期) (2007年7-9月) ========
{netabare}
第1話 女王陛下のゼロ ☆ アンリエッタ女王即位、女王陛下からの依頼、女王誘拐
第2話 風と水の誓い ★ ウェールズ王太子の蘇生(アンドバリの指輪)、アンリエッタの恋心
第3話 聖職者の剣 ☆ ロマリアの神官(転校生ジュリオ・チェザーレ)、シェフィールド執政官の扇動
第4話 ヴァリエールの三姉妹 ★ エレオノール&カトレア両姉、ルイズ邸、湖畔の告白回
第5話 間諜の刻印 ☆ 恋の鞘当て(ルイズvs.シエスタ)、学院長襲撃事件、犯人捜し、王国の闇(ダングルテールの虐殺)
第6話 女王の休日 ★ ホモ親父の酒場回、女王護衛任務、高等法院長リシュモン反逆・誅滅
第7話 地底の秘密文書 ★ 開戦の詔書署名、アニエス銃士隊長の仇(かたき)捜し(極秘公文書館) ※セーラー服回
第8話 魔法学院の危機 ☆ アルビオン傭兵の学院強襲、ダングルテール虐殺の副官
第9話 炎の贖罪 ★ 続き、人質救出作戦、コルベール教師の過去(炎蛇)
第10話 雪嶺の敵 ★ トリステイン軍のアルビオン侵攻、雪中行、ヘンリ・スタッフォードとの出遭い、貴族の名誉
第11話 銀(しろがね)の降臨祭 ★ ホモ店長&シエスタ回、恋の鞘当て2、兵士の突然の反乱  
第12話 さよならの結婚式 × 撤退作戦、ルイズの求婚、殿(しんがり)任務、妖精登場 ※脚本稚拙{/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)7、☆(並回)4、×(疑問回)1 ※個人評価 ☆ 3.6

OP 「I SAY YES」
ED 「スキ? キライ!? スキ!!!」


======= ゼロの使い魔〜三美姫の輪舞〜 (第3期) (2008年7-9月) =======
{netabare}
第1話 使い魔の刻印 ☆ 戦争終結後の世界、刻印消滅、シェフィールド来襲 ※シナリオのマンネリ感が強まる
第2話 森の妖精 ☆ ティファニアとの再会、使い魔再召喚、もう一人の虚無の担い手 
第3話 英雄のおかえり ☆ ハーフエルフの魔法、才人シェバリエ(騎士)叙任、再度学院へ ※従兄弟設定は都合良過ぎ×
第4話 噂の編入生 × ティファニア魔法学院へ、砂漠の民、異端審問 ※脚本安直
第5話 魅惑の女子風呂 ☆ ルイズとの痴話喧嘩、お風呂回、人形の舞踏会 ※マンネリ感強いギャグ回×
第6話 禁断の魔法薬 ☆ シエスタ回、惚れ薬、ティファの忘却魔法 ※同上
第7話 スレイプニィルの舞踏会 × シェフィールドの策動 ※コルベール再登場は無理でしょ 
第8話 東方(オストラント)号の追跡 ☆ タバサの不審行動、ビダーシャルのタバサ拉致
第9話 タバサの妹 ☆ イルククゥ登場、タバサ救出差止め、アーハンブラ城の捕囚、韻竜シルフィード
第10話 国境の峠 ☆ タバサ救出&オストラント号奪還二正面作戦
第11話 アーハンブラの虜(とりこ) ☆ ガリア王国潜入、対ビダーシャル戦、タバサ救出
第12話 自由の翼 ☆ 対ヨルムンガンド戦 ※脚本が相変わらず安直×
OVA  誘惑の砂浜 ☆ 真夏の海水浴回{/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)0、☆(並回)11、×(疑問回)2 ※個人評価 × 3.3 

OP 「YOU'RE THE ONE」
ED 「ゴメンネ♥」


================ ゼロの使い魔F (第4期) (2012年1-3月) =============
{netabare}
第1話 聖国のルイズ ☆ ロマリア連合皇国(ブリミル教総本山)、教皇ヴィットーリオ(聖アイジェス32世)、虚無の担い手の集結、ティファの使い魔召喚
第2話 水都市(アクイレイア)の巫女 ☆ 元素の兄弟、ルイズ誘拐、ガリア王ジョゼフのたくらみ
第3話 無能王の乱心 ★ 続き、ジョゼフ王&シェフィールドの最期、教皇への疑義  
第4話 女王陛下の恩賞 ☆ タバサのガリア女王即位決定、領地授与
第5話 ド・オルニエールの乙女たち ★ 領主館の新生活、アンリエッタ・タバサ・ルイズそれぞれの真情 
第6話 波乱の露天風呂 × 温泉回 ※脚本の陳腐化が著しい
第7話 砂漠のエルフ ☆ タバサ出発、元素の兄弟来襲(才人&ティファ拉致)
第8話 逃亡の地下水道 ★ テイファの召喚刻印、脱出行、ルイズとの再会
第9話 タバサの戴冠 ★ ガリア王都、虚無魔法(ワールド・ドア)、新女王即位 ※ルーブスラシル(生命を減らす力の増幅)の追加設定は唐突×
第10話 災厄の目覚め ★ ロマリア教皇からの帰還命令、伝説の古代竜暴走・アクイエリア壊滅、世界の危機、ティファの後悔、デルフの最期、教皇の決断
第11話 ルイズの選択 ★ ワールド・ドア(才人の元世界送り出し)、古代竜復活 
第12話 ゼロの使い魔 ★ 続き、才人帰還、最終攻撃、後日譚 ※色々と都合良過ぎな点は×{/netabare}
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)7、☆(並回)4、×(疑問回)1 ※個人評価 ☆ 3.6

OP 「I'LL BE THERE FOR YOU」
ED 「キスシテ↑アゲナイ↓」


◆視聴メモ

【第1期視聴時の感想】
{netabare}
・登場キャラの描かれ方が表層的でラブコメとしてはイマイチだが、話そのものは意外と波乱に富んでいて面白い。
・魔法の適用範囲がどの規模までなのか?がはっきりしない点は気になる(浮遊大陸まで魔法船が運航している一方で、竜騎兵隊がゼロ戦一機に適わない等いろいろチグハグで中途半端)。{/netabare}

【第2期視聴時の感想】
{netabare}
・シナリオは面白いのだが、ルイズのツンデレ&暴力女設定がいい加減ウザくて邪魔で白けてくる。この設定はむしろ要らなかったのでは?
・第2期第4話(湖畔の恋の告白回)まで視聴した時点での感想として、やはりラブコメないし恋愛ものとしては余り高く評価できない(※吉田玲子氏や岡田磨里氏あたりの女性脚本家の書いたラブコメや恋愛ものと、本作を比べるのはそもそもの間違いとは思うけど)。
・第11話時点で、才人の発想が如何にも「戦後民主主義」的でちょっとなあ・・・と思っていたけど、第12話の彼の行動がそれと矛盾していてかなりチグハグな印象(※多分、原作者の思考のチグハグさが原因→本作全体のシナリオの限界を示唆)
・第12話終盤の才人の唐突な蘇生は前後の脈絡が無さ過ぎて脚本稚拙。{/netabare}

【第3期視聴時の感想】
{netabare}
・流石にここまで来ると、第1期から相変わらずのルイズのツンデレ&暴力女設定のウザさが目に余ってくる(マンネリ感)。
・また第3期で急に才人のハーレム・アニメ化が進行(ルイズ&シエスタに加えて、アンリエッタ女王、ティファ(ハーフエルフ)、タバサ(ガリア王族)まで才人にデレデレ・・・)。
・微エロ要素も強まって、まるで『そらのおとしもの』状態。
※但し、「そらおと」の方が最初は下らない微エロシーンが多く辟易していたところ、シナリオが進むにつれてシリアス展開に変化して楽しめたのに比べると、本作の場合は、最初はシリアス展開が多めだったのに、第3期で急に微エロ押し&ハーレム化してしまい、評価ダダ下がりとなってしまった。{/netabare}

【第4期視聴時の感想】
{netabare}
・第6話(温泉回)までの流れが如何にも陳腐。もはや才人のハーレムアニメになってしまった印象。
・第8話以降はようやく話を動かしてくるが、如何にも取って付けた風な設定後出しで余り感心しない。
・それでも、ルイス&才人それぞれの究極の選択場面は、長編作品にここまで何とか付き合ってきた視聴者には、それなりに感じる所のあるものになっていると思うので、その点は評価してあげたい。{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 33

イシカワ(辻斬り) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

学園祭上演。演劇部・ファンタジー風ラブコメ

 記載されているレビューに対する反論・論戦を行いたい人は、メッセージ欄やメールで送りつけるのではなく、正しいと思う主張を自らのレビューに記載する形で行ってもらいたい。
 なおこれらのレビューは個人的推論に則ったものである。
個人的見解に過ぎない。言い切っているような台詞も、独自の解釈の一環であり、一方的な決め付け・断定をしているのではないものだと思ってもらいたい。
 微妙にネタばれしているが、ばれることが視聴に耐えないほどでないと判断し、敢えてネタばれではない、と仮定した。疑念を抱く方の中で、これから視聴される方は読むのを差し控えていただきたい。

『個人的推論に則った構造解析
 ゼロ魔はリアルなハイファンタジーを目指して始まったわけではない』
 ゼロ魔という要約の仕方を知ったのはあにこれにきてからだ。
 現代日本人の『学生』が『異世界』に飛ばされ、『活躍する』物語である。三つのくくりは非常に大きいファクターだ。

 なぜ『学生』なのか。
 これは何も難しくない。視聴者の投影である。大半の視聴者が塾帰りに夜食などを取りながら見ている、または夜寝静まったころに起き出して、親の居ぬ間にこっそりテレビをつけているからだ。蓋を開けてみると、学生の主人公が多いのはこの理由である。

 次に『異世界』
 これは日常とは違うところに行ってみたいという願望を表している。人は昔から旅行をしたがる生き物だ。別の場所で楽しみたいという欲求があった。ただ、アニメともなると単に観光するのではものたりなくなる。

 最後に『活躍する』
 これもまた単純である。冒険活劇を求めるのは、古くは英雄物語を読んで楽しむような古典的なものからはじまっている。それが他人ではなく視聴者に近い存在のほうが願望を投影できる。
 以上の骨組みをさらい出してみると、宝島のころから人間の精神はあまり変化がない。
 少し前にガンダムのレビューを書いたが、骨組みだけ確認すると、類似というよりほとんど同じであることがわかる。片方はファンタジーであり、片方はSFである。

 最新型のモビルスーツ・ガンダムに、新米パイロットが乗り込む。必ずといっていいほど、とんでもない適正があり、正式パイロットに昇格する。最後にはライバルと戦う。

 新米パイロットを『学生』に当てはめ『異世界』を『受験やテスト・塾に追われている現実の中で、一時的でも気分転換できる世界』に当てはめ『活躍する』というキーワードを投入すればよい。

 ゼロ魔とガンダムは同型の骨格、と前振りの説明もなく言い出せば、そんな訳がないと言い出す人は大勢いるだろう。特に、宇宙世紀ものの、戦争のリアリティや漢のロマンを求める人にとっては、同根だといわれたくないと思う。
 しかし、筆者からすると特に変わりはないのである。

 魔法で召還された学生、というキーワードを主軸にして、後から肉付けしていく思考ルーチンを辿れば、色々と見えてくるものがある。

 基本的にいえばドラゴンクエストとファイナルファンタジーの二大ゲームに影響されたRPG世代の取り込みだ。ゲームの世界に行けたらいいのにと思う人は大勢いただろう。ゼロ魔の視聴者たちが幼いころ、冒険者の一人となって活躍する夢を見たことがあるといっても筆者はまったく嘲笑しないし、夢見がちの人とも思わない。それだけ精神面を浸蝕するほど強い影響力があったのは確かなのだ。

 ゼロ魔にあるギミックはどんなものだったのか。
 海外旅行にでかける上で困ること。言葉が通じないことである。次に、身分として認知がされにくいためパスポートが欠かせないこと。金銭感覚が異なっていること。日本のように安全でないこと……
 とても乱暴な表現でいえば、異世界を海外旅行とくくって見ることで理解できるのだ。
 まず言葉の心配を解消するためにルイズの魔法契約があった。次に身分を証明できない、パスポートもない心配を解消するために魔法召還で呼び出された存在として確定されている。金銭感覚が異なっている。いわばカネの問題をルイズの大金持ち、大貴族として解消している。

 wikiから参照してみよう。
 冒険(ぼうけん)とは、日常とかけ離れた状況の中で、なんらかの目的のために危険に満ちた体験の中に身を置くことである。あるいはその体験の中で、稀有な出来事に遭遇することもいう。

 なぜ異世界にいっておいて追い詰められるような感覚がないのか。中東の紛争地帯のまっただ中で、言葉も通じないまま独りでいるような内容を想像してみてほしい。生き残ることに対して極限状態になってしまうはずだ。製作者はなんちゃって冒険風味を演出したかったのであって、リアリティを求めていたわけではないというのが筆者の見解である。その意図を理解すると、ハイファンタジーと思って視聴することそのものが誤りなのであろう。
 北欧の雄大な世界観に思いを馳せつつ、なぜか学園祭があり体育館でやっている演劇を見てしまう。ファンタジー系ラブコメを見て、

『ハイファンタジーとして失敗だ!』

 と叫んだら、観客たちが一斉に振りかっえて、首を傾げた。とまあ、なぜそういう疑問を投げかけるのかということになってしまう。なので、学園祭上演。演劇部・ファンタジー風ラブコメで、ハリボテがあちこちにあると思って視聴するといいだろう。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 28

84.7 15 騎士でファンタジーなアニメランキング15位
ハイスクールD×D(TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (2675)
15220人が棚に入れました
 兵藤一誠は女生徒が極端に多い私立駒王学園に通う高校2年生。この学園に通う目的はただ1つ、この学園でハーレムを作る!
だけどハーレムどころか変態呼ばわりされ、当初の目的は壮大な妄想となっていた…。ところが! ひょんなことから一誠にも初めての彼女ができ、初デートをすることに!夕暮れの公園、そっと近づく彼女…。もしかしてキス? っていうかそれ以上…?エロ妄想がヒートアップする一誠に彼女は微笑みながら言う、「死んでくれないかな?」… 。人生で初めてできた彼女に、イキナリ殺されてしまったっ! なんで!?と思いきや自室のベッドで目覚める。するとその横には紅髪の美少女、学園の先輩《リアス・グレモリー》が全裸(巨乳)で添い寝していた!?オレ殺されなかったっけ? なんでリアス先輩が? なんで裸? っていうか先輩おっぱい見えてますよぉ~!?「見たいなら見てもいいわ」 ………。 ってマジ?? リアスから説明を受ける一誠。この世に存在する悪魔のこと。リアス自身も悪魔で、一誠を生き返らせる為に悪魔として転生させたこと。しかもその代償としてリアスの下僕悪魔として永遠に従わなければならない…。驚愕の真実、荒唐無稽、混乱する一誠。悪魔で下僕? リアス先輩の下僕? ってことは先輩のおっぱい揉めるかも?持ち前のエロパワーとポジティブシンキングで、リアスの下僕悪魔として生きることを受け入れた一誠。生まれ変わった一誠の悪魔で下僕な学園生活が幕をあける!そう、いつかおっぱいハーレムを作るために!?

声優・キャラクター
梶裕貴、日笠陽子、浅倉杏美、伊藤静、竹達彩奈、野島健児
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「至高のおっぱいアニメ」そんな日本語があったとは…

今まで色々と「エロアニメ」といわれるものを観てきたが、本作は、「エロアニメ」というより「おっぱいアニメ」である(なお、異論は認める。)。

なぜなら、主人公が色々な女の子たちと、こーんなことやあーんなことまでしてるのに、なんとアニメだと未だに{netabare}「童貞」{/netabare}だからだ!(笑)
{netabare}(主人公が女性に手を出さない理由は、最初に付き合った彼女に騙されて殺されたことが原因らしい。だが、本作の状況で手を出さない主人公の鋼の意思はむしろ賞賛に値する!){/netabare}

その辺りの「神の見えざる手」によって一線を超えないところは、古典的な少年漫画の主人公といえる。

また、主人公の兵藤一誠(ひょうどう いっせい:CV.梶裕貴)は、悪魔なのに強い正義感を持ち、仲間のために命を懸けることのできる古典的な少年漫画の主人公っぽい熱い漢であり、特におっぱいに対する情熱は尋常ではない。

その情熱は、とりあえず女の子が着ている物をパージさせておっぱいを露出させておけばいいんだろ的な緩いエロアニメが多い中、主人公の熱さの一つの表現として「ドレス・ブレイク」という必殺技にまで昇華されている(多分)。
他にも、とにかく隙があれば「おっぱい」を推してくる作品のため、本作は、おっぱいを堪能することに特化した内容であり、「至高のおっぱいアニメ」といっても過言ではないだろう。
(「おっぱいアニメ」としてはストーリーがしっかりしている。ただ、一般的な名作アニメと比較してはいけない。)。

なお、周囲に、本作を他の「エロアニメ」と一緒にするな!これは「おっぱいアニメ」なんだ!おっぱいは男のロマンなんだ、崇め奉るものであって決してエロイ目ではみていないんだ!大きさじゃないんだ、揺れなんだ(なお、異論は認める)。そもそも「おっぱい」は幼児語であって、子どもや赤ちゃんだって大好きだろう…

などと熱く語ったところで痛い人認定されるだけなので、観る際は潔く一人でこっそり観よう。


【本作の基礎情報】
石踏一榮による原作小説は続刊中(既刊36巻、富士見ファンタジア文庫、原作未読)。
アニメ制作は、1期(2012年)~3期(2015年)までが(不)『健全ロボ ダイミダラー』などの柳沢テツヤ監督で、『回復術士のやり直し』、『不徳のギルド』などのティー・エヌ・ケー。4期(2018年)から末田宜史監督に交代し、『異種族レビュアーズ』、今年4月放映の『狼と香辛料』などのパッショーネに制作会社も変更。

一応、全て続きものであるが、1~3期までで一塊(3期途中からアニオリ展開らしい)。4期は、0話があり、3期までと途中から違う世界線の話になっている(『シュタインズ・ゲート』と『シュタインズ・ゲート ゼロ』みたいな感じ)。

なお、4期から登場人物が一気に増えて話がややこしくなってくるので、とりあえず3期まで観るのがオススメ。


【あらすじ】
駒王学園高等部2年生で主人公の兵藤一誠は、女生徒から変態扱いされる冴えない学生であった。ところが、本人に自覚がなかったものの、その身に強大な力を秘めた「赤龍帝の籠手」という神器を宿していた。これを危険視した堕天使に殺害され、同じ学園の3年生でオカルト研究部部長の美少女悪魔リアス・グレモリー(CV.日笠陽子)の下僕悪魔として転生する。
そこから、天使、堕天使、悪魔の三勢力で争いがはじまるのかと思いきや、神代から永遠と戦ってきたこの三つの勢力が協調することになり、これを快く思わない「カオス・ブリゲード」という新勢力と三勢力が戦うことになる。そこに、北欧神話の神々や人間界の歴史上の英雄などが絡んでくることに…


【作画】
期を重ねるごとに、キャラデザインがちょっとずつ「最近風」にマイナーチェンジ。


【声優】
最近、ネットゲームでセクハラをしていると文春砲を喰らったサイラオーグ・バアル役の中村悠一さん。
本作でも「おっぱい」、「おっぱい」言うシーンがある。もっとも、これは件のネットゲームと同様に、あくまで役として言っているのであって、決して普段からこういうことをいう人なので平常運転なのだという誤った方向での擁護はしないように(笑)

赤龍帝の籠手は、『聖闘士星矢』のクロスのように全身鎧となるのだが、この役を立木文彦さんが演じている。『風都探偵』でも同じような役を演じていて仮面ライダーの変身シーンと被るのだけど、変身のシチュエーションが違いすぎて個人的にツボだった。

あと、梶さんが「おっぱいドラゴンのうた」を歌わされている。なお、梶さんの巨乳妻が微乳役で共演。


【『真・女神転生』シリーズ的な世界観】
本作では、色々な地域の神様が出てくるし、天使、堕天使、悪魔が仲間になったりする。キリスト教的な世界観だと、天使と堕天使と悪魔は基本的に相容れない存在なので、これらが仲良くするという発想は、ゲームの『真・女神転生』シリーズを代表とする日本的なものなんじゃないかと思うわけです。

よくいわれるのが、日本人の多くは、古来から唯一神信仰ではなく、八百万の神を信じてきたからというもの。

もっとも、最近観た評論家の山田五郎さんの動画(末尾にリンク)で、西洋のドラゴンは、蛇に由来していて、蛇は悪者として扱われてきたので、ドラゴンも基本的に悪者扱い。しかし、東洋の龍は、河に由来していて、河は大地に恵みをもたらすとともに洪水という災厄をもたらすので、単純に悪いとか良いとかいう存在じゃない的なことをいっていた。

これと同じように、唯一神を信仰していない多くの日本人は、神様といわれたところで、清濁併呑したような存在で絶対的正義だと考えてないんじゃないかと思うんですよ(神様も時には敵として討伐すべき対象にしてしまう)。

なので、「八百万の神」というだけではなくて、その神々すら相対的にみることができてはじめて、日本の『真・女神転生』シリーズ的な世界観を持てるのかなあと思いました(Atlas社のゲームでの神の扱い方を批判している外国の人もいるようです。)。


あ、でも、なんかもっともっぽいこといってますが、結局、本作は、ただのおっぱいアニメです…


※【辰年】ドラゴンって何?東洋の龍との違いとは?元になった生物がいた?意外と知らない竜の大きさって?美術史と絵から見てみよう!【巨匠たちが描きまくった竜】
https://www.youtube.com/watch?v=_TRW34_m9MY

ちなみに、この動画内で本作にも関係のあるであろう「赤龍と白龍」の話にも触れています。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 3
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

命名♡ロマンティックえっちコメディー!!

ウソ!?…予想外ですね。。
やられてしまったみたい♡

これは、ただのえっちなアニメじゃないって言っていいのでしょう…ね

その証拠に今の私「きゅん」と…

ジャンル名で表現すると♬
『ロマンティックえっちコメディー』かな?

さて…
どれだけスゴイの ホントのところは*・゚✿♬?


…画面からあふれてしまいそうなとっても大きな胸…

肌色成分がとにかくいっぱい…
ちょとでも眩しく見えたあなたは、きっと男性です…よね!

思い返せば…
レンタルオンリーの私には、ディスク面に描かれている洋服のはだけた女の子がかなりの難点でした(笑)

だって、えっちなアニメ借りているって思われちゃいます…
でも、ちょとした難関を乗り越えてでも、視聴して良かったなって思います!!

それは…
私の好みを振り切った良作品ということです。

あにこれ80点と高めな点数にも納得できたし!
3期まで継続している理由にも頷けました!

【ストーリー】
えっちなことに情熱を燃やす兵藤 一誠はひょんなことから日常世界から転落し、運命の分かれ道へと…そこで悪魔に転生し本気でハーレム王を目指す道に…

ちょとおバカさんな位えっちな夢を妄想する一誠の純粋さ(?)に可愛く思えてしまいました♪

また、この作品は多彩な女の子メインで物語を彩っています。
{netabare}
・リアス グレモリー
赤色の髪が印象的。セクシーさと気高い美しさで誰もが憧れるお姉様。実は悪魔で強大な魔力を持っています。強いお姉さまの表情の奥に見え隠れするあの表情に…ドキリ。

・姫島 朱乃(ひめじま あけの)
学園二大憧れお姉様。黒髪にポニーテールの清楚美人、強くてカッコイイ!ついでにS嬢気質がたっぷりなお姉様。「あらあら~」「うふふ~」の流れるようなお姉様言葉が素敵♪お気に入りキャラです。

・アーシア アルジェント
見た目通りの可憐で清純乙女です。胸も想像通りの小ささ。そして超かわいいドジっこさん。悩む姿がキュート(悩んで→自分で突っ込んでをループ)人懐っこい性格で皆に元気を与えてくれます。

・小猫
身長小さい!マスコットですね♪名前通り銀の毛を持つ猫ちゃんみたいです。ロリが好きな人は小猫ちゃんなのかな?

・木場 佑斗(きば ゆうと)
私は一誠派ではなく木場さん派です。ハーフの様な顔立ちに加えて才色兼備。願わずとも女の子に囲まれています。冷静な判断力と抜群の剣の技術を持つ戦いは圧巻。内に秘めた強い思いを教えてくれませんか?

魅惑の2トップお姉さまに、清純天然ドジっ子、天才ロリっ子と、タイプの違うキャラクターが魅力的です。
このキャラの中では、一誠とリアスのやり取りを微笑ましく見ていました。リアスへの憧れが好きという大切な想いにかわるまで時間はかかりませんでした。

そして彼、甘え上手ですね。ヒロインのリアスが抱き締めて頭を撫でてあげる気持ち…私もちょと分かります。あんなに慕ってくれてきっと愛おしいことでしょう。やさしく包んであげたい気持ちが溢れていました。

そんな一面があると思えば、大切な人を守る為ならと、自己犠牲を惜しまず懸命に戦うのです。
それが一誠なんです!!
守りたいという意志が一誠を成長させ大切な人のために強くなれるんです。

vsライザーフェニックス編は忘れられません。

一誠
「気絶した時、うっすら覚えていたことがあるんだ…」
「部長が泣いていたんだよ!!!」
「俺がテメェを殴る理由は、それだけで十分だぁー!」
命をかけ、先輩を泣かせる奴は許せないって叫ぶ姿に…ハート直撃です!!
撃ち抜かれました!♡

次期当主として強くあらねばならないという価値観で生きてきたリアスは、弱さを見せまいとプライドを持ってきたと思うのです。

そんなリアスへの、とびっきりの女の子扱い♡
リアスの瞳が全てを物語っていました…瞳の潤んだ、熱っぽい表情…

二人きりの星空のファーストキスは本当にロマンティックでした♡
まさかこんな感動のストーリーに収束するだなんて…
エンディングStylipSのSTUDY×STUDYが絶妙のタイミングで入りましたね♬

『ハーレム王になりたい』
一誠にこの野望がある限りこのアニメは安泰なのではないでしょうか♪
それにしても「ドレスブレイク」という服が破ける技。品のかけらもありません(怒)(一誠サイテー!!って叫んでおきましたw)

二期に期待することは…
・リアスと一誠の恋の行方
・二大お姉様、グレモリー家の過去

では二期をこれからレンタルしようと思います。
{/netabare}

冴えないでしょ、こんなんじゃ

わたしキミのハートを指導しちゃうよ~♬♡

投稿 : 2025/01/04
♥ : 68
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

史上最低で最強の技「ドレス・ブレイク」・・・(*^ω^*;)

■ハイスクールD×Dって・・・(^。^;)
女の子の割合が高い駒王学園に入学することはや一年・・・
主人公の兵藤一誠[hyoudou issei]は日々妄想と変態と罵られる日常をすごしていたのです!
そんな一誠に突然春が訪れたのでした(ノ´▽`)ノオオオオッ♪
でもそんな幸せは長くは続くことなく・・・初めての彼女に殺されそうになる事に・・・なぜ∑('◇'*)エェッ!?
瀕死の一誠を助けたのは悪魔だったのです・・・とびっきり美人のね☆彡
実は・・・悪魔の眷属になることで生きながらえたのでした!
意味もわからず悪魔と堕天使の闘争に巻き込まれていく彼の運命はいかに!!


■ハイスクールD×Dに出逢った日の日記 φ(`д´)メモメモ...
どうやら放送局によっては規制があったりなかったりみたいですね!
とにかく一誠はおっぱいが大好きみたいなのでやたら叫びます・・・おーっおーっおっぱい!!
周りの女の子もやたらおっぱいを強調します・・・というか見せます(≧▼≦;)アチャ
ストーリーは1話観ただけではなんとも言えませんけど、なんだか悪魔が正義で堕天使が悪者みたいですね!?
なんで堕天使がはびこっているのか、悪魔とどのような歴史背景があったのかちょっとずつわかってくると面白くなってくるのかなぁ?
とにかく無駄にエロな作品に成り下がらないことをお祈りしていますw†o(・・;) アーメン


■総評
地上波では規制が入るような内容でしたので完走できるか心配してたのですけどストーリーは意外にもしっかりしていたので楽しく観ることが出来ました♪
でもやっぱり「DxD」マークの規制は目障りなので、σ( ̄∇ ̄*)アタシ的には無駄な露出はいらない子でした!
(*`◇´* )ノポイ!! ・゚゚・。ロ.・。エ

ストーリーを面白くしていたのはやっぱり一誠の存在でした☆彡
一誠は「この学園でハーレムを作る!!」と公言したりと、とにかく自分の気持ちに素直でしたねw
その素直さが良くも悪くもストーリーを盛り上げてくれていたと思ってます(^ー^* )フフ♪

ストーリーは大きく2つに分けられます♪
前半は堕天使との闘争のさなか、仲間との出逢いや絆を深めていく過程が描かれていました。
そんな中でも一誠がアーシアを想う気持ちが熱かったです♪
それにしても…
{netabare}
「夕麻ちゃん♡」って引きずりすぎですよぉw
いくら初告白・初デートの相手でも殺されてるのにヽ(*´ー`)ゞ
そんな事だからアーシアまで殺られちゃたんですよね…
でもそのお陰で「心は天使」「体は悪魔」っていう、一段と魅力的なキャラとして復活できたんですけどねw
((((*ToT*)†アーメン~~~イチャイ…(* T-)□聖書~~~イチャイ!! Σ(T▽T;) ウエーン…
{/netabare}

また後半は純血上級悪魔の家系同士の熱い戦いが描かれてましね。
チェスに見立てた「レーティングゲーム」はなかなか面白い趣向でしたと思います♪
「リアス⇔一誠」の関係が深~く描かれているわけですが、アーシアも地味に頑張ってましたねw
登場人物のなかでとってもキュートだったのは、無口・無表情キャラの子猫ちゃんです☆彡
この系統のキャラの割によく喋るし、切れ味抜群の「ツッコミΣ\( ̄ー ̄;)」は一誠と名コンビを構築してましたね♪

もし2期があればまた観てみたいなって思える作品でした(*^▽^*)


■MUSIC♫
OP曲『Trip -innocent of D-』
 【歌】Larval Stage Planning
 バカテスに!OP曲『君+謎+私でJUMP!!』でおなじみのLSPの3rdシングル♪
 イントロのドラムのリズムがとっても印象的なロックチューンナンバーですね!

ED曲『STUDY×STUDY』
 【歌】StylipS
 石原夏織、能登有沙、小倉唯、松永真穂の若手女性声優ユニットのデビューシングル。
 声優ユニットらしいキラピコなノリの良いキャッチーな曲です♪


2012.01.19・第一の手記
2012.08.23・第二の手記(追記:■総評、■MUSIC♫)

投稿 : 2025/01/04
♥ : 69

80.2 16 騎士でファンタジーなアニメランキング16位
ゼロの使い魔F [エフ](TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1382)
9107人が棚に入れました
アーハンブラ城から無事にタバサを救出して魔法学院に戻ってきたルイズと才人たち。 あいかわらず才人はルイズに虐げられながらも健気に使い魔としてルイズのお守りをしている。 急遽、アンリエッタ女王の密命で学院からロマリアへ赴くルイズと才人。ティファニアもルイズたちと一緒に行くことに…。ルイズとティファニアは、ロマリア教皇の就任三周年式典で「巫女」として共に祈りをささげて欲しいと依頼される。 憧れの教皇聖下に謁見し感激するルイズ。一方、自分が虚無の担い手と知ったティファニアは、「才人が自分の使い魔で
あればいいのに」と 急に意識し出すことにより何やら波乱の予感が…。そんな中、ルイズたちに狡猾で邪悪な影が忍び寄るのだった!!
ネタバレ

PeachFly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

あまりにも有り得ない設定^^; でもそれはそれで面白いかも! ^^

4期目のお話です。

ついに4期目、最終話に向かって一直線…と思いきや、またまた別の展開が始まります。

{netabare}
それは、宿敵ジョゼフ(タバサの叔父、ガリア国王)との決着であったり、女王陛下から頂いた領地での話であったり、その領地で温泉が出て温泉パーティーとなるお話であったり(ルイズと才人が裸で抱き合う!)、砂漠に住むエルフに捕まったり、といった展開が続きます。「…これって本当に終わるの?」と思いたくなるようでした。

とろが、それはそれ^^ ゼロの使い魔たる展開で、最後の3話で完結に至る展開となり、あとはバタバタバタ…と終わってしまいます。
また、この完結に至る展開の初め頃に、もう結末の状況が見えるようで、最終回は「あ~、やっぱりね…^^;」という内容でした。
{/netabare}

そして、この手のアニメには突っ込みは考えられない…してはいけない…いわゆるご法度…なのでしょうが、^^; 
…敢えて言わせていただきたい…

{netabare}
<< 才人が現代に帰ってきて、その後簡単に戦闘機を奪えるんですか~!!>>

どうみても才人が自衛隊基地から奪ったのはF-2ですが、そう都合よく自宅の傍に自衛隊の航空基地があるわけがないじゃないですか。
才人は秋葉原によく行っているようでしたが、すると自宅は関東 ? F-2は、青森か、宮城か、福岡か、岐阜か、浜松にしか無いはず… なので、F-2を奪いにヒッチハイクでで航空基地まで行ったと思われます。^^; 
才人はその日のうち自衛隊機地までたどり着いている。 青森、宮城(現在の松島基地は津波の被害で戦闘可能なF-2配備は無いはず)、福岡、岐阜、いずれもヒッチハイクでは遠すぎます。…それにでも、これはどうみても自衛隊の専用滑走路。 …では浜松でしょうか…^^;


<< 才人が現代に帰った直後に都合よく偶然に皆既日食が起こるんですか~!! >>

皆既日食が日本で起こった(起こる)のは2009年、2035年、2042年、2063年、2070年…ですが、「日食が正午前後」に起こるのは残念ながらありません。^^; 放送時期からみて、2012年5月21日の金環食を皆既日食のイメージで題材にしたのかもしれませんが、才人が基地のあるところで既に部分日食が始まっている。しかも、F-2で離陸した直後には皆既になりかけている。…であるなら…やっぱり浜松? 2012年は、浜松基地のほぼ真上で金環食が始まってる。 ^^ 
でも、浜松は訓練用のF-2しかないはず。 ヒッチハイクで朝東京を出発し、昼前に浜松にたどり着くのも不可能^^;
最終話では横田基地あたりをモデルに描かれているような感じですね。


<< フル武装してスクランブル直前の機体がたまたま準備されていたなんてあるんですか~!! >>

才人が強奪した機体には6発のミサイルが搭載されていて、最初に撃ったのは90式空対空誘導弾でしょうか、次いで2回目に4発同時に撃ったのは、93式空対艦誘導弾と思われます。
90式は1発1千500万円、93式は1発1億5千万円、…事後処理どうなるんでしょう…頭が痛いです^^;
でも、まぁ、才人が自衛隊に乗り込んだ際に、「偶然にフル装備」で、しかも「スクランブル直前の機体」が準備されていて、さらに「誰にも気がつかれず」にこっそり戦闘機を強奪できたなんて…^^; こちらの方が「絶対にあり得ない…」設定でしょう。。^^:


<< 結末では才人は日本に帰ってきている。高価な戦闘機を強奪しているのに、才人は指名手配もされていないんですか~!!>

F-2は一機120億はするシロモノ。奪ったらタダでは済まない。それもカミカゼ攻撃で跡形もなくなっている! 事件の後に気楽に自宅に帰って来るなんて…^^;
前にも書いた通り、「運よく」、「こっそり」、「誰にも見つからず」、「監視カメラにも記録が残らず」戦闘機を強奪できていたとしても、ヒッチハイクのドライバーに顔を見られている! 家に帰った時点で何らかのお咎めがあるはず…
また、戦闘機を強奪された基地の職員もタダでは済みません。 才人はハルケギニアを救った英雄になるも、その陰で多くの人の人生を狂わせた犯罪者でもあります。^^;
{/netabare}

どうも、失礼しました^^;

{netabare}
私はちょっと興味があるくらいで、軍オタではありませんが、最後にF-2がかっこよく登場したので◎です。
また、F-2を持ってきたのは、F-2の愛称「バイパーゼロ」と「ゼロの使い魔」をひっかけての演出だと思います。^^
{/netabare}

最終話は「ありえない設定」のオンパレードで、逆に面白かったです。

ひとまず全体を通すと、面白かった場面もあるのですが、どちらかと言えば「やっと終わった~」という感じですね~ ^^;


<<PeachFlyの「また観るかな~」判定>> : 2

0:途中で挫折、
1:もう観ない、
2:もしかしたらもう1回くらい観るかも、
3:たぶんもう1回は観るかな、
4:もう2~3回は観るつもり、
5:ベスト10に入る逸品!。きっとこの後何回も観ることでしょう^^

投稿 : 2025/01/04
♥ : 1
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

才人に出逢えて幸せです (ˇ◡ˇ✿)

■『ゼロの使い魔F』を観る前にひとこと c(゚ー゚*)
『三美姫の輪舞』から約4年、随分待たされちゃいましたね♪
今までのシリーズとは違って、原作者「ヤマグチノボル」先生がシリーズ構成を手掛けているが特徴、アニメならではの見せ方を意識したと言うことなので、そんなところも注目ポイントかも知れませんね♪
ヤマグチ先生といえば、2011年に末期癌で闘病生活をしているという発表がありましたけど、作品を手掛ける上でも本当に大変だったんじゃないかなって思います!
そんな中、小説版に先駆けてアニメ版『ゼロの使い魔』の結末を観ることが出来るのは嬉しいことです♪
色んな思いが詰まったゼロの使い魔シリーズ最終章をじっくり楽しみたいと思います(*^_^*)


■総評
まず第一印象は、前作と較べて作画がかなり向上してて映像が綺麗だったこと♪
やっぱり綺麗な映像でルイズの可愛い笑顔や才人達の活躍がまた見れたのは(o^-')b グッ!
それだけで「ゼロの使い魔」ファンとしては満足でした ⊂((〃 ̄ー ̄〃))⊃

ただアニメファンとしての視点から観た場合、ちょっと不満が多かったような…
全然許せる範囲ですけどね (〃∇〃)ノ☆
なぜなら、「ゼロの使い魔」の良い所でも悪いところでもあるからなのです☆彡
ラブコメ要素で例えるなら、3期「三美姫の輪舞」以降その表現スタイルはほとんど変化がなくって、良く言えば「らしさ」として安定感として捉えられますし、悪く言えば「ワンパターン」として真新しさを感じない印象になってしまうんです♪
ルイズと才人だけを見た場合はいつもの掛け合いで終始しているんですけど、周りのキャラの微妙な心情の変化はあるので飽きずに楽しく見れた気がします(^^♪

注目してたシリーズ構成については、σ( ̄∇ ̄*)アタシ的に概ね合格点でした。
ちょっと詰め込みすぎてチグハグな展開が目につきましたけどね (≧▽≦;)
とくに肝となるガリア王ジョゼフとの戦いや、エンシェントドラゴンとの決戦など結構あっけなく感じてしまいました(^.^;
ドラゴンボールみたいに何話もかけてとは言わないですけど…w
お色気シーンに力入れすぎなんじゃないの…って思わずにはいられなかったり…もうちょっと凝った展開をみせてほしかったかなぁって思いました (*´・ω・)(・ω・`*)ネー

でもなんだかんだでこのシーンが見れて本当によかったです♪
最終話のEDのシーン…
{netabare}
日本での楽しげな二人の姿☆彡
そして才人の実家へ挨拶しに行った二人の薬指に、さり気なく指輪がはめられてましたね♪
{/netabare}
このときのルイズと才人の表情は暫く忘れられそうにありません♪
思い入れの強い作品だったこともあってか、時には(゚ーÅ) ホロリと涙しながら最後まで楽しめました
☆⌒d(*^ー゚)b グッ!!


■「ゼロの使い魔」VS「灼眼のシャナ」
よく「灼眼のシャナ」と比較されるのでσ(o^_^o)も一言だけ…
ストーリーとかどーでもいいけど…
{netabare}
「ゼロの使い魔」の勝ち!
っていうか『才人』の勝ち!!! キャーゞ(^o^ゝ)≡(/^ー^)/"""パチパチ
KYで甲斐性なしの悠二よりも、才人の方が圧倒的に魅力的でみていて清々しい好青年でした♪
ちょっと色香に流されやすいけど、自分の気持ちに素直で誠実な才人はとってもカッコ良かったです
(///∇//)
{/netabare}


■MUSIC♫
OP曲『I'LL BE THERE FOR YOU』
 【歌】ICHIKO
 曲名を見て“Bon Jovi“を思い浮かべたのはσ( ̄∇ ̄*)アタシだけじゃないはずw
 今まで以上にノリノリで気持ちいい、それでいてゼロ魔らしい仕上りのナンバーですね♪ 

ED曲『キスシテ↑アゲナイ↓』
 【歌】ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール(くぎゅうぅぅぅ)
 ルイズがいっぱい詰まったラブリーなアニソンですね♪
 4期で確信しました…くぎゅう歌上手くなってるって事をね(^_-)-☆


2012.08.15・第一の手記

投稿 : 2025/01/04
♥ : 47

Kiraz さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

あいつはモ◯ハンのラオにしか見えなかった件

まず原作既読です。

詳しくは1期→2期→原作→3期→4期

うん、なんて言うか
1期から4期までの間にどんどんアニメ化による副作用?というべきものなのかわからないが劣化が進んでく

原作読んでなかったらそんなこと全く思わなかったんだろうに…

前半はいつものようにハーレムラブコメでクスクスと笑える感じでよかった。また、原作をある程度再現してたのでよかった

が、

後半は…なんと言えばいいのだろう。
ここからはネタバレになるかも……実況してみるねww

某ゲーム会社が発売したハンティングアクションゲーム通称モ◯ハンシリーズに初代から存在する超大型古龍種もどきが突如出現。その名もラオもといエンシェントドラゴン。
注)フェアリーが入ってないのでシンクロ召喚されて出現したわけではない模様

本作品でラオもどきはモ○ハンではなせなかった進化を遂げた。多くの古龍種は進化の末、翼を手に入れた姿をしていた。が、ラオは巨体故にモ◯ハンでは翼を持つことを成し得なかった。

そのラオの悲願の願いからかラオもどきは本作品によって翼を手にした。
あの巨体を支えるにはいささか物足りないぐらいの大きな翼を手入れた。

そして、翼という力を手にして学院に進行するラオもどきを討伐せんと多くのハンターもとい魔法使いや戦士が集結する。
が、強力なブレスや湧き雑魚モンの邪魔によってなすすべなく防戦一方。

そこに出現、我らが主人公サイト

その主にして本作ヒロインのルイズと共にそのラオもどきの討伐に挑む。

サイトの奪取した現代兵器F-2戦闘機という某ゲームでは絶対にあり得ない武器によって負けフラグびんびんのラオもどき討伐に光が指す。
ミサイルや機体特攻によって固く覆われた外殻を破壊した。部位破壊報酬決定の瞬間だ。
そしてすぐさま外殻破壊によってさらけ出た弱点にルイズの溜め砲撃を打ち込む。

この一発が大きかったのか悠々としたラオもどきは崩れてしまった。討伐を成功させたのだ。

学院の耐久率は10%を切っていたがなんとか時間内に討伐することができた。

が、その引き換えに我らが主人公は討伐と同時に力尽きてしまう。

でも大丈夫b
サイトは2期で1回力尽きているがそれ以来力尽きていなかった、つまり今回で2回目、3回力尽きないと失敗にならないので、一応討伐は成功しているのだ。

が、剥ぎ取りは叶わなかったことは言うまでもない。

今回の討伐はサイトの現代兵器投入が大きかったといえる、さもなければ討伐は叶わなかっただろう。

そもそもロイヤルビッチ以外そんな装備で大丈夫か?と言われそうな武装、回復系アイテムを誰も所持していない時点で無謀な討伐だったといえる。

まあ無謀な討伐だったと言ったが結果的には討伐は成功に終わり。
誰から見てもハッピーエンドだったことは確かなのでよしとするか。


※この作品は某ゲーム会社の手掛けた通称モ◯ハンを宣伝するアニメではないのでご注意ください。
また、上記の表現は僕の視点からお送りしたもので、9割以上僕の誤植による表現が混在します。実際のアニメの表現とは全く違う恐れがありますのでご了承ください。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 0

72.3 17 騎士でファンタジーなアニメランキング17位
魔弾の王と戦姫(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (1018)
6453人が棚に入れました
中央から遠く離れた辺境の若き領主であるティグルヴルムド=ヴォルンは、
ある日、国王の命によって隣国との戦争に出向く。
敵の総大将は竜より超常の武具を与えられし七戦姫の一人、
エレオノーラ=ヴィルターリア。
弓使いの少年と銀髪の美しき戦姫が出会うとき、
後世まで語り継がれる《英雄》の伝説が幕を開ける!

声優・キャラクター
石川界人、戸松遥、上坂すみれ、井口裕香、伊瀬茉莉也、茅野愛衣、小松未可子、小林ゆう、原田ひとみ、興津和幸、飯島肇、菅生隆之、木村良平、松本大、東地宏樹、小杉十郎太
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

13話まで鑑賞完了。総評らしき物と採点を更新。

コミックスは6巻まで既読。

原作は10巻まで。
つまりは追いついてしまいましたw
ブリューヌは?
ティグルと戦姫・ティッタ達との関係性は?
他の国は?
と気になってしまいまして。

採点と総評-----

●物語●
{netabare}
テンポは悪くないですが、逆に早すぎる印象が強いです。
ティグルと各戦姫やヒロイン候補との関係性は
もっと押し出して良いと思えます。

「登場順的」や「絡み具合」や「今後の出番」等もあるのでしょうが、
結構エレン・リムの扱いが雑だな~と。
カットされていたり、SDキャラ劇場に回されていたりと、
結構不遇な扱いだと思うのですが・・・。

そういう意味で、2クールでやって欲しかったですね。
ラッキースケベ的な意味でも、各キャラの心情を描く意味でも。
{/netabare}
●声優&キャラ●
{netabare}
『ティグルくんとヴァナディーちゅ』のせいで、リムが。
あの井口さんのインパクト大で、申し訳ないですが他の方々が霞んでますw
{/netabare}
●作画●
{netabare}
さすがに最終話は良かったと思いますが、
10話~11話辺りは少々不安になりました。

地形や地理的なところはともかく、
駒を使った戦場の解説はわかり易かったと思います。
{/netabare}
●音楽●
{netabare}
鈴木このみさんのOPが今クールでは上位かと思います。
{/netabare}

●総評らしき物と追記●
{netabare}
シナリオ面では
『必要最低限を、よく1クールに収めたな』と思いつつも
『やはり2クール使って丁寧に描いて欲しかった』とも思えて
矛盾した感想を持っております。

原作のダイジェスト的な印象が否めない出来だったとも思います。

敵対した人物達の背景・思惑や人間性を描いていたら、
もっと物語に対する理解や思い入れが出来ていたように思えました。

コメディやラノベ的な部分とシリアスな部分のバランスは、
絶妙な加減だったと思います。
配信されていたミニキャラ劇場のネタの中にも、
正直本編でやってほしかったな~という物もありました。
が・・・バランスや尺を考慮すると、大変なことになるのだろうな~とも。

2期があるのか不明ですが、可能なら作って欲しいな~と。
オルガ、エリザヴェータ、サーシャに出番をw
2章で終わられても、モヤモヤしてしまうのは間違いないですが・・・。


実際に原作を読んでみて、とても読み易く面白かったです。
先が気になる内容でダレることなく10巻まで行けました。

新たな人物や環境・展開はありますが、
無理に能力を盛ってみたり、キャラ一辺倒にしたりせず。
あまりに本格的な戦術描写はありませんが、
普通はスルーされる補給や資金的な問題が触れられていたのも新鮮でした。

ハーレム物と言われるのかもしれませんが、
主人公・ヒロイン達にそれぞれ立場がある為に安易な展開にならず。
個人的にはそれほどそう感じなかったです。
というかティグルの人望は男女お構いなしですからw
{/netabare}


12~13話の感想-----
{netabare}
12話-----
バートランが亡くなる回だと知って観ると、
前半後半の落差が結構激しいな~と。
アバンの水浴びシーンから随分と気前の良いサービスでw
ミラさん・ティッタさん・レギンさん・・・あまり気に病む必要は無いですよw
比較してる対象がおかしいだけですからw

相変わらず爆睡中のティグル。
正しい彼の起こし方、第・・・何弾?
というかティッタは普段どれだけ苦労して起こしてるのかw

レギンの身の証を立てる為、街外れの神殿から聖窟宮へ。

・・・他のアニメやゲームにもこういう仕掛けありますけど、
外側に鍵のような仕掛けがあるのは、実際どうなのか?と。
大抵こういう設備って『脱出用』ですよね?
『外側にスイッチ』とか『出口に巨大オブジェ』とか、
内側から動かすには困るような・・・。

エレンvsテナルディエ。凄いのは何なのか?
戦姫&竜具に互角の、テナルディエなのか。
謎の武具を相手に折れもしない彼の剣なのか。
重量や腕力の大差を物ともしないエレンなのか。

原作でも結構ヤバそうな雰囲気出ていたスティードさんですが、
アニメになってみたら、それはそれで怖かった。
ルーリックや流星軍兵を相手にしながらもティグルに迫り、
落盤の最中にでも命を狙いに来る。
結果的には彼を失ったことが、
テナルディエの敗因の1つになったとは思いますが・・・。

スティードの刃から身を挺してティグルを救ったのは、バートラン。
既に原作を読んで展開を知っていたわけですが、
改めてアニメで観て・・・泣きました。
原作読んだ時も、計り知れないショックを受けました。

13話-----
バートランを失い悲しむティグルに語られる、エレンの想い。
あまり長い描写ではありませんでしたが、
彼女の過去が描かれていたのは良かったかな?と。

ボードワンの訪問により、
改めてティグルは自らの正当性と今後を語るわけですが・・・。
『一領主→捕虜→第三勢力総指揮官』と立場を変えてきた彼ですが。
それでもアルサス第一で、自身がエレンの捕虜であることを忘れない、
誠実さは近年光る物があると思います。

まぁ・・・仮にも救国の英雄を捕虜待遇なんてことは、
ティグルの立場的にもエレンの心情的にも無いですよねw

最終決戦においてのレギンの鎧は・・・いろいろ心許無いw
総指揮官なわけで最前線に立つわけでもないですが。

ティグルvsテナルディエ。
テナルディエ自身、「息子の仇」という思いはあるわけですが、
この人の人となりを描かれていたら、
この戦いにもっと意味を持たせられたのでは?と思います。

ブリューヌ内戦も終結して・・・。
ガヌロンの今後の描写があったわけですが、
ここを描かれるとなると、やはり2期を期待してしまいますね。
そして逆にカットされた分が勿体無くも思えてきます。

ティグルの凱旋式。
元王子とは思えない程の、レギンの可愛らしさ。
レギンとティグルのやりとりに、不機嫌なティッタ。
馬車の後ろで行われる、いつもの正妻争いw
(エレン・リム・ミラ・ルーリックの、いつもより畏まった服装が印象的でした。)

正気を取り戻したブリューヌ王。
毒を盛られていただけあって、結構酷いありさま。
子安さんの演技と相まって、衰弱した様子が表現されていたと思います。

ティッタに懐くルーニエは、絵的に貴重かと。
{/netabare}

11話までの感想-----
{netabare}
1話残して年内終了とは・・・生殺し状態ですw

まず気になったのは作画系の粗でしょうか。
最終回に向けての追い込みなのか、締め切りなのか、
他の作品との兼ね合いなのか。
序盤と比べるとやはり・・・丁寧さに欠けるのが見えてtしまいます。
オルメア会戦の「踊るムオジネル兵」とか、あからさま過ぎるかな~と。

現段階で原作最新刊まで読んで、
その後の展開を知った上での視聴なわけですが・・・
テンポが早すぎる感は、やはり否めない。

9話&10話-----
戦姫の中では出番がある方だと思える、エリザヴェータ。
テナルディエかガヌロンの差し金でしょうが・・・やはり少ない。
他の2人と合わせて、2期で出番を差し上げて欲しい。

オルメア会戦では、ミラのカッコ良い所やデレた部分が見れて良かった。
最終的にはエレンと正妻争い(?)をするわけですが・・・
この戦いにおいては彼女の助力は大きかったと思います。
戦の後二人並んで眠ってしまうわけですが、
当初のミラの反応からは想像もできない絵だったように思います。

ティグルの人望というとまず戦姫達が浮かびますが、
ヒゲのオジサン方にも厚かったというのも印象的でした。

サーシャを助けブリューヌに戻ったエレンに、
「たくさんの兵を死なせてしまった」と頭を下げるティグル。
この辺が彼の器を現しているのでしょう。
それに対するエレンの返答も、「為政者」としての彼女なりの物なのかと。
おざなりにし過ぎても、こだわり過ぎても、どちらもダメなわけで。
月夜のこのシーン、化物語の「天文台デート」を連想した人も多いはずw

ムオジネルの指揮官・クレイシュも良いキャラしてましたね。
独特の存在感とでも言いましょうか。
見た目としゃべりは豪快さを良く表していたと思いますが、
その実、軍の運用や引き際など優秀さの見える人物でした。

11話-----
ヴァレンティナさんの出番が~と思ったわけですが・・・
やはり何処からともなく現れて、
寝ぼけたティグルに胸を揉まれて去っていく。
原作以上でも以下でも無いものでしたw

ムオジネルを退け、いよいよテナルディエとの決戦か?と思いきや・・・
そこに現れるのはレギン。
過去に「レグナス」と名乗り王子を演じていた「王女」。

原作読むまで、レグナスの姉妹(生き別れ込みで)と思ってましたが、
まさか性別を偽っていたとは・・・。
「リム並み」どころか「ミラ並み」でも正直無理でしょうw

レギンの身の証を立てる為、ガヌロン領へ進む両軍ですが・・・。
それに手を打つガヌロンのセリフと、テナルディエの竜についた鎖。
この2つを語るならば、やはり2章(とそれに付随する内容)は
あった方が良かったと思えます。
(『弓』という呼称、『デュランダル』の特殊性共々)
2章で綺麗に全てに片がつくわけではない(10巻で2章完)ですが、
2クールくらいで七戦姫、各国の思惑などを描いてしまった方が、
良かったのではないかな~?とも思えます。
(10巻でキリが付けれるか?と訊かれると・・・正直難しい)
{/netabare}

8話まで鑑賞後-----
{netabare}
正体不明とはいえ黒弓の力を得ることになったティグルですが・・・。
またティッタさんが大変なことに。二重の意味でw
巫女の家系ということが、今後重要になってくるのかな~?と。
期待しております。

一応コミックスでの知識はありましたが・・・
ロランさんの出番、やっぱり短い。アニメになって尚更でしょうか。
アニメでは鬼神みたいな強さをあまり描かれていなかったと思えます。
個人的には(コミックス読んだ時)、
ティグルの直接的な力になってくれると思っていたですが・・・。
彼の役目は『デュランダル』をティグルに渡すことにあったのかな?と。
それにしても・・・勿体無いし、退場の描写はかなり端折っていたな~と。

コミックス勢としてはムオジネル戦に入った所で止まってますので、
以降は未知の領域なわけですが・・・。

銀の流星軍のピンチに現れるリュドミラさま、カッコ良かったw
次回予告、可愛い(と思われる)シーンありそうなので期待してます。

そういえばOPにリュドミラとソフィーが加わってましたね~。
{/netabare}

6話まで鑑賞後-----
{netabare}
クールの折り返し地点でロランさんが出てるというのは・・・個人的にはもう少しスローで作って貰えてたらな~と感じますね。

何と言いますか・・・
・戦記物としては押さえるべきところを押さえていると思う
・コミカルやサービスは必要最低限(?)
・1人中ボスが飛ばされてる気が(コミックと比べて)
と、微妙に中途半端な気がしながら観ています。

公式HPで配信されている『ティグルくんとヴァナディーちゅ』でのネタを、本気で本編に入れて作ったら・・・確かにそこだけ浮くとは思います。が・・・熟慮を重ねた上での構成なのでしょうが、そういう部分も含めて「作品」なのだとも思えます。
(個人的には3話がお気に入り。あれはリムじゃなくて井口さんでしょ?w)

ティグルと各戦姫とのやりとりは、もうちょっと描写があっても良いのではないかな?と思います。原作の展開を知らない上でですが、何が無くともまずは「ティグルと戦姫」あってこその物語だと思うのです。
最低限のやりとりはある。でもエレンもミラも、どちらもやりとりが薄味な気がするのです。良くも悪くも、もっと他にもお互いに抱いてることがあるでしょう? 戦姫同士も同様。
{/netabare}

3話鑑賞後-----
{netabare}
前回予想した進み具合はハズレでした。
まさか、ザイアン倒すのに1話(というか2話?)かけてくるとは。
今のところ一番目立ってるのは彼のような気がしますw まぁ「今後」は無いでしょうが。

地竜も飛竜も、倒す際の描写はアッサリしていたと思いますし。
いや本当にティグルとエレンに見せ場をw
『レイ・アドモス』も思ったより地味・・・。
{/netabare}

2話鑑賞後-----
{netabare}
まさかのアルサス戦だけで1話使ってくるとか。
予想してませんでした。
原作小説での比率を知らない身ですのでどうかとも思いますが、漫画版と比較すると・・・1話が1巻丸々、2話が2巻最初から1/3。
ティッタをフィーチャーしたいのか、ザイアンの下種っぷりを描きたかったのか。
これから追々描かれるのかもしれませんが、これならティグルや戦姫様(というかエレン)の人となりを描く時間もあったんではなかろうか?と思えてなりません。
ちょっと緩急付けすぎな配分かな?と思いました。

え~と次は・・・vsドラゴンからですか。
で一度ジスタートへ、というところでしょうかね。
{/netabare}

1話鑑賞後-----
{netabare}
漫画版を読んで原作組を名乗る気は全くありません。
正直、結構期待しているタイトルです。

1話からして、色々削りすぎかな~と。
・ティグルの領地・地理・周囲の人物などの説明が大体無い。
・お約束ながら、用語がセリフにされるだけだと、理解し辛い。
・何故冒頭の戦場シーンになるのかも説明が無い。
・まさか1話でアルサスが攻められる話まで進むとは・・・。

漫画ですら「結構削られてますよ」とのことだったのに、アニメでこれは結構キツいんじゃないか?と心配になってしまう。尺とか時間配分とか苦労はあるのでしょうが・・・。

漫画で読んでみて、ちょいサービス(?)有りの、意外と結構硬派な戦記物だと思えていたのですが・・・それにしては説明・解説が無さ過ぎるかと。

エレンの水浴びシーンまではサービス要素無しで来たのに、そこは書くのかwと。それならティグルや他のキャラを描ける部分があるように思えたました。

専門用語や人物については追々説明があるものと期待してます。
一応最後まで観るでしょうけど、扱いについては今後次第というところでしょうか。
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 22

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「魔弾の王と戦姫」というタイトルまでたどり着けなかったのではないでしょうか・・・^^;

この作品の原作は未読ですが、ヒロインを演じるのが戸松遥さんと知り、視聴を楽しみにしていた作品です^^

この物語の主人公は、ティグルヴルムド=ヴォルン伯爵(以下、ティグル)・・・彼はこれまで代々治めてきたブリューヌ王国北部の辺境アルサスの土地と民をとても大切に思っており、領民からも慕われています。

そんなティグルはブリューヌ王国の一員として参加したジスタート王国との戦争に破れ敗走している際、敵の七戦姫の一人でヒロインのエレオノーラ=ヴィルターリア(以下、エレン)に弓の技量を認められ捕虜となってしまうのです。

そんな最中、エレンの留守中にアルサスの土地を焼き払おうとする輩が現れ、物語は大きく動いていきます。

大きな戦争の流れは、正直良く分かりませんでいた^^;
でも、自分の故郷であるアルサスを守ろうと必死に奮闘するティグルは格好良いと思いましたし、それ以外の戦いでも目的をはっきりさせてから戦闘になるので、個々の戦はとても分かりやすかったと思いました。
また、戦の状況を原作を未読の視聴者にも理解して貰おうと、随所に工夫が盛り込んであります^^
そのため、大きな戦争の流れが十分頭に入っていなくても、十分楽しめる構成になっていたと思います。

それ以上に魅力的だったのが個性豊かな登場人物たちです。
特に主人公のティグルと七戦姫の活躍はもっと見ていたかったというのが本音です^^

主人公のティグル・・・何といっても弓の技量は半端ありません^^
正直弓って剣などと比べると動きのバリエーションが少ないので、どうかなぁ・・・と思っていましたが、弓には弓の良さがあるんですね^^
そして人柄は実直で優しく、まるで野心を持っていません・・・
あぁ、ティグルを中心としたハーレム展開になるのかな・・・ともチラッと思いましたが、一人のところに戦姫が全員集合する事も無いでしょうから、戦姫全員を・・・とまではいかないんでしょうけれど、付き人のティッタを含め今後はそっちの方面の戦いへも身を投じていく事になるんでしょうね^^;

そしてエレン・・・銀髪のスタイル抜群な美少女・・・
戸松さんが演じられるという事もあって、SAOのアスナ的キャラを勝手に想像していましたが、戦では自らが先人を切って馬を走らせるなどとても勇猛果敢な彼女でした^^
でも、これはこれで全然有りだと思います^^
一方、ティグル事が自分のお気に入りになっていくのが、見ているこちらにも手に取るように分かります^^
彼女の長所でもあると思うのですが、「好きなものは好き」という性格なんですよね^^
今後ティグルとの付き合いがどの様に発展していくのかが楽しみです^^

そしてリュドミラ=ルリエ(以下、ミラ)・・・真面目で聡明・・・そして義理を重んじる彼女・・・
最初は高慢な態度が気になりましたが、物語を重ねていくうちにどんどん魅力が増したように思います^^
もともと戸松さん目当てで視聴を始めたこの作品・・・終わってみるとミラに色々と持っていかれていました(//∇//)
あの悪戯な瞳と仕草・・・もう堪りません(//∇//)

ここでは2人の戦姫について記載しました・・・物語の中ではもう少し戦期も登場するのですが、出番は少なく、まったく登場しない戦姫もいたように思います。
そもそもタイトルにもなっている「魔弾の王」が誰なのか・・・それすら謎なんですよね^^;
1クール13話を使ってしっかりと物語は描かれていましたが、きっとまだ序章なんでしょうね^^;
原作の連載も続いているようですので、続編の制作を楽しみにしています^^

オープニングテーマ
「銀閃の風」歌 - 鈴木このみさん
エンディングテーマ
「Schwarzer Bogen」歌 - 原田ひとみさん
「竜星鎮魂歌」歌 - 鈴木このみさん
オープニング、エンディングともどっちも格好良い曲だと思います^^
もちろんお気に入りの曲です♪

投稿 : 2025/01/04
♥ : 39

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

大河「真田丸」のコーエー戦略画面ってそれなりに意味あったよな。

原作知らず。
dアニメのおすすめに出てきたのでためしに視聴。2日かけて通し視聴でした。全体としては結構楽しめました。ですが本作、いろんな要素を盛り込みすぎた感じがします。

中世・封建社会ライクなファンタジー世界を舞台にした、少年領主と戦女神たちのハーレム英雄戦記、ってなかんじ。おおよそのモデルとしては13~15世紀くらいのヨーロッパとその周辺、かつ、東西南北を縮小した感じかな(銃はない世界)。

ボーイ・ミーツ・ハーレムものとしては、なかなかの良作だとおもいます。女性陣は「こういう子、必要だよね」っていう子が過不足なく配置されています。いずれも内面・外面ともに魅力的です。青髪ヒロインの対主人公・対ライバルヒロイン戦闘力の高さは本作でも遺憾なく発揮されています。男の子向けサービスシーンもそこそこありますが、やり過ぎのない、ほどよい感じでおさまっていると思います(おおいに主観)。

僕はハーレムものの成否って、ヒロインよりも主人公が占めるウェイトの方が高いと考えているのですが、その点でもよかったと思います。それなり以上に有能で、何よりブレないところはたいへんよかったと思います。決断が早い点もよかった。少なくとも、僕には主人公を強く嫌う要素がありませんでした。
キャスト陣も(いまにしてみれば?)豪華ですし、声の演技もよかったと思います。

英雄譚としてみた本作は、「悪くない」という印象です。上述の通り主人公に特段の問題がないうえに、政権の簒奪を狙う敵を撃つという大枠の流れがつかみやすかったのがよかった点だと思います。また、主人公が作中では評価が低い(なぜか蔑まれる)弓の使い手という立ち位置で、そこからののしあがりというのもお話にいい味を付けてくれています。

他方、戦記ものとしてみた本作は不満の塊でした。これが非常に残念でした。

戦姫や一部将兵、竜などの突出した戦力の存在は確かにお話のバランスを崩していますが、これはそんなに気になりませんでした。三國無双、戦国無双みたいなもんだと呑み込める範囲にあったと思います。

僕にとって戦記ものとして著しく悪かった点は、「戦争の舞台がわからない」という点です。機械化歩兵や航空戦力が無い世界での戦闘では、なおのこと地勢的な要素が大きなウェイトを持つと考えています。が、本作、それが全くわからんのです。主人公の領地が舞台となっている世界全体のどこに位置するのか、国境線と山地・稜線はどこを走っているのか、軍が何処にいてどのようなルートでどこを目指しているのか、などが全くわかりませんでした。
作中、「それっぽい地図」やら「机上戦っぽいもの(チェスっぽいやつ)」が幾度となく提示されますが、それらの説明能力が皆無でした。なんていうか、意識他界系のプレゼンのごとく、雰囲気オンリーです。飾りの強すぎる文字、速すぎるスクロール、短すぎる説明のコンボで、理解するには無理がありすぎました。
これでは、例えば最終話に主人公とメインヒロインとの間で交わされた会話にでてくる「実利」を納得することができません(理解は可能だが、実感湧かず空虚に感じる)。これが本投稿の表題に繋がるわけですが、なんとも惜しいなと思う次第です。いっそ、あんなの出さなければ気にすることもなかったのに。。。

まだまだ先がありそうな終わらせ方でした。興味なくもないというところですが、それほど続きをみたいとも思えないなぁ、というのが正直な感想です。というのも、OPにでてくる(多分)戦姫がまだまだいるのですが、本作ではその一部しかメインストーリーに絡んでないのです。ってことは、です。この先があったとして、さらにハーレム肥大になりそうな気がするのです。個人的にはいまの面子でよい感じがするので、それは遠慮したいなということです。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 23

74.4 18 騎士でファンタジーなアニメランキング18位
アルスラーン戦記(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (1089)
5942人が棚に入れました
東西を結ぶ陸路の中心地・エクバターナを王都に掲げ、各地からの人や物資、そして豊かな文化が集まる強国パルス。この国の王太子として生まれた少年・アルスラーンは、幸福のうちに国を引き継ぐはずだった。土煙が舞う平原に、パルスの誇る騎馬隊が葬り去られるその日までは……。パルスの豊かな領土を狙って、異教徒の国・ルシタニアが侵攻を開始。初めての直面する本物の戦いに、不安を隠しきれない"気弱な"王太子・アルスラーン。彼の不安が的中したかのように、戦場には不穏な空気が渦巻き始める。敵の策略にはまり、これまでにない脅威を感じるパルス軍と、混乱する戦況に翻弄されるアルスラーンの父王であるアンドラゴラス三世……。駆けつけた「戦士の中の戦士」の異名を持つ騎士・ダリューンとともに、次々と襲いかかる敵、そして過酷な運命へと立ち向かうアルスラーン。運命という名の嵐が吹き荒れるなか、彼は信頼できる仲間たちとともに"王太子"として最初の一歩を踏み出す!

声優・キャラクター
小林裕介、細谷佳正、浪川大輔、花江夏樹、KENN、坂本真綾、梶裕貴、菅生隆之、田中敦子、津田英三、大川透、安元洋貴、三宅健太、小西克幸、桜井敏治、子安武人、斎藤志郎
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

王道のお手本

<全25話観終えて>
全話通していつも地に足が着いた脚本で、
偉人伝の王道の、「王となる道程」が
ブレずにしっかりと描かれてましたね。
ラストシーンのオーケストラも雄大で素晴らしかった。

特に不満や中弛みを感じることもなく、
1話から最終25話まで童心に返って楽しめました。

大河ドラマのような展開だったと思います。
フィクションにありがちな刺激的な急展開などあまりなく、
ゆっくりと詰将棋を楽しむような感覚が心地好かったし、
あたかも実話を基にした伝記のようなリアリティを感じられた。

時折、ナルサスの絵画ネタとか、
ギーヴとファランギース、エラムとアルフリードとの絡みなど
真面目な戦記物なのに、クスッと笑えるシーンを
さりげなく挿入するセンスもいい感じ。

また、最初から最後まで素直に楽しめたのは、
原作やOVAにはノータッチで、
白紙の状態のまま完走したためかもしれません。


★最終話:第二十五章「汗血公路」感想
{netabare}
明らかな続編を前提とした構成。
いわゆる俺戦エンド。
でも制作の、続編に対するやる気と前向きさが伝わる
いい締めくくりでした。

2クール最後でも王都奪還までいきそうもないのは、
毎回の丁寧な話の運び具合から大方の察しがついていたので、
これはこれであり。

最終話なのに、ひとつの戦いの事後処理をひたすら丁寧に描いてました。

結果、王子の魅力がしっかり伝わった点を評価したい。

<玉座にはそれ自身の意志はない>
25話で一番印象的だったファランギースとエトワールの会話。

ファランギースが劇中、
アルスラーン王子の魅力を端的に表現してくれました。
坂本真綾さんの含蓄ある演技も素晴らしかった。

長台詞ですのでほんの一部だけ抜粋します。
エトワールは、アルスラーンについてファランギースに問う。

エトワール
「なぜ皆、あのような青二才の王太子に忠実に仕えておるのだ?」

ファランギース
「(前略)王太子殿下はいつも努力しておられる。
そのことが、仕える者の目には明らかなだけなのだ。」

この作品が好きになれたのも、ファランギースと同じ観点で
アルスラーンに惚れこめたからだったので、
このシーンはかなりグッときました。

学問、武芸、あらゆる精進努力怠らず、進歩すること、
これこそが聖人君子の基本中の基本。

夕刻の、川の辺のシチュエーションも象徴的。
淀みなき川の流れこそアルスラーンに相応しい
というメッセージともとれる。
流動なくば腐ってしまう水の如く、
指導者たる者、努力怠り成長が止まると、
欲にまみれて道を誤るのは世の常ということでしょう。

<エトワールの、不器用だけど健気な魅力が最終話で開花>
そして、1話から始まったアルスラーンと彼女の因縁も、
最終話で相応の決着があり、
この後も、さらなるドラマが生れそうな展開が好い。

続編があれば、ツンデレ展開まで期待できそうな雰囲気でした。
戦乱殺伐した中で咲く一輪の恋バナになるならなるで
それもあり、と微笑ましかった。

エトワールは、コミカライズ版とアニメ版の設定と、
小説原作版の設定がかなり違うようようですが、
とても愛すべきキャラでした。
彼女もこの戦乱を最後までぜひ生き延びて欲しいな。

そして一番気になったこと。
時折登場した、エルメスの背後の控える黒魔術系の魔法使い?の存在、
最後まで全く正体不明のままでしたので、続編は必ずあると信じたい。
{/netabare}

ヒルメスの闇はどこまでも深い。
アルスラーンたちは、その闇を討ち砕き、
王都を奪還し、奴隷制度を廃し、
希望に溢れる王政を実現することができるのか。

続編が生れることを切に願います。

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以下は、初投稿時のレビューです。(2015/08/10)
ネタバレがあるわけではないですが、長いのでタグで閉じます。
{netabare}
2015年の8月現在、放映中のTVアニメは10本以上視聴中ですが、
ワクワクして非常に次回が待ち遠しい作品は、これとGATEの2つのみ。

自分は基本的に、アニメ、ドラマ、映画は鑑賞する前に
監督や脚本家をチェックした上で作品を選びます。
どんなに原作が素晴らしくとも、
自分に合わない制作の映像作品はがっかりすることが多いので。

全366話もあった「BLEACH」で
監督を一貫して務めあげた阿部記之さんと
シリーズ構成を上江洲誠さん担当の今作。

開幕当初よりOVAも原作も知らずとも期待値大でした。

特に上江洲さんは、個人的に大好きなクリエイター。
放映済みの18話中、9話分の脚本も上江洲さんが自ら執筆されてます。

阿部監督、「BLEACH」は一部しか観ていませんし
「幽☆遊☆白書」(全112話)や「GTO」(全43話)など
他の阿部監督作に触れる機会もなく今迄、全くのノーマークでしたが、
今作の安定した面白さに大きく貢献してるのは間違いなさそうです。
ベテランの匠の味わいがあり流石。
4クール以上の作品を数多く務め上げた実績は伊達じゃない。
長丁場でもダレさせないコツをよくご存知な印象。
派手さはなくても、一本一本のまとめ方と話の盛り上げ方に
監督としてのセンスの良さを感じます。

18話まで視聴済みの現在、
期待を裏切らない面白さで右肩上がりが止まりません。

奇を衒うこともなき王道ストレートな偉人伝に素直に感服してます。

キャラ描写も丁寧。
状況変化に応じての裏切り、恭順、忠誠など
人の心の移り変わりもリアル。
敵役のヒルメスでさえも、回を追うごとに憎めなくなる。
主人公の王としての成長の描き方も上手い!

声優のキャスティングも絶妙。
特に、坂本真綾さん演じるファランギースと
浪川大輔さん演じるナルサスが大好きです。

荒川弘さんの作画に準拠したキャラデザも好みですし、
作画も全体的にレベル高いと思います。
カーペットなどの調度品。
職人芸を感じられる柱の色使い。
異国情緒たっぷりです。
城壁のウエザリングなども写実感あり。
空模様の描き方など、自然描写も丁寧。
この作品の世界に素直に入っていきやすい。

BGMもオーケストラの壮大さを上手く活用してて好き。

肝心の原作小説が未完ということで、どういった結末を迎えるのか。

期待と不安の両方の気持ちを抱きつつ最後まで見届けるつもりです。
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 28
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

世界観チグハグ&シナリオ散漫な残念作2

これも、シナリオ等そこそこ頑張っているものの、世界観の不統一さが次第に目についてきて視聴意欲が削がれてしまった残念作。
作中の用語から、イスラム化する以前の古代ペルシャ・中央アジア・北部インド(現パキスタン)風の世界を舞台とする作品として構想されていることは明らかだけど、第9章「仮面の下」に至って唐突に{netabare}魔術の存在する世界{/netabare}と判明するなど、いろいろとチグハグ。
シナリオも最後まで焦点が定まらず、続編が制作されているけれど続けて見たいという気持ちがあまり起きない作品となりました。
原作者・田中芳樹氏のもう一つの代表作『銀河英雄伝説』の方は、長大すぎる点はマイナスながら作品内容自体は高く評価していただけに、残念でした。


◆制作情報
{netabare}
原作         田中芳樹(原作小説)、荒川弘(コミカライズ版)
監督         阿部記之
シリーズ構成     上江洲誠
キャラクターデザイン 小木曽伸吾、田澤湖、渡邊和夫
音楽         岩代太郎
アニメーション制作  ライデンフィルム、サンジゲン(CG制作){/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


================ アルスラーン戦記 (2015年4-9月) =================

 - - - OP「僕の言葉ではない これは僕達の言葉」、ED「ラピスラズリ」 - - -
{netabare}
第1章 エクバターナの栄華 ☆ パルス暦317年、ルシタニア人捕虜と王子の出遭い、奴隷制度と狂信的宗教国家
第2章 十四歳、初陣 ★ パルス暦320年秋、アトロパテネ平原の戦(対ルシタニア軍)、大敗北
第3章 黒衣の騎士 ☆ 続き、ダリューン奮戦・王子逃亡、パルス軍壊滅・バフリーズ敗死(銀仮面卿)
第4章 厭世の軍師 ☆ 元書記官・隠者ナルサス卿、宮廷画家登用の約束
第5章 王都炎上~前編~ ★ ナルサスの用兵論、王都エクバタナ攻防戦、奴隷解放の扇動 
第6章 王都炎上~後編~ ★ 続き、奴隷叛乱、パルス暦320年12月王都陥落
第7章 美女たちと野獣たち ☆ タハミーネ王妃、ミスラ神殿女神官ファランギース
第8章 裏切りの英雄 ★ カーラーン追求戦、弔いの歌、正統の王ヒルメス
第9章 仮面の下 ☆ 王都潜入、ルシタニア国王イノケンティス7世、王子とエトワールの再会、銀仮面卿vs.ダリューン
第10章 カシャーン城塞の主 ★ カシャーン城主ホディールの思惑、討伐、奴隷解放と思惑違い
第11章 ペシャワールへの道 ★大司祭ボダーン直属・聖騎士団、ザンデvs.ダリューン
第12章 騎士の忠義 ☆ ゾット族長の娘アルフリード、銀仮面卿vs.ナルサス
第13章 王子二人 ★ 東方辺境ペシャワール城塞到着、鉄仮面卿vs.王子、守将バフマン死亡、シンドゥラ国軍侵攻{/netabare}

 - - - - - - - - - - - OP「渦と渦」、ED「One Light」 - - - - - - - - - - -
{netabare}
第14章 異国の王子 ★ 対ラジェンドラ第二王子軍戦、同盟締結、シンドゥラ侵攻開始
第15章 シンドゥラの黒豹 ★ パルス暦321年、ジャスワント助命、クジャラート城塞攻略
第16章 落日悲歌 ☆ 対ガーディビー第一王子戦(戦象部隊)
第17章 神前決闘 ☆ ダリューン卿vs.戦士バハーデゥル、シンドゥラ次期国王決定
第18章 ふたたび河をこえて × 国王交替、ラジェンドラの姦計失敗、3年間の不可侵条約
第19章 冬の終り ☆ ザーブル城攻略戦(銀仮面卿/万騎長サーム)、万騎長クバート、王太子アルスラーンの布告(ルシタニア追討令・奴隷制度廃止令)
第20章 騎士の素顔 ☆ 帰参者の思惑と不満、エトワールと王子の城内の再会、王子の決意
第21章 別れの詩 ☆ ギーヴ離脱、エクバタナ奪還作戦開始
第22章 出撃前夜 ☆ 続き
第23章 聖マヌエル城の攻防 ★ ルシタニア拠点聖マヌエル城、ザンドvs.ダリューン、エトワールの王子襲撃
第24章 決戦 ★ 続き、ダリューンvs.銀仮面、落城、投身者、バルカシオン伯爵自害 
第25章 汗血公路 ☆ 銀仮面とルシタニア王弟の盟約、エステル帰参、王太子軍王都へ ※挿入歌「天空に舞う鳥よ」{/netabare}
---------------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)10、☆(並回)13、×(疑問回)1 ※個人評価 ☆ 3.6

投稿 : 2025/01/04
♥ : 16
ネタバレ

徳寿丸 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

美しいよ・・・ホント美しい・・・

原作未読。
私は田中さん原作アニメ銀英伝、タイタニアも視聴しておりそれなりに好きな方です(原作は一切読んでませんが・・・)。銀英伝もアル戦記も綺麗すぎるんですよね、主人公が・・・。言い方悪いけど人間臭い汚い部分がまるでない。聖人君主(いや英雄だから美化は当然)過ぎるというか・・・(まぁ、多少あるけどね)。例えば中国の英雄とか欺瞞に塗れて平気で他人を貶めたりかつての家臣を殺したり人間臭さがプンプンするんだよな、確かに子供の頃は完全無欠のヒーローに憧れるけど大人になるとそんな奴逆に信用できん(笑)。それから私が田中作品で一番嫌いなのがナレーションで「後に〇〇会戦と呼ばれ〇〇の圧倒的勝利に導いたのであった」的な最初に結果言っちゃうパターン(全部ではないが・・・)。銀英伝もそうだけどハラハラドキドキが全くないんだよね。どうせうまくいくんでしょ?はいはいって見てしまう。この荒川版はどこまで原作に忠実なのかわかりませんが合戦とかキャラの登場や行動が???な部分が結構あります。ずっと違和感を感じてました(演出や脚本が下手なだけか?)。相手が都合よく罠にかかるのは田中さんの作品では常道ですが(笑)それとは違った変な所が散見されるんですよね。 {netabare}例えば人質に取られた場合一緒に走って逃げるなんてありえない(笑)。攻め込んできた反乱分子の王子側と手を結ぶ(現時点での正当側への交渉材料にするのが妥当)、信頼されてない王子が現王の前で突如乱心して下知した位で多くの兵が王子側につくわけがない、いわば国同士の盟約を簡単に破ってきた相手をあっさり許す(美徳とするにはあまりに軽率。自軍の軍規が乱れる元)。自領で作戦を立てる祭に地形はくまなく調べているはずなのにいきなり本陣に来る(こんな所に抜け道が的な台詞があったように思う。あるキャラがつけられたのかもしれないがそのキャラの方が後から出てくる)、城壁内側すぐ横の抜け穴がそのまま塞がれていない、総大将が乱戦必死の場内にほぼ先方で突入し、身辺警護もなしに城内をうろつく(危なくなると間一髪味方が助ける・・・この間一髪は結構あるんだよなぁ笑)等・・・。あとで後述しますが古い松竹映画版はこの辺うまくできてます(違和感が少ない)。{/netabare}
評価にね演出、脚本を追加した方がいいんじゃないかなぁ。前から言ってるけど作画と歌と声優さえ良ければ評価上がるんだから。逆にショートは評価できないし・・・。

私のツボ:普通になき先代王の嫡子と名乗って他国の兵借りて正々堂々攻め込んじゃ駄目なの?まぁアルスラーンの立場終了だけど。


劇場版+OVA版視聴済・・・評価3.8
上記の荒川版観てどうも腑に落ちないので昔の観てみました。まぁこちらは尺の関係もあって変更してる所もありますが戦のシーンなんかはこちらの方が納得できますよ。荒川版の説明不足というかそういった所を補完してくれます(普通逆じゃないの?)。 {netabare}例えば隣国の第2王子は何故攻め込んできたか、何故攻め込んできた第2王子と手を組む事にしたか、また戦もこちらの方が鮮やかな勝ち方の印象です。{/netabare}そして何より田中さんといえば主人公のキラキラ感!こっちのアルスラーンの方が断然輝いています!声優さんも往年の方々でこちらはこちらで私は好きですね。まぁ作画はどうにもならないですが私はこちらの方が田中さん作品ぽい気はします(笑)。まぁ荒川版は2期ありますし一応楽しみではあるんですよ。



風塵乱舞視聴済。
これやっぱ演出が悪いのかな?とにかく御都合すぎて笑える。こいつらみんなどこでもドア持ってんじゃないの?どっからでも都合良く現れる。正直バカバカしくなってきた。なんだろうな、とにかくリアリティなさすぎんだよな(戦争とか描いてるくせに)。何でも後付けでアルスラーン万歳だもんな。わからん、古い作品だけどどんだけ綺麗事なんだよって思うわ。こんな綺麗事軍団の行く末が楽しみですね(笑)。
うーん、原作読んでみないと何とも・・・制作会社がヘボな気がするけどね。やり直し(笑)。

追記:たまたま、時間があったので某本屋で荒川版のコミックを少し立ち読みしたんですが・・・これ制作側の構成や演出が稚拙というか端折り方が下手すぎでした。割と話の流れ的に重要な所アニメ端折ってる感じでした。やっぱやり直し(笑)。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 5

67.3 19 騎士でファンタジーなアニメランキング19位
星刻の竜騎士(ドラグナー)(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (785)
5812人が棚に入れました
竜と契約を交わした者が通うアンサリヴァン騎竜学院の生徒アッシュは、契約の証「星刻」を持ちつつもパートナーの竜がいまだ誕生していないために肩身の狭い思いをしていた。
彼の身に宿っていた竜は、ある事件をきっかけに覚醒の時を迎えたが、現れたパートナーはほかの竜とは違って少女の姿をしていた。

声優・キャラクター
髙橋孝治、伊瀬茉莉也、佐倉綾音、井上麻里奈、下田麻美、榊原ゆい、前野智昭、室元気、生田善子、七緒はるひ、子安武人、大亀あすか、花澤香菜
ネタバレ

いっき さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

触手プレイはちょっと。。。

全12話、ドラゴンと人間が織りなす歴史とファンタジーと人間同士の関係性を描いたアニメ。

と概要を綺麗に描くとそういうことなのですが、視聴し終わって思ったことは、世界観は二の次の女性キャラのエロい触手プレイや手順が雑な脈絡のないいちゃいちゃ恋愛描写となんちゃって戦闘アニメが全話網羅している''見どころが見出せなかったアニメ''でした。

世界観と設定はよくあるファンタジーでその要素は良かったのですが、物語は単調で、見どころであろう箇所もありましたがどれもが中途半端かつ呆気なく終了してしまい、こちらが盛り上がることができないまま露骨ラブコメシーンなど、その見せ方全体が私の視聴欲をガリガリ削るものでした。

主人公ですが伝説的な存在とか女性キャラにモテモテとかよくある目立ち系ラブコメ主人公は好きなのですが、その主人公描写も見せ場で気を失ったり、恋愛描写も盛りの付いた犬以下の脈絡の見えないいちゃいちゃは見ていてマイナス要素しか残らない恋愛要素でも魅せれない見どころという重要要素が欠けた''残念モジモジ君主人公''でした。見どころのある盛りの付いた犬の主人公なら好きですけどね。

見どころであろう主人公描写が私的に壊滅でした。①

主人公も去ることながらキャラ全体にもこれは言えるものでした。兎に角見せ方が雑というか短絡的でどこにこのアニメの見どころがあるのか最終回まで見ても、それを振り返っても無かったので絵は綺麗なのに・・・と絵で選んで残念だった系のアニメです。

キャラ全体の描写が薄い。②

そして戦闘シーンもこのアニメでは重要だと思われますが、その戦闘シーンや竜騎士団の描写などの描写がなんちゃって戦闘そのものでした。模擬戦や合宿での特訓など、そこは一部でいいから真面目描写が欲しかったですが、一切なく、それで「今こそ合宿の成果を見せる時だ!」と言われても、こちらは当然盛り上がれず戦闘シーンもあっけなく終了の緊迫感のないものでした。

戦闘要素も、作画の見せ方の単調な描写+あっけなく終了の緊迫感ゼロ。③

①+②+③=残念要素満載のアニメ、でした。

笑いありのシュールな要素とか設定全般やキャラの本筋とか結構好きなのですが、作り手に恵まれなかったアニメという位置づけです。戦闘の作画は残念でしたが一部の竜に騎乗してる時とかの作画は良かったです。

{netabare}
こういう露骨な男性受けのラブコメを好きな人はどうぞという感じですが、私は触手プレイが苦手で女性キャラを弄ぶ感じがすごく嫌いですので、マイナス要素の塊でした。一部の電車での集団痴漢とかで快楽とかを感じる人とか好きそうですが、私はそういう男性は早く滅んでほしいと思います。{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 3

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

人と相棒である竜との繋がりを描いた作品です^^

ロートレアモン騎士国にある竜飼い人専門の教育期間である「アンサリヴァン騎竜学院」。
この作品の主人公はその学院に通っているアッシュ・ブレイクです。
彼には「どんな竜でも乗りこなすことができる」という特技を持っている反面、自分の相棒である竜がおらず、必要に応じて他人の竜を借りるという肩身の狭い思いをしてきました。
ところが、学校で行われているレースの最中、アッシュは崖下に転落するトラブルに巻き込まれてしまうのですが、その時、左腕の聖刻が輝くのです・・・
いよいよアッシュの竜が目覚め・・・と思ったら、目覚めたのは幼女の姿をした竜で・・・そして物語が動いていきます^^;


エーコと名付けられたアッシュの相棒ですが・・・人型の竜が目覚めるのは過去に例が無いことなのだそうですが、本人は典型的なツンデレちゃんでしたね^^
幼女・・・だからなのか、好物系のツンデレちゃんだったからなのかは分かりません。

けれども、物語の進展に伴って自分の気持ちに気付いていくこと・・・素直になることを覚えていくのですが、一挙手一投足がどれも可愛らしかったですね^^
でも、彼女がなぜ他の龍とは違う人型なのか・・・その辺りの伏線は回収しきれていないのが、少し残念ですけれど^^;


でも、私がこの作品で推していたのはシルヴィアでした(//∇//)
ロートレアモン騎士国の第四王女である彼女・・・普段は竜騎士としての誇りを持っているのですが、臆病な一面も併せ持っています。王女であるから何事にも強くなければいけない・・・という気持ちに身体がついていけないこともありました。
王女だからといって完璧である必要は無いと思うのですが・・・^^;

彼女は兄妹の確執など物語の中でたくさんの苦しみを味わいます。
けれど、しっかりと自分の苦手を克服していくところはこの作品の見どころだと思います。
何より彼女の立ち振る舞いには華やかさがありましたし・・・(//∇//)


1クール12話の作品でしたが、1クールではこの物語は収まりきれず途中で終わっています。
無理矢理1クールに詰め込んで説明不足になるよりは、ずっと良いと思います。
けれども、続編の有無・・・くらいは本編終了時に教えて貰えると、待つのも苦にならないのですけどね^^;
今後、アッシュやエーコがどの様に成長していくのか・・・はたまたシルヴィアの想いは・・・?
う〜ん・・・気になることだらけです^^;

投稿 : 2025/01/04
♥ : 22

にゃっき♪ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

how to dally with your dragon

竜族と竜騎士がペアになって戦うバトル味のエロアニメです。

作品世界には竜族が存在しますが、彼らが生きていくには星精路(アストラル・フロウ)から生命力を得る必要があり、竜騎士と呼ばれる人間と契約しなければ生きてはいけないようです。ロートレアモン騎士国では7才になると、アルビオンの森へ出向き、竜騎士になれる素質があるかを見極めるための「オーファンの儀」という儀式を受けなければいけません。素質を認められた者には、マザー・ドラゴンから竜の幼生を授けられ、星刻(せいこく)と呼ばれる紋章を通じて、相棒(パル)と呼ばれる自分が契約した竜に生命力を与えることで、その竜と共存していくことになります。

星刻を持つ者は、自分のパルが幼竜の間は竜飼い人(ブリーダー)と呼ばれますが、竜と共に成長して幼竜が聖竜になれば竜騎士(ドラグナー)、さらに聖竜が飼い主に心身を捧げ、聖騎甲(アーク)と呼ばれる固有の甲冑を製造できるようになれば、貴族の階級に属する聖天竜騎士(アーク・ドラグナー)への道が開けています。この物語はブリーダーの教育機関であるアンサリヴァン騎竜学院を舞台に、主人公のアッシュと、何故か人の姿で生まれてきたパルのエーコの成長を綴った物語...のつもりで視聴するとがっかりする作品です^^

竜騎士は自分が契約した竜にしか騎乗できませんが、アッシュだけはどんな竜でもOKですし、周囲の巨乳女性キャラからもてまくる主人公補正が極端な作品で、魅力を感じる女性キャラがいるなら、視聴を続ければサービスシーンに何度も遭遇できると思います。
序盤から、アッシュがレース中に進路妨害をする連中を排除して、負けてはいけない相手に道を空けてあげたり、襲撃者を庇って身代わりに崖から落ちてしまうなど、キャラの好感度を持ち上げるためのイベントのような描き方が鼻について、かえってシラけてしまいました。巨乳ばかりの女性キャラは、裸のシーンはともかく、触手のようなものに凌辱されるシーンは、個人的には気分が悪くなり、何度か視聴を中断させられました。
設定を生かせば、もっと楽しめる作品を作れたと思うのですが、どうしてこんなエロばかりの作品にしてしまったのか理解に苦しみます。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 25

88.4 20 騎士でファンタジーなアニメランキング20位
盾の勇者の成り上がり(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1180)
5560人が棚に入れました
図書館で出会った一冊の本。そこから勇者として異世界に召喚されてしまった主人公・岩谷尚文。盾を使う能力を持った彼は、陰謀と裏切りに会い、異世界ですべてを失ってしまう。どん底からの成り上がりを描いたヒロイック・ファンタジー!

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生
ネタバレ

フィーロたんlove さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

大人向け名作童話 人間臭い主人公の魅力が光る

総評

バトルシーンを除けば大人向けの童話です。
本編「盾の勇者の成り上がり」、外伝「槍の勇者のやり直し」
を通して読むと、「モモ」、「星の王子様」、「百万回生きた猫」
などに通ずるものがあると感じました。

ただ、大人向けです
この作品は忍耐強さ、誠実さ、気高さ、美しさ、愚かさ、醜さなど
人間の有する善悪両面を真っ向から描いています。

ですのでストレス耐性が少なく、理解力が浅く物事を表層的にしか
捉えられない中学生以下(あくまで一般的基準です)の方にはお勧
めしません。

22話感想
{netabare}
ウェポンコピー、転移スキル、武器の強化方法
あと信じてみる事の必要性
ここに来て重要な情報がようやく一部開示されました
ラルク(でしたっけ?)登場でしたね
たぶん小説版から登場したのでよく知らないキャラです
人気が高いキャラのようなので期待しておきます
{/netabare}

21話感想

綺麗に収まったと思います 
これぞアニメ版というとこでしょうか
特に言うべきことはありません

あと先週の声優さんの特番見ました
ねんどろいど可愛いです
フィーロの出来が良ければ買おうかな

番組を見ていて声優さん、スタッフの方、監督さん、
スポンサーさんなど、この作品がたくさんの大人の
心を動かし、このアニメが出来たことが感じられ
ました




20話感想
雑魚ボス戦での無理やりな盛り上げ方が気になりますね
{netabare}
今回のバトルはアニメ版の最大の盛り上げ場所のつもりだった
のでしょう。

これでもかと味方の攻撃が繰り広げられてましたが
なろう版でもコミック版でもなかっただろう攻撃
アクションが多かったように思います

無理やり全員参加型のバトルにして盛り上げようとしたのも
まるでプリキュアをみているような恥ずかしさが感じられて
ちよっとなーという思いでした

一応最後は原作通りナオフミの捨て身のスキルで締めたので
何とかまとまった感はありました
意図はわかるのでまあやむなしというところでしょうか


主人公の魅力について

①精神的なタフさ

 アニメを見てると3バカ勇者のマヌケぶりが目立ちますが
実際自分に置き換えた時どうでしょうか?果たして彼らより
うまく立ちまわれるでしょうか?ネットでググることもでき
ず、知り合いもいない、誰が嘘をついてるかわからない中で
正しい判断ができるでしょうか?

 ナオフミと自分を置き換えた場合も同じです。状況を判断
する情報が不足する中で、不条理に迫害されても下向かず
頑張れますか?自分の決めた方針を貫けますか?

 彼は周囲の冷たい視線の中、いろいろ思うことはあるにせよ
愚直にやるべきことをやり続けて周囲の評価を覆していきます。
近年稀に見るなんとも男臭い、人間臭いヒーローだと思います。

②懐の深さ

アニメ版では見れないでしょうけど、なろう原作ではだいぶ先に
精神的にポンコツな他の3バカ勇者を見事にまっとうな勇者とし
て再生していきます。

この作品が真っ向から描こうとしているテーマの一つは人間の
愚かさ、醜さでしょう。愚かさも醜さも人間臭さの一つです。

そして愚かで醜い人間も努力や他者の助けで立ち直れることも
この作品は示唆しています。

{/netabare}

 

*********
19話感想
尺を合わせるためか残念な展開に
{netabare}
たぶん2クールでカルミラ島までやって終わるつもりなのでしょうか
尺合わせのため後半が間延びしてる感じが否めませんね
マンガでもなろう版でもこんなに長くなかったと思います
どうせなら亀までやって2クール終了にすればいいと思うんですけど。
三勇教との戦いで3回使うとは思いもよらなかったです。
他の勇者とのぐだぐたも相まってちよっと残念な展開になっています。
教皇なんて雑魚ボスなのに3回もつかうとは。
脚本も割と裁量あるみたいなので、すっとばせるところはすっとばして
もいいと思うんですが。
いままでが良かったので、最近の制作サイドの不作為には少し失望し
評価は下げます(とは言ってもすでに最終話まで作っているでしょうが)。

アニメ版の現在の残念な展開はともかく原作は素晴らしいと思っています
原作の素晴らしさの一つに伏線の巻き方と回収の仕方が秀逸ということが
あります。

たいていの小説には読んでいくと穴ぼこというか伏線があります
情報が欠けている、訳がわからない、意味があるとは思えない情報
などの違和感です。違和感が読者の想像力を刺激するわけです。

本作品で言えば、

「情報が欠けている」は例えば波とはそもそも何か?結論を言えば最後
の最後で明らかにされます。読者は違和感を持ちながら展開される物語
から想像を重ねますが、別の「訳が分からない」ことが出てきたりして
簡単に先読みできません。

「訳が分からないこと」は例えば、マイン(第1王女)は何故そこまで盾の
勇者を貶めようとするのか?他の四聖勇者が仲良くなることを邪魔する
のか?これも結論から言えば最後の方まで明らかにされません。

「意味があるとは思えない情報」は例えば3話でナオフミがラフタリアを
始めて食堂に連れて行った時のお子様ランチの旗です。これは度々ラフタ
リアの初心忘れるべからずの決意表明で引用されるアイテムになります。
旗についてはなろう版では記述が無かったのですが、アニメ版15話ではエクレアの父が自分の領地で亜人が自由に暮らすことを保証する象徴で、白骨化したリファナちゃんが最後まで握っていたという設定になっています。恐らくこれは作者か編集者が後で思いついた伏線の回収でしょう。お話の膨らまし方として上手いと思います。

 作者は穴ぼこ(違和感)はできるだけ大き目に空けて後から埋める、伏線
は多めにばらまいて自由に回収するスタイルをとっていると感じます。なので本編でも回収が進んだとは言えず、外伝の「槍の槍なおし」で回収しまくっています。

 先読みが出来て読む気が無くなるようなことはなく、読み続けるほどに、あーなるほどそういうことかと腑に落ちていきます。厳密に言えば論理破綻しているところもありますが、別に法律文書でもなく娯楽小説なのでおもしろければ問題ありません。なお「槍のやりなおし」ではリファナちゃんが活躍するリープ周もあります。

{/netabare}

************************
18話感想
{netabare}
ようやく黒幕登場。高等集団儀式「裁き」すごすぎるだろう
クレーターできちまったじゃないか。
今回はモトヤスの勇者としての一途さ熱さが垣間見れた回じゃ
ないでしょうか。今は騙されておまぬけお馬鹿キャラですが
実は勇者としての資質をちゃんと持ち合わせているんですね。
{/netabare}
かなりWEB(なろう)版と異なるので、コミックス13巻まで
読んでしまいました。読んでわかりましたが、アニメ版は
コミックス版とも若干異なるのですね。脚本演出の方がセリフ
や話をうまくまとめていることがわかりました。
本作品においてバトルはストーリーをうまく転がしていくため
の手段というかつなぎなので、今のようなあっさり目で丁度
よいと思います。あくまで本作品の魅力はストーリーと登場
人物なので。


************************
17話感想
{netabare}
展開的には停滞・一時停止です
いろいろ伏線を撒く回になりましたね 
この先の難敵には勇者が一人でも欠けてはならないこと
何回目かの波の後多くの命が奪われること
人間を救うことと世界を救うことが違うこと
過去の勇者が人間を救おうとしたこと、それが茨の道であること

物語の展開上核心的な部分なのですが
いまいち理解できてなかった部分です アニメ版だとどういう
説明になるんでしょうか まあ今クールではそこまでいかないと
思うので制作サイドもノーアイデアかもしれませんが

「やるだけやってみるさ 期待はしないでくれ」と言って、
ちゃんとやってしまうのが主人公です。期待しています。

予告で太い熱線みたいな魔術攻撃がレンとイツキ一行に降り
注いでました。例の団体の例の術だと思われますが、たぶん
イツキとレンは死なないと思います。これで決定的に理解し
たのだと思うので説得できるでしょう。それともフィトリア
から聖域から出すときに他の勇者のところに下すって言って
いたけど、まさかナオフミ一行が降ってきたのか?かなり
過激な下し方です。違うと思うけどね。問題は現段階では
一番お馬鹿なモトヤスですが、なんとか2クール内に説得できる
ことを祈ります。

フィトリアは昔のご主人様の事を思い出して幸せそうでした。
人間と寿命が違うので仕方がない事ですが 残されたフィトリア
は不憫ですね でもフィーロがいるから 茶飲み友達にはなれ
そうです
たぶん出てこないと思いますけどフィトリアのご主人様の時の
四聖勇者の外伝も見てみたい気はしています
{/netabare}
いろいろ重要な情報が開示された回でした

*************************
16話感想
{netabare}
WEB版とだいぶ内容が変更されているんですね
フィトリアが想像より遥かに大きかったです
可愛いけどでかすぎる そして強すぎる

流れからすると勇者同士の協力が2クール内で
実現しちゃうのかな だいぶ早い気がするんですが
フィトリアは争うのはダメだけじゃなくて理由とか
どうしたら強くなれるのか教えてあげればいいんだけど
何せ鳥頭だから記憶力悪いのはしょうがないか

ナオフミも1国につき勇者一人で波に対抗できるという
ところから、本来この時点で勇者はもっと強くなっている
はず、何かが足りないんだと気づけば....
そういう展開になるんでしょうか?
勇者が目指すべき最終的強さがフィトリアレベルという
のは理解できたとは思うけどどうなんだろう

もうあれだねフィトリア先輩にレベリングしてもらって
後々出てくる〇〇や△△に負けないぐらいの最強になったら
各国に一人ずつ配置すればいいじゃん それで全部解決
フィトリア先輩「今日から私がお前ら四聖を鍛える」
イツキ(弓)「鳥なんかに教わることはありませんよ」
モトヤス(槍)「フィトリアちゃんがデートしてくれるなら」
レン(剣)「群れるのは嫌いだ」
ナオフミ「お前ら」
全員フィトリア先輩にボコられる
四聖「わかりました先輩」
こんな感じかな

{/netabare}
だいぶロリ色が強くなってきて、胃もたれ気味になってきましたが
最後まで視聴します
*********************************

15話感想
{netabare}
今回は神回でした。
リファナちゃんが不憫でなりません。
もしかしたらヒロイン候補だったリファナちゃんの
白骨まで見せられるとは思いませんでしたが
まあ流れからOKです
旗にはそういう過去があったのですね
「違う」「そうじゃない」「お前は間違ってない」
ナオフミは3回言い換えました 誠実さを感じます
やっぱりいい奴だわ 友達になりたい
他の方のコメントにもありましたが音楽がとてもあっていました
{/netabare}

改めて感じた本作品の美点は
①キャラが立ってる 
②伏線の撒き方と回収の仕方が天才的
③亜人、魔物が可愛い 動物好きには高評価
④OP(新しい方)が素晴らしい
  雨の中の物憂げな表情の登場人物達
  この時期のストーリー展開にぴったりです
  特にモトヤスの悲しげな表情にぐっときます
  ところで鎌をもってた人は誰だろう
  楽しみにしておきます
⑤挿入曲がすごくあっている
⑥作画が丁寧で素晴らしい
⑦ストーリー展開演出に手抜きがなくて嬉しい

全体的にスピーディーな展開や爽快感は少ないですが、じわじわ来る
叙述的展開がたまりません。違うと思うんですけど、作者は女性なの
かな。

まあ中二病主人公、お手軽俺最強主人公、暑苦しいまでの絆押し付け主人公の作品や、ハーレム作品、主人公はまあいいけど展開が単調な作品などゴミ作品が多い昨今では、希少な本格的なアニメだと思います。


*******************************************

物語設定、テーマ設定、キャラ設定だけで言えば最高傑作
進撃の巨人などのTOP作品よりも群を抜いていると思います

WEB版を通読した限りでは「モモ」とか「星の王子様」とか
「百万回生きた猫」とか童話、寓話に通じるものがあり一貫性を
感じますアニメ版を見ていまいちと感じる方は是非WEB版を通読し
てみることをお薦めします

主人公が逆境を乗り越えて成長していくというスタイルは程度の
差こそあれそこそこあります。しかしこの作品は迫害という程度の
強いものなのでストレス耐性があまり備わっていない若年層には
物語前半は苦痛になるかもしれませんね。そういう意味では大人
向けアニメかもしれません

アニメでもすでに憤怒の盾が出た時点で勇者の中では一番強くなって
しまったのでこれからは比較的楽に視聴できると思います。

ラフタリアとの関係は、「ゼロから始める異世界生活」のレムを
彷彿とさせますね リゼロも秀作だったと思います

槍のやりなおしを読んで、私もフィーロたんloveになってしまい
ましたですぞ

投稿 : 2025/01/04
♥ : 13
ネタバレ

とろろ昆布禿莉緒 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

序盤期待したのに

『盾の勇者の成り上がり』を視聴した感想は面白い。
けど、もっと面白くなっただろうし勿体無い。

良い点
1.序盤の絶望感
{netabare}
主人公 尚文に対する悪意がすごい
▶︎召喚されてすぐに除け者
>他の3人は剣、槍、弓を持った勇者だが、尚文は盾

召喚され、持っている武器の時点で不遇な尚文。それに加えて、国王からは無視される。国から用意された冒険者がいたが、誰も尚文とは冒険したがらかず他の勇者に同行する。

▶︎自分の担当してる武器しか装備できない
>尚文の場合盾だが、盾は武器なのかと疑問に思う

▶︎他勇者と冒険をすると成長しない
>他の勇者が近くにいると経験値の取り合いが発生し、経験値が入らない

剣も槍も弓も、他ハンマーや斧、全てが装備できない。尚文の攻撃手段は盾で殴るか、素手で殴るか。絶望なのは目に見えてわかる。そして、他勇者も頼りにできない。

▶︎唯一の仲間マイン
>かなりめんこい女性で、尚文も唯一仲間になってくれた彼女に感謝し、気を許す

唯一、仲間になってくれたマインは、夜中に自作自演の強◯を決行。その濡れ衣を尚文に着せて、冤罪をふっかけ成功している。

▶︎金無し、仲間無し、攻撃武器無しの尚文の行動
>取引しないアイテム屋を密かに忍ばせておいたモンスターで脅し、アイテムを売ったお金で奴隷商へ

主人公とは思えない外道なやり方をし、お金を稼ぐ(強盗はしていないのでセーフ?)
そして、最安値で購入できる奴隷を攻撃役として取引、ラフタリアを購入。
あくまで理由は利用するため。とてもダークファンタジー感があり、ドンドンと続きを見たくなる気持ちが湧き出ました。
{/netabare}
2.尚文の戦い方
{netabare}
地味で姑息
▶︎盾スキルで攻撃
>本来防御に使うであろうスキルを敵に突進させ攻撃する

エアストシールドという、目の前に緑色のクリスタルの様な頑丈な盾を出現させ、防御するスキル。それを、敵に向けて突撃させたり、上向きに出した盾を足場代わりにする応用で機動力も高め。

▶︎少なくとも主人公がやる戦術ではない
>形式上は尚文の奴隷であるラフタリアをかけた、尚文vs元康が行われてる状況

槍の勇者元康の攻撃により、尚文は防戦一方だが、エアストシールドの突進により元康の隙を作る。
その瞬間、自身の防御力が高いことを利用してマントの中に忍ばせておいたモンスターを元康に投げつけ、すぐに剥がされないようにプリズンシールドでモンスターごと元康を中に閉じ込める。

かなり卑怯ではあるものの、攻撃手段がない尚文からすれば正攻法。まさにダークヒーロー。

▶︎植物モンスターにはアイテム
>やらかした元康の尻拭いのために、村の養分を吸い尽くそうとしてる植物モンスターと対峙

初めは苦戦するものの、除草剤を使い形勢逆転。地味ではあるものの、アイテムを使った倒し方はとても面白く、まるでRPGような攻略方法。
面白くないなろう系の大半は、ぶんっ!で敵が消えてますから。
{/netabare}
3.ラフタリアが可愛い
{netabare}
悪ふざけなしに、しっかりヒロインをしてる
▶︎出会いは過去最悪
>精神、身体共に病気持ちで、まともに食事できず、あと数ヶ月で死ぬような状態のラフタリア

尚文はもちろん、そんな奴隷を買いたくありませんが、お金もないので仕方なく購入。せめて、金額分は働くようにと言い聞かせ、訓練を始めます。

▶︎尚文の心情の変化
>一人で孤独。奴隷として酷い扱いを受けていたラフタリアに今の自分を重ねる

共に過ごしていく中で、父性愛に目覚め始めラフタリアに心を許しつつ情が湧きます。極め付けは、資金稼ぎに訪れた洞窟での戦闘。尚文はラフタリアを庇い、彼女に逃げるように指示を出しますが、ラフタリアはそれを拒否し共に戦います。
かなり入りは歪でしたが、順当なヒロインとして尚文の心の支えになる存在です。
{/netabare}

悪い点
1登場人物の知能指数が低い
{netabare}
全体的に頭が悪い人ばかりです。
▶︎オルトクレイ=メルロマルク(尚文達を召喚した国の国王)
・唯一波に対抗できる四人の勇者。その勇者全員を召喚する事にゴーサインを出す

>メリット
・波が終わった後の功績などを総取りできる
・大嫌いな盾の勇者を陥れることができる
・最強戦力を獲得

>デメリット
・各国から敵視される
・最悪な場合、各国に同盟を組まれてしまい戦争状態(勇者が最強戦力であるとは言え、序盤はレベルが低く普通に弱い)
・盾の勇者は戦力外(召喚前から陥れる前提があるため)

ここまでのメリット、デメリットを背負って行った勇者召喚。そんな中、オルトクレイが行った事は盾の勇者である尚文をあからさまに無視、全く会話をしない。資金援助を断つ。転職の妨害。マインの様な目立った行動はそこまでなく、色々バレて国王の座から降ろされる。

▶︎マルティ=S=メルロマルク(オルトクレイの娘で第一王女。マインとも呼ばれてる)
・自作自演の強◯で、尚文に濡れ衣を着せる
>尚文本人にその事を知らしめるように、舌を出し、ざまぁみろと挑発(他の勇者等にはバレないようにしている?)

隠した方が自分の目的達成が簡単になるだろうに。高い地位を持っていると思っているからか、信頼を失い切った尚文を警戒することを微塵も考えてません。

・何か色々と尚文に仕掛ける
>頭の悪いゴリ押し。他勇者にも本心バレバレのはずだが、周りも馬鹿なのと、拗らせてる尚文が他勇者と交流がないため助かってる

先程述べた通り、圧倒的な地位で、権力を使いたい放題な状態であると本気で思っており、後始末なのどについての考えはない。雑な突貫工事の粗が出て、全てがバレてしまい「ビッチ」、「アバズレ」と呼ばれるようになる。

▶︎剣の勇者 錬 槍の勇者 元康
・倒したドラゴンの死体を放置(剣)
>ドラゴンを倒せるほど強くなったはずなのに、モンスターの死体は残るという常識を知らない

尚文の助言があったものの、マインの暴走に関わる三勇教の暗躍に気づく力を持っている。にも関わらず、ドラゴンの死体を放置し、尚文に尻拭いをしてもらう結果になる。ほんの少しでも疑問に思う瞬間は冒険をしていれば何処かしらにあったはず。あまりにも不自然。

・股◯に脳があるとしか言えない(槍)
>マインにことごとく利用され、マインの悪事が全てバレた状態でも庇う素振りを見せる

無駄なイライラを助長させる張本人。マインに騙され、尚文の邪魔をするどころか殺そうとした。
そこまでは仕方ないで済む?が、誤解が解けた後に全く謝まらず、裏で糸を引いていた三勇教を倒した事で何事も無かった事にする。尚文も拗らせてるので、そんな態度を受け入れるはずもなく。
結局、勇者の中で1番輪を乱したのに断罪されないクズ。
(弓の勇者 樹は、剣の勇者 錬の金魚の糞で存在感がないため特に無し)
{/netabare}
2.アニメ中盤からのぬるい雰囲気
{netabare}
個人的にぬるいと思う展開が二つあります。
▶︎尚文覚醒シーン(カースシリーズ初披露)
・ドラゴンの死体で大騒ぎ
>剣の勇者 錬がドラゴンを倒して放置。その後死体からの異臭で、近くにある村の人達はほぼベッドの上

その状況を知った尚文は死体処理をしに山を登ります。そして、辿り着き死体処理を行おうとするがドラゴンがゾンビ化して復活する。

・ついに覚醒、きっかけはフィーロの死
>ドラゴンゾンビと交戦するも喰い殺されるフィーロ

ここまであっさりやられるなんて。こんな絶望を叩きつけてくる世界に対して尚文はどうするのか!?とワクワクしてました。

・覚醒後、圧倒するがラフタリアに大火傷を負わす
>力が制御できず、暴走するがラフタリアが止める。その際にラフタリアは大火傷を負う

フィーロが死んでしまい、ラフタリアもぐったり。やっとの思いで倒したにも関わらず、今まで築き上げてきたものが全て崩れ去る。これは、錬との対決か?

・戦闘終了後、ドラゴンの腹からまさかのフィーロ
>ドラゴンの口から出ていた赤い液体は血ではなく、フィーロが直前に食べていた赤い果実の汁。無傷な状態

……この後、カースシリーズはかなりの猛威を奮っており、他勇者からはチートだ!ズルいぞ!と言われるほど。ぬくぬく過ごしている勇者達の説得力はないが、カースシリーズが強すぎるのは全くもってその通り。

フィーロが大怪我をしてギリギリ生きてる状態で出てきたなら腑に落ちますが、「へ?大丈夫だよ?元気元気!あれ?また、私何かやっちゃった?」
そんな空気感で出てこられても拍子抜け。

確かに、反動として尚文は大ダメージを負い。そして、その場では大火傷で動けないラフタリア。代償としては十分ですが、あくまで口火を切ったのはフィーロの死。その本人が先ほどのような状態で生きてるのは、正直言ってぬるい。

▶︎国王オルトクレイ 王女マルティの断罪
・メルロマルクはそもそも女王国
>散々ヤンチャした二人だが、不在だった女王ミレリアの帰国で状況は一変

道中には刺客なども居たかもしれませんが、勇者一行と合流したミレリアはかなりの強者です。三勇教の大司教が多くの信者を使って作り出した大聖堂。勇者一行と戦い、司教が弱ってる状態だからとはいえ、外から大聖堂の中に魔力を通す程の力。生半可な相手じゃ返り討ちは当たり前。

国王とマインは、女王の力を知ってたはず。
それを知った上で、足止めなり暗殺なりしなかった(していたとしても、ほとんど意味がない)のは甘いというより、やはり頭が悪い。

・悪事が即バレ、奴隷紋により全てが明らかになる
>尚文目線はほとんど全ての悪事が目に見えてたので全く驚きはない

元々ミレリアは全ての悪行を把握している状態。ここまで20話近く使っているのに、かなりあっさりと悪事が公の場で判明。規模が大きいだけで、やっている内容は[母の不在をいい事に、普段食べたらダメと言われているお菓子を爆食いする父と娘が、帰宅した母に怒られる]。
国王とマインがやっていた事が、頭のいい行動とは思えないのでこの程度の話と捉えられてしまう。

・ギロチンの処刑台で正義執行?
>直前で尚文が乱入し、死刑じゃ物足りない。一生恥を晒して生かす方が面白いと提案(オルトクレイはクズ、マインは本名ビッチ、冒険者名はアバズレに改名させられる)

1番苦しめられた本人である尚文が出した答えに文句はありません。彼が2人を生かすことに決めたのなら、そうすべきでしょう。

問題は周りの反応。ウェェェイ!クズにビッチ?ピッタリな名前だせ!と歓喜の声を上げる。そのスタンスで居ていいのは尚文本人と、その仲間と呼べる者たちだけかと。
国民も少しは便乗していたとはいえ、クズ、ビッチと名付けられた2人は、この国を破滅させていた可能性がある事も考慮すると反応としておかしい。

手のひら返しが酷く民度が低すぎる。やはり、モブであっても登場人物の知能指数が低いのだと言えます。

・尚文の提案に皆が共感
>女王ミレリアも安堵の表情を浮かべる

後にミレリアは尚文に対し、あの時あなたが止めなければ、私の命を使って処刑を止めるつもりでした。とはっきり発言。
この国は終わりです。私なら確実に死刑を執行します。当然です。メルロマルクを終わらすどころか、世界の終末を迎える可能性が十分にある行動をしてしまった問題児を生かすなんてあり得ません。
これは償いのための断罪ではなく、これ以上の悪行をさせないための断罪の意味が強いはず。

家族の情なんて捨てなければならない立場なのにも関わらず、自分を人質に夫と娘の処刑をやめるように交渉しようとしていた。
ミレリアは知能指数が低いとは思いませんが、甘くぬる過ぎる考えを持っている。そもそもこんな彼女だからこそ、不在中にこんな惨事が起こったのではないだろうか。
{/netabare}
3.断罪後の数話
{netabare}
まさかの展開。他にも異世界があった。
▶︎別世界の存在
・波が始まり、異世界の勇者が現る
>正体は別の世界の勇者(扇の勇者 グラス筆頭)

・波を退けると他の異世界に影響が及ぶ。つまり、互いに爆弾を押し付けあってる状態
>グラスらは、爆弾を押し付けあってる相手が消えれば波に対抗する必要はないと考え、直接乗り込んだ。
(個人的な仮説)

2部の導入部分だなとはわかりますが、やはりクズとビッチの断罪が中途半端に終わったこともあり状況を受け入れ難い。20話に渡って、ストレスが蓄積されてきたわけですからそれ相応のスッキリ感がないと消化不良です。
{/netabare}

序盤でかなり期待しただけあって、本当に残念な作品です。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 2
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

最高のリアルが向こうから会いに来ない

4話までの感想{netabare}
盾職が主人公の作品と言うと…“アブソリュートデュオ”と“ドルアーガの塔”くらいしか思い出せないや、それくらい珍しいケースだとは思う。
あとは「盾なのに○○」ではなく「盾だからこその○○」が描かれてたらいいなぁ~って感じで見てます。
ただねぇ、噂で耳に入ってくるのは芳しくない情報が多く、それに惑わされて色眼鏡で見るようなことはしないぞ、と自分に言い聞かせてはいるけどなかなか難しい。
その一方アニメの範囲は「つまらなくなる・馬脚を顕す」前までではなかろうかってのも聞いてて、あ、それだったら大丈夫かな?とも思ってたり。

内容は…まぁいいんじゃない?
主人公が謂われなき不遇に遭うけど、これで不快不快言う人は多分“世界名作劇場”を見れない。
最後いけ好かない連中の鼻をあかす展開になると思うので…もしならなかったらそれはそれで凄いけど。
むしろ主人公がそこまで性格捻くれるほど・味覚障害起こすほどの目に遭ったかなぁ?と思わなくもないけど、これは既に主人公が「異世界転生モノ」の作品を幾つも知ってて勝手に期待していてそれが裏切られたからだろう、と思って納得させてる。
それと召還された勇者が全員日本人って件。
日本人は日本人でも全員パラレル日本で、召還した時の座標が同じだったって思えばそこまで不自然でもないかな?

そんな感じでだらーっと見ながらの4話。
うっわ、分かりにくっ。
実際のラフタリアは大人になってるけど主人公視点では子供のまま。
味覚障害もそうだけど心を閉ざして外部の情報をマトモに受け付けられなくなってた(ラフタリアの説得をなかなか聞こうとしなかったのもそのせいだろう)って表現だと思うのだけど、テキトーに見てると時間が飛んでるかのような錯覚を覚える。
テキトーに見てた自分が悪いですね、ハイ。
とはいえ、剣と弓の勇者が不正を告発して、その件がどうなったかは有耶無耶になってる気がするのでやっぱり時間飛んでる感。
自分を笑ってた貴族は主人公の被害妄想が生んだ幻影?
「実際」と「主人公視点」が混ざり合っててなんかようワカラン。

以上は1回見ただけの感想なので、もう一度見返しての感想追記するかも。


追記
もう一回4話見直して来た。
↑と繰り返しになっちゃうけど「実際に起きてること」と「主人公が認識してること(主人公の視点)」には違いがあり、これを理解しないで見ても意味不明だと思う。
ラフタリアが大人か子供かで見分けは容易だけど、そもそも描き分けがされてることにも気付いてない人居そう、自分も危なかった。
具体的には主人公の認識では奴隷の呪いを解除されたラフタリアはなにか一言言ってプイと後ろを向いて立ち去ってしまったことになってる。
実際は槍の勇者にビンタかましてるんだけどね。
更にその後、裏切られたと思った主人公は「こんな世界は滅んじまえ」と言って「カースシリーズの条件が開放されました」って画面が出る。
その後言い寄るラフタリアを頑なに拒否したのは以前からの認識障害だけでなく、盾の効果も加わってた?
認識障害自体は味覚が無いことで表現されてはいたけど、気付かなかっただけで4話だけじゃなく3話もなにかトリック仕掛けてあったりして?
4話最後ではその認識障害も治ってメデタシメデタシで、今後はこの妙ちくりんな表現は無くなるのかな?
なんなんだろうね、心理表現をどうにかしようとしたらこんなんなっちゃったのかな?良い悪いはなんとも言えん。

ってよりも、ひょっとして…盾の勇者の真価を発揮させるには何個かある「ほにゃららシリーズ」の開放が必要で、そのために王様はワザと追い込む真似をした。
なーんてことは無いよ、ね?まさかね?
もしそうなら決闘の不正が有耶無耶になったのも納得できてしまうのがコワイところ。
あ、噂は聞いてるけど内容は全然知りません、念のため。{/netabare}

19話までの感想{netabare}
なんか4話がピークでそれ以降パっとしない話がダラダラ続いてるだけのような…それだけだったらまだ良いのだけど…。
個人的に「バイバイキ~ン」ないし「ヤなかんじ~」ってノリで空に飛ばされてキラーンってなるのってツラい。
ギャグならまだしも、普通のストーリーものだと「それが出来るならとっ捕まえて吐かせろよ」と思ってしまってホントツラい。
お前あかほりかよと、4クール作品かよと。
結局謎を引っ張るのにお手軽で都合のいいテクなだけで、真面目に話を考えてると思えなくなってしまう…からだと思う。

それでもボケーっと観てたら18話、黒幕と思しき教皇が再登場。
そしてご丁寧にも「ワタシが犯人です」と自供してくれました。
ぐへぇ、このパターンか!
今までダラダラやってきた出来事から証拠を繋ぎ合せて黒幕に到達するんじゃないのか。
こういうのって最近では“シリウス”でもあったけど、聞いてもないのにベラベラ喋るのはやっぱどうしてもう~んと言わざるを得ない。
これが一話完結モノで「その回のウチに陰謀を暴く」ってのならまだ分かるんだけどさ、時代劇でよくある「冥土の土産に教えてやろう」っての。
けど何話も引っ張ってコレってのはなぁ。
こういうパターンな場合は視聴者に伏せて引っ張るよりも、とっとと明かしてキャラクターは知らない体で話運んだ方が良いと思うのだが…。
しかも19話では後から駆けつけてきたレンとイツキがわざわざ敵の斜線上(クレーターの中)に集まる始末。
…。
どうしちゃったんだ?スタッフ力尽きた?原作からこうなの?{/netabare}

21話までの感想{netabare}
奴隷紋便利過ぎ!!
↑で書いた様に教皇が突如自供始めた段階でイヤな予感がして、21話の裁判もまぁ便利能力でお手軽に汚名を晴らせてしまいました。
やっぱ雑に感じるなぁ。
そりゃね、あんな世界だから平民の証言集めても意味が無いのかも知れないけど、個人的には自白剤使わずに証拠を集めて叩きつける展開にして欲しかった。
そうじゃないと5話以降の中身何だったんだよとなってしまう、退屈な話を見た甲斐が無くなってしまう…ってそれも↑で書いたか。
どうしても1話の段階で自白剤使えば良かったんじゃんってなるし、バイバイキ~ンしたのはやっぱり悪手だったということになるし(とっ捕まえて吐かせろよとずっと思ってた)、自白剤投与できるだけの「お膳立て」を揃えてくれたのも王女の鶴の一声にしか思えない。
それまでの主人公の努力が実を結んだって気がしなくてう~んう~ん…。{/netabare}

23話までの感想{netabare}
ん?あれ?
死刑を回避したことでまた厄介ごとが増えるのかと思ったらそうじゃない?
また、「なんで王様がそこまで盾の勇者を嫌ってたのか」の話をするのかと思ったらそれも無いっぽい。
相変わらずビッチは毒盛ったりして関係が改善もしなければ悪化もしない、変化が無いというのはどういうこっちゃ。
ってか情状酌量というか執行猶予というか…とりあえず再犯じゃん。
もう死刑は免れようが無いんじゃね?と思ったらどうもそうでもないっぽい。
…?
結局尚文の取った選択って、あんま言いたくないけど、良い悪いは置いといて戦争を知らない平和ボケした現代日本の価値観から「ギロチンコワイ」となっただけにしか思えない、良い悪いは置いといて(二度目)。
それに対してあの世界の価値観と摩擦を起こすことで問題提起する展開ならまだしも、23話まで見た限りそうじゃないっぽい。
…人が死んでるの沢山見てるんじゃなかったっけ?
どうしても死刑にできないのなら、再犯したら片腕落とすとかビッチは顔焼くくらい当たり前の世界だと思うんだがなぁ、罪人の刺青すら無いのん?
もっと言えば奴隷紋なんていう便利機能があるんだから心を入れ替えるまで鞭打ちとかすればいーじゃん、死ぬまで改心しなかったらそれは仕方ないってことで。
ってか思想警察居ないの?盾の勇者の誤った噂なんかしようものなら死刑でいいじゃん、もう、面倒臭いなぁ。

このアニメを大人向けだと評してるのを目にしたけど、個人的にはむしろキッズ向け、バイキンマン反省しないじゃん?
「人の話を聞かない」で間を持たせるのも1年以上放送するホビー系アニメじゃ日常茶飯事で、深夜アニメしか見てない人には新鮮に映るのかなぁ?と真剣に悩んでしまったり、煽りじゃなくて。

でもって23話、実在してないゲームのレベル上げだのアイテムだのモンスターの経験値だの設定の話をダラダラされても、その…ゲーム実況見たほうがマシな気が。
ってかそれをこのタイミングでやる!?
ここへ来て新キャラ登場もそうだけど、放送あと3年くらい続けるのかな?{/netabare}

25話までの感想{netabare}
なんか「おおおええああええ~」って歌いたくなる設定が飛び出してきて吹いた。
こんな終盤でソレ!?今のボクには理解できない(アニソーンアーニソーン)。
でもって他の勇者達と和解に向けた素振り・ヒント出しすら無いままエンド。
わぁい。
これ言うとどうせ老害とか言われるんだろうけど、こういう話(団結しないといけないのに足踏みが揃わない)って過去にいくらでもあってさぁ…。
えーっとマンガ版の幻魔大戦がこんなんじゃなかったっけかなぁ、超能力戦士が団結しなきゃいけないのにやってることは基本内ゲバ。
そんなの面白いワケもなく打ち切りでね、石森章太郎であっても。
ってかこの設定だったら勇者の一人が別世界のスパイやっててようやくイッパシの物語の体で…原作ではどうなってるか知らないけど、アニメそこまでやってくれないと「一つの作品」として至ってないというか…。
実は王様は向こうの世界の出身でもいいぞ、それくらいやってくれよと。{/netabare}

総評{netabare}
4話がピークでそれ以降は下降線。
“デジモンアドベンチャー02”のデジモンカイザー編だけ見せられた感じ。
話ブツ切りでもせめてカタルシスパート入れてくれよって気持ちだけど、それすら無い。
ってかこれ成り上がりじゃないよね?
本来勇者として相応の地位を与えられるところをなんやかんやで奪われて、それを取り戻しただけのような…。
成り上がりってのは元々無いものをもぎ取ることじゃない?
例えば皇位継承者が一度失脚して、返り咲いて即位したら成り上がりと言うか?というと、う~ん。
どこの馬の骨とも分からんヤツがあの手この手で玉座に就いたら「成り上がり」になるけどさ。
本来勇者に与えられる地位以上のものを手に入れたら成り上がりと言っても良いだろうけど…。{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 17

79.3 21 騎士でファンタジーなアニメランキング21位
天鏡のアルデラミン(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (905)
5026人が棚に入れました
隣接するキオカ共和国と戦争状態にある大国、カトヴァーナ帝国。その片隅で一人の青年が戦乱に巻き込まれようとしていた。名はイクタ・ソローク。戦争嫌いの怠け者で女好きという、およそ軍人とはかけ離れた人物だ。幼馴染であるヤトリシノ・イグセムとともに高等士官試験を受けた彼は、二次試験への送迎船で、看護学校出身のハローマ・ベッケル、旧軍閥名家のマシュー・テトジリチ、そしてヤトリと同じく忠義の御三家の一角、レミオン家のトルウェイ・レミオンと出会うこととなる。道中、彼らと賑やかな時間を過ごしていたその時、突如船が座礁する。総員退艦となり脱出する5人……だが、そこで一人の少女が船から海へ落ちる姿が目に入る。ためらわず、大荒れの海に飛び込むイクタ。そして、彼は少女の小さな手を握った。時に帝歴905年。それが後に常怠常勝の智将と呼ばれた男と、帝国最後の皇女と呼ばれた女の初めての邂逅。“約束された敗北"へと向かう、物語の発端である――。

声優・キャラクター
岡本信彦、種田梨沙、水瀬いのり、金本涼輔、間島淳司、千菅春香
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

内容の詰まった戦記物でキャラクターを見るのも楽しい

2016年夏アニメ。ライトノベル原作、全13話の戦記物です。
原作は2巻途中まで読了。ペースとしては原作3巻までのアニメ化のようですね。
原作より全体的に地味な印象に作られたアニメというのも珍しいかも。

キャラ物と戦記物のバランスの良さが良いですね。これは原作の良さでもあり、きちんとアニメにも反映されていると思います。
原作からのカットや短縮が沢山あるだろうと思っていたのですが、原作の内容もかなり詰まっているのであまりカットしていませんね。全13話でストーリーをキリの良い所まで進めるためにどうしても詰め込み気味になってしまった印象。
カトヴァーナ帝国の斜陽ぶりがわかりにくくなっていることと精霊の活躍が少なくなっていること、軍事関係のシーンが少なめになっているのも勿体無い点ですが、原作の進み具合からしてここしか切りようがなかったと思われます。
必要な情報を言葉での説明に頼らない(あるいは尺のために削らざるを得ない)ため、繰り返し視聴する人向きだと思います。

キャラクターは全体的に個性がわかりやすくイクタ以外のメインキャラクターが皆常識的なので、かなり見やすいと思います。人間関係もさっぱりしていてとても印象がいいです。
イクタは女たらしだったりと癖のある性格で、何話か進まないと良い所がはっきりと出てこないので苦手な人は苦手だったようですが、私はとても好きですね。{netabare}「人材の適材適所」という考えがイクタ本人にあるため、汚れ役を引き受けることが多くて痛々しいシーンもあるのですが、そこが良いバランスになっています。{/netabare}

キャラクターの配置も上手で、完璧系キャラと成長型キャラの両方が味方におり、それぞれに抱える問題・はっきりした美点欠点が設定されているため、誰にも感情移入できるし、好みのキャラクターは見つけやすいと思われます。

精霊も可愛くて好きですね!
見た目はちょっと癖がありますが動きや仕草が可愛らしく、主人に対する献身が健気ですし、物語に必要な存在として大切に描写されマスコット然としていないのが好印象です。……ねじまき要素は原作でも大分後にならないと出てこないという話。それはちょっと残念です。

キャラクターデザインに原作イラストよりずっと地味な絵柄を選択したのはチャレンジだったと思います。
でも堅実な世界観を作るという明確な意図が感じられて面白いですし、それぞれ良し悪しはありますが、個人的にはマシューのキャラクターがしっかり嵌っているのはアニメ版の絵柄だと思います。

戦闘シーンに作画全力投球というのが徹底していて素晴らしいです。接近戦に力が入るのは勿論ですが、長距離狙撃のシーンも本当に丁寧な作画ですし。
他の部分も常にきちんとしていて、コンテ演出も常に安定していて映像面で違和感は全くありませんでした。

OPは絵と歌詞の意味が物語が進むにつれ分かって行く作りで、最後まで見るととても感慨深かったです。じわじわ嵌って行きました。

{netabare}
第5話で子ども時代のイクタのヤトリに対する「君がいないと僕怪物に食べられちゃう」の台詞が色々想像させられますね…怪物とは狼の群れなのか、他の何かなのか。
むしろ人間を襲撃したものの返り討ちにあい、群れを崩壊させられた狼達のほうが喰われた側という描写なのが意味深です。
狼たちも幼少のイクタとヤトリも、戦った理由は生き残るため。弱肉強食ならぬ弱肉弱食とでもいうべき構図がやりきれない。
(※「弱肉弱食」という言葉は何年も前にどなたかのブログで見かけました。ブロガーさんのことも内容のことも今ではうろ覚えなのですが、酷く象徴的なこの言葉が忘れられません。)

人間もまた、正常な感性を持ち泥を被ってでも誰かを守ろうとする人(リカン中将、トァック少佐、カンナ、デインクーン)ほど腐った国に、あるいは周囲の大きな意思に喰われ飲み込まれていきました。
主人公であるイクタでさえ相手を納得させる言葉を用意することで自分の意志に他人を巻き込んでいくのですが、そこに理性と誠意があるからやりきれないものにはならずに済む。
他者と関わり合いながら生きていく上で人は「喰らわずにいられない存在」なのかも知れませんが、喰うか喰われるかの関係にならずに済む方法も、イクタの生き方によって明示されているのが良いなと思います。

第9話「ささやかな面目の行方」での食堂のシーンは正直その時は笑って見ていたんですが、「戦士」「勇者」にさらには「騎士」と次話で「ケダモノ」という言葉が飛び出したことで、人間のサガと理性、第5話で示された喰うものと喰われるもの、第8話「いつか、三度目に」から繋がる守りたいものと守れないもの、と明確にテーマ性が纏まっていく興味深い構成になっていると感じました。
……まさか伏線なんて思わなかったよ、あの猥談シーンw 考えてみれば尺がカツカツなんだから無意味なシーン入れるわけ無いですねw

「戦士」と「勇者」を飾らない自分だとすれば、「騎士」は他者にいかに誠実に向き合うかという理想を自分自身に課す在り方なのではないかと思います。
そして「ケダモノ」は自分のために他者を食い荒らすことに抵抗感を持たない存在。それは仔のために人間を襲った狼にさえ劣る在り方です。

シャミーユが願う国の在り方は、国を人に見立てるならば「騎士」に近いものなのでしょうね。しかし、シャミーユは自身の目的のためにイクタを喰らい飲み込もうとしています。敗戦国の軍事最高責任者なんて、正しく“すり減らされて捨てられる英雄”であるのは間違いないのですから。
イクタにとっては大事な存在(ヤトリ)を喰われないために逃げ出すか、人を喰らうばかりでない国を作るかという二択になるわけですが、どちらにせよ、仲間や身近な人が喰らわれる可能性は非常に高い酷な選択です。

イクタとヤトリの信頼関係を象徴する演出として二人の背中合わせの構図が一貫して強調されてきましたが、向かい合うシャミーユとイクタは全く正反対の関係性なのですよね。喰うか喰われるかという緊張状態にさえ見えてしまう。
第1話からずっと見て来たこのOP、本当によく出来ているなと思います。
{/netabare}

他の人の感想にもあるとおり、先がすごく気になる作品になってしまいましたが、本作単品でも十分に楽しめるようにはなっています。
色んな理由で1クールでの構成が難しい作品だったと思われますが、ヤスカワショウゴさんのシリーズ構成凄く良かったです。
物語の入り口という形にはなってしまいますが、気になる人にはオススメします。(2016.11.17)

投稿 : 2025/01/04
♥ : 20

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あれ…ねじ巻きはどこに行っちゃったの…!?

この作品の原作は未読ですが、種田さん、水瀬さんが出演する事を知って視聴を決めた作品ですが、序盤の視聴ですっかりこの作品の魅力にハマってしまいました。

この物語の主人公は、17歳のイクタ・ソローク…彼は軍の名門イグセム家の令嬢であり幼馴染でもあるヤトリシノ・イグセムと高等士官試験に臨むため船出するところから始まります。

その船には、狙撃手のトルウェイ、旧軍閥のテトジリチ家の長男であるマシュー、衛生兵のハローマ…そしてなぜか帝国第三皇女シャミーユも乗船していたのですが、船が嵐によって沈没してしまうのです…

一行は地上に流れ着き一命を取り留めるのですが、流れ着いた先は帝国と戦争状態にある隣国のキオカ共和国だったんです。
彼らの選択肢は二つ…自国の領土まで逃げ延びるか、捕虜となって捕まるか…
紛争中の国境近くでもあるこの場所は敵の見張りの目も厳しく、簡単に逃げられる場所ではない事を認識させられるイクタ達…
きっと帝国第三皇女であるシャミーユ殿下は恰好の交渉材料となるでしょう…
でもそれは一つ間違うと戦局の大きく影響の出る可能性を秘めている…
こんな困難の中から物語が動いていきます。

この作品で第一に感じるのは、主人公であるイクタと幼馴染であるヤトリシノとの関係です。
ヤトリシノのCVが種田さんである事も相まって、彼女に流れるイグセムの血を重んじ、騎士として凛とあろうとする姿は堪らないくらいに魅力的…
でも、彼女が凛としていられるのは、傍らに必ずイクタがいるからにほかなりません。

このイクタ…「食わせ者」とは、正に彼の事を指す言葉といっても過言ではありません。
常日頃からいかに怠けるかを考えており、「怠ける時は怠けるが、怠けるための努力は惜しまない」が彼のモットー。
でもその実態はイクタが師と仰ぐ科学者アナライ・カーンの弟子一人で、彼が口にする「怠ける」とは「効率が良い」事と同義なんです。

例えば1日かかる仕事をやり方を工夫する事で半日しかかからなかった…
余った残りの時間は自分で好きなように使う…これがイクタの言う「怠ける」です。
人は面倒くさい事が嫌いで「安心・安全・安泰」が大好き…というのは本当だと思いますし、文明の発達もこの発想に基づいた部分が多いと思います。

でもイクタが怠ける事を追い求めた結果、彼に待っていたのは彼の人生における3重苦でした。
ただイクタにとっての3重苦が世の中全ての3重苦とはならない事を彼は知っており、軍人としての道を歩き始まるのです。
でも、イクタが軍人として歩むようになってからが面白さの本領が発揮された作品だったと思います。

それとこの作品の登場人物として重要なのが「精霊」の存在です。
火・水・風・光の4種類に分けられた精霊は手のひらサイズで、人間一人につき一体の精霊をパートナーとする事ができるんです。
精霊は武器の動力として使用できるだけでなく、人間に忠を尽くす存在なので一部では神から遣わされた存在として崇められています。

実はこの作品のタイトルを一目見た時から気になっていた事があります。
「ねじ巻き精霊戦記」です。精霊とねじ巻きって、アンマッチ過ぎ…だから物語の中でどの様な関わりを持っていくのかが楽しみで仕方ありませんでした。
でもそれは結局作品の中で触れる事はありませんでした…原作は10巻まで発行され、さらに連載も続いていますが今回アニメ化されたのは原作の3巻まで…つまりまだまだ序盤という事なので、そのうち制作されるであろう続編の中で明らかにされるのかもしれません。

イクタの前に広がるのは、見方の圧倒的不利な状況ばかり…
後に「常怠常勝の智将」と呼ばれるイクタでも味方の犠牲を一人も出さずに…という訳にはいきません。
それに智将よ呼ばれる人物は、この世でイクタ一人…という訳でもありません。
どんなに最善を尽くしても守りきれなかった命は一つや二つではありません。

自らの判断が…命の優先順位が間違っていると罵られた事もありました。
きっと普通に諭すことができるなら…そんな状況が許されるなら罵られる事もなかったでしょう…
でも戦争がそんな言い訳すら許してはくれないんです。
誰もがイクタの様に状況を俯瞰できる訳じゃない…
少しでも味方の犠牲を減らしたいだけなのに…
身に付けていたモノだけが淋しげに残されている…そんな状況を見たくないだけなのに…
気になる方は是非本編でご確認下さい。
私にとってダークホース的存在の作品でした。

この作品の続編は是非とも見たいところですが、乗り越えなければいけない壁があるのも事実だと思います。
最大の壁は声優さんの復活だと思っています。
この作品には、ヒロインのヤトリシノ・イグセム役に種田梨沙さん、そして藤原啓治さんも出演されていますが、お二人とも現在療養中です。
幾つかの索引では代役も決まったようですが、既に世に出回っている作品の出演者が変わるのは淋しい限りですし、ヤトリシノ役は種田さん以外は考えられないと思っています。

でも…wikiで彼女の出演した作品を見ると病気になるのも仕方ないような気がします。
出演される殆どの作品はメインキャラで、テレビアニメ、OVA、WEBアニメ、劇場アニメ、ゲームにドラマCD…それに吹き替えやラジオにまで出演しているんです。
それだけ彼女のニーズがあるからなんですけれど…
これだけ忙しかったら、自分の出演した作品もまともに見れていないのでは…と思ってしまいます。
絶対元気な姿をもう一度見たい…そう願っています。

オープニングテーマは、岸田教団&THE明星ロケッツさんの「天鏡のアルデラミン」
エンディングテーマは、鹿乃さんの「nameless」
相変わらず歌い辛いですが、岸田教団&THE明星ロケッツさんのオープニングは恰好良いの一言です。
しっとりとしたエンディングも好きでした。

1クール計13話の作品でした。物語的にも見どころがあり出演している声優さんも豪華…しっかり堪能させて頂きました。気になる続編…の前に療養されている声優さんの復帰を祈念しています。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 26
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

YOUTUBE「実は面白いマイナーアニメ」 →なるほど、言い得て妙かも

【レビューNo.151】(初回登録:2024/11/4)
ラノベ原作で2017年作品。全13話。
YOUTUBEで「実は面白いマイナーアニメ」と紹介されていたのと、お付き合い
ある青龍さんが同じようなタイミングでレビューを書かれていたので非常に
気になっていたんですよね。
まあそこから半年位放置してたんですが(笑)


(ストーリー)
火・水・風・光の四大精霊が実体として存在し、人間のパートナーとして共に
生きる世界――
カトヴァーナ帝国は国力が衰え、政治は腐敗して国としての寿命が尽きかけよ
うとしており、内政の失敗を戦争で購おうとしていた。
そして帝国一の科学者アナライの弟子少年イクタ・ソロークは、優れた才を持
ちながらも昼寝と女漁りに精を出し、日々怠惰に過ごしていた。
イクタは軍部の名門出身の昔馴染みの少女ヤトリシノと、高等士官試験に臨む
道中船が嵐によって沈没し、ヤトリや同じ受験生たち
・狙撃が得意な好青年トルウェイ
・上昇志向が強く小太りの突撃兵マシュー
・失言の多い衛生兵ハローマ、
・まだ幼き帝国第三皇女シャミーユ
と共に、帝国と戦争状態にある隣国のキオカ共和国の領土に流れ着いてしまう。
イクタの機知により帝国に無事帰還した彼らは「帝国騎士」の称号とともに、
士官学校に入学することになる。


(評 価)
・2人の関係性や他のキャラもしっかり描かれている
 本作は
 ・戦争嫌いの怠け者だがずば抜けた戦略・戦術眼をもつイクタ
 ・武芸に秀で比類なき実力を誇るヤトリ
 この2人の波乱に満ちた運命を描いたファンタジー戦記作品となります。
 平時は軽口を叩き合いながらも、一度戦場に出てばお互いの才を信頼し
 背中を預け合える、そんな2人の絶対的な関係性が実に尊い。
 イクタは女好きですが、そこには恋愛感情はないものの
 「イクタにとってヤトリは大事な人」
 という様が、彼の言動から伺えますね。
 それを象徴しているのが、物語の最初に語られるイクタのセリフ
 {netabare}「(中略~)何故僕がここにいるのか――
  君をさらいに来たんだヤトリ、未来のないこの国から。」{/netabare}
 なんとも意味深な言葉ですね。

 そしてこの2人の脇を固めるのがトルウェイ、マシュー、ハローマの
 士官学校の仲間達です。
 2人の天才に比べ、彼らがしばし凡人として悩む描写がみられますが、
 イクタはそんな彼らのウィークポイントは実は長所だと考えており、
 時にはムチャ振り(?)をすることも。
 そんな中で苦難を乗り越えていく、彼らの成長譚も見どころの一つに
 なっています。

 また戦記モノなので、交流を経て魅力的に描かれた軍人たちとの死別
 も避けては通れないわけで、本作でも
 {netabare}「自らの指揮による輝かしい勝利と自らの選択による苦々しい結末」{/netabare}
 といった言葉でその無情さが語られています。


・ーこれは”約束された敗北”へと向かう戦いの物語ー
 上述はPVの冒頭に現れる言葉ですが、本作では
 ・北域動乱の鎮圧終結のタイミングを見計らって敵国兵が進軍 
 ・消耗しきった帝国軍にはそれを正面から迎え撃つ戦力はなく
 ・撤退戦が最善の策
 ということで、イクタたちが殿を務め帝国軍の命運を握ることになり
 ます。
 まあ早い話が「約束された敗北」の尻ぬぐいってことでw
 しかも敵軍はイクタに比肩する『不眠(ねむらず)の輝将』の異名を
 もつジャン・アルキネクスが指揮を執るという。
 物語最大の山場となりますが、2人の知略戦は非常に見応えがあります。
 そして圧倒的不利な状況でイクタが放った勝負手とは――
 幾分ご都合主義かなというところではありますが、善意的に解釈すれば
 「天才は天才を知る」
 ということなんでしょう。

 しかし物語はこれで終わらない。
 帰還したイクタに第三皇女シャミーユが語る衝撃の計画とは?
 ーこれは”約束された敗北”へと向かう戦いの物語ー
 「なるほど!最後はそうきたか!!」
 という余韻を残して物語が終わるという。


1クール作品ながらも、「何のための戦いか」から始まり戦争や軍人という
ものをかなり地道かつ実直に扱っているという印象ですね。
また平時のイクタの軽口は滑り気味ではありますが、戦場での彼の言葉選
びのセンスには目を見張るものがあります。
これは他の軍人の言葉にもハッとさせられるものがあり、この辺が原作者
の真骨頂なのかなっと感じますね。

ただ難点をいうと導入の5話位まではテンポが悪く展開もぬるいので、上述
「実は面白い”マイナー”アニメ」
で留まっている原因かなっと。
あと「精霊」という要素も(原作では上手く活用されているかもですが)
本作では面白さに繋がっていないという印象ですね。
(そもそもの『ねじ巻き精霊戦記』が「??」って感じなんですよね)

とはいえ高いレベルでまとまったファンタジー戦記作品であったので、
視聴してよかったと思います。
2期があったら是非観てみたいと思いますし。
(望み薄でしょうが)

最後に背中を押して頂いた青龍さんには感謝ですね。
アザ━━━(*゚∀゚*)ゞ━━━ス!!


OP『天鏡のアルデラミン/岸田教団&THE明星ロケッツ』
・『GATE』を彷彿させるような出だしから「岸田教団」感がビシバシと。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 10

69.7 22 騎士でファンタジーなアニメランキング22位
終わりのセラフ 名古屋決戦編(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (822)
4978人が棚に入れました
新宿攻防戦にて、優一郎はミカエラと再会を果たした。しかし、ミカエラはその身を吸血鬼へと変貌させていた…。「家族」を救うため、仲間を守るため、知識と力を求める優一郎は、吸血鬼を人間に戻す方法を模索すると同時に、鬼呪装備の訓練に邁進する。一方、グレンは暮人に呼び出しを受け、衝撃の事実を告げられる。「1か月後、吸血鬼の本隊が東京に攻めてくる」。暮人は吸血鬼に対し先手を打つため、グレンに名古屋へ赴くことを命令。貴族殲滅作戦の火蓋が切って落とされる!!

声優・キャラクター
入野自由、小野賢章、中村悠一、櫻井孝宏、早見沙織、岡本信彦、石川界人、井口裕香、悠木碧、前野智昭、鈴木達央、鈴村健一、遠藤綾、細谷佳正、種﨑敦美、石川由依、小野大輔、嶋村侑、山村響、永塚拓馬、梅原裕一郎、古木のぞみ、日笠陽子、平川大輔、石原夏織、加藤英美里、星野貴紀
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

相変わらず面白いけど,最後の展開なに!?Σ(・□・;)

第1クールのレビューの方で書いた「吸血鬼ミカエラの物語」を取り敢えず既刊の第2巻まで読み終えたのでこちらのレビューをしたいと思います。
原作のネタバレになるかもしれないので,それが嫌な方はタグを開かないでくださいね。

作画は第1クールに引き続ききれいだったと思います。
あと第1クールのレビューに書いたバトルシーンの物足りなさ。
それもまぁあるっちゃあるんですが,第1クールよりはこちらの方が良かったと思います。
特に第21話,優ちゃんが鬼呪装備本来の力を引き出す薬を飲んで「ちょっと行ってくる」って言ってグレンの元にギュイーンって駆けつけるときとか良かった★

これは作画の評価なのかキャラの評価なのか分からなくて結局キャラの評価を第1クールより下げたのだけど,それは吸血鬼の軍服です。
第1クールとこの第2クールも名古屋入り前は真っ白なクロークを纏っていたけど,名古屋での軍服がなんかかっこよくない。。
季節によって変わるのかなとも思ったけど,むしろ雪が降ってきてる!!
第1クールのが素敵だっただけに残念でした。
まぁそこは原作のデザインをそのまま持ってきてるので仕方ないっちゃ仕方ないんですが…。

次にストーリーです。
物語の面白さは相変わらずだったんですが,最後の展開何あれ。
思ってたのと全然違う方向に行ったのでびっくりしました。
最初に大風呂敷を広げる(回収できるかどうかは置いといて)物語ってけっこうあるかと思うんですが,最後に大風呂敷を広げてそのまま終わるって感じだったので,観終わったあと正直「は!?」って感じでした。
{netabare}まぁ吸血鬼側,特にミカは人間を悪としてとらえてて,でもそれは4年の間になんかいろいろ吹き込まれた可能性もあるから取り敢えずそこはスルーしてたんです。
でも,こうなってくると正義はどっちだ!?そもそも正義とは何ぞ!?
ってなってきて,第1クールの戦い,ひいては優ちゃんが4年間心に抱えてきた復讐心が茶番になっちゃいません!?
比べるのもどうかと思いますが,その点大ヒットした「鬼滅の刃」は人間を食べる鬼は悪っていうのを徹底していてどんな悲しいそして哀れむべき過去があったとしても斬らなければならないっていうのが大きな柱としてあったから観ている方も分かりやすいしきちんと芯が通ってる感じがありました。
こちらもそういうアニメだと思っていたので,仇敵のフェリドくんが実は悪じゃない可能性もあるよとかなると拍子抜けしちゃう。
もう1度言うけど,{/netabare}今までの件が茶番になっちゃうと思いました。
でも,それでも相変わらず優ちゃんとミカの友情は泣きたくなるくらい美しいし,そのフェリドくんやお友達(?)のクローリーくん,そしてグレンや深夜たち脇役が魅力いっぱいでみんながこれからどうなっていくのか気になって仕方なかったので原作を読み漁りました。
結果,さらにカオスになってました(^▽^;)
観終わった直後は正直「第2期やったとしてももう観なくていいや」ってなってたんですが,原作読んでみてカオスではあるもののそれでもやっぱり面白くて読んで良かったと思ったし,第2期も是非やってほしいなと思いました。
でも,まぁカオスです(苦笑)。
アニメが終わってから何年も経っているのに未だに物語の全貌が見えないってどうなの!?って思うし,その登場人物たちにも分かっていません。
なので,第1クールの戦いもそうだし,この名古屋での戦いも「何で戦ってんの!?意味あるの!?」ってなる。
{netabare}それで死んじゃってる人間も吸血鬼もいっぱいいるし,主役の優ちゃんでさえ薬飲んで一旦は死んでるわけで…。{/netabare}
そこは意味あるものにしてほしいです。
ただ,グレンが主役の方の小説を読んで思ったのですが,この原作者さんはこういう作風なんだなって思いました。

{netabare}良かったところとしては,また優ちゃんとミカが再会できたとこですね。
前の戦いではほとんど話すことができなかったので,名古屋ではちゃんと会えて良かったと思いました。
そして,ミカが優ちゃんの血を飲んじゃったのはやっぱちょっと残念でした。
ミカも言ってたけど,ずっとずっと我慢してきたからね。
でも,もう限界だったなら他の人の血じゃなくて優ちゃんの血で良かったなと思いました。{/netabare}
わたしは優ちゃんとミカの子どもの頃の何気ない会話「はい出たアホ発言」とか「優ちゃんはいっつもバカなんだから」「いっつもって何だよ!!」みたいなのが凄く好きなので,ちょっと大人になった2人が話してるのをもっとアニメで観たいと思いました。
原作では
{netabare}「目ぇ覚ましたらいきなり血が飲みたいって襲ってくる奴がいてさ~」
「あ~はいはい ごめんごめん 不味い血飲んでごめんね」{/netabare}
っていう会話があってそこ好きなんだけど,アニメでは削られてたのが残念でした(´・ω・`)
{netabare}「吸血鬼になってからミカが笑うことなんてなかったんだろうな。そして,ミカが笑えるのはもう優ちゃんの前だけなんだな」って思ったら,なんだか悲しい気持ちになったし再会できてほんとに良かったと思いました。
あと第22話でミカが剣を抜いて優ちゃんを引き留めようとしたとき,刀身を持って刃を首にあてる優ちゃんまじでかっこよかったな~。

次にグレン&深夜とクローリーくんの戦いも面白かった☆
それにしても,もう少し吸血鬼の強さ抑えてくれないと戦いにならないんですが…(;・∀・)
グレンも深夜もめっちゃ強そうなのにクローリーくん相手だと遊ばれてるだけなんですもん。
それに,せっかく一旦死んでまで戻った優ちゃんの意味!!
―って感じで…。
それに,深夜がグレンをどんな気持ちで置いていったのか。
アニメだとまぁこの先輩方にも先輩方のドラマがあったんだろうなぁくらいだったけど,原作の小説を読んでわたしの想像以上の絆があることを知って,その後またあのシーンを見て深夜の気持ちを考えたら切なくなりました。
そして,空港で鳴海がグレンを救出しに行くと言い出したことも小説を読んだから「あ。彼はそういう立ち位置の人間なのね」って分かったし,漫画だと深夜はちょっとそこで考えるんですよね。
それがアニメでは端折られてたので,なんか深夜が鳴海に乗っかったみたいに見えてかっこ悪くなっちゃってたのでそれが残念でした。

次に,グレンと柊真昼。
第13話のグレンとシノアの会話を聞いたとき,グレンと真昼にはどんな悲恋があったんだろう??
って勝手にロミオとジュリエット的なもしくは嵐が丘的なドラマを期待してたんですが全然違いました。
今のところ,わたしは真昼が好きになれません。{/netabare}

OPとEDはですねぇ…
第1クールが秀逸だっただけに,今回のは残念でした。
オープニングテーマはどこにでもあるラノベ原作のアニメの主題歌って感じだったし,エンディングテーマはなんか途中で全然別の曲になる感じがあまり好きではありませんでした。
アニメーションも第1クールの方が断然良かった!!
EDの最後の優ちゃんが歩いてきて座るとこはロトスコープなのかな??

総合的には第1クールの方が良かったと思います。
こちらは全然すっきりしない終わり方なので2期やるべきなんじゃないかと思いますが,原作は終わっていない上にもう6年も経ってるとなるともうしないだろうなぁ。
けど,このアニメどちらかというと海外の方に人気がありますよね。
未だに続編を待つ声も日本語以外でSNSとかYouTubeとかで見たりするので,2期作ってほしい(>_<)

投稿 : 2025/01/04
♥ : 4

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

2クールでも尺が足りなかったんじゃ・・・^^;

この作品は「終わりのセラフ」の分割2クールにおける後半パートになります。物語の内容に繋がりがあるので、前半パートを未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします。

1期で関東の日本帝鬼軍と関西の吸血鬼との全面戦争が勃発し、争いは激しさを増す中この2期で戦いの舞台をそれぞれのほぼ中間地点である名古屋に移します。

この作品の聖地が名古屋になる事に対して小躍りして喜んだ私でしたが、実際に視聴を始めると背景の街並みがボロボロ過ぎて、どこかさっぱり分かりませんでした^^;
名古屋で生まれ育った方なら、分かる場所もあったのだと思いますけれど・・・^^;

種の即続を掛けた戦いです・・・必然的に凄惨になるのも分かります。
それでも随分痛みを伴った戦いでした。
人類は作戦上も耐え抜かなければならない痛みだった訳ですが、画面に映し出されるのは次から次へと命を散らす人々たちの姿・・・そしてこれは吸血鬼も例外ではありません。

ヘリコプターが空を飛んでいるのに・・・最前線で使われている武器は刀、槍、斧、弓などの何世代も前の武器・・・確かに彼らの使用している武器は只の武器ではなく、その武器そのものに力を宿している・・・だから近接戦闘時における威力は増しても痛みを軽減する訳ではないんですよね^^;
戦場の中、相手と対峙する彼らの緊迫感はひしひしと伝わってきます。
でももっと違う攻撃パターンがあると戦術にも厚みが増してより面白くなるのに・・・と思ってしまいました^^;

そして物語の中盤以降・・・個人的には混沌さが一気に高まったように思いました^^;
きっと色々と説明が不足していたからだと思います。

悠木さん演じるクルル・ツェペシ・・・前半から鍵となる人物なんだろうなぁ・・・彼女はどんな立ち回りを見せてくれるのかな^^?
と期待も鰻登りです^^
この手のキャラを演じさせたら悠木さん以外は考えられないくらいのはまり役・・・これだけお膳立てされていたのに・・・どうしちゃったんでしょう^^;
不発だったと感じたのは私だけでしょうか^^;?

でも一番分からなかったのは、百夜ミカエラの言動です。
彼の意志は一貫していたと思いますし、そこは評価できると思います。
でも幼少の頃の思い出だけで動けるほど組織は甘くないと思いますし、第一組織に対する筋が通っていないんです。
ましてや彼の言動を不審に思って発言する人が誰もいないなんて・・・
確かに、終盤に出てきたキャラは半端無かったと思います。
でもあれだけたくさんの人がいるんです・・・一人くらい突っ込んでも良さそうな気もしましたが・・・^^;
人との繋がりが希薄となりつつある中で・・・これはあまりにも希薄になりすぎなんじゃ^^;

自分の気持ちを貫いて、お互いの境界を超えた熱い展開は視聴していて気持ち良かったし、「絶対生き延びてやる」という意志も感じられました。
ミカエラの言動に対して説明不足だと感じたのは私だけでしょうか^^;?

あと個人的に分からなかったのは百夜優一郎がどうやって元に戻ったのか・・・というところくらいでしょうか^^;?

少し気になってwikiで調べてみました。
この作品は、漫画連載直後からアニメ化の話が水面下で動いていて色々下準備が進められていたそうです。
確かに「魅せる」という面においては十分だったと思います。
2クールという枠の制約が無ければ、2期の展開の緻密さで説明不足になることもなく描ききれたのかもしれません。
そう思うと少し勿体無かったですね^^;

オープニングテーマは、fripSideさんの「Two souls -toward the truth-」
エンディングテーマは、やなぎなぎさんの「オラリオン」
前半パートの曲は難解でしたが、今期は絶対間違いないアーティストがチョイスされましたね^^
どちらも曲も抜群でしたが、個人的にはやなぎなぎさん推しでした^^
やなぎなぎさんの曲って・・・何で毎回こんなにも格好良いんでしょうね^^;?
「ひと聴き惚れ」という言葉があるのなら、きっとってこういう事を言うんだろうなぁ・・・などと思ってしまいました^^;

後半パートは1クール12話で全2クール24話の作品でした。
きっと原作を既読の方なら何の問題もなく入っていけるんだろうなぁ・・・と思いました。
彼らの旅は未だ続くようです・・・本懐が遂げられることを祈っています。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 25
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

終わる頃にはシラフ

原作未読 ※基本スタンスは前半1クールめレビューにて


名古屋決戦につきましては古今東西ドラゴンズVSジャイアンツの名勝負以外認めてません。立浪の一塁ヘッスラに魂が震えたあの日。当時の指揮官両名とも鬼籍に入られましたね。そういえば大豊選手も(涙)。すでに歴史の一ページとなった伝説のあの夜。

分割2クールの後半。人間が絶えかけ吸血鬼が跋扈する世界での両者の闘いの物語2クールめです。人間VS吸血鬼の対立構図はそのままに、吸血鬼同士/人間同士、はたまた鬼や天使と入り乱れてのくんずほぐれつの様相を呈し深みが出てくるかどうかの勝負どころです。
槙原 - 斎藤 - 桑田の見事な完投リレーで興奮したい視聴前でした。ドラキチだけどここは譲る(^_^;)


雰囲気は良いです。劇伴いいなと思ったら鶴岡陽太さんをEDクレジットでお見かけしました。そして音楽のみならず終末ディストピア感がよう出てます。ある日突然ウィルスが…の事情もあり、街の建造物が朽ち果て蔦が絡んでるような背景美術。前半クールは新宿・渋谷・表参道、この後半クールでは海老名SAからの名古屋全般と、往時の面影を感じながら見慣れた景色のアナザーヴァージョンを楽しむことができました。
OPはfripSide「Two souls -toward the truth-」
EDはやなぎなぎ「オラリオン」
有名どころですね。OPは人気ユニットの量産品。いつものAメロBメロそしてサビのファルセット。使いまわしのコード進行が悪いとは言いませんが作品から浮いてる気がします。
EDはイントロ勝負の出オチ感。単体曲だとメロディーラインも綺麗なんですが …ファンには申し訳ないけど人気アーティスト使ってみました感が先行してるOPED両曲です。

いいところは良さげな雰囲気ってとこだけかなぁ。
こんな世界だからこその仲間との絆や家族愛。圧倒的な実力差を前にしての絶望感。正邪入り乱れた末の明かされる真相。どれもこれも中途半端でした。


■中途半端な絆や家族愛。絶望

{netabare}軍規守ったところでな世界だし猪突猛進イキリ主人公で活路を見出す意味はあるかもしれない。細かいところですが「敵の名前は覚える必要ないけど仲間はしっかり覚えてるぜ」カチコミ前のちょっといいシーンかのように描かれてたアレが嫌。
敵の情報を軽視して行き当たりばったりで突っ込むのは阿呆といいますか、置かれた状況が状況なんで勝てない戦の勝率を上げるために全方向に力を注いでほしいところでした。絶望要素足りなくて戦闘が茶番のように見えるのです。
イキリの悪い部分なんでしょう。家族だ絆だ言ったところで足を引っ張れば家族は死ぬし絆は絶たれることを想像できないのでしょうか?とつい思ってしまいます。{/netabare}

{netabare}ミカもねぇ。頑なに人間の血を摂取することを拒んでるわけです。人間としての矜持を守りたいからこその行動でした。それで人間好きかと思いきやゆうちゃん以外の人間にはまるで興味なし。忌み嫌ってる節さえあります。
一貫性が無いんですよ。それでも無きゃ無いなりに人間or吸血鬼の葛藤がミカにあれば良いのでしょうが感じられませんでした。勿体ない。{/netabare}


■明かされる?真相

{netabare}明かしてないままぶつ切りエンド。判断しようがない。{/netabare}



繰り返しになりますがダークな雰囲気に心地よく酔えそうな気配はあったのに!そんな作品でした。



視聴時期:2020年1月~3月 地上波再放送

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2020.03.13 初稿
2020.09.28 修正

投稿 : 2025/01/04
♥ : 30

71.3 23 騎士でファンタジーなアニメランキング23位
最弱無敗の神装機竜《バハムート》(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (823)
4910人が棚に入れました
遺跡から発掘された、古代兵器・機竜。亡国の王子、ルクスは何故か、機竜使い育成の女学園に入学することに……!? 王立士官学園の貴族子女たちに囲まれた、"最強"の学園ファンタジーバトルがはじまる!

声優・キャラクター
田村睦心、Lynn、藤井ゆきよ、久保ユリカ、種田梨沙、小澤亜李

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

現からちょっとはみ出して笑うきみを ヒトリボッチにはしたくなくて なりたくなくて・・・

この作品の原作は未読ですが・・・私の好みであるキャラデザの綺麗なラノベテンプレ系なので、タイトルを見た瞬間に視聴を決めた作品です^^;
その後種田さん、小澤さん、石上さん、高橋さんらが出演される事を知り、放送を待ちわびた作品の一つです。

この手の作品を視聴するとき・・・どうしても主人公目線で見てしまいます。
かつで一度は憧れたヒーロー、大勢の敵の中に単騎で突っ込んでいく・・・現実の自分とは真逆の強さ、そして知らぬ間に過ぎ去ったモテ期・・・きっと、遠い昔に見た夢が形を変えて画面の中で再現され気分は正に主人公・・・そんな気持ちを味わえるのが、このラノベテンプレ系作品の魅力じゃないかと個人的に思っています^^

物語のアティスマータ新王国・・・ここは、かつて圧政の限りを尽くした旧アーカディア帝国が滅ぼされ、新たに設立された王国の王立士官学園が舞台になっています。
物語の主人公は、ルクス・アーカディア・・・旧アーカディア帝国の生き残りで、新王国と国民のあらゆる雑用を引き受け、旧帝国の借金を返済する契約を結んでいます。
そんな彼は戦闘機竜による公式模擬戦の結果から「無敗の最弱」という二つ名が付けられるほど、守りに徹する戦闘スタイルをこれまで貫いてきました。
そしてルクスが王立士官学園に転入し・・・物語が動いていきます。

戦闘機竜ですが、姿かたちはISと似ています・・・というか、ほぼISです^^;
違いは、戦闘機竜には汎用機竜と神装機竜の2種類があり、神葬機竜にはそれぞれの機竜特有の特殊能力が備わっている点でしょうか・・・
それと機竜は女性の方が装者に適していますが、男性が装備できない訳ではありません。
ISの一夏は完全にイレギュラーでしたので、この点は大きな違いかと思います^^;

話が横道に逸れてしまいました^^;
完走して振り返ってみるとヒロインに萌えながら、主人公の無双っぷりを堪能するこの作品・・・完全なキャラ推し作品でした。

主人公のルクス・・・ルックスが良く律儀な少年で、雑用王子として日々走り回っています。
彼の長所でもあり短所でもある点は、良くも悪くも頼みを断らないこと・・・例えそれがどんなに無謀な事でもです。
確かに彼は旧アーカディア帝国の王子・・・でも実際に政治に携わっていた訳ではなく、小さい頃に宮廷を追い出され決して恵まれた境遇では無い日々を過ごしてきたんです。
だから、彼には何の罪も無いのに・・・誰かが汚れ役にならなければならないとなったら、真っ先に我が身を差し出す彼の言動で妹をどれだけ心配させたことか・・・
そんな彼は皆んなにとある事実を隠匿しています。
物語の進展と共に少しずつ明らかになっていく隠匿した事実は、この物語の鍵になっています。
その度に心配する妹さんが不憫で仕方ありませんでしたけれど・・・^^;

でも、その妹さんの言動がルクスの行動に意味を持たせ・・・魅力的に輝かせたんだと思います。
そんな妹さんの名前はアイリ・アーカディア・・・銀髪ボブカットで可憐、そして「にいさん」の呼び方と、どこをとっても超王道の妹なのですが、可愛いんです(//∇//)
この世でたった二人しか残っていない血の繋がりだからか、本当に兄思いの妹なんです。
CVが小澤さんである事も大きかったと思います。
こんな妹だったら今からでも欲しいくらいです^^

それでもこの作品には、この妹に真正面から太刀打ちできるほど魅力的なヒロインがたくさん登場します。
本当にこの手の作品はヒロインが魅力的だから・・・止められません(//∇//)

リーズシャルテ・アティスマータ(CV:Lynnさん)
アティスマータ新王国の第一王女でこの作品のメインヒロインです。
金髪ロングで愛らしい顔立ち・・・キャラ的にはツンデレでしたが、物語が終盤に向かうに連れデレっぱなし・・・でもそのデレた言動も可愛らしさに溢れています。
物語の中で、自分の過去に消せない傷を抱える彼女が受ける残酷な仕打ちは、人間の尊厳に対する冒涜そのもの・・・
誰にだって、他人に触られたくない部分ってあって・・・そこはそっとしておかなきゃいけないのに・・・
でもリーシャの過去を受け入れ前に進もうとする強さは素晴らしいと思いますが、まだ弱く風が吹けばとんでいきそうなほど脆い強さ・・・これからしっかりと育めると良いですね^^

クルルシファー・エインフォルク(CV:藤井ゆきよさん)
伯爵家のご令嬢で才色兼備・・・その中でも神装機竜の扱いに秀でている彼女ですが・・・彼女も心に深い闇を抱えていました。
幼い頃の彼女の選択は「頑張って認めてもらう」事だけ・・・だからがむしゃらに頑張ってきました。
じゃないと、彼女には「諦める」という選択肢しか残らなかったから・・・
そしてこの学園でルクスとの出会いが一筋の光となって彼女を照らします。
最後まで約束を貫き通す背中を見て彼女が選んだ選択肢は・・・もうドキドキでしたよ^^

フィルフィ・アイングラム(CV:久保ユリカさん)
ルクスとは幼馴染で「フィーちゃん」「ルーちゃん」と呼び合う間柄。
普段はぼーっとした天然系ですが、この作品一のグラマーだと思います。
ルクスに対する彼女の仕草と言動は優しさに満ち溢れていて、一緒にいるとどこか安心できる・・・そんな存在なのですが、彼女もまた消えない傷を宿していました。
彼女の傷に対してできる唯一の事は抗うこと・・・だからこれまで全力で拒んできました。
天然系の彼女ですが、その抵抗は並大抵のモノではないんです。
それは決意の表れ・・・?

セリスティア・ラルグリス(CV:種田梨沙さん)
金髪ふわふわロングでスタイル抜群な彼女は、学園最強の機竜使いで男嫌い・・・^^;
男嫌いってルクスとのフラグでしかありませんでしたが、事の真相はだいぶねじ曲がっていたみたいでしたね^^;
学園最強のレッテル・・・聞こえは良いですが、実際になっていみると以外に寂しいモノだったりするんですよね。
そして彼女も・・・負い目を感じる過去を背負ってきました。
彼女が示せるのは正しさと責任感だと自分に言い聞かせてこれまで生きてきましたが、それは最早呪縛・・・
正義感を持つ事は大切な事だと思います・・・でも何事もし過ぎては逆効果・・・
そんな彼女の笑顔はとても魅力的だったと思います。

切姫 夜架(きりひめ よるか)(CV:石上静香さん)
これまで登場してきたヒロインとは一線を画す雰囲気の持ち主です。
物語の終盤に登場したので出番がホンの少ししかなかったのが残念で仕方ありません。
正直見た目一発でKOされたキャラでした^^;
オッドアイである事を除けば、私の愛してやまない「機巧少女は傷つかない」の夜々に瓜二つなんですもん^^;
これまで登場したキャラも十分過ぎるほど魅力的なんですが、最後に全部かっさらっていったのが彼女でした(//∇//)
そして・・・あんな風に耳元で囁かれたりなんかしたら・・・間違いなくネジの2,3本はブッ飛んでしまいそうです^^

そして忘れちゃいけないのが「Yesの人(CV:高橋李依さん)」です^^
いつもアイリの傍でフォローを忘れない優しいキャラです。
時々めぐみんでしたけれど・・・でも可愛いから良いんです^^
何といっても「可愛いは正義」ですから・・・^^;

オープニングテーマは、TRUEさんの「飛竜の騎士」
エンディングテーマは、nano.RIPEさんの「ライムツリー」(第2話 - )
どちらも良い曲ですが、特にエンディングには痺れました。
個性的なギターサウンドとメロディが個人的にツボに入りました。
このエンディングは今期アニソンBEST10に入ると思います。

1クール12話の作品でした・・・毎日の様な多くの作品が放送される中、視聴優先順位のかなり高い作品でした。
けれど、物語的には思い切り伏線を残して終わりましたよね^^;
ここからがラノベテンプレ系唯一の残念なところ・・・中々続編が制作されないんですよね^^;
「続きは小説で・・・」が本流かもしれませんが、アニメから作品に入ると続きもアニメで見たくなるんですよね・・・
やはり販促が目的だと1クールが精一杯なのでしょうか・・・^^;?

投稿 : 2025/01/04
♥ : 18
ネタバレ

keylove さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

テンプレ主人公なんとかの学園ハーレムバトルファンタジー・・・ですが

この手のテンプレがいくつか続いたのがちょっと不思議です。
観てない人はよくわからないかもですけど

同じ時期に
{netabare}
落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)と
学戦都市アスタリスク
があったんですよね。

この三つが比べられるっていうのは仕方ないのかなと。

先にそういうことから書いておきますと
個人的にはこのバハムートが一番落ちます。
{/netabare}

他の二つと圧倒的に違うのは、結局何がしたいのか。
最終目的は何か。
ってことですね。
目的はあるんですよ、ちゃんと
でも学園バトルファンタジーじゃなくてもいいじゃん!
っていう感じがしたので。

ちょっと書いておきます。
{netabare}
主人公最強で、戦いとともに仲間(ヒロイン)が増えていくってだけならそれでいいんだけど、この作品はちょっとシリアスな面が多くて、それでいてどこか設定が甘いというか、ちゃちい感じがしました。
出てくる敵キャラとか、ふざけてる?
って思うぐらいに場違い感ありましたしね。

キャバルリィは「七星剣武祭」っていう騎士の大会があって、それを一つの目的としてるところがあるし、アスタリスクは「星武祭」というやっぱり各学園規模の大会があって、それぞれにとても学園らしいイベントを軸としていますよね。
それによって、ヒロインの可愛らしさや主人公の強さが際立ってるんです。

でもこのバハムートは学園の物語かと思いきや、国の存亡がかかっていて、それが主人公たちに起因するところが多いという、別にそこまで望んでないよ、的な蛇足感を持たずにはいられなかったんです。
{/netabare}

だから、この作品だけ明らかに路線が違うし、観ていても単純にかっこいいとか頑張れとかって思えない節がありましたね。


まあ比べてばかりなのもなんなんで、この作品を純粋に評価します。

※ここから訂正しておきます。

作画が良くないって書いたけど、なんとなくぶれてるところがあるように思えたっていうことであって、キャラが可愛くないとかそういうことじゃないです。
それぞれに可愛らしいし魅力はありますよ。


フィルフィ推しです!
めちゃ可愛いフィルフィ推しです!

と、いきなり評価を変えてごめんなさい。
なんとなく思い違いのように思えて気になっていたので。

※ここまで


これは完全にハーレムものなので、基本的に主人公以外の登場人物は女の子ばかりですね。
そして戦いの時には遺跡から発掘された古代兵器なるものを身にまといます。
僕の見た感じでは、自分が常に装備している剣でそのバトルスーツを召還しているって感じでした。
その辺は気にすることでもないと思うので突っ込まないでくださいね。

このバトルスーツを身にまとい、そして超ハーレム設定っていうのは
IS(インフィニットストラトス)そのもののような気もしましたね。

そしてこのテンプレに欠かせないのは、メインヒロインがお嬢様もしくはもっと限定すればお姫さまであることですね。

どこかのお国の第○皇女っていう。。。
そして必ずツンデレで、学園においての実力はトップクラスであり何年に一人の逸材的な少女で髪の色はレッド、イメージカラーもレッド。
だいたいそうです、はい。

そして妹がいて、一見おしとやかだけどけっこう強くて、髪の色はブルー系でイメージカラーもブルー系。

そして幼馴染が・・・ピンクでおっとりで天然系の可愛い女の子で
これはこれだけだけど・・・
はい

それで女子の生徒会長がいて、だいたい学園最強。
髪はロングで金髪で、なぜか人間的に不器用でちょっと可愛いところあり。
そしてイメージカラーはイエロー。

もうこれ、なんとかレンジャーシリーズのまんま!ってイメージあります。


そういうテンプレを観てる人は概ね共感していただけると思いますけど。


でもそのテンプレがなぜかやめられない。
おそらく70%以上展開がわかってるのに観てしまう。

そういうなんかしらの中毒性のようなものを持ってる気がしますね。

だから僕は嫌いじゃないです。

しかしこのバハムートに関してはそういう要素こそ満たしているものの、もう少し根底のテーマを魅力的にしてほしかったです。

{netabare}ひとことで言えば、暗くて重いんですよね。
{/netabare}


ではキャラ紹介しておきますが、今までは気にせず書いてましたけどそれを見るのもネタばれに感じる人がいるかもなので伏せておきます。


{netabare}
ルクス・アーカディア-田村睦心さん
本作の主人公で滅亡したアーカディア帝国の王子。
バハムートの使い手であり、最弱無敗という異名を持ちます。
まあ無敗なんだから最強ってことですよね。
cvの田村睦心さんは、境界線上のホライゾン、咲-Saki- 全国編、学戦都市アスタリスク、などで活躍されている女性です。


リーズシャルテ・アティスマータ-Lynnさん
本作のメインヒロインであり、新王国の第一王女。
校内では無敗を誇っていた神装機竜の使い手。
ほんとにメインヒロイン?っていう扱いでしたね。
cvのLynnさんは、さばげぶっ!、ではメインで活躍されてますけど、あとはパッとしない感じかもです。


クルルシファー・エインフォルク-藤井ゆきよさん
本作のヒロインの一人で留学生の神装機竜の使い手。
謎な部分が解き明かされた時はちょっと驚きです。
大人の魅力を持った少女。
ほんとにヒロインですよね。
cvの藤井ゆきよさんは、ほとんどメインでは出てません。


フィルフィ・アイングラム-久保ユリカさん
本作のヒロインの一人で、主人公の幼馴染。
いつもお腹を空かせてる天然少女で神装機竜の使い手。
ぼーっとしててつかみどころのない性格ながら頑固で自分の意見を通すことが多い、他のヒロインからは脅威の存在。
cvの久保ユリカさんは、ガッチャマン クラウズ、琴浦さん、ラブライブ!など多数で活躍されていますね。


セリスティア・ラルグリス-種田梨沙さん
本作のヒロインの一人で生徒会長で学園最強の機竜使い。
常に自分がみんなを守らなければならない、強い存在でいないといけないという気持ちから、周りからは怖いという目でみられることが多い少女。
男性嫌いと言われているが、実は男性に興味を持ち、尊敬し、頼りたがっている子。
不器用なのが面白かったですね。
cvの種田梨沙さんは、新世界より、きんいろモザイク、四月は君の嘘、など多数で大活躍のトップ声優さんです。


切姫 夜架(きりひめ よるか)-石上静香さん
本作のヒロインの一人で最強の機竜使い。
学園とは関係のない存在で、幼い頃から人を躊躇なく殺せることなどが大きな才能とされるが、それゆえに人から忌避されてきた。
この子の変わりようがまたすごいですね。
cvの石上静香さんは、食戟のソーマ、ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか、落第騎士の英雄譚、などで活躍されています。


そのほかに、日笠陽子さん、内山夕実さん、中原麻衣さん、松岡禎丞さん、
浅沼晋太郎さん、M・A・Oさん、逢坂良太など豪華声優陣となっています。



ただ、この作品はメインヒロインの扱いが酷いというか、誰が本当のヒロインなんだかわからないところがありますね。
ハーレム設定でもひどすぎるかも。
{/netabare}


エンディングテーマ「ライムツリー」
作詞 - きみコ / 作曲 - 佐々木淳 / 編曲・歌 - nano.RIPE

はかなり良かったと思います。


ハーレムバトルファンタジーが好きなら見ておいて損はないですよ。


ここまで読んでくれてありがとうございます。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 22
ネタバレ

境界線の観測者 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

バランスのとれていないテンプレハーレム

オタク初心者が通る初心者用の出来の悪い
単純明快なわかりやすい中高生向けのハーレムアニメ。

草食朴念仁主人公最強系チョロインがテンプレを突き進むだけ。
オリジナリティが欠片もない、キャラクターがハマれば見れる。

凡作 下の中。

お手軽ハーレムだけどキャラクターの抱える過去は重い。
で、それを解決、理解、向き合ってくれる主人公に魅かれるというテンプレもの。

タイトルの【最弱】は目を引くためだけの要素。
のし上がっていくとか、様々は手段で勝つなどの展開は期待してはいけない。

作画、アニメーション、キャラクターデザインは良い。
ただ、敵側の魅力が欠片もない使い捨ての舞台装置だったのはいただけない。

ストーリーは破城はしていないものの先が読めることは当たり前で展開も退屈すぎる。

設定、世界観の説明不足なのはアニメ化に当たり削減しているからだろう。

ハーレムとシリアスのバランスが悪い上に
ハーレム要素を挟むタイミングが「へた」すぎてテンポ悪すぎる。

キャラクターがハマらなければ魅力的な
かわりのアニメはいくらでもあるのでこだわる必要もないだろう。


自分用メモ

6話 女装回 7話 水着回

episode 01 朱の戦姫
{netabare}
OPから漂う駄目アニメ臭

開幕 どうしてこうなったんだっけ これはクソアニメ臭がすごい

機竜使い は 女性の方が適性が高い 男はレア 戦争で少なく

「だったら私と勝負しろ」 姫様 立場的に痴漢は牢獄でいいのでは?

「無敗の最弱」 ⇒ 誰だこんなセンスの無い二つ名を付けたのは?

ヒロインが勝手に暴走して騒いでるだけなんだよなぁ 
⇒ 全面的に信用するぞ
⇒ まだ教えられない は?

わかりやすいくらいラノベ産教科書通りのテンプレ一話
{/netabare}
episode 02 最弱の機竜使い
{netabare}
雑用係 ⇒ 専属契約

ラッキーおっぱい

シリアスモード

最弱?ねぇ、最弱って言った?
{/netabare}
episode 03 北の令嬢の婚約事情
{netabare}
クルルシファー編

あれ?前回の戦闘の感想なし?
あれだけぶっ殺しておいてなにもないのか?

歓迎回

グレンラガンのドリルがあるぞおい

裸を見られるのはダメ ⇒ パンツは見せる ⇒ キスは子供が……

あれ、この話次週に続けるほどの話か?
{/netabare}
episode 04 第六遺跡-箱庭-
{netabare}
クルルシファー編

くそみたいなサービス展開だけやってればいいものを
謎シリアスをいれるからテンポが悪いことこの上ない

預けちゃだめだろ 旧帝国の元王子だぞ 他にいるだろ

部外者が参加しちゃだめだろ 射線に味方がいるのに打つなよ

遺跡人? 異世界人!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
{/netabare}
episode 05 少女の願い
{netabare}
クルルシファー編

「女の弱音を本気で受け取らない事」

「なんの成果も得られませんでしたぁ!!」

あるてりーぜ 「あぁっ!!」 そんな簡単に

子づくり(ヒロイン視点)を目撃するってなかなかだよね
{/netabare}
episode 06 最強の帰還
{netabare}
セリスティア回
女装回

えっ、まだキャラクター追加するの?

「許可します」 何だこの話し方?

すぐ決闘だよ それしか解決方法ないのか

EDが変わっている ほんと作りは丁寧だな(呆れ)
{/netabare}
episode 07 少女の真実
{netabare}
セリスティア回

「お前、妹にまで、ドエロ!!」

新王国の戦力の壊滅!!

決闘 ⇒ 乱入 ⇒ チョロイン
{/netabare}
episode 08 幻神獣の目覚め
{netabare}
フィー ポンコツロイド 回

目の付け所がへんたいなんだよなぁ
{/netabare}
episode 09 約束
{netabare}
フィー回

数日で確実に死ぬ まぁそうなるよな

フィー メインヒロインの風格

金髪どもはもはや戦闘要員

解除コード送信に一分とか設計ミスってるよね?
{/netabare}
episode 10 少女たちの報酬
{netabare}
ハーレ設定はまぁいいけど
その他取り巻きの女の子も侍らす必要ないんだよなぁ

オーバーリミットの反動 ⇒ 寝込む程度

「なんでこんなにピリピリしているのかな?」

デート ⇒ 最強金髪 キス魔 正妻(フィー) 
      整備士はヒロインレースから脱落です

一応、主人公からキスしようするくらい意識してるのはキス魔

「んっ、いまなんでもするって?」
いずれは帝国を亡ぼし 
 ⇒ いやだ 
 ⇒ 風が出てきましたね 
 ⇒ 金髪ストーカー
{/netabare}
episode 11 帝国の凶刃
{netabare}
勝っちゃったよ 大会で もはや「無敗の最弱」ですらなくなったよ

道化だと!?結構じゃないか、暴虐の限りを尽くせる
 ⇒こんな小物が相手でいいのか、盛り上がらないぞ

最後は巨大な敵、お決まりですよね
{/netabare}
episode 12 少女の本懐
{netabare}
固定砲台をあそこまで持っていって負けるなよ

主人公が女のケツしか追っかけないので盛り上がりに欠ける
物語に熱さが「乗ってこない」

最大の危機 ⇒ あっさり解決
テンポとはこういったことではないのだ 適当っていうんだよ

政治的に色々と思惑がありそうだけど
暴力がモノを言わせる世界だから問題ないのよね
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 3

70.6 24 騎士でファンタジーなアニメランキング24位
純潔のマリア(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (866)
4496人が棚に入れました
百年戦争の時代に生きる最強の魔女マリア。戦が嫌いで、強力な魔力で戦場を蹂躙してきた彼女は、実は処女。恋はしたいけどその先はちょっと怖いお年頃。でも女夢魔アルテミスと男夢魔プリアポスをひきつれ大暴れしすぎたせいで“天上の教会”に目をつけられ、大天使ミカエルに裁定を下された。人前で魔法を使わぬこと、そして、純潔が失われたとき、その魔力も失うこと。お目付け役の美少女天使エゼキエルも加わって、マリアの制約つきの大活躍は続く!

声優・キャラクター
金元寿子、日笠陽子、小松未可子、花澤香菜、小野賢章、加隈亜衣、一城みゆ希、小野友樹、島田敏、小島幸子、三宅健太、櫻井孝宏、花江夏樹、能登麻美子、井上喜久子
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

神は情緒的な博愛・平和主義には寛容だが、ガチの設計主義は許されなかった模様

※AKIRAをつい更新してしまったので、こっちも更新しておこう(長文注意)。

私は、アニメという表現媒体は、その原作となることがある小説・漫画、あるいは類似した表現媒体である実写映画・ドラマなどと同じく、

(1) 人の感情推移を巧みに表現できる点にその最大の長所があると思っていて、
(2) 逆にいうと「正義」とか「平和」とか「真理」といった抽象的な概念の論理的表現には殆ど向いていないと思っています。

そして、こうした (2)抽象的概念は、より妥当な答えを求めようとすれば、論理的な図表や数式等を援用しつつ、分析的および総合的に考察する必要があると思うのですが、
上記のように、(1)感情的・情緒的な表現に強みがあるアニメ・実写ドラマや、小説・漫画といった媒体で、こうした概念を表わそうとする場合、
 <1> 視聴者の側がそうした媒体の特徴を自覚していない限り、
 <2> 制作者の側が意図した通りの、どちらかというと感情論レベルの(=論理的というよりは感情的・情緒的な)結論が、一方的に視聴者の側に押し込まれてしまう、という結果になりがちだ、
・・・と考えています。
→表現媒体のプロパガンダ的利用の危険・・・昔から「プロレタリア文学」とか「反戦映画」とか、その逆の「戦意高揚」目的の映像作品とか、過度に扇情的に特定の問題を訴える「ヤラセ番組」とか、その例は色々ありますね。

そうした意味で、本作は事前情報からは、「平和」(その裏返しとして「戦争」)とか「正義」といった、(2)抽象的概念の是非を扱うタイプの作品に見えたので、余り自分の好んで見たい作品には思えず、放送時は視聴を敬遠していたのですが、本サイト等での評判が良かったこともあり、ひとつの経験として全話視聴してみて、できる限り「哲学的」に(つまり真面目に論理的に)その感想をまとめてみることにしました。
→その結果として、聞きなれない専門用語が多い、アニメの感想としては余り適切ではない読み難いガチガチの考察レビューになってしまうことを予めお詫びしておきます。

※そう前口上を述べつつ、実は私は、自分のニックネームを「ピピンの寄進(西暦756年)」から採っているくらいの重度の西洋史マニアなので、本作のような史実を交えた中世ファンタジーは、十分以上に愉しめてしまいました。
※本アニメ公式サイトの「なぜなに中世事情」(第9~最終話)も何気に非常に充実していましたし。
http://www.junketsu-maria.tv/special/nazenani.php


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

================ 純潔のマリア (2015年1-3月) ==============
{netabare}
第1話 完全なる乙女  ☆
第2話 世界に対す ★
第3話 武器ではなく信仰で ☆
第4話 死を思え ★
第5話 勇気を、分別を、 ★
第6話 薔薇の下で ★
第7話 戦争は戦争を食う ★★
第8話 人は、人にとって狼 ★
第9話 一つまみの塩を ★★ アニメで設計主義だと!?
第10話 我憎み、我愛す ★
第11話 愛を望むなら愛せ ☆
第12話 愛は、全てに勝つ ☆ 設計主義は誅滅される!!{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)6、☆(並回)4、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.9

OP 「Philosophy of Dear World」
ED 「ailes」


◆視聴直後のナマの感想
{netabare}
・上記の通り、全12話中、★付き(高評価)が8回で、うち★★(優秀回)が2回と、視聴前に期待していなかっただけに予想外に濃い楽しみ方が出来ました。
・特に、第4話(メメント・モーリ=死を思え)から第10話まで、7話連続で★付き(高評価)という、続きがとても気になる展開で、第9話後半の魔女マリアと修道院長ベルナールとの教理・哲学問答には、完全に予想外の驚きを覚えました(※後述)。
・但し、そうした第10話までの盛り上がりを受けてのラスト2話は、些(いささ)か拍子抜けしてしまう安直な結び方となってしまったように感じました。
・もし本作が、専ら魔女マリアと従者ジョセフの恋心の進展を描く通常の恋愛アニメならば、本作のようなハッピーエンドでも自分としてはそこそこ満足していたと思いますが、本作の重点テーマはそこ(恋愛感情の推移を描くこと)にあるのではない(※後述)と思うので、残念ながら本作の全体評価は、3.9と自分としては少し低めの点数に留めることにしました。{/netabare}


◆本作最大の注目点(第9話)

《ベルナール(B)とマリア(M)の牢獄での会話》
{netabare}
M 「何度もいってるでしょ。私は目の前で人が苦しむのが嫌なの」
B 「貴方は神を恐れないのですか?貴方が忌み嫌っていることは神が定めた摂理かも知れないのですよ。」
M 「摂理?人が酷い目にあって死ぬのが?じゃ教えて。神はなんでそんなこと決めたの?」
B 「天の父の御心を理解するなど傲慢です。精霊の言葉に耳を傾け、善良な行いをするしかありません。」
M 「戦場で今にも死にそうな人にそれが言える?」
B 「戦場の死にどんな意味があるか、それは分かりません。しかし、神の愛は普遍です。良き信仰を持てば戦死した者の罪も許されるでしょう。」
M 「何よそれ?どこにでもいるくせに言葉しかくれない神なんて、いないのと同じだわ。」

B 「ふむ?いないのと同じ?神が?」
B 「同じ・・・同じ・・・同じ?普遍はないことと同じ?いや、形相的にそもそも存在しない?」

M 「あんただって結局、教えがどうのって、分かりもしない言葉を人に話してるだけじゃない。本当に神が出てきたら、何もかも一発で片付くのに。」
M 「黙ったままの神を頼るより、地上は私たちで廻したほうが、ずっとマシだわ。」

B 「神の導きのない世界を考える?神を疑う?あり得ない。」
B 「サン・トマ(聖トマス=トマス・アクィナス)は神の存在証明を、いや、オッカムのギョーム(ウィリアム・オッカム)は人間の理性は神を証明できないと。不合理であるからこその信仰なのか?しかしアリストテレスは肯定しつつ否定することはできないと。だとしたら・・・だとしたら・・・」
B 「いや待て。普遍を前提とするのがそもそも間違いだとでもいうのか?」
B 「神を疑い、疑い尽くした後で残ったものが本当の信仰になる。神が残らなかったらどうなる?いや、それは分からない。人が人の世で生きる。普遍をないものとする?エッセ・エスト・デウス(Esse est Deus 存在すなわち神である)。あ、いや、私の認識こそが、存在とでもいうのか?」
B 「認識と存在は神によって、いや、私によって。」
B 「神なき世界を生きると仮定すれば、全て自由意志によって自分を救わなければならなくなる。」
B 「ふぁ?そうなのだ。ペラギウスの教えのように神を崇めつつも自由意志によって自分を救う。より良き繁栄と幸福、魂の安寧を求め、神は我らの認識によって存在する。そうなれば世界は神から人へ。信仰と人の調和へ。」

M 「あんた何言ってんの?全然分からない。この世界で私たちが生きていくために必要なことは。」
B 「必要なことは?」
M 「まず一人で立ち上がることよ。」

B「これは良いクォドリベット(掛け合わせの自由会話)。とても興味深い討議でした。有難う、マリア。」
{/netabare}

《上記会話の含意》
{netabare}
※この会話は、中世から近世初期へと続く西欧思想の流れを簡潔に要領良くまとめています。
※普遍は実在するのか、それとも単に個物が存在するだけ(普遍は名目)なのか、は中世最大の思想的論争=普遍論争で、オッカムは名目論の側の中心人物。
※同じく、①存在論(ontology、神は実在するのか)、②認識論(epistemology、神は実在するとしても我々はそれをどう認識できるのか)、は中世哲学・神学の2大テーマ。
※ベルナールが驚きをもって迎え入れた、神中心の世界観から人間中心の世界観への転換を示す思想的潮流を「フマニスム(人文主義、人間中心主義、いわゆるヒューマニズム)」と呼びます。
※この人間中心主義は、「人間が(神の恩寵によってではなく)、自らの理性を働かせることによって、世界の一切を理解し、設計・構築していく」という発想を生み出します。
(rationalism すなわち、「理性主義」とか「合理主義」と訳される考え方ですが、"世界の一切を設計・構築していく"という発想に注目して、20世紀の自由主義思想家・経済学者F.A.ハイエクはこの考え方を「設計主義的合理主義(constructivist rationalism)」と呼びました→これを更に短縮して「設計主義」と呼ぶことがあります(上記))
※また、こうした人間中心の世界を築き上げる第一歩として、「まず一人で立ち上がること」すなわち「個人主義」の萌芽が示唆されます。{/netabare}


◆本作で示される結末ないし結論

通常の作品ならば、私の場合、意識的に作中人物の何人かに焦点を当てて、その心情を推し量る形の「感情考察」型レビューを書くことが多いのですが、本作の場合は、登場キャラの心情推移ではなく、上記のように「抽象的概念の論理的是非」がテーマとなっている(ように私には思われた)ので、ズバリ、本作で示される結末だけを書くことにします。すなわち、

{netabare}<1> 感情的・情緒的な「博愛主義・非戦主義」を信念とし、地上でそれを実現しようとした魔女マリアは、神の怒りによって最終的にはその魔力を失うものの、(もはや魔力という強制力を失った)一個人マリアとしてその信念を堅持し追求し続けることを許される。

<2> 一方、地上の教会の組織力をもって、理詰めの「設計主義的合理主義」(略して「設計主義」)を追求しようとした修道院長ベルナールは、神の怒りに触れて誅滅されてしまう(聖書伝承にある悪徳の街ソドムとゴモラの“塩の柱”にされてしまう)。{/netabare}

ここで問題は、この結末が妥当かどうか、です。
結果から先に言うと、私はこの結末は意外と妥当だと思いました。

"意外と"というのは、私の事前の予想では、例えばマハトマ・ガンジーの唱えたようなガチガチの「非暴力反戦主義」みたいな考え方が視聴者の側にゴリ押しされるような結末だったら、何だかとても嫌だな・・・という感覚があったからです。
でも幸いなことに、本作の結末はそういうことにはならず、そういう点で、堅実で良質な造りになっていると評価できるのではないかと思いました(私とは全然別の感想を持つ方も何人もいらっしゃると思いますが)。


◆では、何故その結末が妥当なのか?

本作の結末を妥当だと「思った」だけなら、それは単なる私の「感情」に過ぎず、例えば「本作の結末は妥当ではない」と思う他の人の別の「感情」とせいぜい「同等である」としか主張できないでしょう。
だから、ここで、私が自分の思いの妥当性を主張するためには、何よりも、本作の結末を「論理的に見て妥当である」と説明することが必要となります。

<1> まずマリアの結末から ~ 個々人の価値観は多様であることが保障されねばならない《価値多元主義》
{netabare}
・物語の最初の方で、別の魔女がマリアに言っていますが、マリアの《博愛主義・非戦主義》は単なる彼女の価値観に過ぎず、それが絶対に正しい(正義である)という保証はどこにもありません。
・マリア自身も、「なぜそんなに戦を止めようとするのか?」と尋ねられると、せいぜい「私が戦が嫌いだから。嫌いなものを見たくないから」(=要するに単なる感情論)としか答えることが出来ませんでした。
・しかし魔女マリアには、そうした自分の一方的な価値観を強制的に英仏両軍に押しつける強力な魔力がありました。
・そして、その強制力は天上の教会の怒りに触れる事になり、結局マリアは(経緯はどうであれ)その魔力を失うことになるのですが、それでも彼女自身の《博愛主義・非戦主義》という信念そのものは最後まで揺るぎませんでした。
・魔力を失い普通の人間となったマリアは、自己の実力の及ぶ範囲で、今後もその大切な信念を貫いて生きていくことでしょう。
・このように、個々人が自らの価値観を他者から侵されずに貫いていける場の在り方を《価値多元主義》といいます。{/netabare}

<2> 次にベルナールの結末から ~ 組織が一見理詰めであり"唯一絶対"と思われる設計主義に盲進することは許されない《設計主義の否定》
{netabare}
・一方、修道院長ベルナールは、第9話後半でのマリアとの会話を契機として、神の介入のない世界を自らの理性と意思によって設計し構築していく、というアイデア(すなわち《設計主義》という思想)を獲得し、修道院という強力な組織を使ってそれを実行に移そうと画策します。
・しかし、天上の教会の使者・大天使ミカエルは、ベルナールの考えを許さず、彼を誅滅してしまいます。
(マリアが魔力を失うことと引換えに、一個人として自らの信念を貫くことを保障されたのとは好対照)
・ここで現実の西欧近世~近代の歴史を考察すると、近世に生まれた rationalism すなわち、「理性主義」「合理主義」ないし「設計主義」は、最終的には 18世紀末のフランス革命を生み出し、さらに20世紀に入ってロシア革命を生み出してしまいます(※両革命とも、それまでの国家・社会を完全にリセットして、人間の頭で考えた新たな国家なり社会なりを設計・構築しようとしました)
・すなわち、両革命は、それぞれ「ジャコバン党」(フランス革命)ないし「ボリシェヴィキ党」(ロシア革命)という一党派が自らの考える"唯一絶対"の国家・社会の設計図を暴力的に推し進めようとして、未曾有の大惨事をもたらしてしまう、という結末に終わっています。
・本作に示された修道院長ベルナールの到達したアイデアは、人類に様々な進歩をもたらしたのかも知れませんが、それを極限まで押し進めようとすると、現実の歴史にあったような悲劇に到達してしまうことが経験的に明らかなので、やはり《(教条的でガチの)設計主義は断固否定されるべきである》という結論が妥当となると考えます。
※因みに、前記のF.A.ハイエクや科学哲学者K.R.ポパー、政治哲学者H.アーレント等によって、論理的にもガチの設計主義の結末が惨事に至るカラクリが詳細に分析されています。
・そして、組織的で教条的な《設計主義の否定》というこの結論は、個々人の自由な価値観の保障という<1>の《価値多元主義》という結論と表裏一体の関係になります。{/netabare}

・・・

以上で、本作で示された <1> および <2> の結末(ないし結論)が、論理的にもまずまず妥当と考えられることを、不完全ながらも一応示すことが出来たと考えます。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 56
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

想像してたよりもずっと良かった!

 あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 凝った演出とかはあまりなかったように思えるのですが、テーマ的には結構面白かったです。
 2015年の冬アニメらしいのですが、全然タイトルに聞き覚えがありませんでした。ややマイナーだったんですかね? まぁ私の情報収集力はお察しレベルなので一概には言えないんですけど、あまり評価が伸びていないところを見るとそんな気がしました。

 「排斥されるべき魔女であるマリアが、神聖視されている処女だった」というところに端を発する物語なんですけど、これについて「下ネタが・・・」という意見もあるようですね。個人的にはこの程度でどうこう言うタイプでもないので、ほとんど気になりませんでした。戦争や宗教を隠れ蓑にした個人の価値観のぶつかり合いこそがこの作品の魅力であって、中でも主人公マリアが社会性を獲得する話、というのが本質なんだと思います。


世界観:{netabare}
 この作品は中世のヨーロッパ、具体的には百年戦争時のフランスを舞台としています。ただ、世界観として大事なのは百年戦争そのものではなくて、当時の宗教事情です。

 百年戦争は14世紀半ばから15世紀半ばに起こりましたが、この前に行われたのがキリスト教による十字軍の遠征です。11世紀末から13世紀始め(広義には15世紀半ば)までです。当初の十字軍はイスラム教から聖地エルサレムを奪還することを目指していましたが、次第にその目的が変容していきます。遠征先が北ヨーロッパや北アフリカにまで拡大していく。この結果としてキリスト教圏が拡大していくわけですが、その裏側では異教徒の弾圧が行われていました。

 というのが前提となるところですね。
 「純潔のマリア」には、ヴァルキリーやケルヌンノスが登場しています。ヴァルキリーは北欧神話の、ケルヌンノスはケルト神話の出身です。いずれの神話もキリスト教化される以前にあった土着の宗教がベースとなっています。作品内でヴァルキリーやケルヌンノスがややおざなりに扱われているのは、衰退しつつある側の存在だからですね。また、これらと同様に弾圧の対象となっていたのが魔女です。

 手元にある書籍には、魔女のルーツは二つあると書いてありました。一つ目は「賢い女」と言われていた人々で、彼女らは薬草の知識を持ち、産婆役であり、生まれた子供の運命を予言していたそうです。二つ目は「社会のアウトサイダーに属する女性たち」で、隣人に疎んじられ、森などの人里離れたところに追いやられていた人々をいうそうです。
 この作品では、前者をエドウィナが、後者をマリアが中心となって担っていたんだと思います。

 なお、当時のキリスト教が他の宗教に対して排斥的だったのは事実ですが、土着の宗教的価値観の全てが根絶されてしまったわけではありません。現在でも残るハロウィンの習慣は、もともとはケルト人が行っていた収穫祭ですからね。
{/netabare}

ジョセフ:{netabare}
 マリアの相手役であるジョセフ、これは「Joseph」のことですね。言語によってはジョゼフやヨーゼフと読むこともあります。ミカエル(Michael)がマイケル・ミシェル・ミハエルになったりするのと同じです。こういう多言語に登場する名称というのは、そのほとんどが聖書に登場する人物が語源になっています。
 で、「Joseph」の引用元というのは新約聖書に登場するヨセフという人物です。ヨセフは聖母マリアの婚約者であった人物で、聖母マリアの受胎告知後に婚姻関係を結びました。イエス(キリスト)の養父と呼ばれる人物です。

 マリアとジョセフ、そしてエゼキエルを交えたエンディングでの展開は、新約聖書におけるマリア・ヨセフ・イエスのエピソードにかけているんだと思われます。
 マリアとジョセフの関係がどう進展するのかは、二人の名前で公式にネタバレされていた、ということですね。
{/netabare}

ミカエル:{netabare}
 作中のミカエルが言う「人間」と私たちが一般に使う「人間」は、おそらく違うものだと思われます。
 キリスト教では、唯一の神様がいて、その神様が自分に模して作ったのが人間だとされています。キリスト(三位一体における神)を信じるものが神の民・クリスチャンであって、それ以外を異教徒と見ています。つまり、ミカエルの言う「人間」というのはキリスト教徒を言うのであって、それ以外を人間とは見ていないように思われます。

 これを察することが出来るのが、ミカエルがマリアから魔女の力を奪う際に言う「慈悲」という言葉です。マリアの意思を無視して魔女の力を奪うことは、現代の価値観からすれば慈悲などは感じられません。ですが、ミカエルにとっては、魔女の力の喪失は異教徒の否定、すなわち、キリスト教徒への改宗に通ずるわけですから、魔女という非人間から人間への昇格を認める極めて慈悲深い行為である、ということなのでしょう。
 このあたりの表現も含めて、時代や宗教への考証はかなり力を入れていたんだと感じました。

 なお、ミカエルに触れたベルナールが変わってしまったものは「塩」ですね。神に反したものが塩の柱にされるという話が旧約聖書に出てきます。ソドムとゴモラの話です。
{/netabare}

雑記:{netabare}
 この作品を見るに当たって、宗教的な基礎知識が必要なのか?というと、特段必須ではないと思います。知っていればより楽しめるのは間違いありませんが、中心的なテーマはもっとシンプルなものです。
 「厭世的であり、また社会からも隔離されてしまった一人の人物が、人とのつながりの大切さに気づき、社会とのかかわりを回復する」というマリア個人の物語として抑えるべきだと思います。戦争や宗教というのは、自分の価値観が絶対だと信じているマリアが、多様な価値観に触れるための単なる手段に過ぎなかったのだと思います。

 で、終盤の物語の収束の仕方がやや急で、そこが不満点に挙がるかもしれないので、少しだけ補足をしておきます。
 この作品て、戦争や宗教の話がたくさん出てきますが、「戦争もの」や「宗教もの」にまでは足を踏み込んでいないんですよね。「戦争もの」として必要な「戦争が起こった理由」「双方の言い分」「戦争終結への道筋」みたいなものは何一つ描かれませんし、「宗教もの」の常である「理想的な宗教」と「現実的な宗教」の対比もありません。あくまでもマリア個人が「戦争や宗教に対してどう思っているのか」に対して、「それとは違う考え方を持っている人々がいる」というところまでしか描かれていないんです。
 「戦争もの」や「宗教もの」としての決着を期待すると、マリア個人の話に収束するエンディングでのまとめ方には、やや違和感が残ってしまうんだと思います。

 アニメ版視聴後にマンガ版も簡単に読んでみたのですが、マンガ版がほぼマリアにだけ注目していたのに比較して、アニメ版はマリアの対比先も用意していた、というのが一番の違いですかね。ですが、上述の通り、アニメ版も「戦争もの」や「宗教もの」にまで踏み込んではいませんから、「主観進行のマンガ版よりはやや客観に寄ったのがアニメ版」という整理で良いと思います。マンガ版とアニメ版の関係は、「ミクロとマクロ」ではなくて、「ミクロと、ミクロよりはややマクロ」くらいだってことですね。どちらを好きになるのかは嗜好の問題だとは思いますが、私としてはアニメ版の方がより楽しめました。
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 8
ネタバレ

ゆう。 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

戦いの嫌いな魔女と人の心理を描いた話。

戦争絶えぬ中世・百年戦争中のフランス[注 1]。戦を嫌う処女で聖母の名をもつ魔女・マリアが夜な夜な戦場にサキュバスを遣わし、戦争をかき乱す。

戦争が嫌いなマリアが繰り広げるファンタジー物。

1話感想
{netabare}
魔女達は可愛く描かれているのだがその魔女が戦争で人が死ぬ中笑っているのが気になる、見た目がエグイ魔女ならわかるのだが見た目が見た目だけに変な気分。

宗教のことについて触れすぎていて海外での反応などは大丈夫か?

見た目とは裏腹に魔法の使い方は意外とリアルな感じかな(まぁ魔法がどんなのかわからないけど個人的に)と思った。
{/netabare}

2話感想
{netabare}
2話目でだいぶ面白くなってきた気がする、1話目で下ネタが多いなと感じたが話しの内容などを理解してくるとなるほどと思う部分もある。

途中人間のいざこざに割って入ってあまりにも目立ちすぎたマリア達を止めに入った大天使ミカエルだが正直どちらが天使かわからない、しかし筋が通ってるのはミカエルなのかな。

2話目でこれだけ面白くなってくるとこれからも楽しみです。
{/netabare}

3話感想
{netabare}
マリアは、ミカエルに制裁として処女を失ったと時に、魔女としての能力を失い人間になるという罰をうける。

見張りに天使エゼキエルを付けられるがマリアはミカエルにずっと見張られていないと言うことを知ると普通に魔法をつかっちゃってましたね、監視を付けられているが意味あるのかな?

修道士側の話もこれで終わりと言う雰囲気ではないし気になりますね。
{/netabare}

4話感想
{netabare}
マリアが戦争を止めることにより傭兵達の収入はなくなり近くの村から強奪を行うことや、黒死病で村人が死んでいくなどの話だったがこんな状態になっても神は何故何もしないのか?普通の人なら疑問に思う話です。

黒死病の時もマリアは村を救おうとしていましたが村は魔女を恐れマリアを受け入れようとしていませんでした。

何故己の命を捨てるような真似をしてまで神を信じようとするのか、本当の正義とはどちらなのか考えさせられる話です。
{/netabare}

5話感想
{netabare}
今回はマリアの出番は少なめだったけどやはりあの修道士は策士でしたね。
マリアのことを利用するだけして捨て駒にするというもの。

修道士にとって神も実に都合のいいものに思えます。

ガルファの決闘の時は止めに入るのかと思っていたけど「止めちゃいけない戦いはあるのか?」と考えていた。

決闘はガルファの勝利で終わったがマリアに何か心境の変化などがあったのかな?
{/netabare}

6話感想
{netabare}
ジョセフが今度の戦いだけは止めないでほしいとマリアにお願いしてきたがその理由は今度の戦いさえ無事終われば当分戦は無くなるとの事だった。

マリアは悩みながらも戦いを止めないでいたが目の前の戦と今後の戦を天秤にかけて考えるのはマリアも難しそうでしたね。

エゼキエルがアンからのお願いをマリアに伝えたことにより結局戦を止めに行ったがエゼキエルがいつもとは違う何かを言おうとしていました、多分ミカエルに何か言われたんでしょう。

人間界でマリア達と生活していくうちにエゼキエルの心境も少しずつ変わっていってるようでマリアの事を少し理解し始めて今回は本気で心配しているのかな?
{/netabare}

7話感想
{netabare}
ミカエルの槍であったエゼキエルはどうしてもマリアを貫くことは出来なかったようです、やはり一緒に暮らしていくうちに感情の変化があったのでしょう。

ミカエルは槍であるお前に感情は必要ないみたいなことを言っていたけれど言うこと言うことが大天使とは思えない。

エゼキエルと一命を取り留めたマリアが対面した時マリアは何事もなかったのように話エゼキエルを許しました。
正直どちらが天使なのかわからない。

マリアが戦を止めたことによりアンの父親が帰ることが出来たがおばあさんはどうしたのか?
{/netabare}

8話感想
{netabare}
ガルファは教会からマリアを襲う(レイプ)ように言われたのか?

アンのおばあさんは病気になっていたようだがベルナールは全てをマリアのせいに、マリアがおばあさんに渡していた薬も毒だと言って村人を混乱させていた。

一時期はマリアを利用しようとしていたが無理だとわかれば捨てる様な行為、どこが神につかえる者なのか?

マリアは異端の存在、混乱を招くと言われしばらく家でおとなしくしてるように言われたが果たしてこのままじっとしていられるのだろうか?今度は向こうから仕掛けてきそうな気もしますね。
{/netabare}

9話感想
{netabare}
ガルファがマリアから処女を奪い魔法を使えなくしようとしたがそこまでする必要もなくなぜかマリアは魔法が使えなくなった。

マリアが魔法を使えなくなったことをいいことに教会はマリアを捕まえやりたい放題、マリアを完全に悪者扱い、正直人は信用ならないと思わせる回でした。
やはり純粋なのは子供のうちなんだなと。

ビブがマリアを助けに行こうとした時にミカエルが邪魔をするがビブが言ってたように神の操り人形状態だね。

マリアに色々言われたベルナールが何かに気づいたような感じだったけど狂ってるようにも見えるからどうなるのやら。
{/netabare}

10話感想
{netabare}
神は愛を知らない、愛を作ったのは人だから・・・

印象的なセリフでした。

確かにミカエルの表情など愛以前に感情自体が色々欠けているような感じがします。

おばあさんはやはり友達を裏切ってしまったと悔やんでいましたね、周りからの圧力もあってのあの決断だったのでしょう。

マリアはジルベールの独断で火炙りの刑に、ベルナールは明らかに様子がおかしい何があったのか?

引きこもりだったエドウィナが助けに入ったことでマリアは助かりましたが何も知らないジョセフが危険な目に、次回何が怒るのか。
{/netabare}

11話感想
{netabare}
今まで以上にジョセフとマリアが性別反対に見えてしまう回だった。

ジョセフ女々しすぎ、いくら魔女でも仮にも魔力を失った女性であるマリアが男性のジョセフを助けに来てジョセフは主人の命令ばかりきいてる状態って。

マリアの方が男らしいよね。

口論してる中どこかでマリアをまだ魔女として見ていたことに気づいていた。

そしてその口論でマリアは自然とプロポーズをしちゃってた。

二人は婚約することになりマリアは魔力を戻し盛大に魔法を使って戦いを止めるがミカエルに呼ばれることに、マリアは嬉しそうにジョセフを彼氏と紹介してたけどどうなるのかな?

今回もベルナールが出てきましたが、ベルナールの言葉を聴いてると一番怖いのは人間だなと思ってしまう。
{/netabare}

12話感想
{netabare}
前回の続き。

ミカエルがマリアに罰を与えようとするが魔女が集結しミカエルを止めようと立ち向かう。

それを見たミカエルは人のマリアに対する反応を聞き裁定を下すことに。

結果マリアは許してもらえることに。

エゼキエルはミカエルに反抗したことにより天に仕えることはできなくなったが人の子として生きよと言われる、そして選んだ母親がマリア。

マリアは人と一緒に生きていくことを選び村人にも無事受け入れてもらったようです。

最後は昔話のような形で終わりました。

ミカエルが笑うシーンがありましたが自分で何か思うことがあったのかな?

色々考えさせられることも多く見ていて面白い内容の作品でした。
{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 9

80.3 25 騎士でファンタジーなアニメランキング25位
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (806)
4009人が棚に入れました
「ゲームで魔王やってたら、異世界に召喚された!?」MMORPGクロスレヴェリにおいて坂本拓真(さかもとたくま)は、他プレイヤーから『魔王』と呼ばれるほど圧倒的な強さを誇っていた。ある日、彼はゲーム内の姿で異世界へと召喚されてしまう。そこには「私こそが召喚主」と言い張る少女が2人いた。拓真は彼女たちから召喚獣用の奴隷化魔術をかけられる――しかし固有能力《魔術反射》発動!奴隷と化したのは少女たちで……!? 魔王(演技)が絶対的な強さで突き進む異世界冒険譚、開幕!

声優・キャラクター
水中雅章、芹澤優、和氣あず未、原由実、大久保瑠美、加藤英美里、種﨑敦美、森嶋優花、千本木彩花、置鮎龍太郎、石田彰、大塚明夫
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ロールとペルソナ

*誤記修正


また妄想充足型の異世界転生無双ハーレムものか、と思いつつ視聴すると、設定や描写の各所が奇妙なバランスを見せていて、不思議な視聴感がある。
不思議と感じるのは、このバランスが意図しているのか偶然なのか判然としないせいで、どう捉えたらいいのかモヤモヤした感想を喚起するためだろう。


引きこもりの最強ゲーマーが、ゲーム内の最強スキルごと異世界に召喚される冒頭は、これからゲーム的「異世界」で無双するチート願望全開の妄想が展開されると予期させながら、意外にも妄想にブレーキをかける慎重な設定がなされていることが明かされる。

{netabare}主人公の「最強スキル」は、「異世界」の中でも異常に強力なものだとされていながらも、「世界」の根本を捻じ曲げてしまうような「異質」なものではなく、異世界なりの「ことわり」の範囲内にある能力であり、「チート」と言えるほどの「主人公に不利なことは絶対に生じさせない」妄想実現力を保証されてはいない。

この「異世界」に向き合う主人公の姿勢も、固有の歴史性をもって自生した、無数の他者によって構成されている「世界」であるという、この種の物語では異常ともいえる極めてまっとうな認識に支えられている。

ラノベ的な、妄想と「世界」を直結させて他者のいない幼児的な全能感の満足を目指すのではなく、私とは無関係に他者によって構成された「世界」の中に「この私」の居場所を探していくという一般性のあるストーリーは、しかし、ラノベ的な「引きこもりのヘタレ」が「社会」との接触に慌てふためくという設定が生み出しているのであり、ラノベ的指向の視聴者と妄想には距離感のある一般指向の視聴者を、共にまたがって引き付ける巧妙なバランスを見せている。
このバランス感覚が、意図的なのか偶然か判然としないのが本作の特徴かもしれない。


他者=社会との交渉に忌避感のある「ヘタレ」主人公は、RPゲーム内の「ロール」であった「魔王」のキャラクターを「ペルソナ」として纏い、何とか交渉をこなそうと奮闘する。
この内面の「ヘタレ」とペルソナとしての「魔王」キャラとのギャップの面白さがアニメとしての見どころだが、ストーリーが進み、主人公が社会に居場所ができてくるに従って微妙な変化を見せることになる。

社会とのかかわりが深まり、社会の中で「ディアブロさんという人」が認知されていくにつれ、ゲーム内のロールであった「魔王ディアブロ」を模した「ペルソナ」は主人公の「仮面」であることを逸脱し、社会の構成員=一員としての「ディアブロさん」という役割〈ロール〉へと再帰してゆく。


以前に、別作品の感想の中で、大人が職業を持って社会参加することは、個人としての人格を超えて社会内での役割〈ロール〉を演じることである、と書いたことがある。

普通に働く大人は、仕事においては、個人としての「好/嫌」や「損/得」の判断を切り離して、役割の命じる職業的な判断をもとに行動して役割〈ロール〉を果たす。それが社会的な存在としての「大人」=社会人だ。

主人公が「ヘタレ」の個人的感情を抱えながら、異世界での社会的存在=社会の一員である「ディアブロさん」として振る舞うギャップは、普通の大人の日常的な仕事の比喩でもある。

そう、内心で戸惑いながら、「魔王」=ディアブロさんとして本心とは違う行動をする描写は、引きこもりくんが社会人デビューして職業人になろうと奮闘するメタファーになっているのだ。

自己肯定感の乏しい「ヘタレ」が「異世界」でチヤホヤとされる居場所を得る展開は、ラノベ的妄想の共有感ではなく、普通人の普通の職業生活のメタファーが支えている。

社会の一員=「ディアブロさん」の役割〈ロール〉を全うしようとする主人公が、単なる「無双」のチート野郎とは異なる印象を与えるのは、こうした設定とストーリーの微妙なバランス感覚のせいだろう。


繰り返すが、こうしたバランス感覚が、意識的に生み出されたものであるのか少しばかり怪しいのが、本作の弱点かもしれない。

コメディとしての笑いを支える「ヘタレ」と「魔王」のギャップは、召喚という設定によって持ち込まれた、主人公の「現代日本人」としての価値観や思想が、「異世界」のそれと違和しているというギャップに根拠づけられている。

半裸の美少女に迫られて手出しできないという「ヘタレ」ぶりも、現代日本人の感覚に規定されている。
異世界の倫理・価値観であれば、奴隷の少女たちをどのように弄んでも何の問題もない。
が、現代日本の倫理観が、手出しをできないヘタレぶりと同時に、「奴隷」化は本人の自由意思による合意であるという「言い訳」を生み出す。

自由意思による自己決定が高い価値を持つことは、現代日本では支配的な価値観ではあるし、視聴者には説明抜きで共有されている。

だが、もしも本作のバランス感覚が本当に意識的なものであったなら、制度に縛られ「個人」や「自由」の概念が存在しない「異世界」に、「自由意思」という革命的な「新思想」を持ち込んだことが主人公のモテモテを支えているのだという描写を、作中で明確なものとして挿入できたのではないか。

その果てには、自由意思が徹底されるなら、一対多数の恋愛という「自己決定」もあるのではないかといった、「現代」の制度性を逆照射することまで射程に入れられたはずだ。

残念ながら、ここでは視聴者の常識をあてにするばかりで、日常感覚を異世界と対比して対象化しきっていない印象がある。

こうした、ちょっと詰めの甘い感じが、バランス感が意図的なのか偶然か不明のモヤモヤにつながるようだ。{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 11
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

今はこれが精一杯

1話感想{netabare}
異世界転生…ってよりもこれは召喚だね。
タイトルからして「うわぁ」と思ったが、見てみたら案外抵抗を覚えなかった自分に驚愕。
…。
なんでじゃろ?
ってことで異世界転生や召喚モノで自分的にOKなのとダメなのを比較して考えてみたらちょっと答えが出て来た。
召喚したヤツ(自分はよく「黒幕」って表現する)は絶対どこかに居るハズで、悪い言い方するとそいつに“誘拐された”ってのが実状なワケで…主人公は自ら「異世界行きたい」として行動(思うだけじゃダメよ)したワケじゃないじゃん?
登場人物がそいつに視線を向ける作品だと結構平気。
また黒幕には黒幕なりの理屈・事情があって共感できる・出来ない場合は対峙すべき存在として描かれてないとどうにも気持ち悪い。
あれだ、ずっと前にSAO(二期)の感想でも書いたっけか、一期は召喚(比喩)したヤツが黒幕で敵対対象で、そいつの用意した世界なんてブチ壊しても構わないって状況だからチートでも気にならなかったのに、二期では云々。
幼女戦記では存在Xの考えに全く共感できなかったうえに主人公の行動も(敵対してるかのように振舞ってはいるが)迎合してるだけでダメだった。
イセスマでは1話の段階で不快感そんなに抱いてない頃(ダメだと判断下す前)に書いたなぁ、転生させた神様が実は黒幕なんじゃね?みたいなこと。
オバロは風呂敷広げるばかりでいつになったらそっちに話進むんだろう?と様子見。
デスマは鳥居とかそれっぽいことを提示してはみたけど結局掘り下げなくて残念だった。
ナイツマは…知るかあんなの、ナイトブラッド以下。
桃色パラドックスではちゃんと事情が描かれてた。
織田信奈の野望では黒幕は出なかったけど主人公は世界への違和感は常に感じてた(誘拐犯に用意してもらった世界が自分の干渉によって崩壊するのを恐れてた)。
…他にもOKだったのとダメだったの色々あるんだろうけどパっと思い出せるのを羅列してみるとこんな感じ。
要は召喚したヤツ(人ではなく現象であっても)に迫ってくれないと、結局「その場」を主人公のために用意してくれた誘拐犯の掌の上で踊らされてるだけにしか感じずダメっぽい。

答えが出るもなにも、前からちょくちょく語ってはいたんだけど…より一層明確になったというか、この反射にも似た反応は一貫できてると再確認。


前フリ長くなったけど話をこの作品に戻すと…
召喚に初挑戦したレムは内に魔王を封印してて、それの作用によって誤作動起こして地上人を召喚しちゃった、って感じじゃないかな。
まだ1話だしそこまで詳しくは迫ってないけど、多分そうじゃないかなー?
で、原因は事故であっても構わない、事故の原因を突き止めて解決(この場合元の世界に戻るか留まるかの選択権を得る)って方向に話が進んでくれるのなら。
「なんでオレはこの世界に来ちゃったんだろう?」と疑問に思うこともなく「異世界たーのしー」ってだけに終始する内容だと困っちゃうワケですが…果たして今後どうなるかね?
ってかタイトルで損してないか?これ。{/netabare}

最終回まで見ての感想{netabare}
原作未読だけど「原作では○○なんじゃないかなー」ってのは想像できて(合ってるかどうかは不明)。
で、感じるのは、原作は“百錬~”といい勝負なんじゃねーの?ってこと。
実際この作者の他の作品のタイトル見てみたら…ある意味凄い、「そん時ウケてる他作品のパクり」ばっかりで、これって編集から「今○○がウケてるからそれやって」って言われたのをソツなくこなしてる職人らしい。
仕事でやってるんだからそれで正解なんだろうけど、けどこれって…どうしてもソツのない・無難な作りになってしまうのも想像に難くない、器用貧乏とでも言いましょうか。
んで実際、「なんでこの世界に来てしまったんだろう」「どうやったら元の世界に戻れるんだろう」って探索はどこかにすっ飛んでしまい、これも恐らく“参照”してる他作品がそうだからってことなんでしょう。
多分「元の世界に戻るための探索するのがウケてる」ってなったらそういうの書くんじゃね?

で、これらはアニメから感じる原作の推測でして…これはまぁここで書くのは適切じゃない。
が、そんな原作でありながらアニメスタッフはどうにか面白いものにしようって意気込みを強く感じまして。
お色気押しって実は気を使うんだねぇ、イセスマや百錬はそれやっても「不快」のほうが先に来るのだけど、こっちはそこら辺注意してたんじゃないかな。
主人公最強も頑張って嫌味を消し、他の男性キャラの扱いが悪いのも改善し、一応ピンチらしい演出も入れる、と。
原作からそうなんかも知れんけど、そこをちゃんと辺汲み取ってアニメスタッフは強調してたんじゃないかな。

とはいえ、だ。
やっぱりTVアニメじゃ限界はあって。
序盤街中に現れた魔物を始末するシーン、背景に倒された衛兵や冒険者を映して欲しかったけど、それが無い。
流れで「そういう状況」ってのは分かるけど、そのシーン(主人公が魔物を倒す)だけ切り取って見ると残虐行為してるだけになってたり。
あと川でエデルガルドと接触のシーンもやけに唐突だったような…?
う~ん、やっぱりこれが限界だったんじゃないかなー。
まぁ結局はおっぱい押しが(この作品を魅力的に見せるには)正解だってことで落ち着いちゃった感じでした。


総評としては、テンプレラノベアニメをどうにか面白くしようと頑張ったアニメスタッフの意気込みを見るのには良いかも知れない。
やる気無しで作ったらイセスマや百錬と同程度になってた気がする。{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 8
ネタバレ

とろとろとろろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

異世界転生枠

異世界転生+ヒキオタ+最強+エロのテンプレ暑中見舞いギフト。
ついでにヒロインは金髪巨乳+黒髪貧乳のこだわりよう。

第2話まで見たけどこれが意外と面白い。
なぜなのかは知らんが面白い。
スマホ太郎や綴る主人公よりは遥かに期待できるかも?
絵がよく動くのも劇伴がいいのもポイント高いわ。

・3話目
はぁ.......{netabare}エロ要素が薄くても十分面白いじゃねーかwww{/netabare}
止め絵が多くなってきたような気がするけど、上手くやりくりして欲しい。

・4話目
ここにきて.....{netabare}今期全アニメ最高の熱い展開wwwwwwwwすげぇ!{/netabare}

・5話目
前回と比べるとかなり大人し目。
{netabare}なんだかモゾモゾする展開。(意味不明)
あと主人公のソリロキーがちょっとしつこい。
多用し過ぎるとテンポが悪くなる。
まぁ新キャラの顔見せ回ということで。{/netabare}

・6話目
あ~..........
{netabare}エロエロエロエロエロエロエロエロエロエロ石田wwwwwエロエロエロエロ
エロエロエロ石wwwww田wwwwwwwwwwwww{/netabare}
.......な回でした。
なおネット上の情報では、放映局の違い(自主規制?)でエロ度に天と地の
差があるもよう(笑

・7話目
今回もエロい、そして熱い。
{netabare}引き篭もりの素が出てしまった豆腐メンタル崩壊から、仲間パワーによって
一気に持ち直すというありきたりの展開なんだけどなぁ。
ここまで楽しくさせる制作スタッフはスゲーわ。
劇伴も絵もよかったし、何より石田wwwwwwが頑張ってた。
ここまでシェラにかなり比重が置かれているけど、8話目で決着とすれば、
残りの9~12話がレムの話になるのかな?
まだEDのロリっ子も出てきてないしね。{/netabare}
つーか既に2期望んでますよハイ(笑

・8話目
強敵とのバトル回
{netabare}ちょっと一部(というか男キャラ)の作画が崩壊してませんかね?
あと強敵x2との対戦にしては動きがイマイチ。
主人公のソリロキーで解説する時間も多過ぎる。
今回はもっと作画に力を入れて欲しかったし、そうすべき回だったはず。
その辺が残念だったので、評価も若干下方修正。
ラストは安定のエロ落ち。
しかも放映アニメでは触れてはいけない場所に手を出してしまったなwww{/netabare}
そうそう、今度はスマホ向けにゲーム化されるそうで(笑
コケずに稼いで2期3期と作ってくださいよ!

・9話目
水着回(嘘
{netabare}しかしあれだな、露出度が高いほどエロさが薄れていく典型だわ。
強敵っぽい聖騎士様が手下に担がれて退場していったのには笑えた。
それにしても、レムの体臭は何だったんだろうか?
ディアブロの方がよっぽど臭そうだけど。{/netabare}

・10話目
出産回(嘘
{netabare}まあエロやり過ぎて、肝心の戦闘シーンがおざなり気味というか......。
もうちょっとディアブロの強さを映像でしっかり出して欲しいわ。
残り2話?でメガネっ娘と聖騎士様とロリ魔王のオチつけられるのかな?
2期決まってるんなら無理にまとめなくてもいいけどさ(笑{/netabare}

・11話目
エロ無し回!!!
{netabare}......の割にはイマイチ熱くなれない。
怒り覚醒の展開がありきたりだからか?
ディアブロの活躍自体がほとんど無かったからか?
いや違うな。
アリシアが悪魔崇拝者として人間を憎む立ち位置がピンとこないからだ。
ここまでの展開で一番のマイナス要素だと思うわ。
魔族の大集団が進軍してくるシーンはもっと盛大に描かないとダメだろ。
聖騎士様の消え様も捨てキャラ扱いで実にあっけない。
今回の見所はレムへの拷問&オーバーキルだけだったな。
それすら映像的には物足りなかったけど。
終盤の尺不足はエロを詰め込み過ぎた弊害なのか?
このアニメ、絵的にもエロ方面には全力で肝心の部分が手抜き状態。
そこはホント残念でならない。
つーか、レムに刺さってた剣はどこ行ったんだよ(笑{/netabare}

・最終話
ん~前回の感想そのままというか。
{netabare}結局アリシアの絡みが話をつまらなくさせてしまったような?
魔王vs魔王の対決シーンも薄味でパンチ不足。
終盤の構成に難有りだと思う。
エミールだけはいい味出してたけど(笑{/netabare}
俺の中での評価は下方修正となったが、もし2期があるならこの先の展開に
期待したい。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 8
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